ひとり山歩き302 : 鹿沼市上粕尾から勝雲山に登り横根山(象ノ鼻)まで歩き、湿原とせせらぎのみちで上粕尾に戻りました。標高1000以上では積雪があり、今シーズン初めてのスノーハイクを楽しむことが出来ました。
上粕尾から勝雲山(1322)〜横根山(1372)周回
2007年12月10日(月) 晴れ
1 行程
ルートマップ 
自宅(4:55) = 上粕尾・前日光林道口(6:10/6:20) − 地形図破線口(6:30) − 林道出合T(7:15) − 林道出合U(7:55) − 標高点1130(8:10) − 1283ピーク北分岐(8:45) - 県道58号出合(8:55) − 勝雲山登山口(9:05) − 勝雲山(9:15/9:25) − 勝雲山登山口(9:30) − 前日光牧場ゲート(9:50) − 横根山(象ノ鼻)(10:50/11:15) − 湿原とせせらぎのみち経由 − 沢出合(11:35) − 山ノ神(奥深沢)林道終点(11:55) − 前日光林道出合(12:55) − 前日光林道口(13:10/13:20) = 自宅(14:35)

2 自宅 − 上粕尾
 残雪期に奥白根山に登って見たいという願望を持っている。雪山に慣れると言う意味からあまり雪の深くならないうちに偵察行を考えていたが、きのう積雪があったようなので急遽計画を取り止めにした。その代替として、前々から気になっていた鹿沼市の上粕尾から勝雲山向かって地形図には破線が記入してある。一昨年12月にこの破線を下ったが、尾根を外し途中で退却した。今回は逆に破線道(*)を登りに使うことにした。そして勝雲山から横根山まで歩いて、井戸湿原の南を通る南西尾根(破線**)を上粕尾に下ることにした。*この破線は位置からして登山目的ではなく、以前あったという開拓農家のための生活道と思われる。**この南東おねの破線は登山道と思われる。
 取り付き地点は上粕尾の前日光林道口から700メートルほど北西の地形図の破線南端である。破線路への取付き地点を探すかもしれないので、明るくなってから歩き始めるよう調整して家を出る。上粕尾の山の神ドライブインの隣りが前日光林道口で復路はここに戻ってくるので、付近の路肩に車を駐めて取付き地点に向かう。

3 上粕尾山ノ神 − 勝雲山 − 横根・象ノ鼻
  地形図の破線道には踏跡が残っている  標高1000伊集で薄く積雪
 駐車地から数百メートル北西に県道を進むと、コンクリート擁壁の間に廃林道が見える。ここが地形図破線口で、草の生えた廃林道に踏み込む。草が生えているとはいえど幅広の林道歩きで暫くは楽が出来ると思ったのも束の間、林道は消えて沢筋に古い間伐材が放置されている。狭い沢の両岸か標高1200の平坦地  左:地蔵岳  右:袈裟丸山ら間伐材が枕を並べて討ち死にの様相。間伐材を乗越えたり潜ったりで悪戦苦闘の連続。左岸の尾根上に逃げようかと思ったが、破線道がどうなっているかチェックするためにジッと我慢の子を決め込む。廃林道入口から約30分、標高800付近で間伐材が無くなり左岸に薄い踏跡を見つける。思い描いていたよりは幅が狭いが、これが破線道の名残りと思われる。標高760付近で地形図にない北西ー南東に横切る林道に出合う(林道出合T)。
 林道を突っ切って沢の左岸の薄い踏跡を進むと、標高900付近で杉植林から桧植林に変わるとともに踏跡は消えてしまった。ここで地形図の破線と分かれて右(東)の尾根に乗り移る。桧植林の尾根を急登すると再び林道に出合う(林道出合U)。この林道がどうなっているかと北東に辿ると100メートルも進まないうちに重機が2台見えて、その先は延長工事中であった。どこからどこへ行くのか分からないが、林道を新しく敷設して日光連山と前日光牧場いることだけは分かった。林道出合Uまでの尾根の東側の小尾根に取付いて北西に進む。振り返って見ると筑波山から加波山が浮いてみえる。低いミヤコザサの尾根には薄っすらと雪がつき始める。標高点1130あたりで左に粕尾の地蔵岳、右手には方塞山から横根山が見えるようになる。
