ひとり山歩き300 : 群馬県みどり市の童謡ふるさと館から残馬山、三境山の尾根歩きを楽しんできました。落ち葉を踏みしめて久しぶりの木漏れ日ハイクを楽しめました。男体山から袈裟丸山の稜線も展望できました。
残馬山(1107)〜三境山(1088
2007年11月21日(水) 晴れ
1 行程
ルートマップ  
自宅4:10) = 童謡ふるさと館駐車場(6:15/6:30) − 座間峠ハイキング道(6:35) − 尾根上到達(7:40) − 996ピーク(8:05) − 岳山の北肩(8:30) − 1008ピーク(8:50) − 956ピーク(9:30) − 残馬山(三角点ピーク)(9:55/10:05) − 987ピーク(10:50) − 三境トンネル西口分岐(11:00) − 三境山(11:35/12:00) − 三境トンネル西口分岐(12:25) − 三境トンネル西口(12:40) − 柱戸林道口(12:55) − 駐車場(13:45/13:55) = 自宅(16:30)

2 自宅 − 童謡ふるさと館
 今の時期は山では秋から冬への変化が大きい。特に気温変化が大きいので高山は避けて久しぶりの里山歩きをすることにした。地形図を眺めていたら群馬県の鳴神山〜座間峠〜残馬山〜三境山の稜線を歩いていないことに気付いた。日帰りで全踏破は難しいなので、今回は座間峠〜残馬山〜三境山を歩くことにした。山と高原地図2001年版(昭文社)とWeb情報を参考に群馬県みどり市の童謡ふるさと館からスタートすることにした。
 国道50号から122号とつないで、渡良瀬渓谷鉄道の神戸(ごうど)駅付近で右折して道なりに進み座間集落に入ると、かなり大きな童謡ふるさと館が目に入る。道路左手の広い駐車場に車を駐める。 童謡ふるさと館は、平成元年5月に、童謡「うさぎとかめ」などの作詞者『石原和三郎』の顕彰と文化振興を目的として開館した。館内には、常設展示室の「童謡ホール」とイベントなどを行う「ファミリーホール」、喫茶、売店がある。・・・みどり市のHPより。

3 童謡ふるさと館 − 残馬山  薄い踏跡が続き歩き易い 枝越しに男体山から袈裟丸山を時には遠望岳山付近の尾根筋
 童謡ふるさと館の右横の南西に向かう舗装道に入ると、座間峠ハイキングコース100m先の小標識を見る。道路左側に座間峠3kmの看板を見て少し戻るように林道に入る。林道は現在は殆ど使われていないようで杉の小枝が堆積している。沢の左岸から始まって右岸そして左岸へと急勾配の林道は続く。狭い林道だが大部分に舗装が施されている。これだけ勾配がきついと舗装なしでは自動車が登れないのであろう。道筋が細くなって、突然沢の中に突入してしまった。すぐ先に薄い踏跡が拾えたので、そのまま進む。そろそろ尾根取付きあってもよさそうと高度計を見ると、その地点は通り過ぎていた。先刻の沢に突入地点あたりがその地点だったのだ。その地点には道標があるらしいが見逃してしまったようだ。戻るのもしゃく、沢筋は多少小岩がゴツゴツするが歩きづらいということもない。地形図を見てそのまま谷間を進むことにした。やがて沢は消えて前方に尾根合流による急斜面となった。右手の尾根上目指して30メートルほど斜面を這い上がる。息を切らして尾根上に登るとハイキングコースの踏跡が通っていた。男体山(ズーム) (残馬山直下から)
 尾根上を5分ほど進むと座間峠0.6km、神土駅(注:現神戸駅)4.5kmの道標を見る。左手にこれから縦走する尾根筋を見ながら踏跡を辿ると、尖った三境山も認める。踏跡は尾根の右(西)手にあるが、ツツジの小枝がうるさいので踏跡を無視して落葉樹の藪のない尾根上を歩く。小ピークが目の前に迫ってきた。峠にしてはおかしいと思いながらもピークに登って、地形図を見ると996ピークであることが判明した。座間峠に行くには尾根の右をトラバースして南に進むべきであった。南東に向かう尾根上を歩いてしまったのだ。久々の登山道歩きで感が狂ってしまったか、今日は早くも二度もミスを犯してしまった。座間峠には距離で200メートルほど南西に下ればよいのだが、次に鳴神山から座間峠を歩く時にカバーすることにして今回は割愛。
 次ぎの目標地点の岳山目指して落ち葉をカサカサ踏みしめて東へ進むと、左下に草木湖、左前方に男体山が枝越しに展望できる。ミズナラ主体の落葉樹林は葉が完全落ちていて、この時期に歩くのはとても気持ちがよい。体は温まっているのだが、手の指先は冷たさで少し痛みを感じる。安物の温度計は1度となっている。僅かに下って登り返して尾根の向きが北北東に変わる地点に道標を見る。道標といってもポールだけが残り、文字板は跡形もない。ポールも上部はかなり傷ついている。この先でも同じような道標を見る。これは最初は人のイタズラとされたが、最近の定説では熊の仕業ということになっているようだ。道標から30メートルばかり北に小ピークが認められる。このピークを岳山というらしい。道標のあたりは岳山の北肩ということになる。南東に大好きな“浮きツクバ”が見えて満足する。
 岳山の北肩から北北東に下った鞍部付近からは尾根の右(桐生市側)は桧植林、左(みどり市側)は落葉樹林となり、三境山までは一部を除いてはこの形態が続く。1008ピークで向きを西に変えて緩やかに下ると北に男体山が窺える。950級小ピークを越した次ぎが956ピークでbU24の境界杭を見る。この尾根筋にはナンバーを付けた境界杭が連続する。956ピーク先の鞍部付近で尖った三境山を目にする。遠望するとあまりにも急峻で登れるのかと不安に感じるほどである。鞍部から登るにつれて勾配は急になり、やがて左側は切れ落ち、右側の傾斜も大きい。踏跡は狭くツツジの灌木に助けながら登って行く。このような厳しい場所にはよいことも待っている。女峰山、男体山から皇海山、袈裟丸山まで見通せる地点があった。山々は思ったほど白くなってはいない。真っ白なはずの白根山は生憎ガスの中。勾配が緩むと三角点のある残馬山で、一旦消えていた植林が山頂の北側に復活。山頂からは特に展望なし。

