ひとり山歩き375 : 守子林道登山口から釈迦ケ岳に登り、中岳、西平岳経由で下山して、更に西・東立室を周回してきました。西・東立室以外は登山道が整備されています。ガス模様で展望は得られませんでした。
守子林道から釈迦ケ岳(1794)・西平岳(1712)・西立室(972)・東立室(957)周回
2009年10月12日(月) 曇り一時晴れ
1 行程   
ルートマップ(GPS)    ウォッちず : 釈迦ケ岳〜中岳〜西平岳  東立室〜西立室
自宅(3:45) = 守子林道口(黒沢林道)(6:15/6:25) − 守子林道登山口(6:35) − 守子神社(7:00) − 前山(標高点1435)(8:10/8:15) − 釈迦ケ岳(9:30/10:10) − 中岳(10:35) − 西平岳(11:05/11:10) − 西平岳登山口(釈迦ケ岳林道)(12:15/12:30) − 釈迦ケ岳林道支線へ(12:40) − 尾根取付き(12:50) − 東西立室分岐峰(13:15) − 西立室(13:30/13:40) − 東立室(14:00/14:05) − 石小屋沢渡渉(14:30) − 土上平放牧場入口(14:40) − 黒沢林道分岐(14:45) − 守子林道口(14:55/15:05) = 自宅(16:45)

2 自宅 − 守子登山口
 黒沢林道から守子林道(地図に記載なし)が派生していて、尚仁沢西側尾根の峠に登山口があるらしいことはWebの記録で知ってはいるが、その場所が分からなかった。アキ爺さんのブログ( http://blogs.yahoo.co.jp/akijiiji ) に登山口の図が記載してあった。登山口が判明したので、ここから釈迦ケ岳に登ってみることにした。山頂を往復するだけでは面白みがない。釈迦ケ岳から中岳、西平岳を経由して下山すると、車の回収に不便である。地形図を眺めているうちに、アイデアが浮かんだ。西平岳登山口に下山後、釈迦ケ岳林道支線から西立室そして東立室に登り、石小屋沢に下りて対岸へ登れば土上平放牧場。そこからは林道続きで守子登山口に戻れる。
 守子林道の登山口を地図上で推測してカーナビに打ち込んで家を出る。県道63号藤原宇都宮線を走るのだが、宇都宮経由の方が距離的に短い。釈迦ケ岳開拓への入口を調べておこうと、藤原経由で行くことにした。新藤原を過ぎて県道63号に入ると、舗装はしてあるが一車線幅しかない部分もある(帰路は宇都宮経由にしたが二車線で道は良好)。カーナビが目的地付近に近づいたことを標示しているが、土上原放牧場への引込み線とは異なる地点に案内されてしまった。カーナビを設定する際に間違ってしまったようだ。県道63号を行きつ戻りつで土上平放牧場への引込み線を探し出す。引込み線を約1km進み、放牧場の手前で右に黒沢林道が分岐している。この林道を進むと黒沢にかかる「おぎのめばし」の50m先が守子林道口である。登山口はこれを進むのだが、帰りのことを考えて林道入口の広場に車を駐めて、ザックを担いで舗装した守子林道を登る。約10分の歩きで峠で、右手に3・4台分の駐車スペースがあり、反対側が登山口である。

3 登山口 − 釈迦ケ岳  登山道はよく整備されている  紅葉はいまいち ガス模様で展望はなし守子神社
