ひとり山歩き456 : 小太郎山の南尾根を途中まで登り、その後新薙ぎコースから太郎山に登ってきました。小太郎山南尾根は大岩を突破できず途中退却となりました。太郎山では展望を楽しむことができました。
小太郎山南尾根を諦めて太郎山(2367)
2011年111月9日(水) 晴れ
注 : 本ページ内で御沢右岸尾根の部分は間違いで、小太郎南尾根と読み替えてください(ルートマップも含めて)  (12年10月14日)
1 行程  写真
ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 太郎〜小太郎山(2328) 小太郎山南尾根(御沢右岸尾根)
自宅(2:50) = 光徳駐車場(4:45/4:55) − 御沢林道口(宇都宮大学演習林入口)(5:35) ー 御沢林道(仮称)終点6:10) − 御沢右岸尾根取付き(6:45) − 尾根上到達(7:00) − 退却(標高2140)(8:45) − 尾根離れ(9:30) − 御沢出合(工事用道路終点)(9:40/9:45) − 太郎山登山口(10:00/10:10) − 標高1900(寒沢宿口)(11:00) − 新薙通過(12:25) − お花畑(12:40) ー 太郎山(13:00/13:20) − 標高1900(寒沢宿口)(14:45) − 太郎山登山口(15:15/15:20) − 裏男体林道出合(志津分岐)(15:40) − 光徳駐車場(17:00/17:10) = 自宅(19:15)

2 自宅 − 光徳
 男体山から太郎山を見るたびに小太郎(標高2328)の南尾根が気になっていた。Webで調べると、この尾根を登った記録が一件検索できた(ふーせんさんのHP http://homepage3.nifty.com/fu-sen/ )。これを参考に御沢から小太郎山南尾根(御沢右岸尾根)で小太郎山に登り、太郎山そして山王帽子山へと縦走することにした。小太郎山南尾根は急峻で岩もあるようなので、途中退却も考えられる。その場合は、新薙コースで太郎山に登り山王帽子山まで縦走する計画だが、日暮れが早いので太郎山の新薙コースのピストンで終わってしまうかもしれない。車をどこに駐車するか少しばかり悩んだが、計画通り歩けることを前提に光徳駐車場を選んだ。
 奥日光の紅葉も終ったが、赤沼茶屋手前の路肩の駐車台数は多い。また、小田代原に向かう‘蛍さん’も相変わらず多い。赤沼茶屋を過ぎると、うそのように静かになる。光徳駐車場には2台の車を見る。気温は車載温度計でマイナス4度(清滝・電光掲示板で1度)

