ひとり山歩き491 : 三本松から廃コースを辿って男体山に登って来ました。ルートは藪化したり薄くなってはいますが、大部分はたどれます。一部に危険な場所もあるので、お勧めはできません。
三本松から男体山(2484)
2012年10月5日(金) 晴れ
1 行程   写真
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 男体山  太郎山神社  三本松駐車場
自宅(3:10) = 三本松駐車場(5:10/5:20) - 鹿柵入口(5:35) - 鹿柵出口(6:05/6:10) - 標高1720(尾根向き変わる)(6:55/7:00) - 標高2270(尾根乗換)(9:10) - 三角点2397(9:55/10:05) - 大岩基部(10:55) - 太郎山神社(11:10) - 山頂部(11:10/11:50) - 八合目(12:10) - 六合目(13:10) - 四合目(13:25) - 登拝門(14:05) - 中宮祠前BS(14:10/14:33) = 三本松(14:47/15:00) = 自宅(17:05)

2 自宅 - 三本松
 三本松から男体山に登るコースがあったということは、山歩きを開始してすぐに知った。当時は登山口やコースがどこを通っているか知らなかったのでそのままにしていた。ヤマレコを日常的にチェックするようになって、三本松コース(廃道)で男体山に登ったという記録を時々目にした。最近では、7月に2件の報告が載っていた。その記録からコース概要を把握したので、これに倣ってみることにした。
 登山口は戦場ヶ原開拓の碑付近であるから、車は三本松駐車場に駐めることにする。このコースは廃道になってかなりの年月が経っているので、登山道は薄くなったり藪化していると思われる。そのようなわけで、得意の夜明け前の登山は難しいと判断し、ヘッデンなしで歩ける5時半ころスタートできるように見計らって家を出る。例によって、いろは坂パーキングで登山支度をしていると、4時過ぎになると2時ころに比べて奥日光に向かう車の数がかなり増える。これだけ車が多いと鹿の道路への出没がなくなるので助かる。三本松駐車場に到着すると、店屋はすでに明かりを灯して準備中、広い駐車場には2台。気温は9度。

