ひとり山歩き395 : 赤面山スキー場から赤面山経由で朝日岳に登ってきました。復路は中の大倉尾根経由としました。よくしまった雪と好天に恵まれ快適な山行となりました。
赤面山(1701)〜朝日岳(1896)〜中の大倉尾根
2010年3月20日(土) 快晴
1 行程   
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 赤面山  朝日岳 中の大倉尾根
自宅(2:55) = 赤面山スキー場(廃場)(5:20/5:35) − 第一リフト上(6:20/6:30) − リフト最上部・登山口(7:30) − 赤面山(8:15/8:35) − 前岳(9:20/9:25) − 中の大倉尾根登山道出合(10:45) − 三本槍・朝日岳分岐(10:55/11:00) − 清水平(11:10) − 標高点1900(11:35) − 朝日岳(12:10/12:25) − 三本槍・朝日岳分岐(13:25) − 赤面山分岐(13:50) − 北温泉分岐(14:40/14:45) − 甲子道路出合(15:55/16:00) − 赤面山スキー場(16:35/16:50) = 自宅(19:20)

2 自宅 − 赤面山スキー場
 2月20日に北温泉から中の大倉尾根経由で朝日岳を目指したが、途中で吹雪に見舞われ退却となった。そのリベンジとして、今回は赤面山・前岳経由で朝日岳を目指すことにした。福島県の山は08年5月以来の訪問となる。甲子道路を通るのは初めてだが、赤面山スキー場(白河高原スキー場に変更になってから廃業)はすぐに判った。スキー場の駐車場には入れないので入口に駐車して出発準備にかかる。

3 スキー場 − 赤面山  よく締まったトレースを辿る 危険箇所や難しい箇所はない須立山、旭岳 (赤面山から)
 管理棟の左手を登って行くと、トレース付きのよく締まった雪道が出迎えてくれる。しばらくは管理道を進む。高度が上がるにつれてスノーシューやワカンのトレースも混じるようになる。今日は気温が高いが雪はよく締まっていてトレースを外しても踝まで沈むことはない。第一リフト(ゴンドラかも)上からはトレースは右へそれてしまう。正面に見えているゲレンデ跡を登ることにしてトレースとは別れたが、時々踝まで沈む程度で残雪期の歩きとなる。右手にリフトの架線を見ながらひたすら登って行くと汗だくとなる。リフト最上部にたどり着くと、部分的に地肌が現れている。あたりを見渡すと、すぐ先に登山口の標識を見る。
 ブナ林の登山道に入ると右手からトレースが現れて、進行方向に続く。これは第一リフトで別れたトレースの続きと思われる。このトレースは赤面山の山頂まで続き、楽をさせてもらうことになる。那須甲子少年自然の家からの登山道を合わせるが、こちら側にはトレースは付いていないかった。分岐のすぐ先でブナ林からダケカンバ疎林となって明るくなるが、まだ展望は得られない。標高1600あたりで灌木帯になると茶臼岳から朝日岳が見えるようになる。2月20日に中の大倉尾根から見た時に比べると白さがかなり薄らいだようである。進行方向に見えていた北東尾根に乗り上げると、部分的に地肌が現れ、展望も広がってスダレ山から須立山、旭岳が目に入るようになる。北斗尾根に乗り上げると4・5分で赤面山の山頂に到着となる。エネルギーを補給しながら茶臼岳、朝日岳、スダレ山、須立山、旭岳の展望を楽しむ。更には、赤面山・前岳から先のルートをよく観察する。山頂から前岳手前の鞍部までは地肌が現れているが、足場のよい山頂でアイゼンを装着した。

