ひとり山歩き346 : 学校平から八方ケ原・剣ヶ峰・大入道をスノーシューで周回してきました。前日の強風のせいかトレースは見当たりませんでした。雪はかなり締まってきたので快適な歩きが出来ました。
八方ケ原〜剣ヶ峰(1540)〜大入道(1402) スノーハイク
2009年2月2日(月) 快晴
1 行程    
ルートマップ(GPS)  
自宅(4:10) = 山の駅たかはら(学校平)(5:55:/6:05) − 小間々台(6:40) − 大間々台(7:20/7:25) − 八海山神社(8:45/8:55) − 矢板市最高峰(9:05/9:10) − 剣ヶ峰(9:35/9:50) − 大入道(11:30/11:40) − 沢合流地点(12:25) − 小間々台(13:05) − 山の駅たかはら(13:30/13:45) = 自宅(15:15)

2 自宅 − 学校平
 07年2月12日にひとり山歩き270で報告したが、学校平から八方ケ原〜剣ヶ峰〜大入道を計画した。降雪で剣ヶ峰手前の矢板市最高峰から戻った。その時のリベンジと釈迦ケ岳への偵察を兼ねて、周回を計画した。まだ雪が充分締まっていないと思われるのでスノーシューで歩くことにする。週末は天気が崩れたがあまり降雪はなく強風が吹き荒れた。今日は好天が期待できる。
 学校平にある山の駅たかはらに駐車すべく、山行にしばしば車を走らせる県道30号(矢板那須線)の泉交差点で左折して県道56号(下塩原矢板線)を北上する(塩原側からは冬季は通行規制がかかっているらしい)。学校平が近づくにつれて道路脇の除雪塊は目に付くが、道路には圧雪部は見当たらず安心して走行できた。大間々台に向かう林道は通行止めになっているが、入口に一台駐車してあった。すぐ先の山の駅たかはらの広い駐車場(他には駐車なし)に駐めて早速準備にかかる。

3 学校平 − 剣ヶ峰  コンディソン良好で展望を楽しみながら爽快な歩き釈迦ケ岳(左)と矢板市最高峰  (標高1470付近から)
 車外に出るとかなり強い風が吹いている。天気図から見て今日は風は気にする必要はなしとザックを担いで出発。県道56号を渡り、遊歩道に取り付く。新しいトレースはないが、遊歩道を追うことは出来る。20分ほど進むと遊歩道を見失ってしまった。時々コンパスでチェックしながら小間々台方面に向かう。吹き溜まりで踝まで沈むことが多くなったのでスノーシューを履いて歩き始める。すぐ先で薄い踏跡を拾ってこれを追うと雪をかぶったベンチを見た。ここを小間々台とした。
 ここから先はダケカンバやトウヒの樹林の中で薄いトレースが続きコースを外れることはなかった。樹林が切れてツツジの灌木地帯を歩くようになると大間々台の建屋と展望台が見えてくる。右手に大入道と真っ白な前黒山を見ながらツツジの雪原を突っ切ると大間々台の見晴らし/林間コース矢板市最高峰の霧氷の分岐点に達した。林道入口に駐車していた車の主らしい人が駐車場を歩いているのが見えた。直下で
 ミツモチ山分岐に位置する登山口までは林道を歩く。先刻の人の足跡が途中までついていた。林道は吹き溜まりが多く、スノーシューでも踝まで沈むことが多い。林道を10分ほど歩くと見晴らしコースの登山口で、ここから尾根に取り付く。踏跡は残っていないので尾根の最も左(南)側を進む。吹き溜まりで踝までスノーシューが沈む程度で楽な歩きが出来る。登山口から30分程度で八海山神社0.8km(大間々台1.2km)の道標を見る。ここからは左(南)側には樹木がなくなり後方には筑波山、前方には釈迦ケ岳が展望できるようになる。
 道標からは雪庇歩きとなるがツツジの灌木に邪魔されて快適とはいえない。時計回りの弧を描きながら緩やかに高度上げてゆく。左下には土上平放牧場と釈迦ケ岳に続く尾根筋が目に入る。この尾根筋は見た目には登り易そうに見える。前方には八海山神社(小祠)のピークとその奥に矢板市最高峰が見えてくる。尾根上には腰下のツツジだけとなり、強風で飛ばされてしまうのか雪が少なくなり、よく締まって歩きやすくなる。小祠を見上げながら登りきると小ピークの八海山神社に達する。ホルダーに収めたペットボトルのポカリスウェットはシャーベット状になっているが、無風状態なので寒さは感じない。筑波山、釈迦ケ岳と大長山から大佐飛山稜線(山頂直下で)も楽しめたので言うことなし。
八海山神社から矢板市最高峰に向かって樹林の中を歩きだすと、霧氷が目に付く。トレースの痕跡は全く見当たらない。吹き溜まりが多少あるもたいした障害にはならず、楽な登りが出来る。前回は雪がチラついて気分的に滅入ったが、今日は快晴無風で気分は爽快。吹き溜まりが小高くなった地点が矢板市最高峰で「ここは矢板市 最高点1590m」のプレートが樹木の枝をかき分けると現れた。
 剣ヶ峰に向かって下り始めると、霧氷が素晴らしく、樹木越しに小佐飛山や大長山方面が展望できる。緩やかに下り、標高1550あたりから鞍部までの30メートルほどの下りは急傾斜だが凍結気味でクランポンがよく噛み込み怖いという感じはなかった。途中で剣ヶ峰から釈迦ケ岳への稜線を枝越しに把握することができた。今後の参考になりそう。鞍部からほん僅か登り返すと剣ヶ峰の山頂で展望はない。山名板は折れた樹木にかかる一枚だけ。山部3Dプレートは見当たらなかった。エネルギーを補給しながらここまでのレビュー。今日のコンディションならスノーシューでなくワカンの方が軽くてよかった。途中で無用な写真を撮らずにワカンで身軽に行動すれば釈迦ケ岳にも行けたかもしれない。3月の降雪直後ならば何とかなりそう。(山頂でマイナス7度)

