ひとり山歩き279 : 敗退を繰り返していた無雪期の枯木山に行ってきました。湯西川・安らぎの森付近のもちづけ橋から県境尾根・枯木山・白滝沢右岸尾根を周回しました。県境尾根と枯木山付近は無雪期でも展望を楽しむことができました。
もちづけ橋から県境尾根〜枯木山〜白滝沢右岸尾根の周回
2007年5月14日(月) 快晴
1 行程
ルートマップ 
自宅(0:05) = 安らぎの森駐車場(2:05/2:20) − もちづけ橋(2:40) − 取付き(2:50) − 標高点1263(4:30) − 県境1549ピーク(6:10/6:20) − 1620ピーク(8:10/8:30) − 1692ピーク(9:35/9:45) − 県境・枯木山分岐(10:35) − 枯木山(11:20/11:45) − 県境・枯木山分岐(12:35) − 1692ピーク(13:05/13:10) − 標高点1502付近(14:00) − 尾根分岐ピーク(14:25) − 三角点1467.1(14:55/15:00) − 1220ピーク(16:30) − 白滝沢林道下山(17:45) − 駐車場(18:10/18:20) = 自宅(20:30)

2 自宅 − 安らぎの森
 5月末の桐生24h・100kmウォークが近づいてきたが、今年は残雪期に敗退続きで長時間歩きができていない。脚力鍛錬をかねて長時間山行を計画した。昨年6月4日にもちづけ橋から枯木山に挑戦して失敗したルートに再挑戦することにした。残雪期には一度失敗して二度目にはリベンジできたが、無雪期にはルートを変えて三度の敗退を重ねている。もう一度挑戦することにした。今回がダメなら自分の能力を越す山として諦めることにする。絶対に成功させるという意志固めのためにシュラフを含めてビバークに必要な最低限の荷物を持参することにした。
 ルート取りは昨年6月のひとり山歩き244に同じとした。ひとり山歩き244の前回到達点から枯木山を往復するに必要な3時間は次のように計画した。@地形を覚えているのでルーファンに要する時間が短縮できる。それに無用な写真撮影時間も短縮できる。A各一時間の早出残業。チョット気がかりはシュラフや二日分の水で荷物が通常の日帰りよりも3・4kg増えたことである。日帰りを目指しているので家を出るのは零時過ぎとした。湯西川には何度も行っているので、ほぼ計画通りの時間で安らぎの森駐車場に到着した。気温は5度思ったよりは低い!! 尾根筋では零℃位か、準備したビバーク用具では少しばかり寒そうだな!! 絶対に日帰りするぞ、と水を4リットルから3リットルに減らした。

3 もちづけ橋 − 県境尾根  ネマガリダケ主の混合藪が連続  夜露がなく快適に歩けた
 今回のルートは県境1692ピークから枯木山の間を除いてはひとり山歩き244に同じなので参照願う。日光連山 (1549P付近から)
 ヘッデン頼りに白滝沢林道をもちづけ橋目指す。夜明け前にここを歩くのはこれが三回目、大きな倒木が林道を塞いでいることだけが変わっていた。もちづけ橋を通り越して10分ほど進んだ地点を尾根取付きとした。前回に倣ったつもりだったが暗闇のせいか取付き点が少しばかり手前過ぎて予定の尾根に乗るまで急斜面登りをしたのが今回の唯一の失敗。約200mに40分要して、やっともちづけ橋からの尾根に乗ることができた。以降は勾配も緩み本来のペースを取りも戻したが、灌木薮が増えだした。やがて今回の山行で途切れることがなかった笹薮の出現となった。夜露で衣服が濡れるかと思ったが、まだ気温が低いせいか衣服の濡れは皆無で助かった。今の時期なら4時を過ぎると明るくなり始めてヘッデンなしでも歩けるようになる。勾配が一時緩みブナと桜の大木が目に付く標高点1263を通過する。
 ネマガリダケを中心とした混合藪は徐々に密になったが、漕ぐのに苦労するほどではない。標高1400付近で黒檜が出現するころには左右に県境尾根がチラつきだす。やがて黒檜からブナに変わり混合藪を漕いで大岩の上に立つと女峰山〜太郎山とか明神岳が展望できる。イヌツゲを中心とした密藪を漕いで県境の1549ピークに達した。前回よりは30分弱の短縮。この尾根筋は笹を中心とした混合藪が連続しているが、踏跡に近い獣道を利用することができた。

