ひとり山歩き497 : 大間々台から尾根と林道を歩いて、守子ルートで釈迦ヶ岳に登り、矢板八方コースと周回してきました。守子コースは落ち葉を踏んでの急登連続でした。矢板八方コースは山頂直下では登山道に雪がついていました。
大間々台から守子神社〜釈迦ヶ岳(1794)〜八海山神社
2012年11月16日(金) 晴れ
1 行程   写真
ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 釈迦ヶ岳  大間々台  守子林道登山口  守子神社  八海山神社
自宅(4:10) = 大間々台駐車場(6:00/6:10) − ミツモチ手前400mから尾根へ(6:55) − 尚仁沢林道出合(8:00) − 守子林道始点(8:10/8:15) − 守子林道・釈迦ケ岳登山口(8:30) − 守子神社(9:00) − 前山(10:40/10:45) − 釈迦ヶ岳(12:25/12:45)  − 大入道分岐(14:25) − 八海山神社(14:55/15:00) − ミツモチ分岐(15:20) − 林道へ下山(15:35) − 大間々台駐車場(15:55/16:00) = 自宅(17:50)

2 自宅 − 大間々台
 来月になると雪山歩きが始まる。今年の残雪期に、学校平からと鶏頂山スキー場から釈迦ヶ岳(高原山)を踏むことができた。守子コースから10年2月に踏んでいる。これらのケースはいずれも出発点から山頂のピストンであった。釈迦ケ岳を周回するコース取りはないものかと思っていた。山野・史跡探訪/ウェブリブログのYoshiさんが、今年の4月に守子コースで釈迦ヶ岳に登り、矢板八方コースを下って周回している。自分も残雪期にこのコース取りで釈迦ヶ岳を周回の可能性があるか、検討するためににトライすることにした。
 最近のヤマレコ記録によると矢板八方コースは釈迦ヶ岳の直下で雪が凍結していて、ストックが刺さらない程だった。残雪が凍結している可能性があるので、Yoshiさんとは反対回りに大間々台からスタートすることにした。Yoshiさんは、残雪期にかかわらず6時間半で周回している。自分の過去の記録から推定すると無雪期で8時間程度。最近の脚力の衰えを考慮しても、ヘッデンなしで歩ける6時頃スタートで明るいうちに下山可能。
 4時頃に家を出ると、国道4号はトラックが多い。もたもた走っているとビュンビュン追い越される。国道4号から塩原方面へと県道30号に入ると俄然車は少なくなる。注意するのはどこから飛び出してくるかもしれない新聞配達のバイク。県道56号に入ると車は見かけなくなる。山の駅たかはらの手前で折れて3kmで大間々台駐車場に達する。先着車は無論なし。車から降りると強烈な風が吹きまくっている。この風では矢板八方コースで釈迦ヶ岳へ向かうのは無理と判断して反対回りにすることにした。(気温2度)
真っ白な会津駒ケ岳 (釈迦ヶ岳山頂から)
3 大間々台 − 守子登山口 − 釈迦ヶ岳  大間々台から守子林道までは、藪山に慣れた人なら特に難しいことはない 
 防寒着を着用して林道をミツモチ方面に向かう。途中で樹木の切れ間から釈迦ヶ岳が見えて、北東斜面は霧氷で白くなっている。こちら廻りだと、釈迦ヶ岳からの下山時に残雪に悩まされそう。ミツモチ0.4kmの道標を見て、地形図の破線道に入るのだが、踏跡は見つからなかった。コンパスを合わせて、膝下の笹尾根に入ってゆく。
 破線道と思われる踏跡は見つからないが、笹は低く獣道を追って歩けば、下りということも手伝って歩きづらいということはない。抉れ気味で破線道跡(あるい杣道)と思われる踏跡に出合うが長続きはしない。そんな踏跡を探しているよりも適当に歩いたほうが速い。標高1000までドンドン下った平坦地の先の小高い場所が標高点1001で低い笹の上に42陸軍用地の標石を見る。更に下った標高920で41陸軍用地の標石も見かけた。探せば他にもありそう。昔はこのあたりで訓練でも行ったのかもしれない。地形図の破線は標高900あたりから尾根上を南から南東に向けて下ってゆくことになっている。そのまま尾根の右(西)手を下ってゆくと、ブルーシートを被せた湧水採水(?)を見て尚仁沢林道に下りる。途中で強風はおさまっていたので、防寒着を脱ぐ。
 林道出合から三つ目のカーブ地点が守子林道始点となっていた(家に帰ってGPSで確認すると、地形図とは少しばかり異なっている。ヤマレコで見たGPS軌跡も同じだった)。舗装された林道を登ってゆくと、すぐ先で精進橋を渡る。地形図の破線で示される尚仁沢コースに興味があるが、今日は守子林道登山口までの道筋を知るのも目的のひとつ、そのまま林道を登ってゆくと、平坦になった地点が釈迦ヶ岳登山口で車は3台くらいは駐められる(ただし、途中で通行止めが施されていて、ここまで車で入れるかは不明)。
