ひとり山歩き486 : 湯元温泉から前白根山、奥白根山、五色山そして中曽根と周回してきました。かなり悪路の部分はありますが、特別に危険な場所はありません。夏休みのせいか、平日にもかかわらず人出は多かったです。
湯元温泉から前白根山(2373)〜奥白根山(2578)〜五色山(2379)
2012年8月16日(木) 晴れ
1 行程    写真
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 奥白根山  湯元温泉  前白根山と五色山  中曽根
自宅(0:30) = 湯元温泉無料駐車場(2:25/2:35) − 登山口(3:05) − 外山西鞍部(4:50/4:55) − 天狗平(5:25) − 前白根山(5:55/6:05) − 避難小屋(6:35/6:40) − 奥白根山(8:05/8:50) − 弥陀ケ池(9:45) − 五色山分岐(9:55) − 五色山(10:50/11:00) − 国境平(中曽根分岐)(11:25) − 登山口(13:45) − 駐車場(13:45/13:55) = 自宅(16:45)

2 自宅 ー 湯元温泉
 暑さと天候不順でなかなか山に出かけられない。7月以降、まだ三度しか山に行ってない。このままでは脚力不足で、来月予定している年一の北ア訪問がおぼつかない。今日は場所によっては夕刻に雷雨の可能性もあるので、長時間の歩きと藪漕ぎは止めて登山道歩きとする。湯元温泉から前白根山へは残雪期には何度も登っているが、無雪期には山歩きを始めて2年目の02年6月10日に登った際の悪路が印象に残っていて歩く気にはなれなかった。このコースは急登で来月の北ア訪問に備えて足腰を鍛えるには最適である。合わせて10年前に比べて脚力の衰えもチェックできる。
 少しでも気温の低いうちに高度を稼ぐべく、今日も超早出出勤とする。今までの経験で、1時から2時頃はいろは坂を越すと、鹿が道路にもっとも出没する。道路際にいても突然飛び出してくるので、慎重運転を心がける。湯元温泉の無料駐車には車が1台駐まっているだけ。車載温度計で19度・・・外気温は16度くらい)。今日の計画は湯元温泉から前白根山そして奥白根山に登り、その後は天気と足腰に相談して決めることにしてザックを担ぐ。

3 湯元温泉 − 前白根山 − 奥白根山  外山コースの悪路と急登に辟易  白根山頂は今日も晴れだった・・・相性良好
 スキー場入口で想定コースを記入したカードを投函して、スキー場の管理道路を歩く。身体が汗ばむ頃に、ひとりでに登山口に到着した。尾根に取り付くと、すぐに悪路との戦いである。何度も木の根の助けを借りて身体を引き上げねばならない。10年前の記憶が残っていて、このコースを
無雪期に避けていたのがうなずける。じっと我慢の子を決め込んで急登に耐える。標高2100を越すと尾根の直登からトラバースになり、一息つけるようになる。消灯して更に10分程登ると道標のある外山西鞍部に達した。期待通り富士山がうっすらと見える。
 この先は勾配が緩み楽な歩きとなる。白根沢コースの踏跡を合わせると夏道は2325ピークの右手をトラバースしながら登って、小広場の天狗平に達する。残雪期には尾根上を歩くので展望が良いのだが、今の時期は尾根上を歩いたとしても樹木に遮られて展望は期待できないであろう。標高点2325のすぐ先で夏道と冬道は合流して尾根上歩きになる。次の2360級ピークの手前になると男体山、大・小真名子山等が樹木越しに展望できる。このピークの外れで奥白根山が目に入るようになる。この先は展望が楽しめるので、気分的に楽になる。このピークから10分程で前白根山に達した。ここまで10年前に比べて30分も遅くなっている。依然として富士山が袈裟丸山と皇海山の間に見えている。ここからの展望は無雪期と残雪期に何度も目にしているが、見飽きることはない。
 天気予報では曇だったが、予想に反して晴れているのに気をよくして、前白根山を下り、避難小屋へと向かう。避難小屋分岐からの下りは道筋が良いとは言えないが、外山コースに比べたらどうということはない。避難小屋は静かで宿泊者がいるのかは不明。一息ついて登山口に向かう。今までも目に入っていたが、ハンゴンソウが咲き乱れている。同じ黄色でもマルバタケブキは思ったよりは少ない。登山道を登ってゆくとダケカンバがまばらになり、森林限界に達する。ここから上は勾配が一段と増して砂礫歩きとなるが、残雪期のように滑落するという恐怖感がないので気分的には楽。途中で白根隠山方面の写真を撮っていたら、単独行者が追い越していった。県境が南下してゆく地点に道標が立っている。ここからは富士山は皇海山の右後方に位置が変わっていた。錫ヶ岳の姿も素晴らしい。平坦地に達すると、山頂には先刻の単独行者の他にもう一名。例によって岩陰に鎮座する不動明王像に参って白根山山頂に向かう。山頂には二名だけだったが、北峰方面を見ると菅沼コースからの登山者が何人も見える。ロープウェイが動いて丸沼高原からの登山者が現れる頃には山頂はあふれるのではなかろうか。
 白根山は今回が19回目だが、今回も晴れている。この山は相性が良くてガス模様で展望が楽しめなかったのは記憶では2回だけ。10年前に比べて、湯元温泉から山頂まで、30分の遅れ。最近の山行不足と暑さを考慮すれば、さしてがっかりするほどのことはなかろう。この先のコースはいろいろ考えてきたが、10年前と同じく五色山、中曽根経由で湯元に戻ることにする。
奥白根山からの展望


