ひとり山歩き438 : 菅沼登山口から五色山と前白根山に登ってきました。残雪はよく締まっていて快適な歩きができました。五色山から前白根山の尾根上からは雪が消えていました。
菅沼から五色山(2379)〜前白根山(2373)
2011年5月5日(木) 晴れ
1 行程   
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 五色山〜前白根山
自宅(1:00) = 丸沼高原スキー場(3:10/3:30) = 菅沼登山口(3:40/4:30) − 弥陀ケ池(6:15/6:35) − 五色山取付き(7:25/7:35) − 五色山(8:40/9:00) − 前白根山(9:40/9:50) − 五色沼(10:20) − 弥陀ケ池(11:05/11:20) − 菅沼登山口(12:25/12:35) = 自宅(15:05)

2 自宅 − 丸沼 − 菅沼
 錫ケ岳には無雪期に6度訪れているが積雪期にはまだ登っていない。丸沼高原スキー場から仁下又沢経由なら日帰りの可能性があり、準備を整えて時期を待っていた。HP「四季の山紀行通信」の管理者が99年5月2日に、ブロッグ「デイダラボッチの山日記」の管理者が09年5月9日に残雪の踏み抜きに苦労しながら、仁下又沢を詰めて錫ケ岳に登っておられる。無雪期に2度にわたって仁下又沢を詰めての錫ケ岳登頂とこれらの記録を参考に計画を作成した。タイミングを逸すると、残雪がなくなったり、気温上昇による踏み抜きが予想される。この三・四日は黄砂飛来で空模様が芳しくないが、今日は一応晴れということで実行することに決めた。 
 丸沼高原スキー場入口に着くと、すでに車が1台駐まっている。仮眠の邪魔をしないように静かに準備をして丸沼高原スキー場のゲレンデに向かう。昨年の5月9日とは大違いで、ゲレンデの両サイドはネットで囲われ、雪は全面に残っていっる。スキー場の管理道路(地形図に記載あり)を探すべく、ネットの切れ間からゲレンデに入る。鏡のように滑らかに整備されていて立っていると自然に滑り出してしまい管理道路を探すどころではない。この分では管理道路にも残雪がありそう。スキー場からアイゼン装着では先が思いやられる。まだ、時期が早すぎたと今日の計画をこの時点で没とする。他に代替案を用意してこなかったので、車に戻って考えた。菅沼から白根山方面でまだ積雪期に歩いたことのない五色山から前白根山までなら、地形図がなくても歩けるだろうと考えて菅沼登山口に向かう。登山口にはすでに2台が駐まっている。この先は地形図なしだから、明るくなるまで車内でラジオを聴きながら時間つぶしをする。