4 残馬山 − 三境山  部に痩せ岩稜あるもき気持ちよく歩ける  トンネル分岐の道標
 残馬山から方向を北東に変えて緩やかに下り、1080級ピークからは急下降となる。左手には女峰山、男体山から袈裟丸山、右手には野峰から根本山の稜線が展望できる。大嫌いな痩せ岩稜が現れた。嫌らしいと所が二箇所、狭い尾根上に小さな岩があって踏跡が狭い。ともすると高い山よりも低い里山の方が危険な場所に出くわすことが多い。岩稜の細尾根を渡って胸をなでおろす。左下に三境林道が見えた。やはり地形図とWeb情報通り、林道の山側はコンクリート擁壁でがんじがらめになっている。今日のコースを考えた時に、三境山から西尾根を下って、座間集落の童謡ふ三境山の山頂るさと館付近に下山するつもりだった。西尾根は途中で三境林道が西尾根を横切っている。20メートルのロープを持参したが、高いコンクリート擁壁を目の当たりにしたら西尾根を下るのは止めることにした。僅か登り返すと987ピークに達した。地形図には破線がこのピークを横切っているが、それらしい踏跡は見つからなかった。
 987ピークから下った鞍部の地下を三境山トンネルが走っている、と思うまもなく両サイドとも桧植林の登りになり、熊に壊された道標を見る。ここが三境トンネルへの分岐で南西に下ると三境トンネルの西口に通じている。復路はおとなしくここから下山することにして周辺を見渡すと、道標の東側に壊れた石祠を2体見る。植林は基本的には右手だが、時には両サイドが植林となる。よくもこんな急斜面に植林したものだと感心する。植林を抜けるとだんだん岩っぽくなってきた。岩の間を縫って登り詰めると5年振り三境山の山頂に到着。山頂の道標も破損している。尾根筋の樹木にはくま剥ぎの跡がなかった。くま剥ぎするような大木がないので、道標に八つ当たり??
 山頂には三角点と石祠、祠の中には真新しい修験札が収めてあった。山頂からは展望はハッキリしないが、野峰稜線と男体山、袈裟丸山それから赤城山らしい山が枝越しに窺える。

5 下山(柱戸林道経由)
 前述したように西尾根下りは止めて、三境トンネル西口、三境林道、柱戸林道経由で童謡ふるさと館に戻ることにした。トンネル分岐までは往路を辿り、分岐からは南西に斜面を下り、谷間を下って行く。沢が現れると歩きづらくなるが特に危険な場所はない。約15分で三境林道のトンネル西口に無事下山。ここが三境山の登山口となっているようで、車2台程度は駐車可能。
 舗装の三境林道を15分ばかり下ると柱戸林道分岐を見る。通行止めの簡易柵の横を通って舗装された林道に入る。林道は柱戸川を右岸、左岸と何度も渡り返すが、通行止めにするほど荒れてはいない。途中で、狩猟パトロールのSUV車とすれ違う。平日に山歩きするのであまり気にしていなかったが、既に狩猟解禁になっていることを思い出す。50分の舗装道歩きで駐車場に戻る。自動車で草木湖の展望台まで行って見ようか、と歩きながら思っていたが、自動車に乗り込んだらもうだめ、まっしぐらに家路につく。
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