ひとり山歩き422 : 奥細尾BS先から左沢の右岸尾根で日足トンネル上を歩いて薬師岳に登り、三ノ宿山まで歩き大木戸集落に下山しました。登山尾根も下山尾根も低い笹尾根で障害物はなく快適に歩くことができました。落葉した今の時期は枝越しではありますが、周辺の山々を楽しめました。
日足トンネル上を通って薬師岳(1420)〜三ノ宿山(1229)周回
2010年11月29日(月) 晴れ
1 行程  
ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 薬師岳  三ノ宿山  登山尾根(左沢右岸尾根)  下山尾根
自宅(4:30) = 大木戸集落林道口(6:20/6:40) − 奥細尾BS(7:00) − 左沢右岸尾根取付き(7:10) − 標高点1124(8:20/8:25) − 主稜線出合(1360級ピーク)(9:25) − 薬師岳(9:40/9:55) − 標高点1221(10:30) − 標高点1159(10:55) − 丸山(1242)(11:35) − 大木戸山(1286)(12:15/12:20) − 三ノ宿山(1229)(13:10/13:25) − 標高点1188(13:50) − 下山開始地点(14:25) - 林道出合(14:45) − 林道口駐車地(14:50/15:00) = 自宅(16:45)

2 自宅 − 日光市細尾町
 今月の19日に夕日岳から薬師岳を歩いた時に、今は活動を休止しているHP「日光稜線紀行」のstarionさんが奥細尾から左沢(地形図には記載なし、手持ちの地図に記載あり)の右岸尾根で薬師岳に登ったのを思い出した。今回はこれをまねてみようと考えた。starionさんは三ノ宿山の北に位置する標高点1188から北西尾根で細尾ドームリンク付近に下山している。全く同じルートでは情けないので、下山はやしおの湯付近と決めて準備をした。茶ノ木平〜薬師岳〜三ノ宿山〜やしおの湯のコースは通常はツツジの季節に歩く人が多い。ひと様とは頭の構造がずれている自分は、赤ヤシオはどこで見ても同じ赤ヤシオにしか見えないが、山は異なる場所から見れば別山に見える。落葉した今の時期は日光連山を初め周辺の山々が枝越しに見れるのがうれしい。
 計画通りのルートを取れば、やしおの湯〜細尾町間を舗装道歩きをせねばならない。最初にやしおの湯付近の様子を探り、自動車で細尾町に向かう。この間は約4kmで、登山靴を履いて歩くのに嫌気がさしてしまった。その結果としてはルート取りはstarionさんに倣うことにした。下山後に舗装道を歩くよりは、往路で歩いたほうが気分的に楽なので、細尾ドームリンク傍の大木戸林道(仮称)入口の路肩に車を駐めた。

3 左沢右岸尾根 − 薬師岳  尾根には藪はなく気持ちよく歩ける奥細尾、左沢への入り口
 国道122号を渡って細尾集落に進む。集落のはずれに国道122号の陸橋が見えると、奥細尾BSに達する。陸橋の手前から踏跡が左沢へと続く。すぐ先が左沢の二俣となっている。尾根取付きはその次の二俣で、その中間の尾根に取付く。杉林の尾根筋には藪はなく、国道の自動車の騒音を聞きながらの登りとなる。標高850位になると低いミヤコザサが林床となる。そこから数分ほど登ってゆくと右手は自然林となる。やがて両サイドとも自然林となり、標高960から1000位にかけて左手は白いテープを巻いた杉林となる。その後は落葉樹林となって、振り返ると男体山の上部が見えたりする。
 落ち葉が堆積した急斜面を樹木の助けを借りて登りつめた標高1090付近で尾根筋が急に細くなり、その先端部はガレ気味の上に落ち葉が堆積していて少しばかり手こずる。薬師岳までで危険を感じたのはここだけ。尾根の先端を避けて横から登ったほうがよかったかも。その後は低い笹の踏跡を追う。通り過ぎてしまいそうな小ピークが標高点1124で日足トンネルの真上に位置している。標高点を越すと方向は南西から南に変わり、勾配がきつくなる。とりわけ標高1200から1300にかけては、小岩と浮き根の急勾配で休み休みの登りとなる。以降は笹尾根となっておおむね向う脛程度の深さである。シロヤシオの樹木が目につきだすと、薬師岳から三ノ宿山の通じる主稜線の小ピークに達した。
 薬師岳は十日前に訪れたばかりだが、近いので向かう。左沢右岸尾根の急登で疲れているせいか、70メートルほどの登りも堪えた。薬師岳山頂に達して写真を撮っていると、単独行者が細尾峠方面から登ってきた。今日の出逢いはこの方だけ。前回は夕日岳からやって来たのが12時過ぎで日光連山の山頂部はガスがかりだったが、今日は雲が少なく好展望を堪能する。

