ひとり山歩き440 : 山開きを前に羽塩登山口から七ケ岳を縦走してきました。尾根上は灌木地帯が多く展望はよいはずですが、今日はかすんでいて遠望はだめでした。
羽塩登山口から七ケ岳(1636)縦走
2011年5月20日(金) 晴れ
1 行程   
ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 七ケ岳  羽塩登山口 古内登山口
自宅(2:20) = 喜三郎小屋(七ケ岳林道口)(4:40/4:50) − 羽塩登山口(章吾橋)(5:05) − 程窪沢出合(5:25) −平滑沢出合(5:35) − トラバース開始(沢を抜ける)(6:45) − 七ケ岳(7:55/8:20) − 標高点1558(9:35) − 下岳(10:20/10:35) − 下山道分岐(11:20) − 古内登山口(七ケ岳林道出合)(11:45/11:50) − 喜三郎小屋(13:35/13:45) = 自宅(16:20)

2 自宅 − 羽塩登山口
 残雪歩きはGWで終了したが、これから6月にかけては笹ダニの活動が活発となるので今しばらくは藪山は避けることにする。栃木県北部の雪山を歩いていると、真っ白な七ケ岳が目につく。一度はあの尾根筋を縦走してい見ようと考えていた。調査してみると、一昨年からは残雪があるので、山開きを6月の第一日曜日から第三日曜日にかえたらしい。山開きは七ケ岳の北西側の黒森沢登山口で実施するので、雪が遅くまで残るのだろうが、南東側の羽塩登山口から登れば残雪は少ないであろうと勝手な推測をする。尾根上は灌木地帯が多いようなので残雪は無視できると推測。今の時期なら七ケ岳に登る人は稀なようなので、静かな山歩きが楽しめそう。
 今日は気温が上がりそうなので、服装は春というよりは夏姿である。今の時期は4時になればヘッデンなしでも歩けるが、駐車地の喜三郎小屋を5時ころ出発予定で家を出る。R121が桧枝岐方面へのR352と別れ約500メートル先で七森橋を渡り、すぐに左に折れて舗装道を3.5kmばかり道なりに進むと、右に七ケ岳林道が分かれ廃屋(と思う)を見かける。これが喜三郎小屋と判断して、路肩に車を駐める。通常はこの先1kmの章吾橋を渡った羽塩登山口まで車で行くのだが、復路での登り返しを避けて喜三郎小屋付近からスタートする。準備運動を兼ねて舗装道を歩いてもよいのだが、途中から破線道に入る。道筋が二股に分かれていたので安全をとって右に進むとすぐに舗装道に出てしまった。左を進めば章吾橋手前で舗装道に出るようである。程窪川にかかる章吾橋を渡った右手が羽塩登山口で、準備してきた登山カードを投函。昨年の10月ころのカードが複数枚残っていたが、最近のものは皆無であった。

3 七ケ岳登山  沢筋も山腹も特に危険個所はない。 かすみで遠望が利かないのが残念平滑沢 (標高1150付近)
 幅広の登山道を進むと、すぐに白樺林となる。白樺林を抜けると、程窪沢沿いを歩くようになる。さらに10分で沢は滑床となり平滑沢と呼ばれる沢歩きとなる。沢筋を適当に登ってゆくと、だんだん岩や流木が増えてくる。30分程登った標高1250あたりになると普通の沢歩きと変わらない。途中でロープを二ケ所で見かけたが、滑って危険というような場所はないが、下る場合には注意が必要かも。沢筋が浅くなり、雰囲気が明るくなると。沢に残雪が二ケ所現れた。水流の上は踏み抜くので、端を歩いたり、残雪を砕きながら歩くもたいした労力ではなかった。
 二番目の残雪箇所が沢の終点のようで、左手に登山道の標識を見て、トラバース道へと踏み込む。尾根筋は不明瞭で急斜面を北東にトラバースするように登山道は進む。かなりの急勾配であるが、足場がしっかりしているので歩き易い。地形図の破線よりも東側を進み、途中で岩場をロープの助けを借りながら登ってゆくと、左手が開けて景色が目に入りだす。ほどなくザレっぽい主稜線上に飛び出した。西側の1638に鉄塔、その左手に燧ケ岳や会津駒ヶ岳があたり見える。今日は雲は全然ないが、かすんで遠望は利かないのが残念。そこから数分で七ケ岳山頂に達した。山頂は一等三角点が設置してあり、灌木で囲まれた広場となっている。少し場所を移動すれば全展望となるが、今日は生憎かすんでいて遠望は利かない。日光連山、高原山、男鹿山塊などはかすかに山並みとして確認できる程度。遮るものがなく、直射日光を浴びて汗が止まらない。今日は暑さといい、かすみといい最悪。地形図から見ると山腹には崖記号が多いので、怖そうに見える。これからの縦走路を探ると、山腹は樹木で覆われ、危険な様子はない。登山道が敷設してあるので、安全なのだろうと判断して先に進むことにした。

