ひとり山歩き426 : 丸杉の沢(阿世潟沢)から社山に登り、阿世潟峠経由で下山しました。昨12月6日とは異なり積雪は充分でスノーハイクを堪能しました。
丸杉の沢(阿世潟沢)から社山(1826)スノーハイク
2011年1月5日(水) 晴れ
1 行程  
ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 社山 丸杉の沢
自宅(4:25) = 中禅寺湖スカイラインゲート(6:20/6:30) − 阿世潟(7:30) − 丸杉の沢出合(木橋)(7:40/7:50) − 砂防堰堤(8:25) − 社山北西鞍部(10:15/10:25) − 社山西展望地(11:25/11:40) − 社山(11:40/12:00) − 標高点1567(11:40/11:45) − 阿世潟峠(13:20) − 阿世潟(13:45/13:55) − スカイラインゲート(15:05/15:25) = 自宅(17:25)

2 自宅 − 丸杉の沢
 昨年末から茶臼岳を狙っているのだが、この時期に那須方面に出かけたことがないので天気が読み切れない。天気予報で那須地区が晴れでも、茶臼岳のライブカメラを見ると午前中はガスがかかっていることが多いようである。もっと天気が安定してから那須岳に登ることにする。正月中の不節制で身体が鈍っているので、今回はスノーシューハイクを楽しむことにする。昨12月6日に丸杉の沢から社山へ登ったが、期待に反して雪は皆無であった。今の時期なら適度に積雪があり、雪は締まっていないのでスノーシューハイクには絶好と判断した。≪参考 : ブログ「デイダラボッチの山紀行」(09年2月11日)によると、阿世潟沢の雪はよく締まっていたようで、ツボ足とアイゼンで登っている≫
 丸杉の沢から社山北西鞍部に乗り上げてからは、@社山から阿世潟峠経由で下山する、A丸杉の沢左岸尾根を下るの二通り準備して家を出た。いろは坂も明智第二トンネルを抜けると周辺が白くなり、今日はタップリ雪遊びができると安心する。例によって中禅寺湖スカイラインゲート前駐車場に車を駐める。
 中禅寺湖南岸遊歩道には薄いが積雪が連続しているので滑る心配がなく歩き易かった。多数のトレースが阿世潟まで連続していたが、丸杉の沢方面へのトレースは皆無。積雪は30〜40cm程度と思われ、どこを歩いても脹脛程度の足の沈みだが、かなりの部分は遊歩道沿いに歩けた。約10分で丸杉の沢にかかる木橋を渡る。

3 丸杉の沢(阿世潟沢) − 社山  沢筋はスノーシューを楽しむ 社山への登りはアイゼンでなくスノーシューにすべきだった  丸杉の沢(標高1410)
 木橋を渡って丸杉の沢に踏み込むと、足の沈みは脹脛程度。この先はさらに雪が深くなることが予想されるのでスノーシューを装着する。装着後は踝まで沈むことはなく、MSRアッセントが威力を発揮してくれる。広い沢筋はどこでも歩けるのだが、鹿道を追うように西に緩やかに登ってゆく。標高1400付近で僅かな水流を見るとすぐ先で、見覚えのある砂防堰堤に達した。沢出合からここまでの所要時間は前回30分に対し今回は35分で気分を良くしたのだが。沢筋が狭まるにつれて、斜面歩きが増えたりして明らかにペースが遅くなってきた。
 標高1530あたりからは一層狭まり沢床を歩かざるを得なってしまった。所々で水面が現れるが、沢は雪で隠れている。表面はクラストしているが、最中状態で膝下までの踏み抜きに苦労する。距離にして200メートル標高にして20メートルを20分要した。難所を抜けると雪はよく締まりスノーシューの沈みが少なくなったが、脹脛程度の踏み抜きはしばしば発生。標高1650あたりで右手に崩落地を過ぎると、草付きとなって(雪をかぶっていてわからないが、前回確認)積雪は薄くなるが、勾配がきつくなりスノーシューでは登りづらい。アイゼンとピッケルで登ってもきつそうである。社山北西鞍部に乗り上げてから先の積雪状態が読めないのでそのまま登り続ける。最後の20メートルほどは草付きで積雪が薄く、スノーシューを蹴りこんでも上滑りしてしまう。仕方がないので右手のコメツガ細木帯に逃げ込む。今度は樹間が狭く潜り抜けるのにひと苦労。70メートルを登るのに40分も要してしまった。沢出合から社山北西鞍部までは無雪の前回は1時間45分、今回は2時間35分。労力は大きかったが、その分だけ楽しめたということにしておこう。
 これから社山へ行くか、丸杉の沢左岸尾根を下るか決めねばならない。空模様は安定しているので、好展望の社山から阿世潟峠コースに進むことにした。鞍部付近はよく締まっていて、スノーシューは無用と判断してアイゼンとピッケルに替える。風が強いのでネックウォーマーも装着する。男体山・中禅寺湖や足尾の山々を楽しんで、社山に向かうボトルホルダーに収めてザックにぶら下げておいたポカリスウェットを飲もうとしたら凍結していた。液を吸い出すようにして喉の渇きをいやす。
 アイゼンでサクサクと快調に社山への尾根を登り始めるも、すぐに向う脛までの踏み抜きを繰り返すようになった。コメツガ林の積雪は約50センチで向う脛程度のラッセルを強いられる。スノーシューの方がよかったが仕方ない。我慢我慢!! 露岩帯で白根山から錫ケ岳の展望を楽しんで一息ついて、さらにひと登りすると社山西展望地に達した。西鞍部付近に比べたら風は弱く日差しで温かく感じる。白根山、錫ケ岳、皇海山、袈裟丸山と景色を楽しむ。写真を撮ってから社山山頂に移動して、ザックを下しエネルギを補給する。足尾方面を観察していると、富士山も見えている。今年も幸先良いスタートが切れたと喜ぶ。

社山からの展望


4 下山(阿世潟峠経由) トレースのおかげ楽々歩き  いつ見ても東尾根からの展望は素晴らしい!!男体山中禅寺湖 (標高1600から)
 年末から正月にかけて登った人のトレースが多い。膝程度の深さの踏跡も見かけるが、雪はよく締まっていて歩き易い。山頂から40メートルほど下ると、北側も樹木が切れて展望が広がる。男体山と中禅寺湖を始めとして、白根山、温泉ケ岳や太郎山の雪景色が何とも言えない。社山東尾根からの展望はなんど見ても飽きない。標高1700付近は日当たりが良いせいか雪は浅く低い笹の頭が雪面から出ている。その他は40、50センチの積雪と思われる。トレースのおかげで踏み抜きはなく気持ちよく尾根を下る。標高点1567ピークは巻いて通ることが多いが、今の時期はトラバースする人は少ない。
 次の雨量観測局のあるピークまではやせ尾根が続く。もっとも嫌いな場所を緊張しながら通過する。次のピークで景色を見納めてカラマツ林の中のトレースを追う。阿世潟峠付近は雪がないことが多いが、今日は半月峠方面も、足尾方面も地肌は見えなかった。半月峠方面には古いワカン跡らしいものが続くが、足尾方面は小動物の足跡だけ。男体山を見ながら阿世潟へトレースを追って下だって行く。木橋を渡って「阿世潟0.4m 阿世潟峠0.2km」の道標から先は勾配も緩みノンビリムードの歩き。阿世潟には早朝の丸杉の沢に向かう自分のトレースがくっきり残っていた。アイゼンとピッケルを格納して駐車地に戻る。今日は人との出逢いも動物との出逢いもなかった。今年もひとり歩きの山が楽しめそうだ。 
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