 檜植林の登山道歩きから始まる。やがて左手はミズナラ、ブナ林、右手は植林となる。林床は低い笹だが、道筋はよく管理されているので笹のはみだしは皆無で気持ち良く歩ける。やがて両サイドともに広葉樹林となり、登山口から約30分で守子神社に達した。鳥居と小さな石造りの社からなっている。帰宅後にGPSで調べると、守子神社の位置は尚仁沢からの破線道の標高950にある鳥居マークとは僅かに(約150m)ずれている。次のようなことが考えられる。 @地形図の鳥居マークの地点にも神社がある(orあった)・・・未確認。 A社を更新する際に、場所を移した・・・「高原山探訪」に掲載されている古い社の前の古株が現在の社前のものと一致しているので、この考えはなりたたない。 B尚仁沢からの破線がずれている・・・未確認。 CGPSがずれている・・・樹林の高さや地形から判断して150mもずれることは考えづらい。  どなたかご存知の方があればご教示願いたい。釈迦ケ岳山頂
 守子神社を過ぎると勾配がきつくなる。高度を上げるにつれて葉が色づき始める。枯れ葉も混ざり鮮やかとはいえないが、心を癒してくれる。このコースは展望もなく紅葉もパッとしないが、シロヤシオの季節にはよいのかもしれない。標高1100の上で破線道と出合うことになっているが、それらしい雰囲気はなかった。北北西から北西に向きを変えるあたりは尾根の左手を巻き気味に進む。勾配が急になり今日初めてのトラロープが現れる。喘ぎながら登り詰めて平坦になると、道標を見る。その左手に笹がはみだした登山道が辛うじて見分けられる。この薄そうな登山道は釈迦ケ岳林道へ下ると思われる。(注 : 辿ってきた登山道をのんびりコースというらしい) 平坦地を更に1分ほど進むと、前山の標識を見る。顕著なピークでなく標識がなければ通り過ぎてしまうだろう。
 尾根筋は樹木が茂っているせいもあるが、ガス模様で両サイドの尾根筋さえも全然見ることなく黙々と歩くだけ。樹木が疎らになり細いダケカンバが目についたりするようになる。シロヤシオは相変わらずあちこちで見かける。葉は色づいているがあでやかさはない。登山道脇の笹は背丈に近く周りも見えなくなる。標高1630付近でトラロープの助けを借りて急登をこなす。尾根の左手を巻きながらの急登が続く。三回目のトラロープの助けを借りると、灌木地帯となりすぐ先で中岳への分岐に達する。5分ほど笹道を進むと釈迦ケ岳山頂で、待ち構えていたように青空が見え出す。山頂にはすでに二人。一人は無線交信中、もう一人は撮影をしていた。 青空は見えているが、ガス模様で楽しみにしてきた遠望は利かない。辛うじて男鹿山塊がガスの切れ間に見える程度。女峰山はガスの上に頭を瞬間的に現しただけ。

4 下山(西平岳経由)  登山道は明瞭  中岳の前後が幾分足場が悪い  ガスで全く展望なし
 釈迦ケ岳〜中岳〜西平岳は04年10月16日にひとり山歩き170で報告しているので山頂願う。石仏
 ガスがなければ中岳・西平岳稜線を見ながら笹原の登山道を急降下するのだが、今日は間近の中岳すら見えない。鞍部からの中岳への登りは特別危険というほどではないが、足場は悪い。登山道は幅狭まく岩や根っこに邪魔される。トラロープを二回通過すると、密な樹林の中に高原山神社境内地の看板とともに白い石造りの社を見る。ここが中岳山頂で、山部3Dプレートと日光山紀行の山名板を見る。
 中岳からの下りも足場は悪い。あちこちに岩の隙間があり、積雪期には踏みぬきで悩まされそう。トラロープの助けを借りると鞍部で、ここからは歩き易くなる。緩やかな登りが続き、ザレ場に達した。ガスがなければ日光連山や霧降高原道路が見えるはずなのだが、今日は展望は諦めだ。ザレ場の上で方向を南よりに変えると、高原山境内地の白い看板を見て西平岳山頂と知る。3Dプレート下半分が欠けている。ここにも日光山紀行の山名板を見る。
