ひとり山歩き430 : 大丸温泉駐車場から茶臼岳をピストンしてきました。雪はよく締まり快適な歩行ができ、思わぬ好天で雪景色を楽しむことができました。
那須岳・茶臼岳(1915)
2011年2月8日(火) 晴れ
1 行程   
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 茶臼岳
自宅(5:10) = 大丸温泉駐車場(7:15/7:40) − ロープウェイ山麓駅(8:05) − 峠の茶屋(8:30/8:35) − 灌木地帯上限(9:05) − 峰の茶屋(9:30/9:35) − 茶臼岳(10:20/10:35) − 茶臼岳登山口(11:05) − 無間地獄(引返し)(11:25/11:30) − 峰の茶屋(11:55/12:10) − 峠の茶屋(12:45/12:50) − ロープウェイ山麓駅(13:10) − 大丸温泉駐車場(13:35/13:50) = 自宅(16:05)

2 自宅 -大丸温泉駐車場
 今週末は降雪が予想され、厳寒期の茶臼岳登山もチャンスを逸してしまいそう。今日の天気予報では那須地方は曇天だが、降雪も強風もなさそう。曇天が気にいらないが、茶臼岳を決行することにした。行くなら茶臼岳だけでなく南月山まで足を伸ばしたいが、曇天で長時間歩くのは気が滅入る。今日は厳寒期の那須岳を経験するということで茶臼岳止まりとするので、遅出出勤とする。
 途中で那須岳も見えて、曇ってはいるが雲に切れ間があり今日はなんとかなりそうと安心する。ボルケーノハイウェイは1月25日に来たときよりも圧雪部は少ないようである。大丸温泉駐車場に着くと広い駐車場に軽自動車が1台だけで、いつの間にか空は明るくなり風も強くない。ダメもとでやってきたが、気を良くして準備にかかると土浦ナンバーの車が到着。
 様子がわからないので、アイゼン、ピッケルとワカンをザックに括りつけて、トイレ横の踏跡に進むと雪はよく締まっている。最初からアイゼンを装着してストックで出発することにした。

3 茶臼岳登山  雪はよく締まり快適な歩き  天気に恵まれ展望を楽しむ  
 トレースを追って進んでゆくとすぐ先で道路に出合う。往路は冬道を追わずに道路を進むことにした。道路にもトレースがありこれを追うと踝程度の足の沈みだが、カーブ地点の吹き溜まり部では脹脛程度の沈み。ロープウェイ山麓駅直下は3月下旬の営業に備えてか除雪が始まっていた。山麓駅を越すと道路上の積雪は徐々に深くなっているようで、吹き溜まり部はトレースは消えて、膝下までのラッセルとなり早くも汗ばむ。峠の茶屋駐車場に到着と同時に後発の土浦の方に追いつかれた。厳寒期の那須岳は何度か来ているが、今日の茶臼岳の山頂  後方は大倉尾根ように天気が良いのは初めてとのことであった。
 土浦の方は足が速い。あっという間に見えなくなってしまった。登山指導所あたりからは樹林帯で雪は深くなるが、かなりの部分でトレースは残り、足の沈みは小さいが、吹き溜まり部は脹脛程度となる。登山口から約20分で灌木地帯上限を抜けると、積雪は薄くなり夏道の小岩を隠しているので歩き易くなる。左手に茶臼岳、中央に剣ヶ峰そして右手に朝日岳を眺めながらの登りは、足の沈みは全くなく快適そのもの。途中で先行の土浦の方はヘルメットを装着し荷物の整理をしていた。すぐ先で写真撮影中に追い越された後続者に聞くと、朝日岳の南東稜に向かったらしいとのことだった。登るにつれて風が強まってきたが、頬に幾分かは痛みを感じる程度で歩行には全く支障はない。峰の茶屋避難小屋に登りつめるも大した風はなくひと安心。途中で抜かれた方は剣ヶ峰の東斜面のトラバースに入ってゆくのが見えた。トレースは剣ヶ峰を越すものと東斜面両方についている。今の時期は雪が締まっているのでトラバースも大丈夫なのかな。
 トレースを追って夏道沿いに茶臼岳の登山口に進む。足の沈みは全くなく、アイゼンが雪面を良くとらえてくれるので、ピッケルは使わずにストックで登ってゆく。夏道に沿って時計回りに登ってゆくのだが、トレース部に窪みはないが、何となくわかる。トレースを踏み外しても全然足の沈みはない。南東に登ってゆく間は山腹が風をさえぎってくれる。ザックに括りつけたボトルホルダーのポカリスウェットはシャーベット状になっていないから気温はそれほど低くはないのだろう。ロープウェイ分岐あたりになると、さえぎるものがなくなり風が強くなる。前方に山頂部の鳥居が近づくと、地肌が現れだす。鳥居をくぐって山頂部の石祠の傍に立つと、展望はよいのだが風が強くて撮影のために手袋を外すのが嫌になる。360度の大パノラマが広がっている。近場では南から南月山、真っ白な大倉尾根、隠居倉、三本槍岳、朝日岳、遠望では日光連山方面は噴煙ではっきりしなかったが、飯豊山、磐梯山、吾妻連峰あたりが視認できた。家に帰って山座同定しようとカメラ操作をするも、指先が痛くて思ったようには撮影ができない。
 お釜を周回して下山しようとしたが、無間地獄から吹き上げる噴煙が気になったので、往路を戻ることにした。茶臼岳登山口に下りて牛ケ首方面を見ると、かすかにトレースは残っている。今日は遅出なので南月山は次の機会にして、無間地獄まで行ってみることにした。当然ながら夏道は消えている。薄いトレースは夏道沿いについているのだが、茶臼岳の西斜面をトラバースする格好となっている。雪がよく締まってアイゼンがよく効いているので、ピッケルは使わずにストックのまま歩く。牛ケ首方面からのアイゼン装着の方とすれ違う。駐車場から出発直後に新しそうなアイゼン跡を見たので先行者がいるかもと思っていたが、この方だったのかもしれない。足場が悪ったので言葉を交わすこともなくすれ違ってしまったのが残念。無間地獄から吹き出す噴煙は冷気で冷やされるせいか、夏場に見たときよりは吹き出し量が多いような感じた。日光連山はもやとしていて分からなかったが、大佐飛山から男鹿岳あたりが展望できた。燧ケ岳はうっすらと、会津駒ヶ岳、守門岳と浅草岳は明瞭。南月山はすぐ先に見えているが、今日はここまでとする。

茶臼岳からの展望


4 下山
 戻る途中でスノーシューの方とすれ違う。峰の茶屋で避難小屋で風をさえぎって、陽を浴びながら昼食を摂る。こんな好天だと読めたら、もう一時間早出して南月山まで足を伸ばせただろうに。次の機会に剣ヶ峰を越して朝日岳にするか、南月山にするか。灌木地帯までは早朝と同じように足の沈みは全くない。灌木地帯では気温上昇のせいか幾分かは足の沈みが大きくなったようである。これから登って行く人とすれ違う(今日は全部で5人と出逢う)。駐車場には那須ナンバーの車しか残っていなかった(土浦ナンバーは消えていた)ので、今日の天気を見て家を出たのかもしれない。峠の茶屋からロープウェイ山麓駅まではほぼ往路のトレースをたどる。駅直下の道路ではブルで除雪作業をやっていた。その先からは、適宜道路から離れて冬道のトレースを追う。足の沈みは少ない。往路もトレースを追った方が楽のようだ。大丸温泉駐車場には車が4台と増えていた。
 今日の天気予報は曇天だったが、良い方にはずれて好天だった。ダメ元が成功!!
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