ひとり山歩き487 : 足尾から阿世潟峠経由で社山に登り、その南尾根を周回してきました。晴天で展望を楽しむことができましたが、社山から大平山への縦走は暑さのために中止しました。
足尾から阿世潟峠〜社山(1826)〜南尾根
2012年8月22日(水) 晴れ
1 行程   写真
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 社山 足尾銅親水公園
自宅(1:55) = 足尾銅親水公園(3:40/3:50) − 沈潜橋(4:45) − 廃林道終点(5:40/5:45) − 阿世潟峠(6:35/6:40) − 社山(8:15/8:50) − 南尾根標高点1568(9:25) − 三角点1182(10:25) − 久蔵雨量観測所(標高点1012)(10:55) − 久蔵沢林道出合(11:35) − 銅親水公園(12:00/12:05) = 自宅(14:05)

2 足尾 − 阿世潟峠 − 社山
 来月の年一北ア訪問を控えて、訛った脚力の回復を図りたい。旧盆休みも終えて交通渋滞がなくなったが、この暑さでは県外への遠征の気力がわかない。長時間歩くということで、足尾から阿世潟峠、社山、大平山周回を考えた。このへんは何度も歩いているので、特に準備もいらない。過去に用いた地形図のコピーを引き出して準備は完了。この山域は2000メートル以下で、先週の白根山周辺の山ほどは涼しくないだろう。しかも笹尾根が多いので照り返しで、暑さに堪えられるかが心配。
 出発時の外気温は28度、山行を止めようかと思うも暑ければ途中で引き返せば良いと強引に決行する。足尾の銅親水公園駐車場では車載温度計で20度。これなら先週の奥日光湯元温泉出発時と変わらない。我慢の範囲とばかりザックを担ぐ。

3 足尾 − 阿世潟峠 − 社山  期待した風もなく熱中症の危険性あり  大平山への縦走はやめる
 足尾−阿世潟峠の間は何度も歩き、最終的には11年10月19日に歩いているので道筋はよく知っている。すぐに明るくなるので、ヘッデンは使用せずペンライトで十分。足倉沢にかかる沈潜橋を越して、林道に沿って進むと、長手沢には大きな砂防堤が新しく完成しているように見えた。確かめようと思ったが、侵入止めが施してあり、諦めて林道を進む。長平沢林道分岐の右手には、昨年の10月頃に盛んに工事していた砂防堤が完成していた。利根倉沢合流地点の手前は長手沢右岸の林道が崩落しているのでいるので、沢をわたって左岸を少し歩くと、再び林道歩きとなる。この地点を過ぎると、道筋は落石や低い下草が目につくようになる。林道を進むに連れて落石は大きくなり、一部に崩落している箇所もあるが、特に危険を感じることも、迷うこともなく林道終点に達した。
 ここから左下の長手沢を渡渉して右岸に取り付く。道筋は薄くて狭いが、なんとか追える。沢の左岸に渡るあたりが多少分かりづらいが、踏跡を拾うのはさして難しくはない。尾根の踏跡を辿ってゆくと、後方に備社山展望所から  大平山への稜線  後方は袈裟丸山・皇海山・錫ヶ岳・白根山前楯山が見えるようになると、阿世潟峠は近い。ここまでは下草でズボンが濡れる心配はなかったが、社山への途中は低い笹や草で濡れる心配があり、スパッツを着用する。空には雲ひとつなく、主稜線にあがっても期待の風もない。トレーニングとはいえ、この猛暑の時期に選ぶコースではなかった、とぼやいても遅い。
 足尾側の山々を樹木の切れ間から見ながら、熱中症に注意しながらゆっくり歩く。雨量観測所ピークからの展望はいつ来ても見飽きることはない。痩せ尾根をわたって、次の標高点1567ピークはトラバースがあるが、最近は必ずこのピークを通過するようにしている。ここから山頂まで白根山とはしばしの別れ。直射日光をまともに受けて発汗がひどい。水分を補給しながら振り返っては男体山と中禅寺湖周辺の展望を楽しむ。稜線の南側はカラマツが多いが、標高1670付近からはカラマツはなくなり、ダケカンバが目につくようになる。標高1720に達すると、南側の樹木が切れて、逆に北側に樹木が突き出す。この先は足尾側の展望を楽しみながらの登りとなる。期待の風は全くない。この時点で、社山から笹尾根を辿って大平山まで足を伸ばすのは自殺行為と頭にちらつき出す。通常よりも幾分長い時間をかけて社山頂上に達した。今日は見通しが良くて、出発地の銅親水公園の搭まではっきりと視認できた。
 山頂から西の展望地に行って、木陰で景色を楽しんだり、エネルギーを補給しながら休憩する。風は弱いが木陰でじっとしていると汗は乾き爽快となる。大平山に続く稜線は樹木が疎らな笹尾根で、直射日光と照り返しで熱中症の恐れもあり、計画を変更して南尾根を下って足尾にもどることにした。木陰に入ったり出たりしながら展望を楽しむ。袈裟丸山、皇海山、大平山、黒檜岳、錫ヶ岳、白根山と展望が広がる。

4 南尾根で下山  一部に踏跡薄い箇所あり  下りでは要注意地点は二箇所あり
 この南尾根は下りで3回、登りで1回歩いているので、ルートは脳裏に焼き付いている。登りでは問題となる場所はないが、下りでは注意すべき箇所は二箇所ある。第一は標高1290で南南東から南西に向きが変わる地点である。以前はここに小さな標識があったのだが、最近は見当たらない。第二は三角点1182を過ぎた標高1150地点である。このあたりは草が深く、進行方向は急斜面で道筋が見えない。銅親水公園の搭を目安に方向を定めて、草につかまりながら急斜面を50メートルほど下ると、松の多い尾根筋が現れる。笹や草で踏跡が隠れている箇所もあるが、小忠実にコンパスを当てながら歩けば尾根を外すことはないだろう。
 標高点1568ピークは東側に巻き道があるのだが、笹で隠れてしまったようである。このピークを経由したほうが楽かもしれない。このピークから振り返って社山を見ると急降下してきたことがわかる。最後に標高点1012にある久蔵雨量観測の先から林道に下る巡視路は、急斜面に細い踏跡がついている。丹念に追えば迷うことはないだろうが。高度がなかなか下がらないので、途中で嫌気がさして適当に下って林道に下山した。林道を歩くこと25分でどうやら熱中症にもならずに駐車場に無事帰還できた。今日は完全にルート選定ミス、無事戻れたことで良しとしよう。
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