3 登山口 − 五色山 − 前白根山  雪はよく締まっていて歩き易い
 駐車場の先は除雪していないので、アイゼンを装着して出発する。トレースは明瞭で雪はよく締まっているので歩き易い。夏道筋にはまだトレースはついていないのでそのまま谷コースを進む。地形図に岩壁記号が現れるあたりから落石地帯(標高1850〜1930)となり、小さな石から頭二つ分程度の落石が雪面に散らかっている。通行中に落石の様子はなかったが、気持ちの良い場所ではないので急いで登る(15分程度)。落石地帯を登りつめると勾配は緩み楽になる。標高2000で谷筋は二俣に分かれる。ここは右俣に進まねばならない。左俣にもトレースはついているが、こちらを進むと弥陀ケ池の東側にある台地の東鞍部に続くものと思われる。最初の二俣を過ぎるとすぐ先で小さな二俣が現れ、ここでトレースは三本に分かれている。もっとも足跡の多い真ん中のトレースを追うと標高2050あたりから勾配が増して、2000あたりで谷渡り(小さな尾根を乗っ越す)すると、方向は南西から南に変わりだんだん勾配は緩やかになって弥陀ケ池の北端に達する。正面に白根山を見ながら朝食を摂る。五色山付近からの展望
 池は完全に凍結していてトレースは夏道の木道あたりと、池の上についている。池上のトレースを歩き、池の南端に達すると道標は頭だけを出している状態で、トレースは白根山に向かうものが圧倒的に多いが、五色沼方面にもついている。弥陀ケ池南端から南東に数分進むと、五色山の道標が頭を出していて、北東に向かうトレースを追うことにした。台地上に登るとトレースは左右に分かれている。地形図を持っていないので、どちらに進んでよいか分からず右往左往する。樹木で五色山へ向かう方向がとれないので諦めてもとの道標地点に復帰する(20分ロス)。五色沼に下り、その西側の破線道をたどることに方針を変える。トレースを追って下ってゆくと、地形図の破線よりも南側を下ってきたことがわかり軌道修正して、少しばかり北西に戻ると雪の融けた夏道が見えたので、ここを尾根取付きとする。
 取付き地点では地肌が出ていたが、2分も登ると雪で消えてしまい道筋がわからなくなる。よく締まった雪面をアイゼンとピッケルの助けを借りて急登する。100メートルほど登ると明瞭な尾根上に達する。勾配が緩みゆっくりと尾根上を歩くと、すぐ先で左が弥陀ケ池の道標を見る。この道筋をたどるはずだったのだが、地形図なしではやむを得ない。方向が北から東に変わる地点は好展望で、北西に四郎岳、燕巣山、燧ケ岳、南に白根隠山方面が目に焼き付く。いつの間にか右下からトレースが登ってきて、以降はこれを追う格好となる。膝下までの踏み抜き跡が残っているが、早朝のいまはよく締まっていて快適な歩きができる。五色山直下にも好展望地がある、尾根筋は雪堤状態でスノーハイキングにはうってつけ。地肌の現れた五色山の山頂でザックを下して展望を楽しむ。日光連山方面はかすんでみえる。この三・四日の黄砂飛来の影響か現時点では晴れているか曇っているのか見分けづらい。日光連山方面はかすんでいる。湯元温泉スキー場は10日前には一面真っ白だったのだが、いまは雪は完全に消えている。
 前白根山への尾根筋は見える範囲では雪が残っていないが、外すのも面倒でアイゼンを履いたまま下り始める。案の定、尾根上からは残雪は完全といってもよいくらい消えているが、左(東)斜面には残雪が連続している。右手の白根山や前方に白根隠山を楽しみながら鞍部から登りつめると、雪がほとんど残っていない前白根山頂に達した。時間的に早いので、白根隠山へと考えて様子を探る。尾根筋は左半分は白。右半分は地肌で尾根上からは雪は完全に消えて見える。尾根上に雪がないのを見て意欲を喪失してしまい下山することにした。
五色山からの展望


4 下山  踏み抜きもなく快適に下る
 雪の消えた西斜面を下って、五色沼への破線道に入る。すぐに残雪は連続となって道筋がわからなくなる。雪はよく締まっているので、シリセードを混ぜながら適当に下ってゆく。10数分の下りで完全凍結の五色沼湖畔に達した。五色沼を横断する勇気はなく、破線道沿いに歩を進める。西岸に達すると避難小屋方面からのトレースに出合う。このトレースを追って弥陀ケ池に向かう。場所によっては膝までの踏み抜き跡が多数残っていたが、登りも下りも踏み抜くことはなかった。弥陀ケ池の北端でザックを下して最後の急下降に備えてエネルギー補給。菅沼に下る単独行者にシャッターを押していただく。これまでに今日出逢ったのは4人。
 弥陀ケ池から下り始めると、すぐ先で急斜面となる。先刻の単独行者がシリセードで下った行く。踏跡を外してシリセードをしているのが分かった(時々踏跡をシリセードで消している人がいるがこれはマナー違反でやめてほしい)ので、この跡を利用してシリセードで少しばかり下ってみる。谷渡りをして緩やかに下ると、落石地帯である。落石地帯の上限で写真を撮って、急いで通りすぎる(約10分)。ここを過ぎてしまえば危険個所はない。適度な疲労で気持ちよく登山口に戻りアイゼンを外す。早朝の2台はなく、他に8台ほど駐まっていた。連休にしては少ない?? (奥日光の人出は少ないとは思わなかったが、日光市街地は少ないようだった)
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