ひとり山歩き40 : 禅頂行者道の一部(藥師岳〜古峰原)を歩いてきました。落葉樹林の尾根道からは男体山から皇海山にかけての山々の景色を楽しむことができました。尾根筋のアカヤシオは満開には少し早すぎたようです。
禅頂行者道を歩く
2002年4月24日(水) 晴れ
1 行程
自宅(5:50) − 古峰原林道口(6:50/7:00) − 登山道(7:30) − ハガタテ平(8:30) − 地蔵岳(9:05/9:15) −三ツ目(9:25) − 夕日岳(9:40/10:00) − 薬師岳(11:15/11:30) − 地蔵岳(12:40) − ハガタテ平(13:00/13:10) − 唐梨子山(13:30) − 大岩山(14:00/14:05) − 行者岳(14:35/14:45) − 古峰原(15:20) − 林道口(16:05/16:10) − 自宅(17:30)
2 自宅 −古峰原林道口  天候の急回復で、急ぎ支度して家を出る
 先週、火戸尻山〜鳴虫山の尾根歩きをしていて見かけた夕日岳にぜひとも行ってみたいと思い、禅頂行者道歩きを計画した。天気予報によると、今週は曇りないしは雨天が多い。今日は、天気予報では曇りのち雨ということで山行を諦めて、日課の早朝ウォーキングに出かけた。歩いているうちに雲が切れて、ドンドン青空が広がってくるではないか。天気予報が外れるのを期待して、急いで支度をして、古峯神社目指して家を出た。
 最近の山行で、何度か利用した古峰原街道を進む。沿道の景色も見慣れているので、運転もスムース。古峯神社を右に見て、そのまま約1km先の古峰原林道入口まで車を進めて、路肩に駐車する。既に1台が路肩に停めてあった。
3 林道口 − 地蔵岳  ハガタテ平までは展望なし ハガタテ平からは枝越しに好展望
 ゲートで閉ざされた古峰原林道(入口の道標に書かれていた)から本日の山歩きをスタートする。砂利道の林道を緩やかに下ると直ぐに沢を渡る。その辺からジグザグの登りとなる。15分位進むと左手に赤テープの付いた踏跡があるが、無視して林道に沿って北の方向に進む。林道口から30分で林道が終わり、杉林の登山道に入る。
 登山道に入って、数分で左手に赤テープ類が多数見られる。この辺りは踏跡が薄いので、テープに従うと良い。その後はずっと沢沿いに登ることになる。杉林の枝打ちで踏跡が不明のところでは、どういう訳か数本ごとに白テープが巻かれている。登山用のものでなく、林業のためのテープかと思われる。白テープがなくなると踏跡が現われた。
 最初に沢を渡るときに、左手を見ると直ぐ先に小さな滝が見えた。そこから数分で、地蔵岳の案内標識が設置されていた。この辺でやっとハガタテ平と登山口との中間である。その後2回沢を渡るが、ずっと沢沿いに杉林を登ってゆく。落葉樹林の笹道になると、右前方に地蔵岳が見えてくる。また杉林になって急登すると前方が明るくなり、ハガタテ平に達する。前方には、木の枝越しに男体山が見える。
 ハガタテを左(南西)へ行くと、行者岳・古峰原へと通じる。ここは先ず右(東)の地蔵岳へと歩を進める。地蔵岳には約200m登らねばならない。落葉樹林を東へ進むが、左手に男体山、正面に地蔵岳を枝越しに見ながら登ってゆく。直ぐに急登となり、左手に奥白根山〜皇海山までの山並も見えてくる。地蔵岳の標識を見て、方向をやや右にとり尾根の南側を巻くようにジグザグに登ってゆく。崩壊箇所を横切り、カラマツの中をジグザグに登り続ける。この間にも皇海山〜袈裟丸山方面も垣間見ることができた。やがて、北に延びる尾根にたどり着き、これに沿って登ると数分で地蔵岳山頂に達する。
 地蔵岳山頂は、チョットした広場で石祠が祀られてある。山頂は落葉樹林の中で充分な見通しは得られないが、枝越しに日光連山、奥白根山、皇海山の山並みと半月山〜社山の山並が一部見える。夏季には葉で隠れてしまうので展望は全く期待できない。
4 地蔵岳 − 夕日岳 − 薬師岳  雑木林の単調な尾根道 日光連山〜皇落葉樹林の尾根道 殆どがこのような道海山の山並みが楽しめる
 地蔵岳から薬師岳まで約3km、北にうねるように延びる落葉樹林の尾根歩きを楽しむわけであるが、数箇所のピークを越さねばならない。三ツ目から夕日岳に行く際に、80m位の登り返しが最大で、その他は30〜50m位の登り返しが数回となる。それほど厳しい道ではない。道筋のアカヤシオの開花と日光連山を始めとする山並みを期待しながら地蔵岳を出発する。
 地蔵岳から落葉樹林の笹道をなだらかに下って、一つの小さなこぶを越して登り返すと、10分で三ツ目に達する。ここからは枝越しであるが、男体山〜奥白根山辺りが比較的良く見える。
 三ツ目からは少し下って、登り返せば夕日岳山頂となる。この尾根道は両サイドともツツジの木だらけであるが、途中の「中岩」という露岩帯を通過する辺りから左手(北面)のアカヤシオが開花している。不思議に右手(南面)は全然開花していない。同じアカヤシオのように思うのだが、ひょとしたら種類が違うのかもしれない。夕日岳山頂には三等三角点が設置されている。夕日岳新道の標識が東の方向を指しているようなので、20mほどたどってみたら道筋は薄くあまり使われていないようである。好奇心のお陰で北東の方向に、先週歩いた鳴虫山〜火戸尻山が見えた。山頂の北側は木が伐採されていて展望が開けている。女峰山大真名子山男体山奥白根山、皇海山と見通せる。半月山等の男体山(右)と奥白根山(左奥) (夕日岳から望む)前日光の山も見える。展望には満足だ。薬師岳方面の地形をよく調べて出発する。
