ひとり山歩き522 : 霧降女峰山コースを辿り、標高点2318の次の小ピークから三界岳(2172)へ向かいました。尾根通しではなく西側斜面を大きく迂回して山頂に達しました。
日光三界岳(2172)
2013年6月28日(金) 晴れ後曇り
1 行程
@所要時間 : 自宅(23:20) = 霧降高原ハウス駐車場(1:10/1:25) − 小丸山(2:05) − 焼石金剛(2:50) − 赤薙山(3:35/3:40) − 奥社跡(5:05) − 標高点2295(6:10/6:15) − 水場(6:50) − 標高点2318(6:50) − 三界岳分岐(7:00/7:10) − シャクナゲ小ピーク(7:40) − ガレ沢(8:45) − 標高点2189(9:45) − 標高2180(前回退却地点)(10:00) − 三界岳(10:40/11:00) − 標高2180(11:50) − ガレ沢(12:30) − シャクナゲ小ピーク(14:05) − 三界岳分岐(14:45/14:55) − 標高点2295(15:35) − 奥社跡(16:35/16:40) − 赤薙山巻き道(17:40/17:55) − 焼石金剛(18:10) − 小丸山(18:40) − 駐車場(19:20/19:30) = 自宅(21:10)
Aルートマップ
Bウォッちず : 三界岳  三界岳分岐  霧降高原ハウス
C写真集

2 自宅 − 霧降高原  
 地形図に名称記載のない三界岳(三角点2172.9 女峰山の北1.5km)に関して興味を持った経緯については、ひとり山歩き483に記載しているので参照願う。
 09年7月11日(ひとり山歩き364)で三界岳の偵察を行い、12年6月30日(ひとり山歩き483)に三界岳手前400メートルまで迫ったが、この区間を往復するのに3時間要すると判断して無念の撤退となった。その後、ブログ「山野・史跡探訪」のYoshiさんが12年10月8日に野門から野門沢伏流帯を通過して三界岳に登り、女峰山経由で野門に戻っている。この記録と、HP「栃木の山+283」の山部さんの記録を詳細に検討した結果、昨年6月30日(ひとり山歩き483)のルートで三界岳の日帰り往復の可能性は大きいと結論した。いつまでも同じ山に拘ってばかりいられないので、文字通り三回だけ挑戦可能で今回が最後と背水の陣を敷くことにした。
 問題は、今月に入ってから松山への旅行、健康診断、更には天候不順(梅雨だから当たり前だが)で山行間隔が開きすぎて身体が訛っていることである。復路で赤薙山を明るいうちに越せれば、危険箇所も迷う場所もないので、自主規制の暗くなってからの下山はしないの禁を犯すのは止むを得ずとする。足腰の衰えと身体の鈍りを考慮して、前回よりも30分早く出発することにした。天気予報では本日は曇りで降雨はなさそうなので決行することにした。霧降高原ハウス前にP1(第一駐車場)とP2(第二駐車場)が新設され、道路の反対側にある従来の第三駐車場はP3となっていた。この時間帯では、トイレはP3で使用可能。


左:三界岳(10年6月14日、帝釈山から) 右: 三界岳(09年7月11日、三界岳分岐付近から)


