ひとり山歩き442 : 百名山の恵那山を広河原から登り、神坂峠コースを周回してきました。登山道は整備されていて歩き易かったのですが、生憎の天気で遠望は利きませんでした。
恵那山(2191) 広河原から神坂峠周回
2011年6月15日(水) 曇り
1 行程  
ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 恵那山  広河原登山口 神坂峠
自宅(0:50) = 広河原駐車場(5:35/5:55) − 広河原登山口(6:20) − 標高点1716(7:40) − 恵那山三角点(9:35/9:40) − 避難小屋(9:50/10:05) − 恵那山(標高点2191)(10:10) − 前宮コース分岐(10:35) − 大判山(三角点1695)(12:25) − 鳥越峠(13:10) − 千両山(1700級ピーク)(13:45/13:50) − 峰越大谷霧ケ原林道出合(13:55/14:00) − 広河原登山口通過(14:55) − 広河原駐車場(15:20/15:30) = 昼神温泉(阿智の里・ひるがみ)(15:50/16:30) = SAで仮眠(時間調整)(3時間) = 自宅(0:45)

2 自宅 − 広河原
 6月19日で高速道通行1000円が終了するので、週末に空木岳他を考えていたが、天気は芳しくない。2・3週前のヤマレコに恵那山登山記録が多かったのを思い出し、残雪の消えた恵那山を広河原から登り、神坂峠方面へ周回することにした。高速道の夜間割引(0−4時、50%)を利用するにしても、高速道料金が高いので、もう一座を考えたが翌日の天気は芳しくなさそうで、恵那山だけに絞った。 
 6時頃に登山開始と決めて逆算して、1時に家を出た。栃木ICで東北道に乗り、岩舟JCTで3月開通の北関東道(岩舟〜桐生太田間は初めて通行)へ、高崎JCTで関越道、藤岡JCTで上信越道、更埴JCTで長野道、岡谷JCTで中央道と乗り継ぐ。何度か通っているので道筋はよく覚えて特に問題なく進んだ。飯田山本ICで高速道を下りてカーナビまかせで進み、昼神温泉、園原IC(東京方面からは乗り降り不可)近傍、そして月川温泉と通過する。道筋は細くなり、このまま進めるのか心配になる。そのまま進むと前方に通行止めのゲートが現れ、その左手が広河原駐車場である。10台は楽々止められる駐車場にはすでに4台、2組が準備中であった。

3 広河原 − 恵那山  登山道はよく整備されていて登り易い  あいにくの天気で遠望が利かず残念
 ザックを背負って2組の後を追い林道を北進する。落石や崩落地もなく、小さなトンネルを通過すると、左手が広河原登山口で、道標と安全の碑を見る。これより先、落石や崩落恵那山三角点と展望の利かない展望台あり注意との標識を見て、本谷川に下りると「0/10」の表示を見る。その先の丸太橋を渡って登山道に踏み込む。小石や小岩の多い登山道だが、歩きづらいということはない。風穴(この先60m)の表示を見ると登山道は折り返してジグザグ登りとなる。標高1400(登山口から約20分)で尾根上に達して勾配が幾分緩み、吹き出した汗を拭う。標高1450あたりで「2/10」(1/10は見逃し)の表示を見る。この表示はその後「9/10」まで見かけた。これは登山口から山頂までの標高差約1000メートルをほぼ十等分しているようで、標高にして約100メートル登るごとに見かけた。「3/10」で後続者に抜かれる。この人をその後見かけなかったので、自分同様に神坂峠方面に下ったものと思われる。ずっとカラマツ林が続き、多少は根が浮きだしている。林床は腰ないし胸程度の笹でそれほど蜜ではなく、登山道にはみだしはなく歩き易い。標高点1716付近は左手の谷側が開けて、南アルプスが雲の上に浮き出して見える。かすんでいて遠望が利きづらいのが残念(今日は晴れると思っていたのだが)。
