ひとり山歩き374 : 平五郎山に南側の楡の木沢林道から登り、北東側の無砂谷に下りました。南側のほうは標高1600付近からは背丈の笹藪となります。北東側は藪は薄くピンクリボンが道案内をしてくれました。車回収の林道歩きは4時間も要しました。
平五郎山(1700) 楡の木沢から無砂谷へ
2009年10月4日(日) 晴れ|曇り
1 行程    
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 平五郎山
自宅(3:10) = 楡の木沢林道口(5:30/5:50) − 林道終点・尾根取付き(6:30/6:35) − 尾根乗換開始(7:00) − 1512尾根到達7:25) − 標高点1512(7:55) − 1594尾根出合(8:40) − 平五郎山頂(9:15/9:40) − 下山地点・無砂谷右岸林道出合(10:35/10:50) − 第二無砂谷橋(11:45) − 無砂谷橋(馬坂林道出合)(12:25/12:35) − うるしの沢橋(13:45) 川俣大橋(14:20) − 楡の木沢林道口(14:50/15:00) = 自宅(17:25)

2 自宅 − 楡の木沢林道
 今週は天気がよければ、北アと考えていたが台風の影響等で週を通じて雨模様。今日は日曜日で原則として山には行かない日である。皮肉にも今日だけは天気がよいらしい。最近の山行でやっと脚力が回復してきたのに、一週飛ばしになると脚が鈍ってしまう。気乗りしないが出かけることにした。三つ四つの候補地から、混雑の少ないと思われる平五郎山に行くことにした。この山はピストンするだけでは物足りない。引馬峠方面に足を伸ばすには昼時間が短い。平五郎山を南側から北側に乗越して、無砂谷を囲む尾根の様子を探っておくのも目的のひとつ。下山後に車の回収に林道を約15km歩かねばならないが、残雪期に十数時間の尾根歩き後に無砂谷から楡の木沢林道まで歩いて戻った人もいる。それに比べたら前段の山歩き時間ははるかに短いので問題なし、と決行することにした。
 明るくなったら楡の木沢林道を歩きだすべく時間を見計らって家を出る。昨夜は雲間に十五夜の月が見えたが、家を出るときは曇っていた。気圧が上がって安定しているので安心して家を出たのだが、鹿沼を過ぎると小雨が降り出した。鬼怒川温泉を過ぎても降り続く。一気にテンションが下がり、帰ろうか、進もうかの葛藤でスピードが上がらない。旧栗山役場付近に至って雨も上がり、戻らないでよかった!! 川俣大橋を渡って約2km先で楡の木沢にかかる橋を渡るとすぐ先が、楡の木沢林道口で駐車スペースは充分。

3 楡の木沢林道 − 平五郎山  標高1600付近からは背丈の笹藪  展望葉期待できない林道終点、正面の尾根に取り付く
 林道口ゲートの右側に車が通れるスペースがあるが、現在は完全にブロックされてしまったから一般車は進入できなくなっている。ゲートをすり抜けて舗装した林道を急登する。舗装が切れるとヘアピンカーブ部を越して勾配は緩む。樹木は色づき始めたのか、枯れ始めたのかくすんでいる。林道は楡の木沢から離れてているので、姿を見ることはおろか沢音も聞こえない。林道口から40分で道幅の広い林道終点に達した。地形図で西に続く実線は幅が狭まり草付きとなっている。正面に小尾根の先端、その右へ踏跡が続いている。一般的にはこの右の踏跡を僅かに進み、標高点1512に伸びる尾根に取り付くようである。
 どこから取り付いても北へと登って行けば平五郎山にたどり着く。ここは正面の小尾根に取り付くことにした。ザレた尾根先端を少し進むと、狭い尾根上に樹木が鎮座していて、仕方なしに右手から巻いて尾根に登る。尾根筋はカラマツ林で膝下程度の笹が薄く生えている程度でなんな平五郎山頂く進む。両サイドの尾根筋は現在地よりもかなり高くなっている。更に進むと小さな沢の右岸歩きとなってしまった。このまま進むとどこかで帳尻合わせに急登を余儀なくさせられるので、右手の1512尾根に乗換ることにした。浅い沢を渡って幅広の尾根筋に取り付く。膝程度の笹では急傾斜とはいえ、前回のドビン沢左俣源頭部に比べたらどうということはない。25分の奮闘で1512尾根に到達。
 カラマツ林の膝丈笹を30メートルばかり急登すると、標高1450で勾配は緩み北東に1594ピークがちらっと見えた。この尾根筋は以降も展望は全く期待できなかった。平坦になると左から1374尾根を合わせる。緩やかに登って行くと、テープと赤ペンキが目に付く標高点1512の小さなコブに達した。この付近から林相が変わり針葉樹が増えて笹も高くなる。1512付近で少しばかり紅葉を見たが、低い山なのであでやかさに欠ける。
 標高1500を越すと勾配は急になり胸丈の笹藪となり、やがて背丈を越すようになる。密藪には違いないが、笹の下に獣道を探しながら登れば我慢の範囲(一般ハイカーには堪えるかもしれないが)。30分ばかり密藪を漕ぐと東の1594と南西の1496をつなぐ尾根と交差する。尾根交差地点のやや右前方に平五郎山に通じる尾根筋が窺える。背丈ほどの笹藪を漕いで最後の登りとなる。勾配が緩むと笹丈は低くなり、三角点を目指して北進する。平五郎山の山頂に達したようで、ダケカンバの根本に苔むした石祠を見つける。三角点はその西数メートルの地肌露出部に見つかった。リボン類と栃木の山紀行の山名板が目に付く。山部3Dプレートは見当たらなかった。 針葉樹とダケカンバの中で展望はない。