4 七ケ岳稜線縦 − 下山  登山道はしっかりしている  灌木地帯が多いので暑いときには避けた方が良さそう
 七ケ岳稜線には小ピークが9とも11ともいわれている。人によってピークの定義が違うのであろう。退屈しのぎに自分の尺度でピークがいくあるか数えてみるこにする。登山道は背丈程度の灌木の中についているので、展望はよい。七ケ岳を下り始めるとすぐに、右手に第2峰(七ケ岳を第1峰として)右手に第3峰とその先に小さな第4峰が見え、第2と第3・4の間にまとまって第5・6・7と見える。右手には家老岳と貝鳴山がうっすらと見える。その奥には男鹿山塊がかすかに目に入る。雲ひとつないのに、なんとも残念。遠望が利かねばこの山は単に登山道を歩くだけで、直射日光を受けて楽しみのない山歩きになってしまう。稜線の右下に見えるソフトクリームの上蓋のような形をしたピークが多いのが面白い。第6峰に石標を見かけた。標高点1558かと思って地形図で調べるとその手前のピークであった。ピークの数が多いので、数えているうちに何番目だったか忘れてしまう・・・まだ痴呆症が始まったという認識はないのだが。
 第7峰の標高点1558を過ぎると、残雪が雪島となって表れ始める。踏み抜くことはないが、気温上昇で表面が融けているので滑りやすい。滑るに任せると尻餅をつく恐れがある。適当にストックで滑りを抑えたりするが、特に支障をきたすことはない。いくつもピークを越すが高低差が小さいのはよいが、今日の暑さにはまいった。これなら直射日光からさえぎられる藪漕ぎの方がよほど楽だ。標高点1558から三つ目の第10峰が下岳で三角点を見る。展望はいずこも同じ。北側は灌木藪越しに白い山並みが見えるが、同定しようなどという元気はすでになくなってしまった。
 下岳を過ぎるとブナ等の喬木帯となり日差しから多少は遮られ、発汗が少なくなる。その分だけ展望はなくなるが、どうせかすんで見えないのだからどうということはない。自分の数え方で全部でピークは12あった。最後のピークの先は、笹が登山道を覆っていてわかりづらいが、藪山歩きに慣れているので、足がひとりでに笹下の道筋を拾ってくれる。かなり下って細尾根となると、右下に林道の一部が見えて下山道分に達する。左は下岳登山口、黒森沢登山口へ、右は古内登山口へと別れる。喜三郎小屋に戻るには当然ながら右の古内登山口に向かう。
 登山度は明瞭だが、急傾斜の上に落ち葉が堆積していて非常に滑りやすい。樹木に掴まりながら下ってゆく。五葉ツツジを多数見かけるが、まだ葉が開き始めtたばかりで花が咲くのはまだまだ先。標高1150まで下ると勾配は緩み樹木の助けを借りずに歩けるようになる。七ケ岳林道に突然飛び出す。ここが古内登山口(古内登山口の矢印標識がまだ先を示していたが、便宜上ここを古内登山口とする)。ここからは砂利道の七ケ岳林道を約6km歩かねばならない。疲れているので1.5時間と読んだが実際には1時間45分要した。勾配は緩やかだが、尾根の回り込みでは僅かだが登り返し。直射日光を遮るものがないので暑くてかなわない。これではバタン死の行進だ(バターン半島死の行進でなく、バタンキュウと死んでしまいそうなという意)。程窪川の喜三郎橋を渡って自分の車が見えてやれやれ。今日は山の選択を間違えた。七ケ岳縦走は秋にするのがよさそう。 
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