 カラマツ林が終わり広葉樹林(以降は広葉樹林と針葉樹林が入れ替わる)に入ると「6/10」を見る。その先の標高点1864付近は細いダケカンバ林で、後方にかすんだ南アを見る。再び針葉樹林に入ると、「7/10」を見る。今までは蒸し暑くて汗が止まらなかったが、この針葉樹林に入ってからは多少は涼しくなった。「8/10」を通過して、シラビソ林を登ってゆくと、南東から尾根を合わせる。その方面には通行止めのピンクテープが張ってあった。方向を南西から西北西に変えて、緩やかになった登山道を登ってゆく。多少ぬかるんだ道を進み、「9/10」を見ると岩っぽくなる。その先で勾配はきつくなり、さらに方向が北西に変わるとすぐ先で展望台が見えて、その下に三角点を目にする(山頂直下で下山する単独行者2名とすれ違う)。ここが一般的には恵那山の山頂と見なされている(地形図には標高2191に恵那山と記載)。評判の展望台に上ってみた。思った通り360度を見渡せるが、目に入るのは樹木ばかり。晴天でも樹木が邪魔して遠望は利きそうもない。見下ろすと、すぐ下に三角点がくっきり。ガッテンガッテン!! これは三角点見下ろし台だったんだ!? なんでこんなものを?? 設置時には樹木が低く遠望が利いたのかも。展望台はそんなに古くはなさそうで、それもなさそう。宗教行事用に設置した、これもないだろう。結局は設置の意味分からずじまい。

4 山頂 − 神坂峠コース  展望を楽しむ山ではなさそう 最近は楽な広河原コースをピストンする人が多いようだが、縦走も楽し
 展望台のすぐ先で恵那神社本社の木祠を見る。伊那那岐(イザナギ)大神と伊那那美(イザナミ)大神を祀っているらしい。そのすぐそばに六乃宮社・葛城社の木祠があり一言主大神を祀っている。更に進むと五乃宮社・富士社で木咲開姫(コノサクヤヒメ)大神を祀ってある。鞍部付近に避難小屋がありで、ここで黒井沢コースからの登山道を合わせる。きれいなバイオトイレを利用させてもらい、避難小屋裏の大岩に登ってみたが、本来は南アや中アが見えるらしいのだが、かすんで遠望は利かない。避難小屋前でエネルギー補給を兼ねて小休止。
 ザックを担いで標高点2191へ少しばかり登ってゆくと、速王男命(スサオノミコト)を祀る四乃宮社・熊野社を見る。この付近が標高点2191で地形図上の山頂であるがはっきりしない。ごくわずか下ると三乃宮社を見たが、表示が破損していて何を祀っているか不明。途中で神坂峠からの若者2人組と奥宮からの単独行者とすれ違い、道標のある奥宮コース分岐で神坂峠からの登山者と言葉を交わす。
 山頂からは緩やかに北西に下ってきたが、奥宮分岐からは方向を北東に変えて急下降となる。広河原コースよりも道筋は多少荒れてはいるが、歩きづらいというほどではない。途中で何組かとすれ違ったが、こちらのコースは若い人が多いようである。岩っぽい個所や根が浮きだした箇所あるいは笹道を歩いたりと変化する。展望はあまりなく、標高1900あたりで北西が開けて市街地が見えただけ。標高点1820手前の鞍部付近は左手に天狗ナギを見る。クレヨンしんちゃんの作者になりたくはないので、覗きこむことせずに、ごく一部をカメラに収めて通過。標高点1820は小さなこぶでシャクナゲの花が疲れを癒してくれた。
 奥宮分岐で出逢った人はアップダウンがきつくタフなコースだと言っていたが、下り方向では登り返しはたいした苦にはならない。大判山(三角点1695峰)へ50メートルほど登り返すと、小広場場の山頂に三角点を見る。北東と北西が多少開けているので天気が良ければ、何か見えるのだろうが今日は全然ダメ。後方の恵那山の山頂部はガスの中に入ってしまった。大判山を下った鞍部で左手にウバナギが広がっている。ここもナギ全体を見渡すことはできない。標高点1594の右手を巻いて幾分下った鞍部が鳥越峠で、北へ下ると強清水方面で林道まで20分、右に進むと神坂峠で約60分の道標を見る。
