ひとり山歩き413 : 奥日光のツメタ沢左俣を詰めて、大岳尾根を下りました。左俣は岩ばかりですが、特に危険な箇所はありませんでした。
ツメタ沢左俣〜大岳尾根
2010年9月10日(金) 晴れ
1 行程   
ルートマップ(GPS)    ウォッちず : ツメタ沢左俣と大岳
自宅(1:35) = 赤沼茶屋(3:30/3:40) − ツメタ沢工事道路入口(4:50/4:55) − 工事道路終点・二段堰提・入渓(5:35/5:45) − 二俣(6:05) − 第二の二俣(7:05) − 第三の二俣(7:30) − 左俣最上部(9:35) − 引返し(大岳尾根出合)(9:40) − 標高点1919(10:55) − 大岳(11:45/11:55) − 標高点1605(12:25) − 柳沢林道出合(12:50) − 西ノ湖入口BS(13:15/13:44) = 赤沼茶屋(14:08/14:20) = 自宅(16:20)

2 自宅 − 赤沼茶屋
 今年の暑さは堪えて、ロングウォークも北アルプスもままならず。山に行かねば脚腰が鈍るし、仕方なしに7月23日のツメタ沢(右俣)の続きということで左俣に行くことにする。この暑さではロングコースは避けて左俣を詰めて最上部から大岳尾根を戻ることにする。余裕があれば県境尾根そして白檜岳の準備もして行く。低公害バス利用の楽さを知ってしまったので、多分これはないだろう。
 ツメタ沢二俣までは、前回と同じなので同時刻に歩けるように調整して家を出る。車載温度計は24度、前回は30度だったのだから多少は涼しくなっているようだ。赤沼茶屋に着いたときは12度を示していた。広い駐車場には4・5台駐まっているだけ。

3 ツメタ沢左俣  標高1700からは水流もなく、ゴーロの連続 
 前回はヘッデンなしでも歩けたが、今回はツメタ沢工事道路入口付近まで点灯。小田代が原手前で自転車2台に追い越された。言わずもがなの夜明けの靄に浮き出す貴婦人の撮影であろう。釣り人も朝早いが、カメラマンも早い。それに比べると山屋の活動開始はかなり遅い(自分のような例外はいるが)。外山沢を右岸から左岸に渡った地点がツメタ沢工事道路(正式名称は不明)入口で、ヘッデンをザックに格納する。ナギの最上部付近から大岳(中央)、黒檜岳付近(後方)
 7月23日に歩いたばかりで、道筋はよく記憶している。地形図の実線部は多少荒れてはいるが、真新しいタイヤ跡もあり時には車が入るようである。その先は落石や草が生えて車が通れるような状況ではない。道路は一旦ツメタ沢から離れて高巻いて崩落部(道路最高部)から少し下ると、工事道路は終点で沢には大きな二段堰堤を見る。右から堰堤を乗り越して入渓する。
 ここからはゴーロ歩きとなる。沢床は比較的広いので渡渉することもなく左岸を歩く。ゴーロ歩き20分ほどで二俣に達する。前回は主流の右俣に進んだが、今回は左俣に進む。左俣の沢床はグッと狭まり水量は1/3程度となる。地形図の土崖記号部は崩落部であるが、よく締まっていて獣道も付いているので特に危険という感じはない。沢床は乾いていて明るいので歩き易い。水流は少ないが沢筋を吹き抜ける風がさわやかで発汗は少ない。後方に男体山の上部を見たり、ナメ部を通過すると、第二の二俣で、幅広の左俣は完全に水流が途絶える。
 この二俣からは登れど登れど岩ばかりで辟易する。当然ながら小さな岩を階段状に登ることが多いので、脚への負担は大きくなる。脚腰の鍛錬を狙ってこんな場所を選んだのだから誰にも文句は言えない。さらに30分弱で第三の二俣(水流なしは続いている)。どちらへ進むべきか判断に迷う。中間部を少しばかり進むと、様子が分かり左俣に復帰する。この先もゴーロ歩きは続く。涸れ沢というよりも薙といったほうが当たっているかもしれない。左俣には一メートル高さの段差もないくらいだから水流があったとしても滝などはありようがない。標高1850から1950の土崖部を過ぎると、僅かながら水流が現れた。標高にして30メートル、時間にして数分でこの水流も消えてしまった。
 沢床はだんだん浅くなり、やがて両岸と殆ど差がなくなる。前方に薙(左俣)の最上部が見えるようになると、後方には男体山、中禅寺湖や南岸尾根そして皇海山あたりが展望できるようになる。薙の最上部は土が混ざりスリップして登り辛いので、右岸の笹の助けを借りて左俣最上部に上がる。5分ばかり膝丈の笹藪を漕ぐと大岳尾根に達した。この尾根筋は07年6月28日に歩いている。その時の記録では県境まで30分、更に20分で白檜岳に達している。往復2時間とすると、最終バスに間に合わない可能性がある。舗装道を2時間歩くきにはなれない。ここから引返し、大岳経由で下山することに決める。

ツメタ沢最高部からの展望


4 大岳尾根を下る 藪は少なく歩き易い 展望は期待できない
 薙の頭から大岳までは07年6月28日にひとり山歩き284、大岳から柳沢林道は04年7月28日のひとり山歩き160を参照願う。
 最初は膝丈の笹尾根の下り、笹はすぐになくなるがシャクナゲや針葉樹の小藪が現れるが、東側に避けられる。倒木が多いのが嫌引返し付近から男体山と中禅寺湖らしい。ルーファン的には標高1950付近は幅広で赤岩滝方面へ下らないよう気をつければよい。ここ以外は迷うことはないだろう。標高点1919手前は細尾根でシャクナゲの藪を越すと宿堂坊山から皇海山あたりが瞬時展望できる。標高点1919では針葉樹の隙間から白根隠山が見える。
 更に下った鞍部から僅か登り返して小ピークで進路変更して大岳に向かう。この尾根上は針葉樹の枝で歩き辛いので、南側をトラバース気味に進む。10分強で大岳山頂に達する。山名板が見当たらないので、三角点が見つけにくい。大きなダケカンバの根本に発見。展望は充分でなく、太郎山、女峰山と大真名子山が見える程度。男体山は樹木に隠れている。
 大岳からの下山はどこを下っても柳沢林道に出合うので易しいといえる。反面、尾根筋が不明瞭な急斜面があり、途中から枝尾根が何本も派生しているので自分の想定コ−スをしっかり歩こうとすれば難しいともいえる。標高点1605まではコンパスで方向を確認しながら下る。シャクナゲの繁茂する標高点1605は左(東)をトラバースで通過する。この先は標高1500までは尾根に沿って歩き、このまま進むと谷筋となるので方向修正を加える。尾根筋が不明瞭で、方向修正をし過ぎてしまい幅広尾根の西側を下る形となってしまった。特に歩き辛いこともないので、そのまま柳沢林道に下山。
 西ノ湖入口発13:44のバスには余裕を持って到着。県境尾根の白檜岳までいっていたら、最終バス15:54には間一髪アウト、それとも滑りこみセーフか微妙な感じ。千手が浜行きのバスから4・5人が下りて西ノ湖へ向かう。赤沼茶屋に戻る人は6人。平日でもけっこう人出は多いようである。約20分、300円で赤沼茶屋に戻る、歩けば約2時間、300円は安い安い!! 以前は舗装道といえども歩いて戻ったのだが、考え方が進歩したのか、経済的に余裕ができた(??)のか。それとも忍耐力・体力がなくなったのか。 
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