ひとり山歩き350 : 前回に引き続き下ノ向から林道で大滝山に登り、未踏ルートで横根山に登ってきました。この尾根筋は痩せた岩稜があり、注意が必要でした。前日光ハイランド林道は全線通行可でした。
下の向から大滝山〜横根山(その2)
2009年3月3日(火) 曇り後小雪
1 行程   
ルートマップ(GPS)  (参照地形図 : 古峰原)  ウォッちず : 大滝山  横根山  下ノ向  日瓢鉱山  象ノ鼻
自宅(4:30) = 下ノ向バス停付近(5:30/6:00) − 下ノ向バス停(6:05) − 林道分岐(6:15) − 稜線到達(7:20) − 林道終点(7:35) − 大滝山(7:55/8:05) − 横根林道出合(8:40) − 日瓢鉱山入口(9:25/9:35) − 尾根取付き(9:45) −標高点1273(12:00) − 井戸湿原(12:30) − 象ノ鼻813:05/13:15) − 前日光ハイランド林道口(13:30) − 前日光林道出合(日瓢鉱山事務所付近)(14:35) − 前日光林道分かれ(尾根取付き)(15:00) − 林道出合(名称不明)(15:15) − 下ノ向バス停(15:55) − 駐車地(16:00/16:10) = 自宅(17:25)

2 自宅 − 下ノ向
 昨日の好天は野暮用でスノーハイクのチャンスを失う。今週は好天が期待できそうもない。身体の鈍りを防ぐために、今日の午後は降雪の可能性があるが、敢えて近場の山に行くことにした。2月9日に下ノ向バス停から林道を歩き大滝山を目指したが、林道を間違えてしまった。その続きとして下ノ向から林道で大滝山に登り、その後に未踏の尾根で横根山に登ることにした。
 今日は下ノ向からスタートして下ノ向に戻るので、車を下ノ向バス停付近の広い路肩に駐めることにした。少しばかり早く着き過ぎてしまったので時間調整をして登山口である下ノ向バス停に向かう。

3 下ノ向 − 大滝山 − 日瓢鉱山  林道利用で楽して山頂を踏む
 バス停横から林道に入り、民家を過ぎると舗装は途切れる。杉植林の砂利道を10分ばかり歩くと林道が分岐する。前回は右の本線に進ん大滝山(中央)と横根山(右後方)  (稜線直下から)で失敗したので、今回は左の支線に入る。林道は沢の左岸に南に伸びている。分岐から約5分でチェーンのゲートに達する。その先の短い区間に簡易舗装が施されている。更に10分進むと第二のチェーンゲート(標高650)を通過する。この先は簡易舗装してあり雪が断続するようになる。
 やがて小さな沢を渡り方向を南から東に変えると積雪は連続となって、左手に赤薙山から女峰山が目にはいるようになる。林道は蛇行しながら東に登っているが、積雪のために簡易舗装が途切れた地点は不明であった。大滝山〜石裂山の稜線直下になると赤薙山〜女峰山と地蔵岳〜夕日岳その上に男体山の頭が見えるようになる。稜線に達しても、林道は更に大滝山方面へと続いている(この尾根は03年5月10日07年3月8日に歩いている)。右手にネットを見ながら緩やかに林道を登って行く。ネットが途切れて、ごく僅か方向を変えて進むと林道終点となる。林道終点の小高い所から日光連山と夕日岳方面の写真を撮る。高原山も枝越しに見える。
 林道終点から細尾根を僅かに下ると、鞍部からは灌木の広い尾根を登って行く。積雪は浅いが連続している。足が時には滑るが、灌木の助けを借りながら然したる苦もなく登りきると大滝山の狭い山頂で、積雪はあるが三角点と山名板が確認できた(2月9日には雪は皆無だった)。山頂付近から横根山に登る尾根筋を確認して下山にかかる。
 大滝山の西側は東側に比べたら桧の小枝や灌木藪が多い。着膨れでの藪漕ぎは避けたいが仕方ない。前回よりも少し手前で横根林道に下り始める。前回悩まされた間伐材地獄を過ぎた地点で谷筋に下り、前回と同じ地点で横根林道に下ることができた。横根林道には積雪はない。薬草・薬木園、前日光林道出合、日瓢鉱山事務所を通過して日瓢鉱山入口へと前日光林道を歩く。エネルギーを補給しながら地形図を見たり様子を伺う。鉱山への入口には立入り禁止の看板があり、10分の間にダンプが3台下ってきた。