4 赤面山 − 朝日岳  前岳からスダレ山への登りで苦労するも、その先はトレースを追う楽な歩き
 ガレた登山道を下って行くと鞍部手前からは雪が再び付きだした。尾根上は灌木が頭を出しいて歩きづらいので、藪のない南斜面をトラバース気味に進む。前岳山頂を目指して尾根上に軌道修正したが、標高点1702の山頂部を通り越して、中の大倉尾根への分岐の道標を見る。中の大倉尾根へ出るか、尾根伝いにスダレ山の北東尾根を登るか最終決定をする。中の大倉尾根へのトラバースは急斜面、尾根伝いも急勾配でどちらも厳しい。今日は気温も高く雪崩れ警報がでていることを勘案して、当初計画どおりに尾根通しに進むこと朝日岳と茶臼岳  (熊見曽根分岐付近から)にした。標高1750からは勾配がきつくなり、灌木藪も頭を出していて踏みぬいたり、吹き溜まりで雪が崩れて直登は困難となる。途中でザックを下ろしてピッケルを取り出す。ピッケルの助けを借りて苦労しながら登りつめる。灌木帯を少しばかり左手に軌道修正すると中の大倉尾根の窪んだ登山道に出合う。
 登山道にはトレースも残り、急に歩きやすくなる。朝日岳方面の雪景色を楽しみながら緩やかに下って行くと、三本槍・朝日岳分岐に達した。三本槍へも朝日岳方面へも明瞭なトレースが認められる。スダレ山への登りで計画よりも小一時間余分な時間を使ってしまったので、三本槍までは無理かもしれないが朝日岳往復は充分可能と判断して清水平へと足を向ける。トレースのお陰で楽な歩きができるが、今日は防寒着を着ていないのに暑くてたまらない。清水平の木道は殆どが雪面上に現れている。こんなに雪がしまっていると思わずスノーシューまで背負ってきた。ザックをここにデポしようかと一瞬考えたが、自分自身を叱りつけてザックを背負って標高点1900ピークを登る。トレースを外しても足の沈みはなく予想以上に楽な登りとなる。ピーク上からは朝日岳の山頂部に人の姿が確認できた。朝日岳までの尾根筋もよく見通せる。地肌が見えたりトレースが確認できたりで、予想よりもはるかに容易な感触を得る。
 1900ピークからは地肌のガレ道歩きとなる。途中で三本槍に向かうと思われる夫婦とすれ違う(復路で清水平付近で再度すれ違い)。尾根筋からの展望は良いが雲ひとつない快晴だが、春霞で遠望は利かないのが残念。地肌と薄い積雪歩きを繰り返しながら朝日肩にたどり着く。ベンチで二人組みが昼食を摂っている。山頂にも人がいるようなので、この先はザックをデポしても差し支えはなかろう。山頂への登りは雪が薄く地肌がかなりの部分で現れている。容易に朝日岳山頂に達すると、夫婦が憩っていた。今までに出合った方々は大丸温泉から峰の茶屋経由で登ってこられたようで、ピッケルとアイゼンは装着しているがスノーシューはおろかワカンも持参していない。山頂からの展望は素晴らしい。大倉尾根の白さが際立って見える。

5 復路(中の大倉尾根経由)  残雪末期の歩きと同じで楽な歩きができた
 往路で中の大倉尾根登山道出合までは忠実に往路を辿る。その先は中の大倉尾根に進むと、標高1850付近は前岳・赤面山 (中の大倉尾根 標高1750から)地肌のガレ道が現れる。赤面山分岐では道標は頭を出しているだけ。トラバース斜面には小さな雪の玉が多数目に付く。雪崩れの可能性もあるので、往路でトラバースを避けたのは賢明。赤面山分岐からは滑るように尾根を下る。気温が高いので表面は溶けているが踝まで潜ることはない。今日はまるで残雪末期の感がする。標高1700(2月20日に吹雪きで退却した地点)あたりからはスノーシューとワカンの踏跡が多数認められる。ひょっとしたらスノーハイクがあったのかも。
 灌木地帯そして樹林地帯と順調に下って行く。前回は樹林帯では向う脛程度の沈みがあったが、今日はトレースを外しても壷足で踝まで沈むことはない。北温泉分岐の道標から判断すると積雪は30cm以上は少なくなっているように思えた。標高点1460の中の大倉山からは東尾根通しで甲子道路に下る計画。コンパスを設定してブナ林の幅広尾根を適当に下って行く。標高1300で突然スノーシューの幅広トレースに出合う。足の沈みはせいぜい踝程度だからトレースを外してもどうということはないが、どこまでたどれるかトレースを忠実に追うことにした。尾根上を外したりしているが、進行方向に沿っているので更に追って行く。途中でブナ林からカラマツ混ざりとなる。標高1130でトレースは進行方向と外れたので、トレースから離れて尾根筋を進む。標高1090で右手に雪を被った林道に出合い、これを追うと10分足らずで甲子道路に出合う。 ここでアイゼンを脱いで、手にぶら下げてスキー場まで2kmばかり戻る。
 今日は晴れで気温が上がるとの予報でスノーシューを持参したが、とんだお荷物となってしまった。前岳からスダレ山への登りで予想以上に時間を費やしてしまい三本槍岳は諦めた。三本槍岳まで足を伸ばすと1.5時間程度の延長で暗くなる前に駐車場に戻れたかどうか。無理は禁物!!
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