3 往路  に危険箇所はないが、急斜面の登り下りは労力大 密藪区間は短い  霧降から三界岳分岐までが長いのが難点
 4月1日に開通した1445段の木階段を登ってみることにした。最初は緩やかで踊り場が多い。100段ごとに表示があるので暗くても目安にはなる。標高1450に避難小屋(単なる四阿)が設置してあり、ここからは階段の勾配がきつくなる。階段標識は700で約半分登ったことになる。階段登りはきついが、滑りやすい登山道を暗闇に歩くよりはましだ。段間隔が丁度一歩分になっているから歩き易い。1445段を登り切ると、展望台が設置してあり、石畳を少しばかり歩いて回転扉を潜ると小丸山に達する。予報では曇りということだが、満天の星空でこれが終日保ってくれればよいがと念じつつ笹道を登ってゆく。この先は何度も歩いたこともあり、ガイドブックやWeb記録でおなじみなので、特記事項だけに留める。
 焼石金剛は道標で通過を知る。樹林帯に入ってからは道筋は何本にもわかれているが、右手に固定ロープが展張してあり、暗くても迷うようなことはない。赤薙山到着時には、未だヘッデンは必要だった。赤薙山の先はヤセ尾根や岩場があり、暗闇では歩きたくないので時間を見計らって家を出たが、時間設定は良かったようで4時に消灯して要注意地帯を明るくなって通過できてよかった。復路でここを暗くなってから通過するということがないよう頑張らなくちゃ。要注意地帯通過時には、男体山の山頂部を見たり、北西の雲海に浮かぶ高原山(と思う)の上から日の出を迎えたりで、気分は爽快。こんな景色はナイトハイクのご褒美。奥社跡は写真を撮っただけで通過。
 ここから先はヤセ尾根や岩場はないから安心して歩ける。大鹿落しの頭からの一里ケ曽根は勾配が緩やかで歩き易い。北西に雲海を眺めながらヤハズを通過。石祠の祀ってある標高点2295はj樹林が切れて展望が広がる。前女峰から女峰山、北西の雲海を楽しむ。ここに一里ケ曽根の標識(両端が細くなり、両方に広がるという意味であろう)が設置してある。Web記録を見ると、ここを一里ケ曽根という場所と勘違いする人は多いようである(一里ケ曽根は大鹿落しの頭から標高点2318までを言うのかな?)。ガレ道を下って鞍部から少し登り返すと水場に達する。塩ビパイプから水は勢い良く流れ出ている。思わず手ですくって飲む。冷たくてうまい。今日は2.5リットルの水を背負ってきたから、復路でお世話になることをないよう願う。
 標高点2318までは、地形図には現れない小ピークがあり、思ったよりは時間を要した。ここからは女峰山と初めて帝釈山が姿を現す。ここからは西から南西に向きを変えて尾根を進み、次の小ピークが三界岳分岐となる。目印としては登山道の左(東)側にテント一張分のスペースがある。ここまで5時間35分要した。前回は5時間15分、今月に入ってからのブランクが響いたようだ。この先の作戦を考えながら、エネルギーを補給する。


左: 階段の始まり 中: 階段最上部の展望台 右: 赤薙山



左: 雲海に浮かぶ高原山(赤薙山西の岩稜から) 中: ヤハズから北西の雲海 右: 会津駒ケ岳(標高点2295東手前から)



左: 前女峰山から女峰山 右: 女峰山への稜線  (標高点2295から)



左: 女峰山から帝釈山(標高点2318から) 右:三界岳分岐(右手の樹林へ進む)

 コンパスを北西に合わせて針葉樹林の中へと進む。最初は針葉樹小籔で尾根筋が見えづらいが、下るに連れて尾根筋は明瞭となる。針葉樹の小籔があるが踏跡を追って小さなコブを二つ三つ越すとシャクナゲの小ピークに達する。ここまでは普通の藪山でどうということはない。ここまでに苦労するような人はこれから先はやめるべき。三界岳に進むにはこの小ピークから北に下って尾根通しで歩ければ良いのだが、鞍部にはヤセ尾根の上に大岩がそびえていて、これを突破するのは容易ではない。@宇都宮さん(05年7月3日に野門沢右岸尾根を登ってきて、大岩の西側を突破)やYoshiさん(12年6月30日に野沢左岸尾根からの野門沢に下り三界岳を踏んでから大岩の東側を突破)のように、大岩を突破するような度胸はない。山部さん(09年10月11日にロープを使って西側を突破)のような技術もない。前回に倣って西側を大きく迂回することにする。昨年の経験からしてこのルート取りでは、急斜面の登り下りで労力は要するが、特別な危険箇所はなく自分向きであろう。
 小ピークからの北西尾根は痩せていて藪が多く極めて歩きづらい。左手斜面を樹木の助けを借りながらトラバース気味に下ってゆく。昨年よりは登り返しを短くすべく、できるだけ早めに右(北)手の斜面を下ろうとルートを探したが、急斜面で見通しも悪く良いルートが見つからない。ここで方針を変えて、多少時間はかかっても昨年同様に右への下りを心がけながら成り行きに任せた。途中で昨年見かけた岩壁基部を通過してほぼ昨年通りに歩いていることを確信した。シャクナゲ小ピークから65分で昨年と全く同じ時間でガレ沢に下った。すぐ上に数メートル細い滝が落ちている。昨年は見かけなかったが、ここを登るのは容易でないので、コンパスを標高点2189のやや北の標高2180(昨年の退却地点)に設定して、ガレ沢右岸の急斜面に取り付いた。(帰宅後、GPS軌跡を検証すると、昨年よりも高さにして数メートル上流側に着床したようである。この時点では見通しがきかないのでわからなかった。この数メートル差が、後に大きな労力を発生させるとは、神のみ知る)。
 ガレ沢からの急斜面を登ってゆくと、この辺りも古い伐採地帯で古株や苔むした伐採倒木を多く見かけた。そのうちにコンパスの設定から右(南)にずれだした。コンパス方向に進むもうとするとかなり左手にトラバースせねばならない。拡大してきた地形図を見ると、山ひだとなっていて一つ右手のひだに取りついてしまったようだ。成り行きに任せて急斜面を直登してゆく。登るに連れて手がかりが少なくなり、まるでボルダーリングしているような感じとなる。左へ右へと手がかり(根っこと樹木)を求めて登ってゆく。登り詰めた尾根上はシャクナゲの藪。ここでGPSでチェックすると標高点2189に登り上げたことが判明した。ここから標高2180までは150メートル程度だが、シャクナゲと針葉樹藪でまるで藪の上を歩いている感じで15分も要した。シャクナゲ小ピークからの時間は昨年に比べて10分ばかり余分にかかっただけ。
 標高2180から下り始めると、嘘のように藪は消えてしまった。鞍部からの登り返しになると、尾根筋は不明瞭になり針葉樹とシャクナゲの藪が現れるが、どうというレベルではない。急斜面を10分ほど登ると勾配は緩み、方向が北西に変わる。途中でシャクナゲ藪が出現するが、これも難なく突破すると狭い広場に出て正面に山部プレートが見えて三界岳に達したことを知る。三等三角点が設置してある。標高2180からは40分、これほど藪が薄いのを知っていたら前回は山頂を踏めたのに残念。自分の調査が不十分だったのだから仕方なし。この頃になると完全に曇ってしまった。山頂からは展望はなく、記念撮影して、エネルギーを補給して下山に備える。文字通り三回だけ挑戦が許された山もなんとか三回目で登頂できた。