4 奥白根山 − 五色山 − 中曽根  中曽根の下りは外山コースよりも難儀する  このコースを歩く人が少ないのもうなずける白根山北峰から日光連山
 弥陀ケ池から山頂に登るのは何度もあるが、下るのは今回が3回目である。登山を始めて2座目に弥陀ケ池から登った時の高所で足が竦んでしまったことが心の底に残っているせいかもしれない。実際に下りてみるとどうということはない。10年で山に500回近く行っていれば当たり前のことではあるが。ひっきりなしに登ってくる。小学生連れの親子、単独行者、夫婦、若い男女ペアとそれぞれが夏休みを楽しんでいるのであろう。弥陀ケ池までに数えきれない程の登山者とすれ違ったが、果たしてこの先は?
 弥陀ケ池から五色沼方面に10分程進むと、五色山分岐で道標がある。五色山方面への登山道にはいってすぐに小尾根を乗り越すと平坦地達する。この先は登ってゆくのかと思ったら、どんどん下りだした。道筋を間違えたかと地形図を見ると、50メートルほ下がった鞍部からの登り返しになる。尾根型が明瞭になると、右下から五色沼からの登山道を合わせる。そのすぐ先の右(東)手にデンキ柵が張ってある。シラネアオイを鹿から守るために設置してあると記憶していたが、今の季節はハンゴンソウだかマルバタケブキだかの黄色一色。デンキ柵からは尾根筋は平坦で樹木の切れ間から白根山や白根隠山などを眺めながらの歩きとなる。樹木の中に入ると少しは涼しいが、直射日光を受けると高山とは言えども堪える。何度も訪れて見覚えのある五色山頂に達した。白根山を眺めながら下山に備えてエネルギーを補給する。雲が増えてきたので、すぐにザックを担ぐ。 
 日光連山や湯元温泉を見ながら笹道(一部にシャクナゲトンネルあり)を下ってゆく。2303ピークは左を巻いて通過すると、すぐに平坦な国境平に達した。ここまでにすれ違ったのは2名でいずれも金精峠経由。菅沼コースや丸沼コースに比べると全然少ない。中曽根は笹道で小岩が少なく外山コースに比べたら歩きやすい。塹壕状の窪みに入るのが骨が折れるのは我慢の範囲。木の根による段差も我慢の範囲。これなら楽勝と思っていたら、雷の音が聞こえ出し、北方面は黒い雲が発達している。道標を見て方向が南東から北東に変わると急変。勾配はきつくなるし、岩が多くこの段差を下るのに尻をついて足探りしながら下る箇所が非常に多い。膝のバネが弱った自分には外山コースなんて比較にならないくらい悪銭苦闘する。激藪漕ぎのほうが自分にとっては楽で、こんな場所は二度と歩きたくない。約200メートルほど下ると、岩が少なくなり笹道となってホッとする。更に10分ほど下ると、勾配はグッと緩み、今までの緊張から開放される。登山口に達する頃には雷音は聞こえなくなっていた。のんびりと舗装道を歩いて駐車場に戻る。駐車場は満杯で、帰り支度をしていたら雨がふりだした。大した降りではないがグッドタイミングの帰還。中曽根の下りは10年前に比べて20分遅い(外山コースの急登と中曽根の悪路以外は10年前とほとんど同じ所要時間)。
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