ひとり山歩き419 : 日光の行者堂から稚児ケ墓、八風、黒岩そして稲荷川右岸尾根を周回してきました。好天に恵まれ、七滝や前女峰の展望を楽しみました。針葉樹林帯なのでカラマツの黄葉のみでした。
行者堂から黒岩〜稲荷川右岸尾根周回
2010年11月4日(木) 快晴
1 行程   
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 黒岩  行者堂  稲荷川右岸尾根
自宅(4:00) = 滝尾神社駐車場(5:45/5:50) − 行者堂(6:00/6:10)  − 稚児ケ墓(7:10/7:15) − 水場(7:45/7:55) − 白樺金剛(8:25) − 八風(9:30/9:35) − 七滝遥拝石(10:00/10:25) − 黒岩(10:30) − 稲荷川右岸尾根・標高点1303(12:15/12:35) − 稲荷川右岸林道出合(12:50) − 滝尾神社駐車場(13:55/14:05) = 自宅(15:45)

2 自宅 − 日光・滝尾神社
 前回の山行以来、右肩の痛み(四十肩)で腕が上がらない状態が続いている。好天続きでもあるし、@宇都宮さんの足跡を追って日光の黒岩から北東尾根をたどってアカナ沢を覗いてみたいのだが、片腕ではバランスが悪く藪漕ぎは危険。といって山に行かねば足腰が弱るので、今回は様子見ということで登山道を行者堂から七滝遥拝石まで歩くことにする。問題なければ、藪の薄い稲荷川右岸尾根を下ることにする。
 今日は10時間以内の楽々コースであるから、行者堂を明るくなる6時ころスタートとする。家を出るのは4時で、最近はこんなに遅く家を出るのは珍しい。昔は草木も眠る丑三つ時(2時から2時半ころ)と言われたが、現代は2時は活動する人は多い。かえって4時ころのほうが新聞配達のバイクだけで通行は少ない。滝尾神社駐車に着いた時には、ヘッデンなしでも歩けるようになっていた。

3 行者堂 − 黒岩  笹尾根を気持ちよく歩く  カラマツ林の黄葉が印象的
 今日は肩への負担を少なくするために、必要最小限の荷物にとどめたので5kgと普段の日帰り山行よりも軽い。駐車場から滝尾神社の石階段を右に見送って左の石畳を数分歩いて分岐で右の石階段を登ると行者堂である。充分に明るくなってい七滝遥拝石から前女峰を望むないので、持参のコンデジでは写りが悪い。写真をあきらめて左手から登山道に入る。今日は駐車場で車載温度計は3度であったから、外気温は氷点下になっているだろう。そのせいか薄手の手袋では指先が痛い。急斜面を登って尾根上に出るころには、今日から下着を冬用に替えてきたので汗ばんできた。登山道には低い笹が多少はみ出しているが、露を含んでいないので快適に歩ける。30メートルほど林道歩きをして、さらに進むと殺生禁断境石へと檜、杉、カラマツの植林をたどる。行者堂から30分程度の標高980で針葉樹から広葉樹林に変わる。霜柱の目立つえぐれ道をしばし歩くが、気温が低く霜が融けていないので靴やズボンを汚すこともない。灌木に白樺が目につきだすと、ちらりと竜巻山から女峰山を見たりして稚児ケ墓に達する。
 登山道沿いは明るい広葉樹林帯から急に鬱蒼とした檜林を数分の歩きとなる。白樺疎林となって後方に日光市街から宇都宮方面が展望できるようになる。広い笹原の中に水場を示す道標が現れる(標高1300)。後学のために水場を覗いてみると、水量はほどほどあるが飲んでみようという気にはなれない。道標に戻って男体山の頭を眺めながら軽くエネルギーを補給。水場から笹道を数分登ると、カラマツ林となる。振り返って景色を見納めてカラマツ林に突入する。ここからは展望は全くなく、単調な登山道歩きとなる。途中で水呑なる標石(何を意味するものやら?)を見る。さらに10分で道端に白樺金剛の道標を見る(標高1490)。石祠も何もない。傍らにカラマツに混ざってダケカンバの大木が一本あるのみ。≪手持ちの「ヤマケイアルペンガイドF 奥日光・足尾・西上州」(2000年11月発行)によると、水場付近を白樺金剛、標高1400付近が八風となっている。現在は白樺金剛は標高1500、八風は1800に位置している。この矛盾は?? いつの時点か知らないが、登山道を整備する際に、位置を変えたものか??≫
 白樺金剛からもカラマツ林が続き、ひたすら我慢の歩きが続く。田母沢左岸尾根を合わせて、しばらくするとダケカンバが目につくようになりロープの助けを借りて登ると道標を見る。道標付近で白ヤシオを見かけるが、再びカラマツ林の登りとなる。樹林が切れて岩場を登りきると展望が開けて八風に達する。前方には前女峰、左に男体山、後方に日光から宇都宮市街地、右手に稲荷川左岸尾根を展望できる。八風から数分尾根筋を登ると、道標があってトラバースを促す。まずはガレたトラバース道をたどり七滝遥拝石に出る。付近は霜で真っ白となっている。初めて遥拝石の上に登ってみた。岩の上にはしらかば山友会の10周年記念碑(S45.10)がセメントで固定してあった。谷底へ引きずり込まれそうですぐに下りる。正面の岩壁に滝が三筋見える。前女峰斜面のレッドゾーンも落石音の鳴り響く大鹿落としの崩落斜面も印象的。持参のコンデジではあまりよく写らない。デジイチを一旦はザックに入れたのだが、肩の負担を減らすために持参しなかったのが悔やまれる。

