ひとり山歩き265 : スノーシューで狸窪から半月峠経由で半月山を目指しましたが、新雪に予想以上に梃子摺り半月峠で退却となりました。その後は、阿世潟まで中禅寺湖畔をスノーハイクしてきました。
スノーシューで半月山(敗退)
2007年1月11日(木) 晴れ 
1 行程
ルートマップ  
自宅(4:05) = 歌ケ浜駐車場(6:05/6:25) − スノーシュー装着(伊大使館)(6:50/700) − 狸窪(7:30/7:40) − 道標(半月峠1.1.km、狸窪0.6km)(8:30) − 南西へのトラバース開始(9:00) − 半月峠(10:40/11:10) − 道標(狸窪0.6km、半月峠1.1km)(11:55) − 狸窪(12:20/12:35) − 阿世潟(13:25/13:35) − 狸窪(14:05/14:15) − 駐車場(14:55/15:15) = 自宅(17:20)

2 自宅 − 歌ケ浜
 12月25日に男体山1月5日に山王帽子山に登ったが、降雪は例年より少なく、山腹から戦場ヶ原を眺めると積雪は非常に少なかった。先週末から今週初めにかけて奥日光には降雪があったので、スノーシュウイングを楽しむことにした。スノーシューは登りの道具として使うよりは、フカフカの雪原を歩いた方が楽しいだろう、というのは頭では理解してい。しかし、エネルギー浪費型の自分にとっては物足りなさを感じる。スノーシューが新雪の登りにどの位有効か確かめたくて、狸窪から半月峠経由で半月山に登ってみることにした。
 いろは坂は圧雪が薄く残っていて凍結しているが、アイスバーンはなくなんら問題なく通過できた。道路脇の積雪は5日の時とは比較にならないくらい白くなっていた。中禅寺湖畔道路に入ると道路上の雪は多くなるが特に問題なし。中禅寺湖スカイライン入口の駐車場に駐めることも考えたが、除雪状況が分からないので歌ケ浜無料駐車場に駐めた。(気温は−5度)
社山 (伊大使館付近から)
3 歌ケ浜 − 狸窪  伊大使館から狸窪は未除雪だった
 身支度を整えると照明なしでも歩けるようになった。スノーシューを含めて約10kgの荷を背負ってダブルストックで狸窪を目指す。中禅寺湖スカイラインゲート通過時に一台のスノーモービルが登っていった。スカイライン上はスノーモービルのトレースだらけとWebで見た記憶がある。少しだけ頭にあったスノーシューでのスカイライン歩きは、この時点で諦めて湖畔道路を歩き始める。道路は除雪してあるが、タイヤ跡に乗ると滑るのでストックを利かせながら用心深く進む。イタリア大使館を過ぎると、未除雪で脛まで沈むようになった。狸窪までは除雪済みで楽できると思っていたのだが、諦めてスノーシューを装着する。昨年の2月10日に社山に登るときには狸窪まで35分だったのが、なんだかんだで65分もかかってしまった。ゲート先の狸窪道標付近は人の踏跡は全くない。昨年は半月峠や阿世潟方面にスノーシュー等のトレースがたくさんあったのだが、今回はまだ早すぎたようだ!! 

