ひとり山歩き362 : 中禅寺湖南岸遊歩道の梵字岩の南西に位置する大和田沢から黒檜岳に登り、中禅寺湖南岸尾根を歩いて上野島対岸に伸びる北東尾根を歩いてきました。特に危険箇所は有りませんでした。生憎のガス発生で展望を楽しむことは出来ませんでした。
大和田沢から黒檜岳(1976)〜中禅寺湖南岸尾根〜阿世潟
2009年6月19日(金) 晴れ後曇り
1 行程   写真
ルートマップ(GPS)    ウォッちず : 大和田沢  黒檜岳  中禅寺湖南岸尾根  北東尾根〜阿世潟
自宅(2:05) = 中禅寺湖スカイラインゲート(3:50/4:00) − 阿世潟(4:40/4:55) − 上野島対岸(5:20) − 松ケ崎(5:55) − 白岩展望台(6:45/6:50) − 梵字岩(7:00) − 大和田沢出合(7:15/7:25) − 3m滝(8:45) − 最後の二俣・斜面取り付き(9:55) − 黒檜岳(10:40/11:00) − 標高点1926(11:20) − 標高点1816(11:45) − 標高点1792(12:15) − 水場(12:25) − 社山・北東尾根分岐(12:35/12:40) − 標高点1633(13:00) − 標高点1557(13:30) − 下山地点・遊歩道出合(14:10) − 阿世潟(14:20) − スカイラインゲート(15:05/15:15) = 自宅(17:15)

2 自宅 − 中禅寺湖
 月初めに社山に登った時に中禅寺湖南岸尾根を見ていて、4年ほど前に掲示板にH@上三川さんが書き込んでくれた社山の北西から上野島対岸に伸びる尾根を思い出した。この尾根を利用して中禅寺湖南岸尾根を歩いて見たくなった。何か面白い登り方はないか検討するうちに、ブログ「たぬきせんべい」の山ある記に大和田沢から黒檜岳に登った記録が目に付いた。沢遡行はしないことにしているが、危険箇所も難しい箇所もないようなので、大和田沢を歩いてみることにした。ルートとしては歌ケ浜方面から中禅寺湖南岸尾根を歩き、梵字岩の南西に位置する大和田沢から黒檜岳に登り、中禅寺湖南岸尾根を社山手前まで歩き上野島対岸に延びる北東尾根を下ることにした。
 スタート地点は前回の社山同様に、中禅寺湖スカイラインゲートとした。ヘッデンなしで歩けるように時間調整してゲート前の駐車場に到着すると、すでに10台くらいが駐まっていた。すべて釣り人の車のようだ。いつも思うのだが、釣り人の活動開始は早い。山やとして行動開始は早いほうだが、釣り人には敵わない。

3 中禅寺湖南岸遊歩道  遊歩道とはいえ展望はなく結構ハード
 阿世潟までは通いなれた道であっさり到着し腹ごしらの小休止。その先は道幅は狭まり、地面がフカフカであったり木の根が張っていたりで多少の注意が必要。下山予定地点は藪はもちろん何の障害物もなく安心する。上野島対岸には釣り人が糸を垂れていた。上野島は勝道上人が分骨されているとの説明板を読み、写真を撮って先に進む。そこから更に30分ほど湖畔の遊歩道を歩くと大日崎で中禅寺湖の説明板を読む。遊歩道には日光や中禅寺湖の各種の説明板が設置してあるので、多少の知識が身につく。
 大日崎を過ぎるとシャクナゲが目に付きだす。途中で竜頭の滝展望の看板があったが、対岸は霞んでいてどこにあるのか分からなかった。次の岬が松ケ崎で船禅頂の説明板あり。ここからは遊歩道は岩っぽくなって、針葉樹も混ざりだす。広葉樹に変わって道筋は良くなったかと思うと、再び針葉樹が増えて道筋は岩っぽくなる。それとともに左の山側にシャクナゲ藪が認められる。植生が変わってきたことを感じながら歩いていると、白岩展望台の道標を見て、10メートルほど遊歩道から湖畔に進むと中禅寺湖を展望できる。生憎霞んでいて写真写りが悪い。
 展望台から15分で梵字岩の道標を見るが、小さな岩があるだけ。まさかこれが梵字岩??(そんなことはないでしょう!!) 更に15分ほど歩くと、左の山側が平坦になり沢を見逃さないよう注意しながら進む。水流のある狭い沢に木橋が架かっている。この地点を大和田沢出合と判断して小休止。

