ひとり山歩き454 : 奥日光の交通渋滞を避けて足尾から深沢、半月山、八丁出島そして阿世潟峠経由で足尾まで周回してきました。八丁出島を始めとして紅葉は見頃で、目の保養となりました。
足尾から半月山〜八丁出島〜阿世潟峠
2011年10月19日(水) 晴れ後曇り
1 行程   写真
ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 半月山  中宮祠・足尾旧道 八丁出島〜阿世潟峠  長手沢林道(廃道)
自宅(1:20) = 足尾無料駐車場(3:20/3:30) − 深沢林道口(3:50) − 深沢林道終点(4:10) − 深沢雨量観測所(5:00/5:05) − 道筋消失・ロスト(5:35/6:00) − 神子内林道出合(6:30/6:35) − 神子内林道終点(7:10/7:15) − 半月山第二駐車場(8:00/8:05) − 半月山展望台(8:30/8:45) − 半月峠(9:15) − 半月峠分岐(9:55) − 八丁出島(10:05/1055) − 阿世潟(11:20/11:35) − 阿世潟峠(11:55) − 長手沢林道終点(12:35) − 沈潜橋(足倉沢・長手沢合流して久蔵川となる)(13:35) − 銅親水公園入口(14:35) − 足尾無料駐車場(14:30/14:40) = 自宅(17:00)

2 自宅 − 足尾
 八丁出島を中心に中禅寺湖の紅葉が見ごろとなった。奥日光の交通渋滞を避けて、足尾深沢から中宮祠・足尾道(廃道)を辿り半月山展望台で中禅寺湖の紅葉を楽しみ、更に八丁出島を訪れ阿世潟峠経由で足尾に戻ることにした。06年10月26日に深沢経由で半月山展望台に着いたのは9時ですでに三脚族で展望台があふれ、中禅寺湖の紅葉を思うように鑑賞できなかった。今回は中禅寺湖スカイラインの開門は8時(という10年前の記憶)だから半月山第二駐車場に8時ころ着けば、展望台到着時に人はいなくて思うように紅葉が鑑賞できると考えて、いつものように未明の行動を開始する。 往路は足尾郵便局近くの深沢林道から、復路は社山南尾根か阿世潟峠から長手沢林道(廃道)で戻るので、いつもとは異なり足尾無料駐車場に車を駐めた。

3 中宮祠・足尾道(深沢 − 半月山)  途中で道筋消失一か所あり  半月山展望台からの紅葉!!!!!
 中宮祠・足尾道経由で半月山には06年10月26日に登っているので参照願う。
 駐車場から戻って郵便局手前の深沢林道口からダート道の深沢林道(荒れているので、乗用車では腹をする覚悟が必要)を進む。小広場となっている深沢林道終点(地形図よりは手前)から北西に踏跡を下って行くとすぐに深沢に出合う。ここで最初の徒渉となる。以前は丸太を渡った記憶がるが、飛び石で簡単に渡れた。この先は岩っぽい道筋を辿るのだが、崩落地と檜林を通るう時だけ道筋が分かりづらい(明るければ問題ないだろう)が、深沢に沿って歩けばどうということはない。突然石垣が現れると深沢雨量観測所である。石垣の上は小広場で灯篭が一基だけ残っている。中宮祠・足尾道は大正年代に敷設されたようで、ここに茶屋があったということは往時の賑わいが想像できる。八丁出島の紅葉 (半月山展望台から)