4 日瓢鉱山 − 西尾根 − 井戸湿原 − 象ノ鼻  西尾根の岩稜部は厳しい 破線相当の道筋は雪下で不明
 立入り禁止の看板を見て逡巡したが、鉱山道路から西尾根には破線が入っているのだから、許されるはずと自分勝手に決めて鉱山道路に入る。鉱山の右手(西側)に小さな北尾根を見て、ここを尾根取付きとした。鉱山の右手を20分ばかり登ると、これから進むべき西尾根に達した。杉植林の尾根には薄いが積雪は連続している。地形図の破線に相当する道筋は積横根山への登りの西尾根雪のためか最後まで確認するkとは出来なかった。
 標高1000付近からは右手は杉植林から自然林となり、勾配が増してきて歩行速度が落ちだす。尾根筋は更に細く急になり、大きな岩が連続するようになる(標高1100よりは下から)。落葉や細い根の上に薄く雪が積もっているので、雪が崩れて登りづらい。4本爪のアイゼンを持ってきたが、あまり役立ちそうもないので装着しなかった。尾根筋は更に厳しくなり、左右とも自然林となった。尾根上の大岩を通過するのに左右の狭い場所を灌木にしがみつきながら通過する局面が増える。相変わらず雪が崩れてスリップするので、確実に三点確保を心がける。横根山に登る九コースの最期に一番難しい尾根を辿ることになってしまった。灌木や木の根の助けを借りられるので、それ程の不安感は生じなかった。無雪期には大したことはないかも知れないが、積雪期には避けたほうが無難。
 標高1250位になると岩がなくなり勾配も幾分緩やかになり、雪の上にミヤコザサが頭を出すようになる。地形図には現れない低いピーク状の地点が標高点127で、障害物はなくなったが、踝まで沈むようになった。岩稜の細尾根歩きに比べたらはるかに快適。尾根筋を緩やかに登って行くと、見覚えのある南東への窪んだ道筋(地形図の破線合流地点)が見えた。この地点には日光社寺境界標bU0を見る(08年1月14日のひとり山歩き306参照)。
 この先は磁石を合わせて北へ下ると、井戸湿原の鹿侵入防止ネットにつき当たり、すぐ左手の扉からネット内部に入る。象ノ鼻0.9kmの道標地点から先は真新しいトレースがついている。このトレースは象ノ鼻まで案内してくれた(仏岩分岐で横根山頂方面にはトレースは残っていなかった)。ガスっていて遠望が利かない。方塞山のアンテナ塔が辛うじて見える程度。コンクリートの建物中に入ってエネルギーを補給しているうちに、小雪がちらつきだした。

5 下山(前日光ハイランド林道等利用) 前日光ハイランド林道は全線開通 立派な林道だ前日光ハイランド林道
 尾根伝いに下ノ向に下る計画も持参したが、天気予報どおり小雪がチラつきだしたので、安全策で林道(ごく一部は尾根)を利用して下山することにした。RV車の轍の残る牧場内の道路を下ってゲートの開いた前日光ハイランド林道口で、看板を確認する。前日光ハイランド林道は全線開通されているようで、RV車の轍もついている。06年2月18日に歩いた時は途中までしか出来ていなかった。
 ゴア雨具の上着を着用して林道を下り始める。雪は適当な締まり具合で歩き易い。標高点1286付近で南東方面へ「遊歩道」の小標識がガードレールの切れ目についていた。家に帰ってGPSで確認すると地形図の破線上に位置している。この破線の標高点1117の西側から井戸湿原まで歩いたことあり(06年2月18日)。標高1200以下になると林道上の雪は消えて立派な舗装道が現れる。「平成16年度 ふるさと林道 緊急整備事業 前日光ハイランド 栃木県林務部」なる標識を見た。このような林道が何故“緊急整備事業”なの??? 行政特有の専門用語なのだろうが。 車の轍が残っているし、入口にも出口にも禁止の標示がないので自由に乗り入れ可なのだろうか。何のためにこんな立派な林道を敷設したのか理解できないが、いつの日にか地崩れが発生したら、工事中の名目で通行禁止になるのであろう(このいい加減な推測が間違っているかは何年か後に明らかになるだろう)。
 閑話休題。道端に木の鳥居と祠を見て、更に下ると前回歩いた沢コースの登山口標識が目に入る。前日光林道出(日瓢鉱山事務所)に無事下山できた。下ノ向に下るべく古峯神社方面に進み、前日光林道から分かれて小尾根に取り付く。杉植林の尾根には小藪が多く快適とはいえないが、短時間で林道に下ることができた。早朝に辿った林道のような急勾配箇所はなく、何本も支線を合わせながら下って、見覚えのある箇所を通過して下ノ向バス停に無事下山。この頃には小雨となっていた。
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