ひとり山歩き541 : 今年の初歩きは鶏頂山(高原山)へスノーハイクに行ってきました。全行程にトレースが付いていて足の沈みもなく、比較的楽な歩きが出来ました。
鶏頂山(1765)スノーハイク
2014年1月5日(晴れ)
1 行程
@所要時間 : 自宅(4:20) = 那須大丸温泉駐車場(6:30/6:35) = 旧鶏頂山スキー場入口(7:50/8:05) − 鶏頂山登拝口(旧鶏頂山スキー場)(8:20/9:10 50分のロス) − 枯木沼鳥居(9:45) − 旧スキー場最高部(10:20/10:25) − 弁天沼(10:55/11:10) − 稜線出合(弁天沼分岐)(11:50) − 鶏頂山(12:30/12:45) − 稜線別れ(弁天沼分岐)(13:05) − 弁天沼(13:20/13:35) − 旧スキー場最高部(13:55) − 枯木沼鳥居(14:15) − 鶏頂山登拝口(14:35) − 旧鶏頂山スキー場入口(14:45/15:00) = 自宅(17:10)
Aルートマップ 
Bウォッちず : 旧鶏頂山スキー場入口  弁天沼  鶏頂山 
C写真集

3 自宅 − 旧鶏頂山スキー場
 今年の初歩きは那須岳の南月山と決めていた(理由は茶臼岳や朝日岳は人が多いが、南月山に向かう人は殆どいないから)。天候から見ると昨日が良かったのだが、孫達が帰るということで本日に延期した。天気予報では好天が予想されるが、寒気が来襲しているので強風が心配。早朝の2時から4時にかけて那須岳ロープウェイ付近の風速をチェックすると5m/sec以上である。これだと那須岳はかなりの風が予想される。ダメ元で大丸温泉駐車場に行って見ることにする。毎年一度は駐車場まで行って強風のために追い返されているので、今回も那須岳がダメなら高原山(旧鶏頂山スキー場から釈迦ケ岳または鶏頂山)の準備もして家をでる。
 大型連休の最終日の日曜日で、いつもと違ってトラックは少なく快調に国道4号線を走る。登山準備を整えるべく県道17号線(那須高原線)の道の駅・那須友愛の森に立ち寄ると、かなりの風が吹いている。経験上、ここでこれだけの風が吹いていると大丸温泉駐車場ではかなりの風速で、すぐに登山開始はできないだろう。ここで第2案の高原山へ向かってもいいのだが、道路状況を調べるために大丸温泉に向かった。高度が上がるにつれて、圧雪状態となるがスタッドレスタイヤなら全然問題なく走行可能であった。大丸温泉駐車場(気温マイナス6度)に着くと先着車は10台程度。登山準備をしている姿は認められない。車内待機しているらしい。念の為に車から降りて見ると、強烈な風で山の姿は見えない。毎年一度はこんな事を経験しているので潔く諦めて次の目的地に向かう。雪山だろうが藪山だろうが登山道歩きだろうが山は楽しくなくてはいけない。楽しいための第一要件としては好天でなければならない。毎日が日曜日の自分にとっては、また出直せば良いだけの話しで、無理をすることはない。
 来た道を戻る途中で大丸温泉駐車場に向かう多くの車とすれ違う。関谷で塩原方面に方向を転じて、日塩有料道路に入ると、スキー場に向かう車が連なっている(スキーを積んだ車は10台に1台程度)。ハンターマウンテンスキー場にほとんどの車は吸い込まれてしまった。その先のエーデルワイススキー場に入る車はごく僅か。ここを過ぎると、今度は日光方面からの車が多くなる。路面は完全に除雪されていて、圧雪状態の箇所はなく何の問題もなく旧鶏頂山スキー場入口に達した。除雪スペースには3、4台駐められるが、予想に反して先着車はなし。車載温度計マイナス6度。

4 鶏頂山往路
 駐車スペースから旧鶏頂山スキー場方面にしっかりしたトレースがついているので、スノーシューとピッケルをザックに括り、最近購入したカムロック型のダブルストック(従来使用していたテレスコピック型は雪山ではネジ込み部の動きが悪く、伸縮が困難)でスタートする。トレースはよく締まりつぼ足でも殆ど足の沈みはない。旧鶏頂山スキー場の管理棟が鶏頂山登拝口で、ここで写真を撮って枯木沼方面へのトレースを追う。 