 いったん三ツ目まで戻り、北の方向に延びる尾根を東西にうねりながら、小さなピークを四つ五つ越すことになる。尾根筋はずっと落葉樹林の笹道で変化がなく非常に単調である。単調な歩きを慰めてくれるのがアカヤシオの花と樹木の枝越しに見える日光連山、奥白根山、皇海山の山並みである。夏季には退屈するのではなかろうか。それはそれで別の楽しみが見出せるのかもしれないが。
 三ツ目を下った所で、細尾峠から登ってきた三人パーティに出会う。女性二人はバテバテのようで男性リーダーから遅れ気味であった。夕日岳から約1時間の所で不動尊像を右に見て数分進むと細尾峠からの道を左に合わせる。そこには、バッグが三つデポしてあった。
 薬師岳山頂に着いたら、同年輩の3人組が休憩していた。明智平から一番のロープウェイに乗ってやってきたとのことで、ハガタテ平から古峯神社に下るといっていた。程なくやはり明智平からの中年夫婦が登ってきた。先行組に追いついて、えらく気を良くしていた。やはり、古峯神社へ下るとのことであった。
 山頂からは、日光連山、鳴虫山等の前日光の山並み、更には霞んで那須岳も見えた。3人組が先行し、後を追う格好になる。夫婦は休憩をとっていた。  
5 薬師岳 − ハガタテ平 − 古峰原 落葉樹林の尾根歩きに終始 景色は楽夕日岳(薬師岳から望む)しめたが面白味に欠ける
  薬師岳を下り始めると前方に夕日岳、右前方に皇海山から袈裟丸山と半月山が目に入る。細尾峠分岐で昼食を取っている件の3人組を追い抜いて先を急ぐ。帰りは右前方に皇海山を見ながら進むのが来たときとの違い。途中で、往路で遭った細尾峠からの3人組とすれ違うも、コースに特徴がないのでどこで遭ったかはっきり思い出せない。三ツ目で水分補給しただけで休憩なしで、一気にハガタテ平まで戻った。ここで小休止して、古峯神社へ下りるか、古峰原まで行くか検討する。充分時間があるので、行者岳、古峰原を経由することにした。
  古峰原までに、唐梨子山、大岩山、行者岳の三つを越さねばならなかったが、道筋は今までと殆ど同じで落葉樹林帯の笹道であった。方向としては行程の殆どは南西の方向へ進むことになる。コースに特徴がないので、通過点を記す。先ず、「竜の宿」何の変哲もない大岩と笹原、唐梨子山はここが山頂かという感じ。その下りで、古峰原からの夫婦に出会う。次いでアカヤシオの開花を見かけると大岩山、山名を示す立札が立っているだけ。このコースは概してなだらかでピークを越すのもたいしたことはない。本当に単調で、なかなか思い出せない。ただ時々振り返不動尊像(細尾峠分岐付近)ってみると男体山、奥白根山が見えたのが印象に残っている。
 大岩山からの下りで、大岩と石祠のあるところに「金剛童子」の立札が立っていた。 
  金剛童子:〔仏〕 忿怒(ふんぬ) の相をした二手または六手の童子。金剛杵(しよ) の力を神格化したもの。胎蔵界曼荼羅の金剛手院に位置する。阿弥陀仏の化身とも、また烏芻沙摩(うすさま) 明王と本体を同じにするともいわれる。(大字林による) ・・・ ちっとも判らない!
ここから10分の登りで、行者岳山頂に着く。山頂は三等三角点が設置され落葉樹林に囲まれているが、振り返ると男体山〜奥白根山、夕日岳が枝越しに望める。前方には古峰原方面も望める。山頂から東の尾根に下る道があるが、殆ど使われてなく踏跡は非常に薄い。藪こぎも面白いのだが、今日は当初計画どおり古峰原へ向かう。
 行者岳を下ると「行者平」何の変哲もない笹原を通過し、多少のアップダウンを繰り返すと、大天狗大神の鳥居と祠が現われ、左に折れて古峯神社を目指す。鳥居からは林道歩きとなる。100mか200mの間、林道の両脇のすべての木に透明ビニールテープが巻いてあった。林業関連とも思えない、何か宗教的なものか。地蔵岳への登りの時も見かけた。一体何なのだろう?古峰原に着くと、車が一台駐車していたが、誰も見かけずひっそりしていた。
6 古峰原 − 駐車場 − 自宅
 古峰原から駐車場までの下りは、3月13日に歩いたばかりなので、特記することはないが、丸太の階段状の登山道は歩調が合わないでくたびれる。特に、下りはショックが大きくて嫌になる。階段状の登山道から、アスファルト道に出て、そこから更に20分も歩くことになってしまった。今日は久しぶりによく歩いたものだ。
 今日は思ったより暑く、準備した水を全部飲んでしまったので、古峯神社前に車を止めてドリンクを買って飲む。時刻が遅いせいか、たった1台しか車が停まってなかった。古峰原街道も交通量が少なく、快適なドライブができた。 
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