 雨量観測所の先をクランク状に進んで行くと、右岸は岩壁(暗くて詳細は不明)となって進めなくなり、ここで二回目の徒渉をして左岸の踏跡を追う。5分ほどで踏跡は沢に下っている。1・2メートルの滝を右に見ながら三回目の徒渉をする。第三徒渉地点の先には、道筋の両端に石が並べてあったり、石積の補強があったりで往時は立派な道であったことが推測される。膝下の笹道から解放されると、道筋は突然消えてしまった。深沢右岸が崩れて道筋を飲み込んでしまったようである。道筋の消失地点からは沢には直接降りられない。困ってあたりを見渡すと、左の高みへ薄い踏跡が見つかった。高みに登りその先で沢に降りて一安心。少しばかり沢筋を歩いた地点で進行方向が北であるべきなのに、西に向かっている。このころになると十分明るくなったので、左手の高みに登って様子を見る。東に見覚えのある植林地が見える。植林地は沢の左岸にあるはずなのに右岸に見えている。道筋消失地点のすぐ先が二俣で、高まいている間に枝沢に降りてしまったと推測した。本来は直進(北進)して枝沢を徒渉すべきだったのだ。仕方なしに枝沢を渡って、膝丈の笹地を東に進むと、深沢本流の右岸の道筋に無事戻れた。道筋消失地点から少し戻って沢に降りるか。左の高みから沢に降りた地点で枝沢を徒渉すべき。ここが中宮祠足尾道でルーファン要注意地点(十分明るければ問題ないのかもしれない・・・06年10月にはこの地点では十分明るかったせいか、特に問題なかった)。
 この植林地付近は笹が深く、下半身がかなり濡れたが、ズボンを通して靴下まで濡れなかったのは幸い(今の時期は雨具必要)。植林地帯を過ぎると多少笹は少なくなり、朽ちた木橋を見たりしながら進むと、道筋は深沢に下った。この地点で第四回目(枝沢を含めると五回目)徒渉地点となる。ここからは山腹をジグザグに15分ほど登ると、神子内林道に出合う。この地点には特徴的な目印がないので、林道を下ってきた場合には、左側にリボンや<赤/黄>マークを見つける必要があるので要注意。林道が旧道(地形図破線)を飲み込んでしまったようである。林道はかなりの勾配であるが、周辺の紅葉が疲れを和らげてくれる。赤倉山への稜線取付き地点を過ぎて皇海山が見えるようになると神子内林道終点である。その先には枝越しに半月山が窺える。
 林道終点からいったん下り、鞍部からは標高点1504の右下を巻いて笹道を緩やかに登ってゆく。道筋は明瞭で迷うような場所はない。やがて駐車場の擁壁が見える。その先の適当な地点から道筋から分かれて山腹を直登すると、駐車場から人声が聞こえてきた。まだスカイライン開門前なのにおかしいと思いながら、半月山第二駐車場に登りつめると、8時なのに車は20台以上???? スカイラインゲート開門は8時の筈では。半月山展望台一番乗りのつもりで頑張ったのに、ガックリ。家に帰って調べてみると、開門時間は7時〜17時となっているではないか(日光観光協会HP http://www.okunikko.org/panther/news/hot-news.htm )。01年9月のころは8時開門で、このころの記憶が残っていたのだ。記憶力が良いとほめるべきか、今の世は時々刻々変わるという認識不足をとがめるべきか。
 一番乗りはかなわず、意欲減退、急に疲れが出たようで足取りが重い。同年代の夫婦にあっさり抜かれてしまった。すでに降りてくる人も多い。どうにか半月山展望台に到着。展望台にはすでに数人、今日は一番乗りがかなわなかった代償か前回とは異なり三脚族がいなかったのが慰め。八丁出島や中禅寺湖周辺の紅葉を楽しみながら、話を聞いていると先刻の夫婦は百名山も全踏破したとのこと。道理で足取りが軽やかだった。三脚族がいないので、入れ替わり立ち代わりで写真撮影。八丁出島の紅葉は今が旬のようだ。ちょっと雲が多いがほぼ360度の展望はいつ来ても素晴らしい。紅葉の時も良いが、雪景色の方が自分の好み。
半月山展望台からのパナラマ
4 展望台 〜 八丁出島 〜 阿世潟峠  八丁出島内は紅葉はサッパリだめ 針葉樹の枝葉でブロックされてしまう
