ひとり山歩き468 : 高原山の鶏頂山にスノシューハイクに行ってきました。先週末の降雪でトレースは消え、吹き溜まりと枝に付着した雪に苦労しました。
高原山・鶏頂山(1756)スノーシューハイク
2012年2月28日(火) 晴れ
1 行程   写真
ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 鶏頂山  鶏頂山スキー場(廃業)入口
自宅(3:40) = 鶏頂山スキー場入口(6:00/6:15) − 枯木沼(7:00) -スキー場最高部(7:30) − 弁天沼(8:00/8:15) − 尾根出合(9:00/9:05) − 鶏頂山(10:25/11:05) − 尾根別れ(11:50) − 弁天沼(12:30/12:45) − スキー場最高部(13:05) − 枯木沼(13:30) − スキー場入口(14:10/14:30) = 自宅(16:40)    

2 自宅 − 鶏頂山スキー場   
 先週、那須の中の大倉尾根にスノーシューハイクにでかけたが、新雪で途中断念してしまった。今週は鶏頂山スキー場(廃業)から鶏頂山にスノーシューで登ることにした。09年3月に鶏頂山スキー場から釈迦ケ岳を目指したが、御岳山を越した段階で退却してしまった。もう少し頑張れば何とかなったような気もする。今回のコンディションがよければ、鶏頂山でなく釈迦ケ岳にスノーシューで向かうつもり。問題は先週末の降雪で、鶏頂山も予断を許さないもしれない。本日を逃すと今週は降雪やクラス会で山に行けないので、まずは出かけてみることにした。 
 国道4号から県道30号矢板那須線に入ると沿道にけっこう雪が残っている。この道路を何度も通っているが、今までになく雪が多く、この時点で釈迦ケ岳は無理だろうと考えながら車を奔らせる。日塩有料道路は降雪があってもすぐに除雪してしまうので、雪が多いのか少ないのかはわからない。ハンターマウンテンスキー場を過ぎると、早くも除雪車が稼働していた。鶏頂山スキー場入口(駐車スペース3台程度)に車を駐めてすぐに準備にかかる。車載温度計マイナス11度。

3 鶏頂山  新雪でトレースは消え苦戦する  
 新雪で埋まったスノーシュートレースは残っているが、最初からスノーシューを履いてスタートした。雪にしまりはなくスノーシューでも踝まで沈ませながら登ってゆく。このような状態は登拝口そして枯木沼へと続いていた。枯木沼の雪面はスノーモビルのトレースが縦横についていた。枯木沼北側のカラマツの枝に付いた雪が朝日を浴びて一段と輝いていた。西登山道と合流するとトレースは途切れ途切れとなり、歩みは遅くなる。09年1月26日と3月11日のコースタイムに比べて少し遅れ気味である。この調子では釈迦ケ岳は無理な感じ、弁天沼で最終的に行き先を決めることにして先に進む。スキー場最高部は樹木がないこともあって風当たりが強いせいかトレースは完全に消えていた。今日は快晴でここからに男体山(頭)と女峰山の展望に満足。
 この先は針葉樹林の中に溝状のトレイルが残っているが、踏跡は新雪で消えている。少しばかり下ると大沼への分岐で大沼方面にもトレースは残っていた。針葉樹林から落葉樹林になると鳥居や石碑が見えて弁天沼に到着。ここまでに20分程鶏頂山山頂度の遅れ、釈迦ケ岳に行くかは尾根到達時点で最終決定することにして、ダブルストックからピッケルとストックの変則スタイルに変更する。いつものことだが鉱泉汲取敷方面へのトレースは痕跡も認められない。釈迦ケ岳へは諦めムードだが、最終的には尾根上到達時点で決めることにしてザックを担ぐ。
 弁天沼からの溝状トレイルも新雪で浅くなっているが、スノーシューで踝程度の沈みで、あまり苦しまないだろうと思ったのが間違い。トレイルには50cm程度の雪壁も現れる。スノーシューの最弱点は雪壁で、つま先を蹴りこんでも先端が上に反っているから壁が崩れるだけで乗り越えることができない。壁を避けながら回り道を余儀なくさせられる。こういう時はワカンあるいはハカン(履かん?)の方がベターなようである。苦労してどうにか尾根上に到達した。弁天沼から尾根上までしっかりしたトレースがあれば30分のところ45分も要した。残念ながら釈迦ケ岳はあきらめだ。それどころか鶏頂山方面へのトレースは全然認められない。トレースがあれば30分だが、今日は倍の1時間はかかるだろう。風もなくよく晴れているので、何とかなるだろう。
 トレースが皆無で苦労するのはわかっていたが、予想以上の苦難が待っていた。スノーシューだから膝まで沈むことは少ないのだが、吹き溜まりと樹木の枝に付着した雪にはまいった。吹き溜まりは雪壁同様にスノーシューにとっては苦手である。雪が崩れて登れないから、吹き溜まりを避けて左へ右へと選びながら進むのだが、樹木の枝が邪魔して思うように進めない。無理して枝をかき分けたり、潜ったりすると雪のシャワーが降り、首筋に雪が入り込み冷たい思いをする。手を突くこともしばしばで、手袋の中まで雪がはいりこむ始末。トラロープの一部が時々見えるので、通常のルートから大きく反れていないのを知って安心する(狭い尾根筋だから、大きく外れることはないのが当たり前だが)。積雪期に2度登って先を知っているから我慢を重ねる。目の前に鳥居が見えて、すぐに鶏頂山の山頂に達した。我慢してよかった!!
 ザックを神社前に下して展望を楽しむ。今日は快晴で無風だから気温は低いが寒さは感じない。山頂部は樹木が多いので、360度のパノラマは得られないが場所を変えながら山座同定を楽しむ(南西に日光連山、にの男鹿山塊、北東に那須岳、東の釈迦ケ岳・中岳・中平岳等)。

4 下山  好天に恵まれ楽しい山行だった
 登りでは匍匐しながら枝を潜り抜けたが、下りでは仰向けに枝をくぐらざるを得ない。その場合にスノーシューは邪魔になるので、壷足で下ることにした。往路のスノーシュートレースを忠実に追うも、膝ないし大腿までの踏み抜きは状態。時にはシリセードならぬシリソエテ(尻をついていざり歩き・・・今時は差別用語になるのかな?)も交えながらの下りとなる。急傾斜部でキックステップすると余分に踏み抜くので、斜面に平行に靴底を降ろすと滑って尻もちをつく。アイゼンを着けていた方が滑りは少ないようだ(通常は装着するのだが、今日は足の沈みが大きいので装着していない)。登りの苦労に比べたら比較にならず、苦労するというよりも雪遊びを楽しむという感じで、尾根出合(尾根別れ)地点に到着。
 弁天沼まで壷足を続ける。この下りでは脹脛ないし膝までの足の沈みで、尾根上の労に比べたら問題にならない。弁天沼でピッケルをしまい、スノーシューを再び装着する。大沼分岐からスキー場最高部までほんの僅かな登りだが、なんとなく足元が重い。スキー場最高部からの下りでも往路に比べて足元がやはり重い。気温が上昇したせいでスノーシューに雪団子がつきだしたのだ。雪山でも山麓はもう春なのだ。駐車地に戻ると、自分の車だけ。好天ではあったが、先週末の降雪で山歩きを控えたのかな。今日の天気からは想像もできないが、天気予報では明日は降雪とか。                
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