ひとり山歩き457 : 百川林道ゲートから尾出山に登り、北西尾根そして谷倉山北西尾根を歩き途中から百川林道でゲートに戻りました。尾根は複雑な地形をなし、ルートファインディングを楽しむことができました。
百川林道から尾出山(933
2011年11月17日(木) 快晴
1 行程   写真
 ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 尾出山 百川林道ゲート
自宅(4:30) = 百川林道ゲート(5:55/6:10) − 尾根取付き(6:25) − 尾出山南東尾根出合(7:20) − 小ピーク(730m級)(7:40) − 尾出山(8:35/8:55) − 北西尾根の石祠(10:40/10:45) − 谷倉山北西尾根出合(12:10) − 南いわき幹線294号鉄塔(12:20) − 標高点824(12:40) − 百川林道出合(13:15/13:25) − 百川林道ゲート(15:10/15:20) = 自宅(16:35)

2 自宅 − 百川林道(鹿沼市)
 冠雪前に奥日光の山にもう一度行っておきたい場所があるが、降雪してしまったのと日本シリーズも気になり今週は山行はなしと考えていた。シリーズ終了後の天気があまり芳しくなさそうなので、野球放送開始までに戻れる低山に行くことにした。百川林道ゲート手前の駐車場に車を止めて、その東西に対峙する尾出山と谷倉山を尾根でつなぐことにした。野球放送を最初から観れそうもなければ、途中から百川林道で駐車場に戻ることにする。駐車場のすぐ傍が尾根取付きであるから、明るくなる6時ごろに駐車場に着くように家を出る。尾出山の通常ルートの入口である寺沢橋を左手に見て、県道199号を更に奥へと進む。寺沢橋から約2・5kmで県道は終了し、更に1kmほど百川林道を奔る。道幅は狭いが、舗装はしてあり通行は問題ない。短いトンネルをくぐるとすぐ先で林道にゲートが設置してある。そのすぐ手前の右手に10台以上は収容可能な駐車場がある。東屋の休憩所とトイレも設置してある。この付近に観光スポットはなさそうなのに立派な駐車場である。

3 尾出山へ  しぶりの低山歩きで出だしから判断ミス 尾出山山頂
 高い方から低い方へということで、時計回りに尾出山に最初に登ることにして、駐車場を出て百川(ひゃくかわ)に架かる橋を渡るとゲートが設置してある。その手前の左手の尾根に取付いて尾出山に登る考えである。尾根取付きの手前に作業道が南西へと登ってゆくので、これを利用できないかと進むと、考えている方向とずれているのでゲートに引き返す。
 仕切り直しでゲート手前の尾根に取付く。檜(一部に杉)林の尾根を登って行くとすぐに間伐地帯となる。右手により高い尾根筋が見えるので少し疑問に感じたが、方向は合っているし赤テープも目に着いたのでそのまま進む。西に進むべきなのに南西の方向に偏り始めた。地形図をよく見ると、計画の尾根先端は先刻取付いた尾根の少しばかり北側にあることに気付いた。ゲートで地形図をよく確認しなかった、全くの初歩的なミス。ゲートに戻って再スタートも癪に障る。このまま登ってゆけば、尾出山の南東尾根にたどり着くのは間違いない。少しばかり遠回りになるが、そのまま進むことにした。標高600あたりからは檜林から広葉樹林となる。尾根筋には間伐材以外は障害物はなく快適な歩きとなる。尾根取付きから約1時間で07年3月29日に歩いたことのある尾出山南東尾根上に到達した。
 南東尾根は左(西)は檜、右(東)は広葉樹が続き一部に間伐地帯あるも藪はなく気持ちよく歩く。尾根上到達から20分で計画ではここに登りつくはずだった30メートル級の小ピークに達した。仮にここに直登したとしても10分程度の時間短縮であろう。時間ロスは小さいが、ルーファンミスは癪に障る。小ピークから一旦下って登り返すと、檜はなくなり全体が広葉樹となり、急登が始まる。標高780付近の岩場は足場が悪いので、慎重に越す。岩場を越すと勾配はきつくなり、落ち葉が堆積し、滑って登りづらい。樹木がまばらで手がかりがなく難儀する。急斜面に岩屑が一直線に連なっているので、これを利用しながら登る。時には這うように登り、何とか尾出山の北尾根に到達した。ここからは枝越しに真っ白な白根山と薙ぎ部分が白い男体山の頭を見て、ひと登りすると尾出山の山頂に達した。
 樹木が邪魔して山頂からは展望は得られない。石祠と勝道上人修行の第二宿堂跡の石碑を見ながら、エネルギーを補給する。

