ひとり山歩き340 : 雪山シーズンのさきがけとして前白根山に登ってきました。トレースが残り雪は締まっていて歩き易かったです。前白根山付近の強風には悩まされましたが、トレースが残り雪は締まっていて歩き易かったです。
雪山シーズンの最初は前白根山(2373)
2008年12月8日(月) 快晴
1 行程    写真
ルートマップ(GPS) 
自宅(2:25) = 湯元スキー場ビジターセンター駐車場(4:25/4:35) − 湯元スキー場入口(4:45) − 登山口(尾根取付き)(5:20/5:35) − 外山尾根出合(外山分岐)(7:35/7:45) − 天狗平分岐(8:45) − 前白根山(9:20/9:25) − 五色沼分岐(9:40/9:55) − 避難小屋分岐(退却)(10:20/10:25) − 前白根山(11:05/11:10) − 外山分岐(12:20/12:35) − 登山口(尾根取付き)(13:50) − スキー場入口(14:15/14:20) − 駐車場(14:30/14:40) = 自宅(16:40)

2 自宅 − 湯元
 いよいよ雪山シーズンの到来。シーズンに先駆けて道具のチェックを兼ねて雪になれることを目的に、積雪の前白根山へ湯元温泉からピストンすることにした。もうひとつの大きな目的は前二回と比べて体力的な衰えをチェックする。自分の体力的な衰えを把握しておくのは、これから4月末までの雪山歩きの計画を立てるのに役立つ筈。
 先月末にタイヤを冬用にしたので、いろは坂も奥日光も早朝運転でも心配ない。起床してすぐにWebで戦場ケ原の気象を調べると、気温は低く風も強くないので今日は好天が期待できると確信して出発する。いろは坂は黒髪平を過ぎると、道路脇に除雪した雪が僅かに残っている程度。戦場ケ原は藪で内部は見えないが、道路脇に除雪塊が少々。車載温度計はマイナス8℃を示しているが、暖房のせいでそんな寒さは想像も出来ない。いつも使う奥日光ビジターセンター駐車場廻りの除雪塊も未だ少ない。登山靴とスッパツはいろは坂手前の駐車場で装着してきたので、出発までの準備時間は短い。

3 往路  トレースが残り雪はよくしまり登りやすかった  前白根山頂の強風は相変わらず
 スキー場入口で登山カードを投函してゲレンデにはいる。キャタピラの跡を歩くと足の沈みは皆無に近く歩き易い。スキー場の開場に先だって雪を固めているのか、いたるところキャタピラの跡だらけで、その上に足跡もすぐに発見できる。スキー場に入った時からヘッデンが暗かったが、先が思いやられるので登山口で電池を交換。ついでにアイゼンも装着。白根山と五色湖 ( 前白根山の西斜面から)
 正規の登山道は白根沢沿いに進むのだが、トレースを追って尾根に取り付く。トレースは明瞭で、雪もしまっていて歩き易い。深く抉れた登山道を雪は未だ完全に埋め切っていないので、トレース部に張り出した木の根を越すのに幾分苦労する程度。標高1800のリフト最上部は気付かずに通り過ぎてしまった。06年1月29日(ひとり山歩き227)と07年2月26日(ひとり山歩き272)と過去に二回積雪時に歩いている。その時は踏跡を見失って深みにはまったりしたが、今回はトレースを外すこともなく外山尾根出合まで登れた。ここから富士山を見るのが楽しみだったが、残念ながら南西方面はガスっていて見えなかった。
 ここからはストックに変えてピッケルを使うことにした(ストックの一本が伸縮できなくなってしまったので、片手にピッケル、もう一方にストックと変則)。積雪は前二回(1月と2月)に比べて未だ少ないが、トレースは連続している。雪は締まっていて足底が沈む程度。夏道の道標は天狗平方面へ北北西に下るよう指し示しているが、トレースを追って尾根を登る。標高点2325のピークを越してほんの僅か下ると、夏道の道標(天狗平分岐)が現れる。