左: 三界岳分岐の入り口  中: こんな踏跡もある(ごくわずか) 右: シャクナゲ小ピークから左手に下る


左: ガレ沢(正面突き当りは数メートルの滝) 中: 伐採倒木と切り株 右: 標高2180の先になると藪は少なくなる


左: 三界岳の山部プレート 右: 三等三角点

4 復路
 復路は標高2180から昨年のルートでガレ沢に下ることにした。この方が途中の障害物が少なく歩き易い。ガレ沢に下って、数メートル沢内を遡ると往路で残したケルンに達した。ここからは往路を逆上りする。昨年は標高2170あたりのシャクナゲ地獄に捕まりとんだ苦労をしたので左手の狭い尾根上を登り昨年みたいな苦労はしなかった。標高2200あたりの登りは、土の崖を登っている感じ。脚よりは腕を使い、翌日は腕の筋肉痛に悩まされてた。やっとの思いでシャクナゲ小ピークに戻れた。ガレ沢からここまでの登りが本日で最も労力を要した。シャクナゲ小ピーク先の大岩を越す技量がないのだから、仕方ない。三界岳分岐に戻って、小休止しながらエネルギーを補給。一番懸念していた奥社跡と赤薙山の間の要注意箇所を明るいうちに下れる見込みができて安心。
 ガスが上ってきて、道筋のシャクナゲと針葉樹の枝が濡れていて、シャツの腕が濡れだした。雨が降らねば良いがと念じながら歩く。ガスで標高点2295やヤハズでも全く展望は得られなかった。奥社跡の先の要注意箇所も難なく通過。復路は赤薙山の迂回路を通る。出来ればヘッデン点灯せず明るいうちに下山したいと欲が出てくる。幸いに気温が低く、思ったよりは歩く速度が早い。焼石金剛ではポツポツと降りだしたが、すぐに止んでくれた。小丸山の回転扉を潜り階段下りになっても十分明るく写真に収めることもできた。下るに連れてニッコウキスゲの黄色も目立つようになった。今が見頃のようだ。無事に階段を下って駐車場に戻った時には、まだ明るく今回は自主規制の暗くなってからの下山をせずに済んだ。トータル所要時間は18時間だが、トロトロ休みながら歩いているのでヘトヘトという感じはない。今日は人間は言うに及ばす動物も見かけなかった。鳥の鳴き声を聞いただけ。これで名ある栃木の藪山はすべて完了としよう。 ちなみいうと、山歩きを始めた頃に購入した栃木の山120(宇都宮ハイキングクラブ編、ページ56)の栃木県の高峰ベスト50をすべて無雪期に登った事になる。この本では三界岳は三角山となっている。


左: 階段最上部 中: 案内板 右:正面は避難小屋(階段弾数で中間)


左: 中間部寄り下側 右: ニッコウキスゲ
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