 今までは多少の登り返しはあったが、ここから次のターニングポイントの千両山までは130メートルの登り返しとなる。このあたりまで来ると疲労が蓄積されて足取りが重くなる。今日はかなり汗をかいたが、ここまでに水は1リットルまで飲んでいない。飲兵衛(酒はからきし、水をよく飲むの意)の自分にしては珍しい。意識して水分補給をする。千両山(1700級ピーク)は樹木がなく、好天ならば展望は良さそう。ここで地形図を確認していると、奥宮分岐の先ですれ違った若者2人組が追い付いてきた。言葉を交わしている間に、単独行者も追い付いてきた。林道歩きを短くするために、神坂峠にはゆかずに、南に下る踏跡(ウォッちずには記載あり)へ進むことにした。笹原を少し下って方向を南から東に転じるとカラマツ林で、すぐ先で峰越大谷霧ケ原林道に無事下山。恵那山登山口・富士見台パノラマルートの道標が設置してあった。
 ここから駐車場までは約6km、標高差で約500m下りの舗装道歩きとなる。途中で県立中央アルプス 恵那山・富士見台案内図の看板のある展望所が設置してある。仙丈岳や塩見岳が見えるらしいが今日はだめ。ヘブンそのはらスノーワルドへの分岐から林道は南から西に方向を転じるが、ここから先は通行止めとなっている。この林道は途中で斜面の崩落地を通過するが、最近崩れたような箇所はなかった。林道の勾配は大きく、登り返しが全然ないから、疲れていても歩くのは速い。広河原登山口で安全の碑の裏側に設置のいきさつを見て頭を下げて通過。駐車場に到着すると同時に軽自動車が出て行った。自分が最後となってしまった。
5 帰路  高速道でルートミスして遭難状態
 昼神温泉で汗を流し、飯田ICから中央道に乗る。夜間割引を利用するには自宅の最寄りのICを零時過ぎに下りねばならない。明るいうちにできるだけ距離を稼ぎ、暗くなったら途中のSAで仮眠すべく先を急ぐ。岡谷JCTで東京方面と長野方面の標識を見て、どうしたことかそのまま中央道を東京方面に進んでしまった。山でいえば尾根の乗り違いで戻って正常ルートに復帰すればよいのだが、高速道ではUターンはできない。一旦、ICを下りて戻るか、そのまま進むか判断せねばならない。中央道経由なんて考えていなかったので、首都高通り抜けの渋滞がいやらしい。途中のSAでこれからの道順を考える。八王子JCTで圏央道に入り、関越道経由もあるが、道程が長くなる。談合坂SAで仮眠して、首都高の渋滞が過ぎてから通過することにした。談合坂SAで19時から21時まで仮眠をとる。首都高で渋滞がなければ、さらに1時間ほど途中のSAで休憩をとることにして、時間つぶしで制限速度の80kmで中央道を進む。80kmは法定速度だが、他の車から見ると迷惑この上なしで、後続の車がどんどん追い越してゆく。談合坂までは追い越し専門だったが、以降は追い越され専門。
 首都高に入り、自分のカーナビは数年前の古い分で東北道に入るには、江戸橋、小菅経由となっている(このルートは何度も通っている)。この1・2年の間に池袋経由で行けるようになり距離が短くなったらしい。東北道方面C2の表示を見て、今後のために池袋経由を通ってみることにした。この時点でカーナビは案内しなくなってしまった。老いぼれは夜間は遠目が利かず池袋を過ぎて東北道方面C2は右の標識を間近で気付くが、通行車が多く車線変更ができなかった。こうなると、山でいえば完全に遭難状態。仕方なくそのまま運転しているうちに、外環道経由の案内がカーナビに現れひと安心。首都高と外環道の出入りで、料金が余分にかかってしまった。東北道に入って蓮田SAでさらに1時間時間つぶしして、佐野藤岡ICを下りたのが零時5分で夜間割引の対象となる。
 岡谷JCTでなぜ中央道に進んでしまったか・・・飯田ICで高速道に乗る前に、ガソリン補給(150円/リットル高い、自宅付近では140円以下なのに)した際、園原ICは東京方面に行くには乗り入れできないことを店員に確認した。その時の東京という言葉が頭に残ってしまったのではないだろうか。
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