 この先は足跡は殆ど消えているが、4・50センチ幅の帯状のクラスト(トレース部が雪で埋まりウィンドクラスト)歩きが多くなる。帯が消えた部分は吹き溜まりで、膝下までの沈みとなる。吹き溜まり区間は短いので助かる。次の2360級ピークを越すと風が強くなる。記録には残していないが、強風のためにここから退却したこともある。風と低気温で頬が痛む。目だし帽をかぶるとサングラスが曇ってしまうの前白根山の西斜面  (五色沼分岐付近から)で我慢の歩き(今後の課題)。2360ピークを下ると展望はよくなる。皇海山から白根山そして目前に前白根山が迫る。ここから前白根山までは雪が吹き飛んで地面が露出していると推測してきたが、積雪は連続している。アイゼンを外す面倒がなくて助かった。山頂が近づくにつれて風は益々強くなる。頬以外は寒いという感じはしない。心配していた指先の痛みも全然ない。前白根山の道標の傍で写真を撮ろうとしたが、身体が揺れて落ち着いて撮影が出来ない。
 高所(開所)恐怖症の自分には登れたとしても下りることができなくなってしまいそうで、こちら側から白根山に登るのは諦めている。といって下山するには早すぎる。下を見ると五色沼分岐から避難小屋方面への尾根筋にトレースが見える。しかも前白根山の西斜面には岩の頭が浮き出ている程度で積雪が連続している。これならアイゼンを脱ぐ必要がない。風を避けるためと偵察を兼ねて下ってみることにした。トレースを追って下り始めたが、雪が締まっていて滑落するなんていう心配は皆無。トレースから外れても全然問題なし。途中で左のアイゼンが外れているのに気がつく。少し緩んでいたので山頂で締めなおそうしたのだが、強風でままならずルースのまま下り始めてしまった。アイゼンがなくても滑る心配はなかったので、引きずりながら鞍部の五色沼分岐まで下った。
 ここまで下ると無風状態で気持ちがよい。アイゼンを履きなおして、エネルギーも補給して更に前進する。この尾根筋もトレース部はウィンドクラスト状態で帯の上を歩く。間近にする白根山の斜面にはトレースは見当たらなかった(下山直後に撮影した見事なトレースをWebで見たことがある。昨日は日曜日で登った人はいるはず・・・一日経つと消えてしまうのか?)。更に進むとトレースは避難小屋に下っている。避難小屋分岐を示す道標地点で中禅寺湖側を撮影しようとしたがガス気味で諦める。白根隠山方面へはトレースは認められない。今日はここまでで戻ることにした。積雪期に湯元から白根山に登るとしたら、自分の脚力では日帰りはかなり難しそう(登る気は完全に失せているが)。
日光連山と外山  (2325P付近から)
4 復路  特に脚力の衰えもなく、今シーズンもスノーハイクと残雪歩きを楽しめそうだ
 前白根山に戻って標高点2373の北端に立ち寄ると、展望はよいのだが風で撮影もそこそこに下山にかかる。標高点2325の下りで樹木が切れて日光連山の展望がよい。やっと落ち着いて写真撮影が出来た。外山分岐でテルモスに用意してきたコーヒを飲む。テルモスにお湯も用意してきたがそのまま持ち帰りとなる。ペットボトルホルダーで肩からぶら下げていたポカリスウェットはシャーベット状になっていたが半分以上は飲むことが出来た。
 外山分岐から最初はトラバース気味に下り、標高2100あたりからは急勾配の下りとなる。するとスノーシュで登ってきた若いカップルに出逢う。前白根山まで行くとのことであった。すでに13時直前、明るいうちに戻れるかな、とちょっと心配。この急斜面下りは前二回は恐怖を感じたが、今日は全く感じない。雪山歩きにもだいぶ慣れたようだ。今年の4月21〜22日にテント泊で長須ケ玉山〜孫兵衛山〜台倉高山を周回して度胸がついたようだ。
 リフト最上部(標高1800)付近は根の張り出しで多少梃子摺ったが、無事に尾根取付き地点まで戻った。雪面の状態がよかったので単純には比較できないが、前二回に比べて所要時間が延びたようには思えない。顕著な脚力の衰えがなくてひと安心。12月20日のオープンを控えてリフト小屋付近で整備している係員が目に付いた。スキー場入でアイゼンを外して駐車場に戻る。 
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