 南へと緩やかに5分ばかり下ると、尾根分岐でここからは境界線のある南尾根から分かれて南東への下りとなる。この分岐にここが西平岳とも読めるような破損した道標が残っている。登山道を下るとこちら側にもシロヤシオが目立つ。標高点1501付近で「先野仏50m先」(正確には記憶していない)をみて寄ってみる。石積みの中に小さな石仏像を見る。石仏像の先の岩を越すと踏跡が消えてしまった。道に迷ってしまった。登山道歩きは道に迷うから嫌になってしまう。藪山なら絶対に道に迷うことなんかないのだが(なんでかフラメーーーンコ? あまり真剣に考えないように!)。左手に軌道修正してすぐに登山道に復帰。
 尾根上を直線的にドンドン下るので復路にはもってこいだ。100mごとに標高標識(GPS高度計でチェックすると正確)あるので、目安にもなる。標高1400付近で同年輩の夫婦とすれ違う。時計を見ると11時50分、釈迦ケ岳を往復するのは、チョッと苦しいのでは? 標高1200位になるとミズナラ中心となる。シロヤシは相変わらず目にする。林床の笹が低くなり、西平岳登山口のある釈迦ケ岳林道に無事下山。宇都宮ナンバーの車が一台。林道は更に北に続いている。すぐ傍に土上平放牧場の柵が樹木の越しに見ている。これから西・東立室経由で、駐車地に戻らねばならない。腹が減っては・・・

5 立室経由で駐車地へ  西・東とも立室は大した藪ではなかった
 自動車が二台あればここまでの歩きは誰にでも出来る。ここからが変人の出番。登山道歩きよりも面白い藪漕ぎの開始だ。先ずは林道を釈迦ケ岳開拓方面へ戻る。700mほど戻った地点が林道支線の入口となる。入口付近に陥没地帯があるので自動車で入るのは無理。下り勝手だが、今までの疲れを回復させるようユックリと歩く。林道支線が大きく東に曲がる辺りで林道から離れて尾根に取り付く
 尾根筋が不明瞭なので、もっとも高い尾根筋をジグザグに進みながら見つけ出す。林道から離れるのをもう少し待てば目的の尾根に容易に辿れたと反省。幸いに笹藪は腰丈程度で獣道を拾いながら尾根筋を進む。立室へ藪を漕ぐ人が付けたと思われる赤テープを幾つか見た。南東尾根の鞍部から登り返すと940級ピークで西・東立室の分岐となる。先ずは南尾根を辿り西立室へ向かう。林床は膝程度の笹で薄い踏跡を拾うことができる。二つほど小さなコブを越すと西立室山頂で三角点と3Dプレートと栃木山紀行のプレートが目に入る。樹林の中で展望はない。
 分岐ピークまでは往路を辿る。山頂直下から枝越しに見える高原山の山頂部はガスで覆われている。正面には土上平放牧場がボンヤリと見える。分岐ピークを巻き気味に通過して東尾根に乗ると、笹は低く踏跡を赤テープを見ながら進む。小さなコブを越して登りつめると平坦地に3Dプレートと栃木山紀行のプレートを見て東立室山頂に達したことを知る。ここも展望はない。
 山頂から東により明瞭な踏跡を追って緩やかに下って行く。こちら側の方が赤テープも多く歩く人は多いようだ。赤テープが消えたが、東尾根を下る。急勾配の植林となる。赤テープが切れた理由が分かった。緩やかな標高点869の尾根を辿るのであろう。急勾配をジグザグ気味にドンドン下る。10分ほど急降下すると石小屋沢に出合う。沢の対岸を30mばかり這うように登りつめて放牧場の柵沿いに枝藪をかき分けながら5分も進むと、放牧場前の舗装道に辿りついた。牧場の引込み道路、黒沢林道と歩いて無事に駐車地に戻れた。今日は展望と紅葉は期待は外れだったが、目的のひとつである守子林道登山口を知ることが出来たので良しとしよう。最後に藪漕ぎも出来て満足。
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