 ここから釈迦ヶ岳までは09年10月12日に歩いているので参照願う。この登山道は比較的新しく地形図にはまだ記載されていない。道筋は明瞭で迷うような場所は皆無だが、勾配は結構きつい。最初は檜林だったが、途中から落葉樹林となり、落ち葉を踏みしめて登ってゆくのは快適なはずなのだが、今日は持病(?)とも言える踵骨が痛くてペースが上がらない。秘密兵器や防寒着等でザックが普段よりも幾分重いのも効いているようだ。登山口の標識どおり30分で守子神社に達した。標高1100で西平岳登山口分岐の標識を見る。歩く人は少ないのだろうが、分岐付近は踏跡は明瞭。標高1150で地形図の破線と合流するのだが、この破線道は見当たらかなった。
 標高1100あたりからは尾根筋は明瞭になり、勾配は幾分は緩んだように見えるが、相変わらず踵の痛みは続く。前山直下の急勾配部にはロープが設けてあるが、霜解けで滑って難儀した。これをクリアすると(釈迦ヶ岳)林道終点分岐で標識が地面に落ちていた。その先2分でダケカンバの目立つ平坦地に前山の標識を見る。守子神社からここまで100分、前回は70分だから30分遅れでかなりペースは遅い。今日はペースが上がりそうもないので、戻ろうかとも思ったが、尚仁沢林道から大間々台への登りを考えると、このまま釈迦ヶ岳に登ってしまったほうが楽だろう。
 暫くは勾配が緩んだが、標高1500あたりからは勾配が再び増して苦痛の歩きとなる。道脇の笹ばかりが目につき、展望が開けないので気分的にも苦しい。三度ほどロープ設置場所を通過すると、西平岳分岐でこの先は勾配が緩みホッとする。中岳の北西面は霧氷で白くなっている。分岐から数分で釈迦ヶ岳山頂に達すると夫婦が憩っていた。前山からは105分、前回は80分、この区間も30分近い遅れ。山頂部はぐちゃぐちゃだが、雪は痕跡程度しか残っていなかった。景色を写真に撮っている間に先着の夫婦は下山していった。白根山、燧ケ岳と会津駒ケ岳は真っ白。その他はまだ大した積雪は無さそう。

4 釈迦ヶ岳 − 八海山神社 − 大間々台  山頂の北直下は残雪あり チェーンスパイクは歩きやすかった
 釈迦ヶ岳から大間々台の間は、残雪の今年の3月22日に歩いているが、無雪では04年10月16日に歩いたが登山道の様子は覚えていない。
 下山にかかるとすぐに道筋に雪が残っている。鶏頂山分岐までは傾斜が緩く問題にするようなことはない。矢板八方コースに入ると、勾配はグッと増して雪も残っている。足跡残り、アイゼンなしでも下れるが、ここでより安全に歩くべく秘密兵器のチェーンスパイクを装着した(重量400グラム、雪のない場所でも足底に異物感がなく、根や石にひっかることが少ない。最大の欠点は腐れ雪では足底に団子ができやすい)。午後ともなると気温が上がり、残雪が凍結しているようなことはなく、ストックも雪に刺さりそれほどの危険性はない。チェーンスパイク装着は安心感も手伝い、臆病な自分でも怖いという感じはなかった。
 標高1650あたりからは勾配も緩み、雪は断続するようになった。チェーンスパイクは装着したままだが、歩き心地は悪くはない。標高点1543の手前からは断続していた雪もなくなり、通常の登山道となるもチェーンスアパイクは装着したまま歩き続ける。八海山神社までテスト歩行という意味で装着したまま歩くことにした。大入道分の標識を見て、剣ヶ峰まではすぐ先だが、寄り道するほどの面白みはなく素通りする。登りになると日陰には僅かに雪が残っていたが、雪の有無にかかわらず足底に異物感はない。釈迦ヶ岳への登りで悩まされた踵骨の痛みもなく気分的には快調。矢板市最高峰の山頂部は薄く雪が残っていた。
 下りになると雪はなくなり、ほんの僅か登り返すと八海山神社に達した。この先はガレているので、チェーンスパイクを脱ぎ、最後のエネルギー補給。途中で道標をいくつか見ながら下り、標高1440で大間々台1.2kmの道標のそばにミツモチへの小標識を見かける。ここから南東尾根を100mほど下れば林道に下りられる。期待はしていなかったが、明瞭な踏跡がついている。途中から低い笹が被っているが、踏跡を追うのは容易。平坦になると往路で通った林道出合となる。ここから登るときには入口が分かりづらいが、道標「大間々台1.1、ミツモチ1.8」の傍の狩猟禁止の看板のところから入れば良い。
 駐車場に戻ると、重機が動き工事中であった。車は他に1台、釈迦ヶ岳直下で出逢った人のであろう。釈迦ヶ岳から駐車場までは3時間10分、前回(04年9月に比べて1時間5分も遅い。今日は踵の痛みで遅れた分を差引ても、残雪期にYoshiさんと同じルートを歩くのはに難しいことが判明した。
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