ひとり山歩き531 : 廃白河高原スキー場から赤面山に登ってきました。霧で展望は得られませんでしたが、標高1600位からは紅葉が見頃を迎えていました。
赤面山(1701)
2013年10月4日(金) 曇り(霧)
1 行程
@所要時間 : 自宅(2:45) = 白河高原スキー場駐車場(5:30/5:50) − 第一リフト上部(6:30) − スキー場最上部・赤面山入口(7:10/7:15) − 那須甲子少年自然の家分岐(7:20) − 赤面山(8:05/8:15) − スキー場最上部(8:50) − 第一リフト上部(9:20) − 駐車場(9:50/10:00) = 自宅(12:25)
Aルートマップ
Bウォッちず : 赤面山  白河高原スキー場駐車場
C写真集

2 自宅 − 白河高原スキー場 
 山を楽しむには、自分にあった山を選ぶのは言うまでもないが、最も重視しているのは天気である。晴れているのと曇っているのでは楽しさがぜんぜん異なる。毎日が日曜日の身にとっては、仕事を持っている人に天気選びは比べたらはるかに自由度はある。好天日選びは天気予報を大いに参考にするが、平地と山とでは異なることが多い。Webでいろいろ調べて最終的には、自分で判断することになる。今までは晴天日の山行が多く、晴れ男と自認していた。ところが、最近はどうも山行日の晴れが少なくなってしまった。今年は例年に比べて天候が不順で、三日四日先の予報が好天でも間近になると変わってしまうことが多く感が狂ってしまったようだ(好天日を逃して、悪天日を選んでしまう)。
 今週は紅葉を求めて、甲子温泉から甲子山〜三本槍岳〜赤面山を周回する計画である(このコースを11年6月7日ひとり山歩き441で歩いた時に、紅葉の時期が良いと考えた)。天気の良い日は野暮用ありで、昨日の好天(少なくとも平地では)を逃してしまった。今週は本日を逃すと、チャンスはなくなる。今日もこのコース周辺の天気は芳しくない。今日が晴れと思われるのは新潟と長野だが、二日は好天が続かない。長野県には行きたい山はいっぱいあるが、好天が一日だけで日帰りはガソリン代と高速代に出費が多すぎる。新潟と福島県境の浅草山〜鬼が面山は晴れそうである。この山は2年ほど前にヤマレコで知って、行く気になっていたら台風で道路が寸断されて、お蔵入りとなってしまった。ブログ「今度、何処に登ろうかな?」のあさぎまだらさんの記録を見て思い出し、行ってみる気になった。最終判断は、真夜中に起きてということで7時に就寝し、24時に起きて、Webで調べると、只見地方はこの3、4時間はかなり雨が降っていることがわかった。4時間もかけて行っても、ガスで鬼が面山の岩壁が見られないのではと考えてしまう。
 日課のウォーキングに行くには早すぎるし、5時間も睡眠をとっているから、もう一度床についても眠れないだろう。こうなったら天候にかかわらず山にゆくしかない。何処にするか、すぐに思いついた。白河高原スキー場から赤面山〜三本槍岳なら、すでに準備済みの地形図(コピー)で間に合い、特に準備することはない。昨夜多少は雨が降ったようだが、今日の予報は曇りで歩くには支障がないだろう。赤面山登山口の白河高原スキー場(廃止)までは2時間半で着いてしまうので、時間調整して家を出る。那須街道(県道17号)の道の駅・那須高原友愛の森で登山支度をして県道68号の大沢で県道344号に乗り換える。高度が上がるに連れて霧が発生し、ノロノロ運転となる。那須甲子道路に達すると殆ど先が見えない。幸いにこの時間帯には対向車がないのが救い。今年の1月には白河高原スキー場に沿って道路際に金属(?)フェンスが張ってあったが、今日は完全に撤去してあり、白河高原スキー場の駐車場には、なんの支障もなく入ることができた。車外は霧雨状態で、20分ほど車内に滞留していると、単なる霧に変わったのでザックを担ぐ。
 
