ひとり山歩き338 : 鳴虫山の古跡探訪の一環として、中尾根経由で鳴虫山に登り、修験道経由で滝ケ原峠に下山しました。尾根筋には薄く雪が被っていて、滑って危険なので途中で中止しました。
鳴虫山(1103)探訪・中尾根から修験道へ
2008年11月26日(水) 晴れ
1 行程     写真
ルートマップ(GPS) 
自宅(4:40) = ストーンパーク駐車場(5:50/6:05) − 志渡淵川二俣(尾根取付き)(6:35) − 道標(岩屋観音)(7:25/7:35) − 登山道出合(1058ピーク)(8:35) − 鳴虫山(8:55/9:15) − 修験道口(合峰含む)(9:40/9:50) − 969ピーク(10:50) − 県道出合(滝ケ原峠)(11:10) − 化け地蔵(11:55) − ストーンパーク駐車場(12:10/12:20) = 自宅(13:50)

2 自宅 − 日光ストーンパーク − 志渡淵川二俣
 11月3日に小来川から六郎地山〜三の宿山〜滝ケ原峠を歩いたときに、滝ケ原峠から鳴虫山直下の合峰に至る修験道を辿ることが出来なかった。このルートを辿るべくWebで調べているうちに鳴虫山の尾根筋には古跡が多いことが分かった。今回はその探訪第一弾として志渡淵川二俣から中曽根を辿って鳴虫山に登り、合峰付近から滝ケ原峠下る修験道を歩くことにした。状況次第では、別の尾根筋で合峰に登り、銭沢不動に下る計画を立てた。鳴虫山の古跡については、ホームページ Welcom to Nikko( http://outdoor.geocities.jp/gmrbg004/index.html ) を参照した。
 起床してすぐに、東電の雨量・雷観測情報を調べる。日光付近は1時間ばかり小雨が降り、上がったばかり。今日は晴天が期待されるので、出かけるつもりで軽食を摂って新聞を読んでいると自宅付近も小雨が降り出す。委細かまわずに家を出ると、星空になっていてヤレヤレ。日光の山に出かけるときに、よく利用するストーンパーク駐車場に車を置いて周回することにした。
 大谷川沿いに神橋を目指す。国道に出合って振り返り、冠雪した男体山を一瞥して先を急ぐ。市街地はややこしいので、GPSをカーナビ代わりに歩き、目的の志渡淵川二俣に最短で到着。

3 中曽根 − 鳴虫山  観音堂までは明瞭な道あり  中曽根は藪はなく歩き易い  岩屋観音
 中曽根は二俣の間を南南西に延びる尾根で、水流の少ない左俣を渉って正面の尾根先端に取り付く。雨で緩んだ急斜面を足を滑らせながら10分ほど登ると、右手から道筋が登ってきた。これは単なる踏跡でなく、明瞭な道筋で以降はこれを辿る。植林の中を歩くので展望はないが、歩行ははかどる。標高770で右(西)手が切れてすっかり白くなった男体山・大小真名子山・女峰山が展望できた。
 展望地から約10分ほど登ると、鳴虫山頂道の左側に小さな石の道標が立っている。「左かんおん堂 右なきむし山」と彫りこんである。この地点から北東に尾根が派生し、更に南東にも小さな尾根が認められる。地形から見て岩屋観音は南東尾根と判断し植林を30メートルほど進むと、大きなミズナラの先が崖状になっている。右手から回り込んでみると大岩に大きな口が開いている。覗きこむと中に観音像が祀られている。この種の古跡に特別な興味を抱いている訳でないので、写真に収めて道標に戻る。
 この先は植林も消えて尾根上には雪が連続して薄く被っていてハッキリしないが、薄い踏跡程はついている感じ。雪は薄く、藪もないので歩き易い。時々右手の枝越しに日光連山を見ながらの歩きとなる。標高950から1030にかけては急勾配で、足元の落ち葉と雪が崩れ落ちて登りづらい。おまけに手がかりにする灌木も少ないので始末が悪い。北尾根に乗り上げると勾配はゆるく、ゆったりと歩けるようになった。そこから10分ほどで神ノ主山コースの登山道に出合う。ここが標高点1058の小ピークで、いま登って来た尾根入口にロープが張ってある。
 左手(南側)は植林が続き、登山道に往復の足跡がついていた。この先は勾配が緩やかで、滑る心配もなくノンビリムード。20分で鳴虫山の山頂に達した。期待して来たが日光連山はガスが昇っている最中で、ほんの一部しか見ることができなかった。地形図を見ながらエネルギーを補給する。

4 鳴虫山 − 滝ケ原峠 − ストーンパーク  修験道には踏跡が残り、特に危険箇所はない996P手前の石祠
 合峰側には足跡はなく、トレースを付けながら、丸太階段、木階段を下って行く。二つ目のコブの左手にトラロープが張ってあり、奥に「この先登山道はありません」の標示がしてある。ここが修験道入口で滝ケ原峠そして三の宿山へと通じている。偵察のためにすぐ先の合峰に足を伸ばす。北尾根のロープが張ってあり、銭沢不動の標識が見える。石祠をカメラに収めて、先刻の場所に戻る。
 ミズナラが主の落葉樹林で林床は脛程度のミヤコザサの尾根には薄い踏跡がついている。所々でテープ類を見かけるので歩く人はけっこう多いようである。標高950以下になると勾配はグッと緩み、朽ちた石祠を見る。更に緩やかに下った鞍部からは腰ないし肩程度のシノダケが現れるが、間に踏跡は続き大した抵抗にはならない。シノダケが切れて登りに転じる箇所に石祠を見る。尾根筋は特に難所はないが、短い間に二基の石祠を見るといかにも修験道を歩いている気分に浸れる。石祠から先は勾配がきつく、落ち葉と雪が崩れて登りづらい。高さにして50メートルばかり登ると、北尾根に出合う。この尾根下って、尾根を乗り越えて合峰を目指すつもりであったが、今日は薄雪ですべり易いので計画を変更して修験道をそのまま進み滝ケ原峠に下ることにした。
 北に進む変わりに南に登って行くとすぐに小ピークに達した。ここが標高点969ピークで南側は植林となる。植林の中の薄い踏跡を追って下って行くと、右下に舗装道が見えた。このまま進むと滝ケ原峠の切通で下りるのに苦労する(11月3日に確認しておいた)ので、急斜面を強引に下って県道に下りる(滝ケ原峠の切通から100メートルほど北より)。
 合峰に登り返して、銭沢不動に下るには体力的にも時間的にも全然問題ない。積雪でコンディションが悪い(急斜面下りはすべって危険)ので、まだ11時を過ぎたばかりだが、次の機会(ツツジの季節が良さそう)にすることにした。県道を下って最初のヘアピンカーブで前方が開ける。ガスがなければ日光連山の展望が良さそう。県道を九桜沢の右岸から左岸に渡り北進して、西に曲がる地点に沢沿いに踏跡があるのが見えた。憾満ケ淵、化け地蔵そしてストーンパークへと道は通じていると推測して踏跡を追うことにした。日光宇都宮道路沿いに道は通じていて、憾満ケ淵・化け地蔵を経由してストーンパーク駐車場に無事帰着。 
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