遥拝石から七滝を展望


4 黒岩 − 稲荷川右岸尾根  低い笹尾根 展望は期待できない
 登山道を歩く限りは、腕を使わないので右肩の痛みは特に支障ないが、右腕が肩よりも上がらないので@宇都宮さんの足跡をたどるのは危険。笹藪が少々の稲荷川右岸尾根をおとなしく下ることにする。この尾根は05年6月1日に登っているので参照願う。
 七滝遥拝石から黒岩に登る。5分程度で黒岩の山頂に達する。展望は七滝遥拝石からとほぼ同じ。少しばかり高度を上げたので、谷底が見えるかと思ったが深くて見えず。山頂の少し先で@宇都宮さんが下った北東尾根を次の機会に委ねて南東へ下ると、ガレ地に落葉松金剛の石祠(明和4年)を見る。さらに下ると往路で道標を見てトラバース開始した地点に達した。ここから往路と別れて稲荷川右岸尾根へと移る。
 膝下の笹尾根には左手(東北側)に薄い踏跡が続いているが、転倒したら谷底と思うと、踏跡を外して右手を歩く。尾根筋はカラマツ林で林床は低い笹が続く。尾根筋が広くなると樹木は疎らになって笹は腰程度に深く(標高1600と1400付近)なり踏跡は消える。標高1550あたりまでは前方に日光市街を見下ろしながらの歩きだったが、以降は展望はなくなってしまった。標高1330付近で左手により高い尾根筋が見えて軌道修正をする。鞍部から登ってゆくと後方に前女峰が見えた。そのすぐ先がツツジの多い標高点1303の山頂。展望はないが、最後のエネルギー補給。
 標高1250あたりはカラマツに低いツツジが混ざり、顔をぴしゃぴしゃたたかれる。今日の行程で一番嫌らしい場所であった。ぼちぼち稲荷川右岸林道(仮称)が見えるはずと、尾根を外して歩く。うっすらと林道らしきものが枝越しに見えたので斜面を急下降すると、予想通り林道に出合う。このあたりは山側には2メートル程度の石垣が設置してある。飛び降りるには少し危険。木の根にぶら下がって石のでっぱりに足をかけて容易に林道に下りられた。場所によっては下りるのが難しいところあり。舗装道を1時間の我慢で滝尾神社駐車場に戻る。滝尾神社訪問と思われる車が2台。
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