ひとり山歩き291 : 丸沼温泉の北東に位置する湯沢温泉から栃木・群馬県境尾根を燕巣山まで歩いてきました。丸沼温泉から湯沢峠までは登山道は残っていますが、湯沢峠から燕巣山の県境尾根は笹薮に覆われていました。
湯沢峠から燕巣山(2222)
2007年9月4日(火) 晴れ
1 行程
ルートマップ 
自宅(3:05) = 丸沼温泉(5:20/5:35) − 湯沢峠(7:10/7:20) − 2045ピーク(8:15) − 2083ピーク(9:25) − 燕巣山(11:20/11:50) − 四郎峠(12:35) − 丸沼温泉(13:40/13:55) = 自宅'16:30)

2 自宅 − 丸沼温泉
 栃木・群馬県境に位置する燕巣山には過去二度登っている。最初は04年6月30日に丸沼温泉から四郎峠経由で往復、次ぎは06年9月29日に女夫渕温泉から物見山〜燕巣山〜丸沼温泉〜湯沢峠〜女夫渕温泉を一泊で周回した。その際、燕巣山から湯沢峠に下る予定だったが、コンディション不良で中止した。今回は、湯沢峠から県境尾根を燕巣山に登ることにした。
 栃木の山283+の山部さんとノラさんが04年10月2日に今回と同じルートを歩かれたので、その記録を参考にした。今回は所要時間を考慮して、5時半頃に丸沼温泉を出発できるよう見計らって家を出た。

3 丸沼温泉 − 湯沢峠 − 燕巣山  道筋は明瞭で歩き易い
 丸沼温泉から湯沢峠への登りは、06年9月29日の山行録を参照願う。過去二回と今回歩いていて気付いた事を記しておく。地形図では標高1740辺りでスイッチバックするように尾根の乗換えとなっているが、実際には標高1770付近となっているようである(高度計で確認)。もうひとつは、地形図ではスイッチバックしてから破線は尾根上を通っているが、実際には尾根の左手を北西にそして北東にトラバースしている。湯沢峠は狭く展望はなく、古い文字の消えた道標を見るだけ(少し東に進むと鬼怒沼方面が見える)。これからの藪漕ぎに備えて軽くエネルギーを補給。

4 湯沢峠 − 燕巣山  笹薮は殆ど切れることがない  密藪あるも区間は短く下に獣道あり  2045P直下で
 意を決して背丈以上の笹薮に突入する。笹の下に薄い踏跡状の筋がついているのでこれを追うと労力が少ない。小さなコブを越すと笹薮は緩み後方に根名草山が見えたりする。2045ピークの直下で立木に打ち付けた「至湯沢峠」の小さな標識を見る。これと同じ標識は燕巣山までに三・四回見たが、何故か「至湯沢峠」ばかりで、逆方向の「燕巣山」は見かけなかった。左後方に白根山と錫ケ岳・笠ケ岳・三ケ岳稜線を樹木の切れ間から見ると、すぐに台地状の2045ピークに達した。山頂部は藪は薄く赤テープが次ぎの2083ピーク方面へと案内してくれた。登りではルーファンは全然問題ないが、下りの場合は2045ピークで方向が変わるので注意が必要だろう。
 2045ピークを越すと針葉樹の尾根筋は笹藪が腰丈程度で大した苦労もなく歩ける。右前方に物見山〜燕巣山の稜線が断片的に窺える。尾根筋が平坦部から白根山(左) 錫ケ岳〜笠ケ岳(右)  (2083P先の鞍部から)登りにかかる地点は立ち枯れが多く、日当たりが良いせいか背丈程度の笹が密で、笹の下に筋を見えつけることができずに苦労した。ここを突破すると登りとなり笹は濃いが、樹木の下を歩いて省エネに努める。シラビソ樹林の2083ピークは胸程度の笹の中だが、前方に燕巣山が窺える。今までは笹薮ばかりで密な箇所もあるがその区間は短く、針葉樹の幼木やシャクナゲがなかったので予想よりは楽な歩きができた。倒木が多いのにはウンザリするが・・・
 2083ピークで西から西北西に少しばかり方向を変えて細尾根を緩やかに下るのだが、針葉樹が密なこともあり低いミヤコザサが多少生えている程度で歩き易い。30mほど下った鞍部からは、左手に白根山、錫ケ岳稜線と丸沼が展望できる。鞍部からはシラビソの緩やかな細尾根歩きとなる。シャクナゲや針葉樹の小枝が多少はあるが、然したる抵抗はない。笹の密薮は断続的に現れるが、区間は短く笹下の獣道を追うことができるので我慢の範囲。標高が2150を越えると勾配はきつくなり、背丈以上の笹藪となる。高度を上げるにつれて2mを越す笹は密になり、しかも逆目になっていて滑って登りづらくなる。前回(昨年の9月)は雨上がりの早朝に燕巣山か鬼怒沼方面 (燕巣山から)ら下り始めたが、濡れたネマガリダケで滑って転倒することが多く、山頂へ引き返したことを思い出す。それとともに山頂が近いことを知って、足を滑らしながらも最後の力を振り絞る。2m級の笹藪が緩んで右手に鬼怒沼が展望できるようになる。 「至湯沢峠」の小標識を見ると踏跡が明瞭となり、燕巣山の山頂に達した。山名板は達筆、山部3Dプレート等がなくなって大小各一枚が残っている。正面(南)に白根山、錫ケ岳稜線、山頂からほんの僅か東に進むと、鬼怒沼方面が展望できる。
 湯沢峠から燕巣山のルートは笹薮が多いが、ルーファンはやさしく迷うような場所はなくて物足りなさを感じた。逆に下る場合は藪漕ぎは楽だが、2045ピークから湯沢峠への方向転換に注意が必要であろう。この尾根を歩く人は多いようで、何種類かのテープ類とペットボトル等のごみを見る。

5 下山(四郎沢)
 四郎峠・四郎沢こルートで丸沼に下るのは今回が三回目。前出の山行記録を参照願う。
 四郎峠までは、東電の巡視路を急降下するのみ。展望は1891ピーク手前の鞍部で白根山周辺を見るだけ。四郎峠から群馬県の四郎岳にも巡視路が続いている。時間的に余裕はあるが、過去に同じルートで登っているので意欲が湧かずそのまま四郎沢へ下る。 四郎峠からも明瞭な踏跡は続く。大部分が沢沿いの歩き。書くとややこしいが、歩いて見ると迷うような所はない。
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