4 大和田沢 − 黒檜岳  特に危険箇所なく、より太い本流を進み最後に急斜面を登る
 思ったよりは水流の多い大和田沢に沿って右岸を歩く。明るい広葉樹林の林床は低い笹で歩き易い。歩き易い所を求めて時には左岸に渉ったりしながら緩やかに登って行く。標高1330付近では薄い踏跡が断続していた。やがて沢筋が狭まり沢内を歩くようになるが、岩は小さく大和田沢:出合付近、3m滝、標高1750付近 (左から)歩とんど障害にはならない。左から小さな涸れ沢を合わせると、その先に3m滝を見て進行方向が南から南西に変わる。
 標高1470付近で水流が消えて伏流となる。沢筋は再び広がり、左からあるいは右から支流を合わせるが、より太い本流側に進めば良い。またまた沢筋が狭まり、標高1640付近で再び水流が現れる。沢筋は益々狭まり勾配がきつくなるが、足場は確保できるので歩きづらいとか危険とかいう感じはない。標高1800付近で再度伏流となり、数メートル上に二俣が現れる。どちらが本流か分からないが、左俣の前方には不安定そうな岩が視認できる。右俣のガレ沢は北西の社山・千手ケ浜分岐方面に向いているのでこちらに進む。
 右俣をほんの僅か進んだ地点で左手の斜面を見ると、コメツガ林で急斜面ではあるが藪がなさそうなので、ガレ沢歩きを止めて斜面に取り付く。雨あがりで地面が少しばかり緩んでいるが足を滑らせることもなく急斜面を30ばかり登ると、黄/赤のマークを見て薄い踏跡を5分ばかり辿ると道標や山名板が賑やかな社山・千手ケ浜分岐に達した。そこから更に5分で標高点1976の黒檜岳山頂に達した。ここに黒檜岳の支柱付き山名板を初めて見たのは、昨年の9月17日であった。その時同様に個人の山名板は設置されていなかった。

5 中禅寺湖南岸尾根  笹尾根は快適に歩けるのだが、生憎のガス模様で景色は楽しめず
 中禅寺湖南岸尾根は過去社山・北東尾根分岐に二度歩いている。ひとり山歩き11(01年9月29日)とひとり山歩き219(05年11月25日)を参照願う。
 社山分岐から南へ薄い踏跡を辿るのだが、これを無視して適当に進む。針葉樹林から飛び出すと膝ないし腰丈の笹原に達する。多少東北側を進んだようで、尾根筋が狭まると社山に向かう踏跡に出合う。尾根通しで標高点1926そして標高点1816へと進むが、生憎ガスが足尾側から昇ってきて展望は利かない。晴れていれば足尾の山や日光連山が楽しめるのだが、進行方向も2・300メートル先までしか見えない。踏跡は笹に隠れているところもあるが、これを追うのは容易で不安感は全くない。笹の中に倒木等が隠れているので躓かないよう注意を払う。
 標高点1792手前の鞍部には細いダケカンバが茂り、1792ピークの右下(南)をトラバースする踏跡もあるが、今日は尾根を歩き標高点1792を通過する。樹木も藪もなく気持ちのよいピークだが、ガスで展望がないのが残念。ピークから南に下り1760級ピークの北側をまいてやや北東に進んだ地点で水場の確認のために尾根を僅かに南に下りると、チョロチョロ流れる小沢に達した。夏場は涸れてしまいそうで水場として期待薄。尾根筋に復帰するとすぐ先で社山の道標が設置してある社山・北東尾根分岐に達した。
 社山にはここから南に一旦下り、鞍部から南東に登ればよい。天気が良ければ社山に寄ってみるつもりだったが、雨が降ることはないがガスで展望が利かないので社山は諦めて北東尾根で阿世潟に下ることにした。
北東尾根の標高点1557付近
6 北東尾根経由で下山  藪は薄く歩き易い尾根
 ダケカンバ疎林の尾根筋には腰丈程度の笹藪が時にはあるも概して膝程度で薄く踏跡も認められる。標高1650からは尾根筋が明瞭となり、樹木はやや密になるが笹は膝丈以下で問題ない。標高点1633からは左前方に中禅寺湖が視認できた。
 標高点1633先の鞍部からはミズナラの尾根筋に笹藪も消えてしまった。途中で細長い小ピークを越した次のピークが標高点1557でここからは北東から南東に向きを変えて下り、1540級小ピークを越す。小ピークを更に下った標高1490で東尾根に乗れば上野島対岸に下りられるが、急勾配の南東尾根下りを選ぶ。急勾配だが尾根筋は明瞭で下草はなしで、ブレーキを掛けながら下り続ける。途中で名残りの山ツツジを何本か見かける。湖畔に近い地点で遊歩道に出合う。
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