左: 旧鶏頂山スキー場入口 右: 鶏頂山登拝口


左: 登拝口先のトレース 右: 登拝口上から日光連山を望む

 トレースはよく締まりほとんど足の沈みはなく快調に歩く。このようなコンディションが続けば、釈迦ケ岳も十分可能性ある。弁天沼到着時刻で釈迦ケ岳にするか鶏頂山にするか決めることにしよう。そんなことを考えながら登ってゆくと、地形図で破線が枯木沼方向に折れる地点はスノーモビル跡が入り乱れていた。このへんはスノーモビル跡をよく見かけるので、気にもせずに跡を追った。歩き易くペースも上がったが、エデルワイススキー場からのスピーカー音が大きくなりだした。念の為に方向を確認すると枯木沼は東に進むべきなのに、北東に進んでいる。藪山歩きではコンパスで確認しながら歩くから滅多に方向違いを起こす事ない。でも登山道やこのような明瞭なトレースがあると、安易に引きずり込まれるいつもの悪い癖がでてしまった。枯木沼方面に方向修正すべく、スノーモビル跡を外した瞬間に膝までの踏み込みとなり、シングルスットクになっているのに気付いた。ここで慌てて自分のトレースを追って逆戻り(登拝口から30分経過)。途中で写真をとった際に、置き忘れた可能性が大、ひょっとすると登拝口まで戻らねばと焦る。自分の付けたトレースは真新しいのですぐにわかるが、ストックは見つからずで登拝口で写真を撮った場所に落ちていた。通常はシングルストックで歩いているので、気付くのが遅れた。いくら午年とはいえなんと頓馬なことよ。それともボケの始まり? 往復で50分ロスしてしまった。枯木沼手前はつぼ足では多少の沈みが予想されたので、ここでスノーシューを履いてダブルストックで再スタート
 スノーモビル跡地まで戻り、今度は慎重に細いトレースを追って枯木沼に進む。枯木沼からは鶏頂山の頭が見えるだけ。木道に雪が積もり、その上にトレースが続いている。沼を過ぎるとスノーシューでも踝まで沈むようになる。赤鳥居からの西コースからもトレースは付いていた(こちら側は駐車スーペスがないので、トレースがついていることは少ない)。エーデルワイススキー場からの音楽を聞きながら、スキー場の右手のトレースを追う。吹き溜まりでは踝まで沈むが、それ以外ではスノーシューは必要ななかった感じ。旧スキー場最高部でお決まりの女峰山方面の写真を撮る。
 旧スキー場最高部からは、針葉樹林となって薄暗くなるが、トレースはよく締まっている。つぼ足でも沈みはなさそう。鞍部の大沼分岐から沼に向かうトレースも付いていた。鞍部からは緩やかな上りとなり、明るい雑木林になると弁天沼に達する。鶏頂山方面へは明瞭なトレースが続いているが、鉱泉汲取敷(釈迦ケ岳)方面にもつぼ足のトレースがついているが、どこまで伸びているかは不明。エネルギーを補給しながら、どちらへゆくか検討する。今日のコンディションなら釈迦ケ岳まで約3時間、鶏頂山なら1時間半。途中での50分のロスがなければ釈迦ケ岳の可能性は十分あったが、ここは自重して鶏頂山に向かうことにする。


左: 枯木沼の鳥居 右: 枯木沼(トレースは木道上に続く)


左: 西コース出合のトレース 右: 旧スキー場最高部から女峰山を望む


左: 大沼分岐(沼は右へ) 右: 弁天沼

 スノーシューとストックからピッケルとアイゼンに装備を替え、釈迦ケ岳と鶏頂山をつなぐ稜線目ざしてトレースを追う。函型のトレースはよく締まっていて足底だけの沈みで、正月にぐうたら生活して鈍った身体に優しい。段差部では雪面が崩れて足が滑ったりすることもあったが、稜線出合まで40分でまずまずの歩き。10メートル程度釈迦ケ岳方面に戻って御岳山・釈迦ケ岳・中岳・西平岳の写真んを撮る。
 鶏頂山方面へは相変わらずトレースが伸びていて足の沈みは踝程度で楽な歩き。トレースがあると楽だが、降雪直後でトレースがないとけっこう厳しくて、トレースありに比べて倍の時間要したことがある。時には短区間の吹き溜まりがあるが、脛程度の沈みで問題はない。特に危険箇所はないが、山頂までに二三箇所で左手の火口壁の傍を通過する際だけは注意が必要。標高1670位から山頂直下までは、トラロープが展張してあるが、大部分は雪の下で役に立たない。ロープ地帯を越すと山頂手前の平坦部になる。以前はこのあたりに鳥居があったのだが、今は朽ちて撤去したのか見当たらない。ここからは北〜北東の山々が見えるのだが、樹木に邪魔されて同定はできなかった。ここから一分も要せずに鶏頂山山頂に達する。見慣れた景色だが、雪景色は雄壮で大好き!! 


稜線出合から御岳山・釈迦ケ岳・中岳・西平岳(左と右が少しずれているがご容赦)


鶏頂山山頂の山部3Dプレートと神社


山頂で場所を変えて日光連山を望む


左: 御岳山・釈迦ケ岳・中岳 右: 中岳・西平岳


山頂からのパノラマ 左に前黒山、その右奥に安戸山 (右手から踏跡あり、南東からのルートあるのかな)


山頂手前から北〜北東方面を望む

4 復路
 山頂から稜線別れそして弁天沼までは、気温上昇で幾分雪面が緩んでいるようだが、滑ったり踏み抜いたりすることもなく戻った。弁天沼でアイゼンとピッケルからスノーシューとダブルストックに替える。旧スキー場最高部までは雪が良く締まり、函型トレース内をスノシューでは歩きづらかったが、以降はつぼ足よりは益しな感じ。今日のコンディションならスノーシューはいらなかった。でも、年に一二度は持っているものは使わなくちゃ!? 今日は好天にもかかわらず駐車地まで人との出逢いははなしで、自分のペースで歩けた。那須岳は歩けなかったが、初歩きとしては大満足。


左: 荒海山か(西コース出合付近から) 右: 枯木沼から鶏頂山
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