4 狸窪 − 半月峠  雪が締まっていないのでスノーシューでも常時膝下まで沈む スノーシューと靴の上に載った雪を持ち上げるのに労力を要す
 狸窪から半月峠には01年9月と05年5月の二回登っているが、登山道の状況については記憶に残っていない。動物の足跡以外にはトレースはないので、道標の半月峠の方向に歩き出す。夏道に沿ってあるはずの安全柵を求めてジグザグ気味に南南西に進む。すぐに安全柵の杭の上部を見つける。途切れ途切れの柵の頭左: 狸窪 中: 標高1400 右: 半月峠を20分ほど追った地点(標高1350付近)で進路が分からなくなってしまった。仕方なしに南に向かって直登を始める。雪が未だ締まっていないので、スノーシューをもってしても膝下まで沈み、フレームと靴の隙間から新雪が吹き上げてスノーシューと靴が埋まってしまう。これを引き上げるのが結構な労力で、遅遅として進まない。この調子では半月峠も無理かと思い出したら、標高1400付近で道標(半月峠1.1km、狸窪0.6km)と安全柵の頭を発見した。この間約30分で50mしか登れなかった。安全柵の頭の出具合から判断すると、2月に登ったWeb報告に比べても、特に多いということはない。時期的にまだ早すぎて積雪の下部が締まっていないのが苦戦の原因であろう。
 道標からはジガザ足尾の山(中央:中倉山) (半月峠から)グ登りで夏道の上が平坦であったり、途切れ途切れの安全柵を見ながら歩けるようになった。ジグザグの折返し点で男体山と八丁出島の展望スポットがあり写真を撮りながら一息入れる。道標から約30分で標高にして50mほどジグザグに登ると、今度は南西へのトラバースが始まる。このトラバース部は時々見る安全柵から判断して夏道の上を通っているのが分かる。夏道上といえども平坦な箇所は少なく、大部分が右(北)下がりの斜面歩きで足場が悪い上、膝下まで潜るので始末に終えない。少し歩いては立ち止って高度計を覗き込むがトラバースだから高度は殆ど上がらない。地形図の破線(夏道)とはかなりずれていることを先刻のジグザク部歩きから気付いた。トラバース部は地形図の破線よりは50mほど低いらしい(半月峠で高度をチェックして間違いないと確信)。丁度1時間のトラバースで標高を120か130m稼ぐと再びジグザグ登りとなった。半月峠は直ぐ上と分かり、鹿の足跡を追って直登を試みたが、スノーシューでは登れなかった。半月峠の道標が見えたので、直登を再度試みたが徒労に終わった。狸窪からは1時間半では登るつもりであったが、丁度その2倍の時間を要した。2月に約1時間で登っていた事例をWebで見たが、その3倍もかかってしまった!! 自分の脚力と技能が劣ることがかなりの部分を占めているが、最大の原因は未だ雪が締まっていないことであろう、と自分自身に言い訳をした。
 半月峠の気温は−5度だが運動をしてきたせいで寒さを感じない。足尾の山々の見晴らしがよい。特に中倉山の北斜面は樹木がないので真っ白で印象的。富士山もクッキリと見えた。尾根に沿ってトレースがついているので縦走した人がいるのかと思ったが、よく見ると鹿の通り道であった。これから半月山までどうするか?? スノーシューで膝下までの沈む。シューを脱いで見ると大腿部まで沈むことが分かった。尾根上はこれほどのことはないかもしれないが、今日のコンディションと自分の体力、技量を考えたら行かない方がよい、との結論がでた。スノーシューは苦しむものでなく楽しむものと、更に変な屁理屈をつけて下山することにした。
 往路でつけたトレースを丹念に辿る。道標(半月峠1.1km、狸窪0.6km)からは往路とは異なり丹念に夏道を追うと、往路で進路を失い直登した場所に出合った。そこからは再び往路を辿り、70分で狸窪に下ることができた。

5 狸窪 − 阿世潟 − 駐車場  雪原歩きにスノーシューハイクの醍醐味あり男体山と八丁出島  (小寺ケ崎先端から)
 本来のスノーハイクに戻って阿世潟まで行くことにした。5分足らずで八丁出島口を通過。先端まで行ってみようかと一瞬思ったが、数メートルの登りがあるので止めて先に進む。直ぐ先の小寺ケ崎は平坦で短いので先端まで行ってみた。枝の隙間から男体山と八丁出島の先端部を写真に納める。
 中禅寺湖南岸遊歩道は、もちろん雪下だがなんとなく分かる。スノーシュー歩きで踝まで沈む程度で半月峠への登りとは天国と地獄の違い。時々はクラストがあり、カリカリと音をたてながら歩くのも乙な物だ。なによりも気持ちがよいのは無垢の雪原にトレースをつけることで、振り返ってみては自己満足。先刻までの疲労も忘れて気持ちよく歩いていると、阿世潟手前で男体山と中禅寺湖が障害物なしに展望できるスポットに達した。写真を撮って小さな岬を越すと阿世潟に到着。
 本来のスノーハイクを楽しめたので満足して帰路につく。狸窪のゲートを越すと、除雪してあるではないか!! スノーシューを脱いで歩くと楽なこと楽なこと。イタリア大使館付近で振り返ってみると、白根山は今日は殆どがガスでぼんやりしていたが今は完全に姿を隠してしまった。誰にも出逢うことなく駐車場に戻る。
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