3 スキー場 − 赤面山  ガスで展望は全くなし  標高1600あたリからは紅葉は見頃になっている  
 登山道入口はゲストハウスの左手で、道はスキー場の左側についている。道筋はごく一部を除いてガレている。第一リフト上部から北に少し進み第二リフトの先からは、スキー場の右手を進むようになる。登山道は薙状の幅広のガレ場歩きとなる。土道に変わると、リフト最上部で、すぐ先に赤面山入口の道標を見る。10年3月20日(ひとり山歩き395)に残雪歩きをしたときは登山道が雪で隠れていたので、ゲレンデの中を登り今回よりは直線的な軌跡を描いていた。ここまでは登山道脇の灌木はポツポツと色づいている程度であった。
 山道はブナ林の中にあり、道筋は明瞭である。ブナの葉は多少黄色くなっている程度。地形図よりはすこしばかり手前(東)で那須甲子少年自然の家分岐が現れる。ここには、万一の遭難時の連絡用であろうかGなる標柱が立っている。地形図の破線分岐あたりからはブナはなくなり登山道脇に色づいた灌木が増えて目に優しくなる。道脇には腰丈の笹が生えているが、道への被りはなく、雨具はズボンだけで上着を着用しなかったのは正解だった。標高1600あたりは灌木地帯で、道筋には露岩が続く。残雪期にはこのあたりからは茶臼岳や朝日岳が展望できたが、今日は深い霧の中で数十メートル先しか見通せない。標高1610あたりにはHの標柱が立っている。露岩帯を越すと再び土道で、笹と灌木が道筋にかぶさり、雨具のない上半身が濡れだす。上着を着用しようかとも思ったが、寒さを感じるようなこともなかったので、そのまま歩き続けた。標高1650あたりはえぐれ道で、覆いかぶさった笹や灌木で上半身はずぶ濡れ。露岩帯で上着を着用すべきだった、と思うも今更着用する気にもならない。
 標高1680あたりは広いガレ場で道標をみて方向を北西から南西に変えてガレ道を登りつめると赤面山の山頂である。ガスがなければここからは好展望が得られるのだが、今は50メートル先も見えない。3月と6月にここからの展望を眺めているので周辺の山々の様子は覚えている。残念なのは色づいた展望を期待していたのが、今日のコンディションでは望むべくもない。上半身は濡れてしまったが、無風状態で寒いということはなかった。三本槍岳方面へ進むには時間的には全然問題がないが、この濃霧では無理して進んでも紅葉を楽しむ気分にもなれそうもなく、エネルギーを補給して撤退することにした。今年はダメだったが、甲子山〜三本槍岳〜赤面山の紅葉期の周回は来年以降の楽しみとしよう。


左: スキー場のゲストハウスと駐車場 中: 登山道入口 右: 第一リフト上部


左: 薙状のガレた登山道 中: 幅が狭くなるところも 右: ガレ場の最上部


左: リフト最上部 中: 赤面山入口(左手の樹林へ) 右: 那須甲子少年自然の家分岐


左: 標高1570 中: 標高1600 右: 標高1610


標高1680付近の紅葉


左: 山頂直下のガレ場 中: 赤面山頂(濃霧で展望全くなし) 右: 山頂から西側(三本槍岳方面)

4 復路
 紅葉を楽しみながら下ってゆく。前回の山行では霧と小雨でカメラを濡らしてしまいレンズを曇らせてしまった。今回はその反省として、カメラをポリエチの袋で包んでいるので、写真を撮るたびに包から取り出すのに時間がかかり、歩行時間は長めになっている。那須甲子少年自然の家分岐手前で、雨具で完全武装した単独行者とすれ違う。スキー場から登ってきたのかと思ったが、駐車場には自分の車以外にはなかったので、那須甲子少年自然の家からスタートしたのかもしれない。
 ゲストハウスの右手を通って広い駐車場に入ると、自分の車が見えないほどの濃霧となっていた。赤面山から先に進まなかったのは正解だった。

HOME
inserted by FC2 system