ひとり山歩き370 : 志津乗越から女峰山〜帝釈山と周回してきました。好天で素晴らしい展望が得られました。7月11日に三界岳偵察での忘れ物も無事回収してきました。
志津乗越から女峰山(2483)〜帝釈山(2455)周回
2009年9月7日(月) 晴れ
1 行程   
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 女峰山〜帝釈山
自宅(1:00) = 志津乗越(3:10/3:20) − 馬立分岐(4:10) − 馬立(裏見滝分岐)(4:25) − 水場(5:45) − 唐沢小屋(6:05/6:10) − 女峰山(7:00/7:15) − 7/11の忘れ物回収(7:15/10:35) − 女峰山(10:35/10:45) − 専女山(11:05/11:15) − 帝釈山(11:25/11:35) − 富士見峠(12:30/12:40) − 馬立分岐(13:30) − 志津乗越(14:50/15:00) = 自宅(17:30)

2 自宅 − 志津乗越
 ひと月ほと前に痛めた左足の故障はかなり良くなったが、下りで多少の痛みが残っている。北アルプスで長時間の歩行が出来るかチェックするために志津乗越から女峰山・小真名子山・大真名子山と歩くことにした。7月11に霧降高原から女峰山を往復した際、三界岳尾根偵察時に荷物の整理をして個人情報等を収めた小袋を忘れてきた。ついでにこれを回収することにした。
 女峰山にはいろいろなルートを辿って都合9回訪れているが、展望という点では相性が悪く、殆どがガス発生中で充分に展望が楽しめたことがない。天気予報では今日は栃木県北部は好天だが、メッシュ予報で調べると奥日光付近は曇天のようだ。天気予報では曇天でも、ライブカメラでチェックすると晴れていることは多い。好天を期待して家をでる。月曜日の早朝ということもあり、志津乗越には車は皆無。

3 志津乗越 − 女峰山  10回目にして初めて360度のパナラマを楽しむ
 志津乗越から女峰山へは02年6月以来(ひとり山歩き47参照)。志津乗越からは砂利道の下りだが、小石を踏んでも足の故障部への影響は少ない。ゲート前に車が一台、仮眠中か出かけているのかは不明。女峰山をピストンする人はここまで車を乗り入れるようである。更に緩やかに下り、野州原林道合流地点からは左に折れて登りとなる。四号橋を渡ると、その先が馬立分岐で道標を見る。満月に近い月明かりの助けもあって、分岐はすぐに分かった。女峰山山頂から男体山と大真名子山
 分岐から馬立(裏見滝分岐)へは樹林の中の下りだが、登山道は笹の被りもなく明瞭で迷うことはないが、ヘッデン頼りの下りは影が生じて足元がおぼつかないのでゆっくり歩く。10分あまりで岩のゴロゴロした荒沢に下りる。岩のゴロゴロしている場所はヘッデンだけでは道筋が分かりづらい。ペンキのを探しながらの渡渉となる。登山道の方向を知っているから迷うことはないが、初めての場所だといつも悩まされる。女峰山・裏見滝の道標のあるところを馬立とする。
 馬立から先は道筋がハッキリしているので迷いようがない。一箇所で腰丈の笹がはみ出してズボンを少しばかり濡らしたがその他は特に問題なし。ここを最後に歩いたのは07年11月(ひとり山歩き299参照)で、その頃は登山道に沿って工事用のモノレールが敷設してあり、砂防ダムが建設されていたが、工事は終わったようでモノレールは撤去済みであった。標高1850付近で右手のガレ沢(唐沢?)を覗くと五つ六つの砂防ダムが並んで見える。先刻から消灯していたヘッデンをザックに確実に収納する(7/11にこれを怠ったから今日はわざわざ三界岳尾根まで足を伸ばす破目となった)。
 ガレ沢を渡って5分ばかり急登すると水場に至る。今日は2.5リットルの水を持参しているのでここは素通り。水場から15分ほど登ると左手が開けて男体山と大真名子山が展望できる。この辺りは左側が切れ落ちてるので要注意。唐沢小屋は人の気配はない。石像と石祠の横を通って山頂に向かう。
 ガレ場を横断してガレた登山道を辿るのだが、登りはいいとしても下りでは嫌な場所だ。登山道が樹林に突入してほっとする。明治大学生の追悼碑を見てひと登りで、山頂部の祠の前に出る。先ずは展望を楽しむべ女峰山の最高部に登る。360度のパノラマが広がる。記憶では過去9回でこれに近い展望が得られたのは1回しかない。前回は見えなかった三界岳への尾根筋も良く見える。半月山の上に富士山も見えている。

4 忘れ物回収(女峰山 − 三界岳尾根)  
 このまま帝釈山・小真名子山・大真名子山と進めばガスが立ちこめる前に歩けるのだが・・・やはり忘れ物も気になる。貴重品は入っていないから惜しくはないのだが、保険証のコピー等個人情報が含まれている。後日誰かが拾って騒ぎになるのを懸念して回収に出かけることにした。途中の記録はひとり山歩き364の参照を願ってここでは省略する。置き忘れた小袋はすぐに見つかった。ゴアの袋で内容物はポリエチ袋に収納してあったので、損傷はない。2時間半もあれば女峰山に戻れると思ったが、前回と異なり足の故障を抱えているので3時間強を要してしまった。

5 女峰山 − 帝釈山 − 志津乗越  馬の背は案ずるほどではなかった
 女峰山の山日光三険のひとつ 馬の背頂に戻った時に夫婦が馬の背目指して下り始めたところであった。この時刻(10時半過ぎ)になるとガスがのぼり始めて先刻に比べ見えない山が増えだした。夫婦が馬の背に下り立ったのを見て女峰山から下りにかかる。山頂直下の下りは、手がかり足がかりが多いので見ている時のような不安感は湧かなかった。どこもそうなのだが、遠方から見たり写真で見るよりは実物は大したことはない、ということが最近分かってきた。高所恐怖症気味の自分がそう思うようになったのは、経験の積み重ねであろう。案ずるよりも生むが易しで、馬の背歩きは普通に歩けた。
 とはいうものの山頂から下り始め数分で灌木帯に突入してひと安心。小さな石祠を見たり、白装束の二人組みとすれ違ったりすると、この尾根筋も日光修験道であったことを思い出す。クサリの助けを借りて岩を登ると、専女山の標識が立っている。専女はなんて読むのかな? 辞書で調べると専女はとうめ或いはたうめ、と読み老女を意味するらしい。ここから振り返ってみる女峰山はピラミダルで美しい。
 いままでは緩やかなアップダウンを重ねてきたが、最後に40メートルほど登ると広々とした帝釈山の山頂に達する。先刻の夫婦がここで休んでいた。ここからの展望も素晴らしいが、かなりガスがのぼってしまった。エネルギーを補給して夫婦に挨拶して先発する。
 帝釈山から富士見峠への下りは針葉樹林の中の抉れ道歩きで、危険箇所もなければ展望もない。左足の故障をかばいながら歩いているうちに、右膝と右腰に違和感が生じた。富士見峠に下った時点で、過去のデータと歩行速度を比べてみると大部遅くなっている。今日は小真名子山と大真名子山を諦めて林道を歩いて志津乗越に戻ることにした。
 林道は下りで小石が多いので足の故障には堪える。おまけにガスってしまい展望が全くないので気分転換も出来ない。志津林道のゲート付近に5台の車を見る。志津乗越では8台駐まっていた。月曜日にもかかわらず女峰山と男体山は人気があるのだ。足の故障部の回復具合や歩行速度から判断して、北アルプスはまだ無理のようだ。今月末に判断しよう。
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