4 剣ヶ峰 − 大入道 − 下山  剣ヶ峰と大入道の下りは雪が崩れて滑り易い  その他は快適な歩き  
 これから先は大入道の登りを除くと下りとなるので、アイゼンに履き換えようかと思ったがそのままスノーシューで下り始める。広い尾根筋にはもちろんトレースはない。しかも急勾配で雪の表面が緩みスノーシューがスキーと化してしまう。傾斜のゆるい場所を探して右(南)に寄ってみたが変わらないので元に復帰して下りだす。雪が崩れて何度も転倒するので、そのままシリセード紛いで滑り降りる。スノーシューの先に雪の塊ができても停まることはない。何度か立ち木を利用してスピードを緩める。鞍部で立ち上がって身体の雪を払い落とす。ウェストポーチのファスナーが半開きだったので、雪が中に詰まってしまい除去に手間取る。
 鞍部から小ピークを乗り越して標高点1447へは落葉樹林で日当たりがよく雪が締まっていて歩き易い。途中で左手の枝越し大入道の山頂に前黒山と明神岳・御嶽山への稜線が認識できた。標高点1447には測量用の紅白のポールがあるだけ。小さな雪提を気持ちよく歩く。標高1420で尾根が分岐して東から北東尾根に乗り換えて下って行く。標高1370で再び尾根の分岐で北東から北に急降下を始めるとトラロープを見る。ダケカンバ林は日当たりがよく積雪は少ないようでミヤコザサが頭を出している。いよいよ大入道への登りとなる。傾斜がきつく、雪が緩んでいてスノーシューが滑って登りづらい。汗をかきながら登りつめると大入道の山頂。山頂部は平坦で三角点と山部3Dプレートを見る。
 大入道から南東に夏道を辿ると急勾配、北東尾根を辿れば緩やかだが遠回り。夏道コースは急傾斜だが樹木が多いので滑落の心配はないと判断して、当初計画どおりこちらを選ぶ。もちろんトレースはなく、コンパスを合わせて適当に下って行くと急勾配と緩んだ雪が崩れてスリップする。剣ヶ峰の下りほどのことはなく、その都度体制を立て直しながら下る。地形図を見れば分かるように標高が下がると、小尾根が何本も現れる。どの小尾根を下っても問題はなさそうだが、途中でより高い尾根へ一度だけ方向転換。この尾根筋が正解のようで、標高1230付近で「小間々キャンプ場」の小標識が目に入った。夏道は左下の谷筋を下るようだが、トレースはもちろん見当たらない。安全策でそのまま尾根筋を下ることにした。尾根の末端は急傾斜なので左手の枝沢側から降りるとすぐ先が沢合流地点でロープが張ってある。04年10月16日ひとり山歩き170にここから枝沢沿いに進んで途中から尾根に取付き大入道に登ったことを思い出した。
 沢合流地点から対岸の尾根をロープを伝って登り、尾根を乗り越して桜沢を渉り、もう一度尾根を乗り越して小間々台を目指す。トレースはないが、小標識やテープ等を途中で何度も見かけたのでほぼ夏道沿いに進むことができた。新しいスノーシュートレース(大間々台方面に向かう)を突然拾う。これを辿って行くと小間々台のベンチに達した。以降はトレースを追って山の駅たかはらに無事戻る。自分の車の他に1台が駐まっていた。
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