4 県境尾根 − 枯木山  どこも薮また薮  栃木側の展望がよいので気分的には楽
 1549ピークから混合藪を掻き分けて下り始めると、栃木側が開けて高原山から日光連山を見ながらの歩きとなる。前方には1620ピークから1692ピークへの稜線も見えている。1692ピークの斜面には僅かだが縞々に雪が残っている。あれを利用できればよいのだがと鞍部に下る。ここからの登りは前回最も梃子摺ったことを思い出す。混合藪がきつく尾根上の獣道を踏み外すと骨が折れる。今回はうまく獣道をひろい、1620ピークまでのこの区間で30分短縮できた。1620ピーク枯木山  (1620P付近から)はイヌツゲを主とした灌木薮に覆われているが、明神岳や高原山が展望できた。
 このピークを下り始めると前方(西)に枯木山周辺が展望できた。東斜面には昨年の6月4日とは異なり残雪の縞模様が見える。直線距離にすると800m位なのだが、時計回りに3時から9時まで歩くので倍の1.6kmの距離になる。実際にはアップダウンがあるから距離以上の労力を必要とする。混合藪の連続だが、鞍部付近はネマガリダケがはびこっている。尾根上には残雪はないが、斜面には縞々に雪が残っている。密藪を漕ぐよりは楽なので、縞々の残雪部を利用しながら残雪期を含めて三度目の1692ピークに辿りついた。時間短縮にもっとも寄与したのは、尾根上の薮下に隠れる獣道を丹念に拾ったこと。次には一度通っているので、写真撮影と記録を省いたこと。三番目が残雪の拾い歩き。この区間も30分以上の短縮。ここまでは計画以上の歩きができた。このピークから栃木側の展望はよい。荒海山、高原山、横瀬山周辺、明神岳そして日光の山は赤薙山(その左に丸山も)から白根山まで展望できた。復路で辿る南尾根の下り口(赤リボンあり)を確認して、残雪期にも登りに苦労した枯木山へと歩を進めた。
 ネマガリダケの薮を掻き分けて鞍部へ下る途中でも左手に日光連山が展望できる。鞍部からは県境・枯木山分岐まで70mほど登らねばならない。残雪期に初め三角点付近(左)と山部3Dプレートて来たときには、分岐直下10mでピッケルなしには登れずに退却したことを思い出す。薮の下に隠れた獣道を丹念に拾いながら急勾配の尾根を薮にしがみ付きながら登りつめた。ここからの展望は1692ピークに劣らない。復路で辿る予定の尾根筋を確認して枯木山へと向かう。
 右(東)側は切れ落ちているので展望はよいのだが、左斜面の獣道を辿る。薮は徐々に密になり、枯木山手前の鞍部からは密藪となった。尾根上に戻るとシャクナゲを見かけたので、また左斜面歩きとなった。枯木山直下では獣道もみとめられない。今日一番の薮こぎとなってしまった。薮の向こうに薄っすらと小高い山頂部が見えるも、疲労が深まり山頂までたどり着けるか心配になる。なんとか小高い枯木山の山頂部に達した。シャクナゲを主とした低い薮に覆われている。二等三角点と測量用の白杭の傍にザックを降ろして呼吸を整える。高原山探訪のYoshiさんは1692ピークから山頂まで一時間で歩いている。凄いの一言!!
 残雪期ほどではないが、東側の展望はよい。まだ真っ白な会津駒ケ岳と荒海山が目に付いた。その他の山を同定する元気も時間もない。木製の「枯木山」と青いブリキ製の「枯木 46.7」が三角点の東側に眼についた。残雪期に見た山部3Dプレートは枝葉に隠れていたが確認することができた。これで念願の枯木山に残雪期と無雪期に登ることができた。敗退が多かっただけに一入の喜びにひたる。

5 枯木山 − 1692ピーク − 白滝沢右岸尾根
 枯木山から県境までの復路は尾根上の獣道を拾う。往路でも尾根上をもう少し歩けば楽をできたかもしれない。県境・枯木山分岐で未踏の県境尾根南西部の400mに未練は残るが、ビバーグしてまでもというこだわりはない。これから辿る白滝沢右岸尾根を確認して、急な尾根を下荒海山 8枯木山から)る。残雪期には恐怖を感じたが、今は薮を掴みながらの下りでどうということはない。鞍部からの登り返しは然したる苦労もなく1692ピークに戻った。前回の行程時間と比べてこのピークの下り始め約1時間遅いが、明るいうちにもちづけ橋付近下山できることを確信した。
 獣道を丹念に拾いながら笹薮の南尾根を急降下する。100mほど下ると勾配が緩み尾根筋が明瞭となった。二重尾根の真ん中の窪みを利用しながら下る。標高1500付近は平坦部歩きとなる。残雪期は日光連山が楽しめたが、今は枝葉に邪魔されて薄っすらと山並みが見える程度。地形図に標高点1502が記載されているが、確認のしようがない。歩いた時間から類推してこのあたりが標高点1502と自分で決める。その先で10mほど登りつめると、尾根分岐ピークに達する。ここは薮が少なく天場に利用できる。
 分岐ピークからは方向を南から東に変えて、灌木薮の尾根を下りイワウチワ群生の小さなコブを越すと三角点1467.1に達する。昨年取り付けたSSKさんの三角点標識が目につく。この尾根筋は登り返しがないので疲労の蓄積した復路歩きに向いている。三角点からも下りが続く。1280ピークを越すと灌木薮が密になり、鞍部は痩せ尾根で、残雪期に狭い雪庇を恐々渡ったことを思い出す。薮の生えている今はなんら恐怖感も危険も感じない。鞍部付近でワイヤーを張った枯木あたりからは笹薮は少なくなったが灌木が増えて歩きづらくなってきた。鞍部から僅かに登り返すと1220ピークに達した。
 この先は灌木薮が多く傾斜が急になり、尾根筋を外さないよう獣道を拾いながら下る。二回目ということもあって、灌木薮は密だが前回感じたほどではない。標高1100位まで下るとミツバツツジが開花している。ツツジは今シーズン初めて見る。タムシバも見かける。標高900付近からは薮は殆どなくり、下方から沢音が聞こえ出す。もちづけ橋の東100mの白滝沢林道に無事下山できた。足取りも軽く白滝沢沿いに駐車場に戻る。計画に比べて30分程の短縮。至福の時を迎える。
HOME
inserted by FC2 system