ひとり山歩き303 : 光徳温泉から山王林道登山口から山王帽子山をピストンしてきました。積雪は深くはありませんが、新雪で踏跡がなく少しばかり苦労しました。上空は晴れていたのですが、周辺の山々はガスで隠れていました。
山王帽子山(2077)スノーハイク2
2007年12月17日(月) 晴れ
1 行程
ルートマップ(GPS) 
自宅(3:20) = 光徳温泉駐車場(5:20/5:35) − 山王林道・登山口(6:50) − 山王帽子山(9:15/9:45) − 登山口(10:50) − 駐車場(11:50/12:20) = 自宅(14:25)

2 自宅 − 光徳温泉
 いよいよ雪山シーズンが始まった。これから4月まではスノーハイクあるいは残雪歩きと楽しみが待っている。今回の目的は積雪がまだ少ないうちに奥日光の山に出かけ雪になれることと、装備等の問題点を探すこと。白根山、男体山、山王帽子山〜小太郎山(太郎山の南東峰)を考えた。栃木県北部は好天でも奥日光は曇りがちでうまく天候が読みきれない。同じ奥日光でも戦場ケ原と白根山等の高い山では異なる。一番無難な山王帽子山〜小太郎山を選んだ。
 前日の天気予報で大崩はないと判断して準備にかかる。山王帽子山は今年の1月5日に登っている。その時は積雪は少なく踏跡も残っていて、持参したスノーシューもアイゼンも不要であった。今回は小太郎山まで足をの伸ばしたいので、ワカンとアイゼンを念のために持参することにした。その他の装備は昨シーズンで用いたのものとする。例によって明るくなったら登山口から登り始めるよう時間調整して家を出る。スタッドレスタイヤは今月初めに履かせてあるので、いろは坂も心配はない。路肩に除雪片が少し残る程度で凍結もなく全然問題なく光徳温泉駐車場に到着。気温は−4度でそれ程低くはない。それでも車外でスパッツをつけたり登山靴を履いたりしていると、手がかじかんでしまうので、車に戻って暖をとって出発というのが昨年までのスタイル。今回は馬返(いろは坂の登坂口)でスパッツと登山靴を装着してきたためすぐにスタート可能となる。

3 光徳温泉 − 登山口 − 山王帽子山  夏道を辿れるが新雪で締まりがなく歩きづらい  登山口
 雪山に備えて導入した新兵器(後述)を携えて山王林道に踏み込む。林道は雪上車で圧雪してあり薄っすらと雪が付いている程度。高度が上がるにつれて積雪量は多少深くなるが、圧雪部はせいぜい2cm、路肩でも10cm程度。夜明け前にもかかわらず雪明りで途中からはヘッデンを消しても歩けるようになった。何度もヘアピンカーブを繰り返しながら登り、右手に雨量観測局を見て、5分ほどで太郎山登山口に達する(気温−8度)。登山口の積雪は1月5日と比べて殆ど同じレベル。登山道は雪が被っているが窪みが残っているので見分けがつく。
 登山道には新雪が数センチ積もっていて、まだ踏んだ人がいないようで締まっていないので歩きづらい。年始に来た時にはかなりの踏跡が残り雪が締まっていて歩き易かった。積雪が少なくて笹はまだお辞儀をしている程度なので、笹が登山道にはみだした箇所は道筋が分か男体山 (山王帽子山から)りづらい。そのような場所を通過すると膝まで潜ったりする。笹のない部分は踵が沈む程度だが、よく滑り歩き易いとはいえない。コメツガの枝に身体の一部がふれるたびに、枝についている新雪が落ちて、真っ白になってしまう。
 標高2000付近の平坦部ではダケカンバ林となって上空が開け青空が広がるが、後方の白根山方面は吹雪いているようで外山あたりがかすかに見える程度。男体山は山頂部が隠れている。山王帽子山から太郎山方面は青空が広がる。白根山や男体山でなく山王帽子山を選んだのは正解だったが、登山道に入ってからずっと指先の痛みが気になっている。−8度程度なら身体が温まると指先の痛みも無くなるのだが、どうしたことか今日は痛みがひかない。手袋は昨シーズンと同じ物で−14度も経験している。どうしたことであろうか?? 手袋は三シーズンも使うと保温力が劣化するのだろうか!?  それとも体調不良・・・そんな感じはないのだが。 血液循環が悪くなった・・・それほど老いぼれたとも思えないのだが。いずれにしても対策が必要。
 ダケカンバ林あたりは積雪が多くて膝までのラッセル。コメツガ林に再突入で幾分楽になる。山頂直下で樹木が疎らになると雪が少なくなり山王帽子山の山頂に辿りつく(−9度)。前回は踏跡ありで登山口から1時間40分で登れたが、今回は踏跡がなく新雪が崩れて滑りやすいこともあって2時間25分もかかってしまった。上空は青空だが、男体山は逆光とガスでパッとしない。その他も遠望は全くダメ。

4 下山山頂直下の自分のトレース  指先の痛みで安全をとって小太郎山は諦める   
 計画では小太郎山まで歩き、戻ってハガタテ沢左岸尾根を下って光徳に帰るつもりであった。時間的には充分と思うが指先の痛みがひかないので、大事をとって下山することにした。自分のつけたトレースの残る往路をそのまま戻るのだが、新雪のため雪が崩れ易くスリップして歩きづらかった。登山口までの戻り時間は65分で、前回の40分より大部かかってしまった。(登山口−4度)
 山王林道には朝にはなかったSUV車のタイヤ跡がついていた。前回もSUV車のタイヤ跡が山王峠の先へと下っていたが、どこへ行くのであろうか。山王林道歩きになったら指先の痛みは感じなくなった。体力的には発散不十分でモヤモヤが残るが、男体山や大真名子山写真を途中で撮りながらユックリと駐車場に戻る。今回もワカン、アイゼンとも使うことはなかった。

5 新兵器の導入=GPS  軌跡を描くことだけはできた 今回はルーファンには必要なかった
 雪山シーズンに備えて新兵器としてGPSを購入した(Garmin GPSMap60CSx 、10m等高線地図付き)。雪山での遭難防止である。山歩きを始めた頃は雪山には絶対に行かない、であった。山歩きになれるにつれて残雪尾根歩き、そして厳冬期のスノーハイクと間口が広がってきた。雪山ではホワイトアウトでルートを間違えて遭難するのが恐ろしい。君子危うきに近寄らずが肝心でそれを心がけるが、天候は急変することがある。万一の場合に最小限往路を辿れるようにするのが所持の最大目的。第二の目的は藪山でのルーファンの補助とする。
 GPSの操作になれていないので、今回は歩行ルートを軌跡に描ければよい。時間的に余裕があれば道案内に使って見る。そんなつもりで持参した。実際には、今回歩いた範囲ではルーファンに使う必要性はなく、指先の痛みでGPSを操作する余裕などはなかった。GPSのディスプレーを時々覗いては軌跡を描いていることを確認するだけであった。
 登山口から山王帽子山までの軌跡は地形図の破線と概ね一致しているが、部分的にずれている。Webで検索して見ると、夏道をたどった時の軌跡とよく一致している。破線からのずれはGPSの精度上の問題でなく、登山道が破線からずれているものと考える。 
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