ひとり山歩き527 : 日光裏見の滝から女峰山を目指しましたが、笹露でずぶ濡れとなり予定を変更して野州原林道を下って、丹勢山に寄って裏見の滝に戻りました。ガスで遠望は全くありませんでした。
裏見の滝から馬立〜野州原林道〜丹勢山(1398)
2013年8月29日(木) 曇り
1 行程
@所要時間 : 自宅(2:30) = 裏見の滝駐車場(4:20/4:50) − 初音雨量観測所(5:55) − 大樺(寂光滝分岐)(6:50) − 馬立(8:25/8:45) − 馬立分岐(女峰山登山口)(9:10/9:15) − 野州原林道/志津林道分岐(9:40) − 三人立河原(11:05/11:20) − 丹勢山登山口(12:35) − 丹勢山(12:50/12:55) − 下山(野州原林道出合)(13:10) − 丹勢分岐(1112)(13:55) − 慈観滝分岐(1005) − 女峰山登山口(14:55) − 裏見の滝(15:05/15:20) − 駐車場(15:30/15:40) = 自宅(17:25)
Aルートマップ
Bウォッちず : 裏見の滝  馬立  野州原林道/志津林道分岐  丹勢山
C写真集

2 自宅 − 裏見の滝
 最近の大気不安定と暑気のせいで、山に行く気になれず身体が鈍るばかり。これでは恒例の年一北アルプスの山を歩く体力がない。本日は天気はよさそうなので、鍛錬のために栃木の山では標高差が約1700メートルと最大にとれる日光から女峰山に登ってみることにした。黒岩コース、寂光滝コースと裏見の滝コースがすぐに思いつく。前2コースは何度も歩いているが、裏見の滝コースは04年7月8日(ひとり山歩き158)に歩いているが、寂光滝コースと合流する大樺までのルートは笹が多く、林道を何度も横切るとしか覚えていない。笹露が気にはなるが、脚力鍛錬のためと出かけてみる気になった。
 いつものように明るくなったら、歩き出すよう見計らって家を出たつもりだが、思ったよりも距離が短く早めに裏見の滝駐車場に着いてしまった。仕方ないので30分ほど時間つぶしをする。(車載温度計で21度)
裏見の滝ショートビデオ

3 裏見の滝 − 馬立(女峰山登山口)  笹が深く露でびしょ濡れ  出合う林道は横断すること
 雨具のズボンを着用して、駐車場から北に伸びる舗装道のゲート手前に女峰山登山口進む。用意してきた登山カカードを投入して杉林の登山道に入ってゆく。明瞭な登山道を10分ほど登ってゆくと、低い笹が現れそのすぐ先で林道(裏見林道?)を横断する。登山道の笹は膝程度となる。以降は林道を何度も横断し、笹は膝から胸丈と変化するが平均的には腰丈程度である。雨具のズボンはびしょ濡れで、上半身は雨具をつけていないので、シャツが露で濡れ始めた。これほど笹が深いとは予想していなかったので、雨具の上着を装着しなかったことを後悔しても遅い。シャツから下着そして雨具の下のズボン最終的には靴下までグツグツになってしまった。この時期は暑くても、笹薮をこぐときは完全防備にせねばいけない。油断があった!! 裏見の滝コースはカラマツ林で林床は笹で、寂光滝コースと変わらないが、ひとつだけ大きく異なるのは、寂光コースは尾根上歩きだが、裏見の滝コースは尾根の左手をトラバースとなっている。
 初音雨量観測所からは、僅かな区間だけは作業道を歩ける。標高点1195で三度目の林道横断で更に二度、合計五回林道を横切る。道迷いしないためには林道は歩かずに、横断して笹に隠れた登山道(マークのない箇所もある)に入るのが肝要である。スタートして丁度2時間で寂光滝コースとの合流地点である大樺に達した。歩く人が少ないせいか、笹の刈払は滅多に行われないようだ。同時期に歩いた比較がないので、正確なことは言えないが寂光滝コースのほうが笹は幾分浅く、歩きやすいようだ。
 大樺からもカラマツ林の笹道が続くが、今までのような深い箇所はない。標高1710で左手の涸れ沢を渡る箇所だけ注意が必要(初めて歩いたときは獣道に引きこまれて道迷いをした)。コメツガ林をトラバースし、再び涸れ沢を渡ると、笹に隠れた小さな石仏を見る。この先は岩のゴツゴツした箇所を下ってゆくと、荒沢の右俣(沢名称不明、上流に唐沢小屋があるので唐沢?)に出合う。ここを馬立と自分は思っているが、ガイドブックによっては野州原林道の女峰山登山口を馬立とするものもある。女峰山への道標の傍で雨具を脱ぐと、ズボンはびしょ濡れになっていた。靴下もグショグショ、おまけにコンデジまで濡れてしまいレンズカバーの作動が悪い。エネルギーを補給しているうちに寒くなり、晴れるはずなのに曇っていてここで戦意消失。
 このまま往路を戻る気にはならない。野州原林道は富士見峠までは歩いたことはあるが、志津林道との分岐から下(南)は歩いた事ない。こんな時しか、この林道を歩くことはなかろう。これなら地図なしでも歩ける。そうと決めて野州原林道の女峰山登山口(馬立分岐)へ登って行く。途中で、半袖姿の女峰山への登山者と少しばかり立ち話。馬立分岐で更に1名の登山者とトレイルランナーに出逢う。登山者の話では、志津乗越に車が何台も駐まっていたとのこと。梵字飯場跡駐車場からでは、馬立分岐まで約2時間、これじゃ志津乗越まで乗り入れたくなろうというもの。 