4 下山(北東尾根で無砂谷林道へ)  ピンクリボンの案内付き  藪は薄く踏跡も拾えるピンクリボン
 北東尾根にはピンクリボンが連続し、藪もそれ程濃くないということは、「栃木の山紀行」の管理者が07年8月に歩いた記録で知っていた。最近では、「栃木県の滝」( http://homepage2.nifty.com/Yukita-jj/ )の雪田爺さんが今年の8月9日に伊勢沢から平五郎山に登り、この北東尾根を下った記録もある。
 平坦な山頂部を僅かに僅か進むと北東に尾根筋が見えたが霞んでいてどこらか判明しなかった。ピンクリボンが連続して目に付くようになった。何かの測量で入山するために付けた物と思われ。一部を除いて笹藪は低く、ピンクリボンを追うと薄いが踏跡を拾うことが出来る。ピンクリボンを補うかのように包装用のピンクリボンも目にはいる。更には標高1430辺りから1350にかけて、包装用ピンクリボンが流してある。かなりの部分は土に埋まってしまったが、多分連続しているのであろう。何のために付けたのか? こんな明瞭な尾根筋に山に登る人がつけたとは思われない。山菜取りで入山した人が付けたものか。こんなことをしなければ山に入れないような人は藪山に入るべからずだ。こんなものに頼る習慣がつくと、万一これを見失ったときどうするのか?
 ピンクリボンと踏跡に助けられて、無砂谷林道右岸線に容易に下山できた(全く面白みのない尾根歩きだった)。

5 車回収の林道歩き
  無砂谷林道油断は禁物だが、特別に危険箇所なし  馬坂林道は自家用車でも問題なし
 05年11月に掲示板でお馴染みの@宇都宮さんが無砂谷林道を周回している。そのマップに下山地点から北西に百数十メートルの地点に雨量測定計・積雪計があるので足を伸ばして見た。雨量測量容器と目盛り付の積雪計があるだけ。無砂谷林道を周回するにはほぼ一日がかり、駐車地まで約4時間と見積もっているので右岸線を下り始める。下山地点の先で殉職者の慰霊碑を見る。林道筋は明瞭に残っているが、部分的に崩落、落石、倒木等があり自動車の走行なんてありえない。特別に危険な箇所はないが、第二無砂谷橋の数分手前の崩落部はトラロープが張ってあるが注意は必要。 第二無砂谷橋を渡ると比較的新しい轍が残っていた。馬坂林道出合まで落石もなくゲートもなかったので一般車でもここの辺りまでは入れるようである。
 馬坂林道出合から数十メートル先で無砂谷橋を渡る。ここで休憩を兼ねてエネルギーを補給する。長い長い馬坂林道歩きが始まる。多少の水溜りはあるも道路は良く管理されている。乗用車も3台ほど見かけた。高低差が少なく歩くには問題ないのだが、展望が全くない。無砂谷沢も見えなければ、川俣湖も見えない。時たま川俣湖のごくごく一部が目にはいるだけ。夜歩くのなら問題ないが、昼歩くには退屈で堪らずラジオを聴きながら歩く。現在地が正確に分かるのは第二号橋(御園沢橋)とうるしの沢橋を渡るときだけ。自動車の通行は少ない。川俣大橋までに対面したのは乗用車3台、追い越されたのはRV車2台と単車1台。
 川俣大橋からは県道23号線(川俣川治線)で女夫渕温泉から戻る車とこれから向かう車が多いが、渋滞しているようなことはない。今までの林道歩きは緩やかではあるが下り勝手だったが、県道は緩やかな登り思ったようには足が進まない。楡の木沢林道口に自分の車を見てヤレヤレ。林道歩き約15kmを4時間。時速約4km、計画通りではあるが、期待値の4.5km/hrには及ばず。 
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