4 薬師岳 − 三ノ宿日光連山 (大木戸山から)  登山道は明瞭で特に危険個所はない  今は昔、日光修験道ありけり
 前回は丸山手前から本沢林道に下った。その先三ノ宿山まで歩いたのは03年5月2日であまり記憶に残っていない。薬師岳山頂から丸山、大木戸山、三ノ宿山への稜線を確認して、単独行者に挨拶して先へと進む。先刻到達した小ピークから先は登山道を下るだけで、体力的には楽だが、堆積した落ち葉で滑るりスピードを上げられない。左手に日光連山や清滝市街地、右手に夕日岳を枝越しに見ながらの歩き。赤ヤシオを見ながらの歩きもよいが、葉を落とした樹木越しに周辺の山々を眺めながら歩くほうが自分の好み。途中の標高点1221や最低鞍部(ヒノキタガアーと呼んだらしい)の石祠、そして前回の下山開始地点からは右手は檜林となる。 すぐ先の小ピークが標高点1159で、その先は両サイドとも自然林となる。1159ピーク先の鞍部からの登り返しは約130メートルだが、落ち葉の堆積した笹道や岩稜もあり堪える。丸山山頂にはRKさんの山名板とほかに一枚。男体山を枝越しに眺めながら通過。
 丸山から方向を北東から南東に変えてわずかに下って、緩やかにアップダウンしながら小さなコブを二つ三つ越して行く。今日は防寒着を着用するほどではないが、風が頬にあたると痛みを感じる。岩と浮き根の細尾根を登りつめると大木戸山に達した。狭い山頂には三角点が目に入る。展望はないが、達筆、栃木の山紀行と日光山紀行の山名板が目につく。山頂のすぐ先に展望が広がる地点があることは記憶していたので、先に進む。山頂から3分ほど進むと、左手が開けて大・小真名子山、帝釈山・女峰山・赤薙山、高原山方面が展望できる。さらにはこれから進む三ノ宿山から先も確認できた。
 展望を見納めると方向が南東から北東に変わる。南東への尾根には薄い踏跡がついている。いつの日にかこの尾根を下ることもあろう。北東に向きを変えて笹が幾分はみ出した登山道の急降下となる。途中から古い鉄条網が途切れ途切れに鞍部あたりまで続いている。鞍部には少し離れて石祠が二基祀ってある。薬師岳から三ノ宿山への稜線は日光修験道があったらしい。事前によく調べて歩けば面白いのだろうが、歩くことに意義を感じる自分にはとてもそんな余裕はない。鞍部から岩や浮き根の細尾根を登り、三ノ宿峠からの登山道を合わせて方向を北にとればすぐ先が三ノ宿山山頂である。修験者で賑わったころには、何か施設があったのかもしれないが、いまは笹が生えているだけ。笹に隠れそうな低い地点に達筆標識を見る。樹木に邪魔されて展望は充分ではない。周りの山々が確認できる程度。

薬師岳と大木戸山からの展望


5 三ノ宿山 − 大木戸集落  三ノ宿山からの下りに痩せ岩稜あり 他には特に危険個所なし
 時間的にも体力的にもやしおの湯まで歩く自信はあるが、舗装道を一時間も歩くのは願い下げ。早朝の決定通り大木戸集落に下りることにして地形図を再確認。山頂から北へと笹尾根を急降下してゆくと、途中から痩せ岩稜となり一番嫌いな場所。慎重に鞍部まで下ると、その先は再び笹尾根となってひと安心。少しばかり登り返した地点が標高点1188で、ここからはやしおの湯方面への踏跡と別れて北西尾根を下ることにする。
 最初は西に40メートルほど下り、北西へと方向転換する。その後は迷うような箇所はなく、広葉樹林の笹尾根を快適に下ってゆく。時々、細尾ドームリンクを確認することができる。標高950で尾根が北東と北西に分かれている。北東に進めば尾根通しで駐車地に下れる。starionさんはこちらへ進んだと思われる。大木戸林道(仮称、地形図の実線)の様子を見ておきたくなり、ここを下山開始地点として北西尾根に方向を転ずる。地形図を見て分かってはいたが、急勾配で樹木でブレーキをかけねばならない。肩がまだ痛くて右腕が思うように使えないので苦労する。50メートルほど下ると檜林となったが、こんな急斜面によくぞ植林できたものだと感心する。ほどなく林道に下山できた。林道は多少荒れてはいるがRV車ならできるのだろう。5分ほど下ると檜林から抜け出し駐車地であった。  
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