左: 登山口(復路で撮影) 中: 笹が深く道筋不明瞭(1178の西トラバース) 道: 大樺の道標


左: 石仏(馬立の南手前) 中: 馬立(中央に道標) 右:馬立分岐(女峰山登山口の道標)

4 野趣原林道を下る  一部に大荒れ箇所もあるが、歩くには全く支障がない  今日はガス模様で全く遠望は利かなかった
 野州原林道を下ってゆくと登山者1名と車1台とすれ違う。途中で工事しているようで、ヘリコプターのダウンウォシュの注意看板が設置してあった。志津林道/野州原林道分岐の野州原林道口には車両通行止めの看板が立っていた。歩行者禁止となっていないので、意を強くして下り始める。林道はダートだが、道路状況は良い。これなら楽に歩けると思ったのも束の間、左上で工事をしている場所を過ぎると道路は荒れて、陥没箇所もある(標高1570〜1530)。この区間を過ぎると多少荒れているが歩行には全く支障がない。標高点1525の南で陥没箇所がある。道路の荒れた箇所や陥没箇所の脇に踏跡が付いている。獣道なのか人間による踏跡なのかは不明。
 三人立河原の標柱があり、進行方向右手に作業道が伸びていて、バイクのタイヤ跡も残っていた。三人立河原とやらに寄り道してみようと、この作業道を進むとだんだん細くなり地形が怪しくなてきたので戻ることにした(野州原林道を歩くつもりはなかったので、地形図のコーピーを用意していなかった。家に帰って調べるとGPS軌跡は三人立河原とは全く逆の方向を示していた・・・この作業道は何なのだろう? この時は作業道とばかり思ったが、Yoshiさんの記録を読んだり地形図を見直すと沢の一部のようである。
 注:家に帰って検索していみると、自転車やバイクでこの林道を走った記録は多い。Yoshiさんも06年9月に自転車で往復している。歩いた記録は見つからなかった。
 三人立河原を過ぎると、標高点1554前後も林道が荒れていた。今日はガスが立ち込めていて遠望は全く利かず、単調な林道歩きも苦痛となる。三角点1482ピークの南鞍部で10分ほどエネルギー補給の小休止。元気が回復して歩いていると、突然林道に広場が現れ、その東端に危険物屋外貯蔵所を見かける(現在は看板だけ)。その広場の西端にマークと踏跡が見える。ここが丹勢山登山口と判断して、カラマツ林の笹の中の踏跡を追ってゆく。山頂直下で少しばかり開けた所があったが、ガスで遠望は利かず。15分足らずで丹勢山の山頂に達した。山部3Dと栃木の山紀行のプレートは健在であった。下山は南東方向に下ってゆく。往路のような明瞭な踏跡はなく、適当に針葉樹の枝藪を漕いで林道に下る。
 その先は道筋は良好だが、林道は蛇行していて高度はなかなか下がらない。途中で丹勢山雨量観測所前を通過し、丹勢分岐(丹前6.3km 裏見の滝5.7km)に表男体林道の標柱が立っていた(野州原林道がどこまでか、表男体林道はどこからどこまでかは検索してもよくわからない)。更に30分弱下って行くと、慈観滝分岐(慈観滝3.3km 裏見の滝3.7km)に達する。道標の傍に裏見林道起点の標柱を見かけた(この林道もどこからどこまでか不明)。持病の踵に痛みが感じるようになったので、ここから駐車場まで更に1時間は覚悟して林道を下ってゆく。うらみはし、観音橋とわたって林道を南東へと下ってゆくと、往路で最初に林道を横断した場所に辿り着いた。この先は林道から離れて登山道を下って、まだ薄暗いうちに入った登山口に到着。 
  0年7月18日(ひとり山歩き407)に裏見の滝からウリュー坂経由で廃ルートを辿って男体山に登った。その際、薬研堀(今回のマップでは破損ゲートと記載部)付近で野州原林道に出合った。登りでルーファンしながらで裏見の滝Pから3時間50分だった。今回は林道を下るのに4時間35分要した。林道歩きは楽じゃない!!
 車に寄ってザックを下ろしたりしていると嫌になってしまうので、そのまま裏見の滝に向かう。10分程度で裏見の滝に達した。04年7月以来の訪問で、滝の記憶は残っていなかった。現在は滝の裏側からは見れないようだ。落差19m(修学旅行のための日光ガイドによる)。


左: 野州原林道は良好 中: 志津林道分岐(女峰山登山口方面) 右: 野州原林道の下り方面


左:野州原林道荒れ始め地点 中: 荒れが収まった地点  右: 陥没箇所(レンズが曇っている)


左: ガスで遠望は全く利かず 中:三人立河原(前方に伸びる作業道は沢の一部) 右: 退屈しのぎに


左: 丹勢山登山口の広場(登山口は手前左手) 中: 丹勢山山頂 右:山名板


左: 丹勢山雨量観測所 中: 丹勢分岐(裏見5.7km) 右: 慈観滝分岐(裏見3.7km)


左: 裏見の滝遠望  右:観瀑台から
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