3 三本松コース(廃道)で男体山  登山道は薄くなったり、一部藪化しているが大部分はトレースできる 危険箇所もあり立ち入らない方が良い 
 駐車場から東へ舗装道を歩くと、すぐに戦場ヶ原開拓の碑が左側に目に付く。そこを左折すると目の前に携帯電話のアンテナ(?)が設置してある。その先を東へ右折して進んでゆくと、笹原になり男体山健康保安林案内図なる看板に行き当たる。その少し右手が鹿柵入口である。鹿柵内は一面が胸丈程度の笹原で、雨具のズボンのみ着用していたが上着も着用しておくべきであった。カラマツ林の笹原には道筋は見えないが、10数メートルピッチでカラマツの立木に赤ペンキ印しがあるのでこれを追うと笹の中に踏跡が残っている。涸れ沢に出合って、赤ペがわからなくなり、少しばかり涸れ沢内を歩き、二つ目の砂防堤でコンパスを見ると、ヤマレコから打ち出したGPS軌跡と方向がずれてきたので沢からで出て、笹原で軌道修正すると、すぐに赤ペの続くルートに復帰できた。涸れ沢に出合った時に、沢太郎山神社の大岩内に入らずに丁寧に赤ペを探すべきであった。一旦ルートに復帰すると赤ぺを追うのは容易であった。笹が膝下となり草が目に突き出すと、鹿柵が現れる。柵にそって踏跡を追うと鹿柵出口に達した。
 鹿柵を出ると広葉樹林で笹はなく膝程度の草付きとなる。すぐに針葉樹林になって草もなくなり、広い尾根筋の薄い踏跡を追うと赤ペ(鹿柵内よりはかなり少ないが)が目に付く。標高1570あたりでシャクナゲが現れたが、隙間を通ることができるのでどうということはない。時には踏跡を見失うが、広い尾根の反対側に寄ってみると赤ペを拾うことができた。勾配は段々きつくなり、方向が南東から南南東に、そして東向きに変わる。ここまで(標高1720)登ると尾根筋は明瞭となり、これ以降も笹等の藪はないものと判断して、雨具のズボンを脱いだ。
 標高1720からは勾配がよりきつくなり、ジグザグきみに登ってゆく。時には踏跡を見失うが、反対側に振ってみるとすぐに復帰できる。古い登山道はかなり薄くなっているが、踏跡でない場所を歩くよりは地面が固まっているので歩きやすい。標高2050あたりには苔むした切断倒木が目についた。ペットボトル等の最近のものは見なかったが、朽ちたジュース缶は時々見かけた。標高2100あたりで赤テープを見かけるのだが、針葉樹の枝藪とシャクナゲで、道筋が判りづらいような場所もあった。だが大部分は踏跡をたどるとができる。ルーファンと藪では苦労がないが、勾配がややきついのが難点。尾根筋が広がり、方向が東から南東向きに変わり標高2270で尾根の乗換となった。
 この尾根筋には登山道がはっきりと残っているが、針葉樹とシャクナゲが登山道に被さっているので、手で払ったり潜ったりの藪漕ぎとなる。下に道筋があるので藪を漕ぐといっても大した苦にはならない。標高2300を過ぎると、後方に樹木の隙間から錫ヶ岳から白根山あたりが展望できた。標高2350あたりからは岩場となり展望はより広がり袈裟丸山、皇海山、錫ヶ岳、白根山そして間近の太郎山まで見ることができるようになった。岩混じりの尾根を注意しながら登ってゆくと、目の前に三角点2397が出現した。三角点からは更に小・大真名子山、帝釈山、女峰山も展望できた。更には男体山の太郎山神社の大岩上には二荒大神像も見えている。男体山の山腹はかなり色づき目の保養になった。
 三角点からは勾配は緩み登山道の名残りは充分だが、潅木の枝で地面が見えない場所も多い。ヤセ尾根であるから慎重に歩を進める。更にはガレ(薙の頭)を三箇所で渡り、岩の多いヤセ尾根が続き、展望は良いのだが気を抜くことはできない。太郎山神社の大岩というよりは岩壁が近づくと尾根上は火山礫となり、滑って歩きづらくなる。大岩基部に達したがこの岩壁は攀じ登れるようなしろものではない。ヤマレコ情報どおりに岩壁に沿って右に巻いてゆくと、ガレに達した。慎重にガレの対岸に渡り、樹木につかまりながら登ってゆくと、治山補修地に達した。ここを左手へと軌道修正して登りつめると、太郎山神社にたどり着いた。 例の大岩(岩壁)の上からの展望を楽しむ。三角点付近から歩いてきた尾根筋は途中では気づかなかったが、俯瞰すると色づきが美しい。
 太郎山神社からの展望を楽しみ、奥宮に行ってみると憩っている人が多い。昨年3月の震災で倒れた石鳥居に替わって木の鳥居が再建されて最後の仕上げ中であった。更に三角点のある山頂ではこの3月に倒れたという鉄製の大剣も修復工事中でステン製の大剣が10月13日にお目見えするようである(朝日新聞9月28日版)。

男体山からの展望


4 中宮祠への下山  
 志津乗越へ下り、舗装林道を歩いて三本松へ戻るか、中宮祠へ下ってバスで三本松へ戻るかは、山頂到達後に決めることにしていた。その後の志津乗越の駐車禁止で車で来る人がどうなったか興味があったが、舗装道を2時間近く登山靴で歩くのは苦痛。中宮祠へのガレ場下りも苦痛だが、舗装道歩きにでなくバスで三本松に戻れのが魅力で後者に決める。
 中宮祠への道筋は何度も通り、知り尽くしているので次の2点だけ記しておく。@六合目までのガレ場下りはいつも苦痛。A平日でも登山者はなんて多いのであろう。
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