 標高点1130を過ぎると植林からミズナラ等の落葉樹林となり、ミヤコザサは膝程度になる。尾根上の積雪は連続しているがせいぜい3・4cm程度で、ミヤコザサは雪の上に出ている。ミヤコザサの中に白線が続いているのが分かる。この線はミヤコザサの切れ目で、地形図の破線と解釈した。標高1250で平坦地となり、樹木が疎らになって、富士山、袈裟丸山、粕尾地蔵岳が展望できる。このあたりからは雪で踏跡は見えなくなってしまったが、1283ピークの東側を巻いて北進する。すると突然幅広の道筋に出合う。一昨年12月(ひとり山歩き221)で北東への道筋は歩いたので、今回は北西へ進路をとった。新しい足跡が目に付きこれを辿ると、県道58号に出合う。湿原とせせらぎのみち入口
 県道には薄く雪がついていて日あたりのよい所は凍結しているので注意が必要。途中で獲物を捌いたのか大量の血痕が道路上に散っていた。この一帯は鹿と猪の狩猟は可の小看板をみる。勝雲山登山口から横根山を眺めて、雪のついた石階段を登って勝雲山に向かう。階段を3分ほど登ると山道となる。踏跡には新しい足跡が往復で認められた。カラマツ林を辿ると消防無線の中継局が見えてその右後が勝雲山山頂で三角点と三枚の山名板を見る。電波塔方面に進むと袈裟丸山が見えるが、山頂部はガスっているので、すぐに下山して登山口に戻る。
 道路中央部は凍結している箇所が多いので、歩き辛いが路肩を歩く。前日光牧場入口のゲートは締まっている。横をすり抜けると新しい足跡が認めらたが途中で消えてしまった。この付近を早朝に歩いた人がいるようだ。凍結部でスリップしないよう気をつけながら牧場内の道路を進むと、袈裟丸山辺りが見え始める。前日光ハイランドロッジは目張りをして冬眠してしまった。11月5日にドライブで来た時には名残りの紅葉も楽しめたのだが、今は冬景色。横根山付近は晴れているのだが、日光連山から袈裟丸山には雲がかかっている。技術がないので曇り空の写真は写りが悪くガッカリ。横根山に登ろうと思っていたが、前日光ハイランド林道口のゲートに錠がかかっている。ご丁寧にゲートは二重になっている。昨年2月に前日光ハイランド林道から来た時には錠はかかっていなかったのだが・・・仕方なしに先に象ノ鼻に向かう。牧場内は雪が薄いが、道路には雪が連続していて、振り返っては自分の足跡と日光連山から袈裟丸山の景色を楽しむ。道路の左手に発光路9.2km、象の鼻0.1kmの道標を見つける。発光路へ下るコースがあることは知っていたが、ここに入口があるとは知らなかった。関東ふれあいの道で幅広の丸太階段の道が右下へ下っているのが目に付いた。家に帰って調べたら「湿原とせせらぎのみち」ということが分かった。
 象ノ鼻の東屋でザックを降ろしてエネルギーを補給してテルモスに詰めてきたコーヒーを飲む。かすかだが富士山も見える。赤城山、袈裟丸山、皇海山、男体山、大真名子山、女峰山、赤薙山、高原山と姿は認められるが、山頂部は雲がかかっていてうまく写真がパッとしない。
山ノ神林道終点、右:湿原とせせらぎのみち
4 象ノ鼻 − 湿原とせせらぎのみち  幅広の関東ふれあいの道は明瞭であ歩き易い
 当初計画では横根山・井戸湿原・南東尾根(1188、1005を通る地形図破線)を下るつもりだった。東屋で復路を検討しているうちに、尾根歩きはこれからもチャンスはあるが、谷間の湿原とせせらぎのみちを歩くことは今日以外にはありえないと考えが変わる。地形図に道筋の記載はないが関東ふれあいの道だから心配は無用だろう。
 象ノ鼻から牧場方向に100メートル戻り、発光路へ雪のついた丸太階段を下り始める。雪は連続して薄くついているが、関東ふれあいの道特有の幅広道はよく目に入る。雪で凹凸が消されているので返って歩き易い。入口から20分ほど下ると沢に出合う。ここからは沢沿いに道は進む。谷間から展望がないのは仕方ない。不安箇所は全然なく順調に下り、植林に入り(標高1170付近)、すぐ先でツツジの灌木帯歩きとなる。数分で突然広場にたどり着く。ここが山ノ神林道終点でここからは道路歩きとなる。
 途中から連続していた雪が消えて砂利道が現れる。途中で2回橋を渡ったが水溜りは凍結していた。標高950付近で南から細い林道を合わせて山ノ神林道は舗装道となる。途中で前日光林道に合流して、更に15分の歩きで前日光林道口に戻った。今日のコース時間は7時間で物足りないが、今シーズン初めてのスノーハイクも出来て気分爽快。
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