4 尾出山 − 北西尾根 − 百川林道  コンパス確認遅れでルートミス・・・低山歩きの基本を忘れてしまった
 コンパスを合わせて、山頂から西へと尾根を下り始める。狭く足場の悪い尾根を急降下してゆく。標高850まで下ると勾配は緩んだが、高山の尾根歩きとは異なり小さな尾根があちこちで派生しているので油断はできない。西から北そして再び西に転換する小ピーク(830m級)で通過して下ってしまい、慌てて登り返すミスをしてしまった。低山は地形が複雑なので、地形図とコンパスをちょくちょく見ながら歩かねばならないのに、高山歩きばかりで感が鈍ったか、確認が遅れ気味。
 小ピークに戻って西斜面を下ると、尾根筋が見えて左(南)側の植林地沿いに鹿侵入防止ネットが張ってある。この先は尾根筋は明瞭で間違う要素はない。杉林を通って西から北に向きを変えると、右(西)は広葉樹、左(東)は杉林となる。標高点804先の小ピークに朽ちた石祠を見る。側面の明治三十年は読めたが、正面には岩戸(?)神社と彫ってあるようだ。石祠のピークを過ぎると広葉樹林となり、緩やかに下った鞍部に石柱が立っている。残念ながら文字は読み取れなかった。この鞍部は峠道があったような雰囲気を醸している。登り返して標高点778あたりになると右手に送電線と横根山が枝越しにちらつく。
標高850を過ぎると尾根筋は急勾配となり、樹木の助けを借りたり、這うようにして登るようになる。狩猟禁止看板のある950m級のピークを下り始めると、東電の南いわき幹線293号の案内標識があり、明瞭な巡視路が東へと下ってゆく。これを辿れば百川林道に下れそうだが、下山するには未だ早い。この巡視路を見送って、さらに登ってゆくと、右手に赤白鉄塔が見えて南いわき幹線294号への案内標識がある。そのすぐ先で谷倉山北西尾根合流地点となる。
 赤白鉄塔目指して下って行くと途中から東電巡視路特有の黒プラスチック階段が現れる。294号鉄塔からは真っ白な白根山と筋状に白くなった男体山の天辺が見えて、石裂山から横根山あたりが展望できる。ミズナラ主体の尾根筋には落ち葉が堆積していて、カサカサ音を立てながら気持ちよく歩く。標高点824を過ぎると、左下に作業道が現れ、すぐにその作業道歩きとなる。左後方(北西)に下ってゆく作業道と分かれるが、尾根上は障害物はなく作業道歩きと変わらない。尾根を緩やかに下り、少しばかり登り返した小ピーク(770m級)の外れで広場状の百川林道に出合う。この林道はもう少し先の標高点783まで続いている(03年12月10日確認)。このまま谷倉山まで尾根を歩いても明るいうちに十分下山できるが、この区間はすでに03年12月10日に歩いているし、野球放送を最初から観るために、百川林道経由で駐車地に戻ることにした。
 林道を下り始めると、すぐ先で292号鉄塔の脇を通り、更に下ると林道は二股に分岐する。草の付き具合から見て本道は右とわかったが、左手の草が生えた林道を下れば、ひょっとして近道かと進んでみたが、すぐに行き止まりとなる。その延長の尾根筋を200メートルほど下れば百川沿いの林道に下れるのは地形図で確認できたが、百川林道をGPSに記録させるために、本道に戻る。
 林道は先刻歩いた尾根に沿って西北西に下り、地形図の破線に合流する。東電の巡視路はここに下ってくる感じ(左上に東電の黄色案内標識を見かけた)。ここからは破線にほぼ沿って下って地形図の林道終点に達する。以降は百川沿いに何度か橋を渡りながら下ってゆく。林道には崩落部があるので、自動車では深くまで通行はできない。林道ゲート手前で確認すると、当初考えていた尾根取付き部は崖状になっていて、取付きに苦労しそう。当然のことながら駐車場には自分の車の他はなし。
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