ひとり山歩き320 : 南会津町萩野から貝鳴山に登り県境尾根まで歩き、続いて日光市横川の水上山まで歩いてきました。貝鳴山までは踏跡は明瞭で藪はまったくありません。以降の尾根にも藪は殆どなく薄い踏跡が続き快適な歩きができました。
萩野から貝鳴山(1222)〜県境尾根〜水上山(1139)
2008年5月28日(水) 晴れ
1 行程
ルートマップ(GPS)   
自宅(2:00) = 道の駅たじま(3:45/4:05) − 萩野登山口(4:25) − 三角点1136.7(5:35/5:40) − 貝鳴山(5:55/6:05) − 標高点1110(7:45) − 栃福県境尾根出合(8:10/8:30) − 県境・水上山分岐(9:25/9:30) − 水上山(10:25/10:35) − 水上沢林道出合(11:15) − 水上沢林道口(11:55) − R121出合(12:00) − 道の駅たじま(12:55/13:10) = 自宅(15:25)

2 自宅 − 萩野
 前回の山行(6月16日)で萩野から家老岳〜県境尾根〜貝鳴山を辿ろうとしたが、家老岳以降の藪が深く時間切れで途中からエスケープしてしまった。今回は萩野から貝鳴山〜県境尾根〜大倉山〜中沢を歩くことにした。萩野から貝鳴山までは藪はなく、県境尾根も山王峠から大倉山(三角点1188.1)までは藪は薄いことがわかっている。貝鳴山から県境尾根までの藪は前回の尾根筋に比べたら少なそうであるが、念のために早朝出発とする。
 前回どおり車は道の駅たじまに駐めて萩野まで歩くことにした。国道を歩くこと20分で萩野の中沢林道口に達した。登山口はそこから20メートルほど進んだ右手の小屋脇の踏跡である。

3 登山口 − 貝鳴山 − 県境尾根  藪なし踏跡ありで拍子抜け
 取り付き部は小枝が少しばかり煩いが、すぐに踏跡は明瞭となって小藪もなくなる。前回の家老岳同様に松を主体とした樹林の中の急登となる。急登部は家老岳よりも長いかもしれない。ヤマツツジと右手の枝越しに家老岳稜線を眺めながらひたすら登り続ける。落ち葉の多い場所や小石の多い部分もあるが踏跡は明瞭で歩きやすい。勾配がいくぶん緩むと三角点1136.7ピークに達した。展望はなく、標識の類は見かけなかった。貝鳴山山頂
 三角点ピークからは緩やかにアップダウンを繰り返しながら小さなこぶをいくつか越しながら進む。踏跡は明瞭で、ナンバー付の境界杭を追うことができるので安心して歩ける。尾根上にちょっとした岩が現れる右を巻いて通過する。この上に登ると周辺の山が展望できるらしいが、高所は嫌いで無視して通過。図根標のある小ピークに達した。ここが貝鳴山の山頂だが名称板は皆無で、知らなかったら通り過ぎてしまいそう。先刻通過した三角点ピークよりも狭い。左手の枝越しに家老岳、右前方(南南東)に日留賀岳らしい山が枝越しにうっすらと見えるだけで、今の時期は他に展望は得られない。南尾根には薄い踏跡が認められた。道の駅から眺めるとこの南尾根は比較的緩やかに見えるのでこの尾根を利用する人もいるのかもしれない。
 貝鳴山からは今までの延長線上に北東に下る。踏跡は依然とし県境尾根出合て続いている。樹木の枝や灌木が踏跡に多少被っているが、抵抗感はまったくない。最初の1140級ピークにも南尾根に薄い踏跡が認められる。次の1120級ピークにも南尾根に薄い踏跡あり。ここまでは左手(中沢側)が切れ落ちたやせ尾根部を通過するが特に危険箇所はない。1120級ピークからは方向が南東から東に変わる。この先の小ピークもそうなのだが、ピークを通過する時に微妙に方向が変わり、薄い踏跡に惑わされるのでコンパスで確実に方向をチェックする必要がある。
 1120級ピークからの下りになると膝丈の笹付になったりして踏跡は薄くなるが、歩くにはまったく支障がない。次の1060級ピーク通過も方向が微妙に変わるので要注意。腰丈のスズタケが現れるが疎らで特に問題はない。貝鳴山以降の最低鞍部からの登りになると笹はなくなってしまった。緩やかに登って最後の数メートルばかりを急登すると標高点1110の小こぶに達した。ここまでくると前方に県境尾根が見えるようになる。方向を東南東に幾分変えて緩やかに登り、最後に急登するとブナ林の膝丈の笹が茂る県境尾根に達した。
 エネルギーを補給しながら、これからの行き先を検討する。予定では県境尾根を北進して大倉山(三角点1188.1)まで行って、西尾根を下って中沢林道で萩野に戻る予定だが、これからの県境尾根も低い笹が多少ある程度のことを一昨年の5月に歩いて確認している。大倉山の西尾根も藪は深くはなさそう。中沢林道を戻るだけでは面白みがない。三つの案を考える。@県境尾根を辿り山王峠へ行く。 A県境出合から少し南に下った南尾根から男鹿川の白滝橋付近に下る林道を確認する(一昨年の6月に男鹿岳からの帰りに、この林道入口を見た記憶がある)。 B県境尾根を少し南に下れば尾根伝いに水上山に行く。 @は過去に歩いたことがあり興味が湧かない。 Aはルーファンの面白みがない。 B尾根筋は複雑でルーファンの面白みがある。 衆議一決!! 一人歩きだから衆議一決なんて言葉はありえないのだが、グループで歩いていたとしたら恐らくそうなったであろう。