3 小太郎山南尾根  標高2100から岩と針葉樹藪  大岩を突破できず退却
 光徳駐車場から裏男体林道に向かう途中、最初にわたる橋に「みさわがわばし」の標板を見て御沢の読みがわかった。氷点下ではあるが寒いという感じはないが、軍手一枚では指先に少し痛みを感じる。裏男体林道の左手(北側)に「日光演習林 宇都宮大学」の標識を見て、林道(御沢林道と仮称)へと入って行く。林内への立入禁止の看板は見るが、林道の通行は規制されていないようである。すぐ先で御沢の無名橋を渡る。この上流が金剛峡だが、今は訪れる人は少ないようである。橋から300メートルほど進むと狭い小沢を跨ぐ。この下流に梵字滝があり、昔は落差が大きかったそうが、今はこれが滝というほどに落差がなくなってしまった。林道はごく一部で荒れた個所もあるが、概して良好で歩きやすい。地形図の林道終点の200メートルほど先が御沢林道終点である。
 ここから小太郎山に通じる南尾根(御沢右岸尾根)に取付く計画だったが、踏跡が御沢右岸に続いているのでしばらくはこれを追うことにした。脹脛程度の笹の中の踏跡を追ってゆくと御沢には砂防堰堤が連続している。この踏跡をあまり追いすぎると、御沢右岸尾根に登るのに苦労しそうなので、尾根に取付くことにした。膝下の笹を踏んで15分ほど斜面を登ると、コメツガ林に踝程度の笹が生える南岸尾根上に到達した。この先もコメツガ林が続き藪はないが、勾配はだんだん厳しくなってくる。標高1900と2000付近に倒木地帯があるも、さしたる苦労はない。ジュースの古い空き缶を何個か見かけたが、リボンやペットボットル等は見かけないので最近は人が入ることはないようである。
 標高2100を超すと、小岩が尾根筋に見かけるようになる。歩く邪魔にはならないが、勾配がきついのにはまいった。樹木の助けを借りながら身体を引き上げてゆく。更に悪いことに針葉樹の小藪が密になるとともに、岩が立ちふさがり始めた。岩をよけて針葉樹の小藪をかき分けながらよじ登ってゆくと、針葉樹藪の先に数メートルの岩壁が現れた。小藪に阻まれて岩壁の周辺が把握できないので、ここを突破するのは危険と判断して、少し下って左へトラバース(右手は急斜面で雰囲気が悪い)し、再び小藪をこいで登ってゆくと、またしても岩に進路を邪魔されてしまった。藪にはめっぽう強いが、岩場には弱い。岩場でのミスは命にかかわるので無理はしないことにしている。さらに左手を巻くという方法もあるかもしれないが、あっさり諦めて退却(標高2140位)することにした。
 このまま家に帰るには時間が早すぎる。太郎山に登ってその先はどうするか考えることにして尾根を辿って下ってゆく。往路の尾根上到達地点付近から尾根を離れて、太郎山登山口の北西に敷かれた工事用林道終点にコンパスを合わせて斜面を下ってゆく。10分ほどで砂防堰堤が三つ四つ連なる御沢に下って対岸に上ると工事用林道の終点であった。林道終点から15分ほど下ると太郎山登山口に達した。エネルギーを補給しながら、先の行程を考える。今の時刻(10時)なら、太郎山から山王帽子山経由で光徳に明るいうちにぎりぎり戻れそう。最終決定は太郎山頂で決めることにしてザックを再び担ぐ。登山口の少し先の砂防堰堤前には車が1台。帝釈山(女峰山)、小真名子山、大真名子山 (太郎山から)

4 太郎山  明るいうちに光徳に戻るべく太郎山のピストンとなる
 脚が下山モードになっているせいか、足取りが重い。20分ほど登るとギアチェンジができたのか、倦怠感はなくなってきた。標高1900が寒沢宿口で以前はテープがついていたが、今日は見当たらなかった。踏跡も08年11月11日に歩いた時よりも薄くなってしまったような気がする。針葉樹林の登山道も標高2100あたりからは岩場が現れ、ロープの助けを借りるようになる。標高2180の岩場になると後方には小・大真名子山や男体山の好展望が続く。最後のロープを過ぎると、新薙そしてもう一つの薙ぎを通過する。大嫌いな岩場や薙ぎを無事通過して樹林に入ってホッとする。少しばかり下るとお花畑で、まるで野球場の芝生張りのような感じである。岩の基部の石仏を見て、樹林の中を最後のひと踏ん張りで太郎山の山頂に達した。登りに3時間もかかってしまった。今から山王帽子山経由で光徳に戻ると、山王林道の途中で暗くなりそう。このまま下って、裏男体林道経由なら何とか明るいうちに光徳に戻れそう。疲労度も考慮して、太郎山新薙コースを下山することに決めて、景色を楽しむ。
 復路でも寒沢宿口のテープを確認するも見当たらない。知った人がその気になって見ないと、この薄い踏跡を見つけるのは難しいであろう。太郎山登山口でスパッツを外して林道歩きに備える。裏男体林道の両端にカラマツの落ち葉がたまり、絨毯の上を歩くようで気持ちがよい。光徳駐車場にはなんとか明るいうちに戻れた。 
太郎山からの展望

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