 社山の南尾根経由で足尾に戻るつもりだったが、展望台から見下ろす八丁出島の紅葉が素晴らしかったので内部から観たらどうなのか興味がわいてきた。社山南尾根は何度も下っているし、紅葉の八丁出島を訪れる機会は少ないので、今回は八丁出島内を歩くことにした。下ってゆくと登る人あり、途中で親子連れの熊に十数メートルの距離で遭遇したとのこと。登山歴10年、450回以上の山行で熊を遠目にも見たことがない。出合頭でバッタリはお断りだが、一回くらいは遠目にでも見てみたい。半月峠からの下りになると、登山者が多くなる。登山道は地形図とはかなりずれているが明瞭である。岩っぽいのが難点。標高1440付近の八丁出島の展望スポットで撮影、今は枝に邪魔されるが残雪期は見通しがよい。
 半月峠分岐からは中禅寺尾南岸遊歩道を阿世潟方面に進む。紅葉はあまりパッとしないが、一眼レフカメラを持った人を大勢見かける。東側から八丁出島の紅葉を写して八丁出島に入る。往路は中央の背骨部分を歩く。危険というほどではないが、痩せ尾根で足場はあまりよくない。肝心の紅葉は針葉樹の枝葉で広葉樹は隠れてしまい、お世辞にも美しいとは言えない。紅葉は上から見下ろすのが最高。今後は出島内を歩くことなかろうと先端まで進むことにした。途中で一眼レフを持った人とすれ違う。八丁出島の先端部には石積の残る広場があり、真っ赤な落ち葉がとてもきれい。最先端から真正面に男体山を見て引き返す。復路は西側を歩く。あまり起伏がなく歩きやすいが、展望もなく紅葉も目立ったない。八丁出島内を歩く価値はあまりなかった。
 南岸遊歩道で阿世潟に行き、昼食休憩とする。このまま阿世潟峠から長手林道経由で足尾までは約3時間。社山南尾根経由だと4.5時間。曇ってきたし、疲れも蓄積してきたので、前者にすることに決めた。エネルギーを補給して阿世潟峠を目指すと、木橋で社山帰りと思われる若者8人グループとすれ違う。阿世潟峠に達すると、2名が休憩中、さらに社山方面から下る人声が聞こえたので、すぐに足尾に向かう。

5 阿世潟峠 − 長手林道 − 足尾  沢を渡る地点を注意すれば道筋は明瞭  現在はダム工事中でミキサー車通行が多い
 阿世潟峠から尾根の左(東)を巻きながら下ってゆく。登山道は明瞭で岩や石がなく気持ちよく歩ける。標高1250付近で右岸から左岸、そして右岸へと二度徒渉して、道幅のきわめて狭い場所を通過しながら下って沢合流地点(右俣には砂防ダムあり)で左岸に徒渉する。すぐ先が長手沢林道終点に達する。
 林道は草が生えて落石が多い。標高点1147手前の崖記号(擁壁)付近は崩落と落石地帯である。林道の草は標高が低くなると短くなる。この林道は前出の崩落地を除いては道型は明瞭に残っているが、落石は間断なく続く。標高1050あたりで林道(利根倉沢林道?)が分岐している。さらに下ると、砂防記念碑(昭和41年)を見てヘピン部を通過して利根倉沢に架かる鉄板橋を渡る。長手沢と利根倉沢合流部で朽ちた鉄板橋を渡ると、林道は崩壊している。今回は鉄板橋を渡らずに左岸を下って砂防ダムの手前で徒渉して林道に復帰した。
 砂防ダムから下はダム新設工事中で林道には多くの関係者の車を見かけた。。ダム新設現場の先で長平沢林道が右(南西)に分岐している。足倉沢が合流した地点で沈潜橋を渡る。このあたりも工事中であった。ここから先はコンクリートミキサー車が間断なく通行している。久蔵川を左岸から右岸にわたる前に久蔵川3号砂防堰堤の石碑を見かけた。格子状の堰堤でまだ工事中かと思ったが、石碑にはH23年1月完成と書いてあった。この先は、ミキサー車に気を付けて惰性で下ってゆく。銅親水公園入口付近の林道ゲートを通過する際、係員が中倉山での遭難を教えてくれた(前日、中倉山から下山できず、本日早朝にヘリで救出)。ヘリで救出時、半月山第二駐車場付近にいたが、ヘリの飛行については気付かなかった。銅親水公園の駐車場には車は少なく、無料駐車場には自分の車以外には見かけなかった。
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