4 県境尾根 − 水上山 − 下山  藪もなく踏跡は明瞭  ピークごとに方向確認すれば間違いなし
 低い笹は生えているが踏跡は明瞭でノンビリと下っていると、方向が違うのにすぐ気がついた。このままではA案の林道へ下ってしまう。林道へ下る尾根の方が踏跡は明瞭で、歩く人(林業関係者か)が多いようだ。10メートルも登り返すのは癪なので裾を巻いて軌道修正を行う。県境尾根が南西から西に向きを変える地点が水上山分岐で図根標と上部の欠けた角柱を見る。水上山へ向かう南尾根は今までの延長線上にあるので、山王峠へ下る場合は注意が必要。
 分岐からも低い笹はあるも踏跡は続き歩きやすい。最初のピークを越した鞍部からは南東への登りとなる。最後の数メートルを這い上が水上山山頂ると1150級ピークで、ここからは南に細尾根を下る。藪もなければ特に危険な箇所もない。鞍部から登りつめた小ピークには橙色のテープを見かけた。浅鞍部を越した次のピークが水上山だが、ここも最後の数メートルは崖を登る感じ。山頂には三角点と栃木の山紀行の山名板を見る。その傍にTVアンテナが立っているのには驚かされた。ケーブルは南西尾根に下っているようだ。樹木の葉が茂っていて展望はまったくない。展望といえば途中で、鹿又岳とその直下の塩那道路が瞬間的に見えただけ。
 下山ルートは山頂からTVケーブルの這う南西尾根を下る手もあるが、途中で尾根を乗り換えたりで複雑。一旦隣りの小ピークに戻って橙色テープから西南西尾根を下り、水上沢林道の終点付近に下山するのがベストのようだ。 北隣りの小ピークに戻り、橙色テープから小ピークを巻くようにして西南西尾根に乗る。勾配は緩やかで尾根筋は明瞭、しかも橙色テープが連続している。テープが切れると樹木に二引きの赤ペンキが現れる。勾配が幾分急になったらピンクリボンを見て水上沢林に無事下山できた。
 右手の低い方に林道終点が見える。一瞬錯覚したしたが、左手へ林道を登るとすぐ先で下りに転じた。後はよく管理された林道をノンビリと下る。途中で舗装道になり、林道脇に畑(?)を見けるようになる。舗装道は左後方に戻るように下ってゆく。延長線上はまっすぐに舗装なし林道が続く。ここは舗装道を下ると水上沢林道口でJobsおじかからの道に出合う。そこから約5分で国道121号に出合う。山王トンネル経由で約4.5km国道を歩いて道の駅たじに戻る。 
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