ひとり山歩き264 : 奥日光の山王帽子山に登ってきました。スノーシューでの登りを期待したのですが、積雪が少なく登山口から山頂まで踏跡があり、スノーシューもアイゼンも不要でした。
山王帽子山(2077スノーハイク
2007年1月5日(金) 快晴
1 行程
ルートマップ 
自宅(4:15) = 光徳温泉駐車場(6:00/6:25) − 山王帽子山登山口(7:50/7:55) − 標高2000平坦地(9:10) − 山王帽子山(9:35/10:30) − 登山口(11:10/11:25) − 駐車場(12:30/13:15) = 自宅(15:20)

2 自宅 − 光徳温泉左:圧雪の林道  右:登山口
 昨年から始めたスノーシューハイキングの季節が来た。スノーシューを履いたのはたったの5回しかない。その浅い経験で言うのは難だが、スノーシュウイングは締まった雪上歩きよりも、ふかふかの新雪歩きに醍醐味がある。新雪歩きを奥日光に求めたが、今シーズンはどうも降雪が少ないらしい。戦場ヶ原あたりは期待できないが、山王帽子山ならひょっとしてと考えた。
 今年は残雪期にテント泊の尾根歩きをやってみたいと考えている。テント泊には雪を融かして水を確保することが必要である。そのテストのためにコンロを持参することにした。荷物を重くするために、アイゼンやシュラフも詰めて13kgのザックをもって家を出る。いろは坂を登り始めると、10日前には雪のかけらもなかったが、今日は道端に除雪した塊が残っている程度。中禅寺湖から戦場ヶ原も殆ど同じで、周辺が薄っすらと白くなってはいるが雪不足は否めない。光徳温泉への道筋には圧雪が僅かにあるが、運転に気を使うようなことはない。ヒヤリハットするようなこともなく光徳温泉駐車場に到着した。

3 光徳温泉 − 山王帽子山  積雪が少なく持参したスノーシューとアイゼンは単なる重荷  
 車から降りて登山靴を履きスパッツを付けると指先が痛くなった。車内で暖をとりながら気温をチェックすると−14度だった。指先の感覚も戻り照明なしで歩けるようになったので、ザックを担いで登山口に向かう。積雪の状況を把握するために山王林道を進むことにした。林道は雪上車で圧雪してあり歩き易い。積雪はせいぜい20センチ程度と思われ、道端の笹は大部分が雪の上にでている。ハガタテ登山道には最近のものと思われるトレールが見えた。山王帽子山から男体山にか白根山 (山頂から)けての山を枝越しに感じながら登ってゆく。林道が九十九曲がりの途中で振り返って男体山の写真を撮る。積雪が多いと、九十九曲がり部をスノーシューでショートカットできるらしいが、笹は背丈の大部分を雪上にさらけだしていて、スノーシュー歩きをするような状態ではい。九十九の最後のコーナーを曲がり登山口が近づいても相変わらず笹が雪上に出ていて、期待してきた状態からは程遠い。山王帽子山登山口の道標は下部が雪で埋まっているだけですぐに分かった。しかもトレールがついているので、スノーシューを括り付けたザックが急に重く感じた。参考のために温度計をチェックすると、偶然駐車場と同じ−14度であった(100円温度計だから精度はなし)。
 登山道に入るとトレールはよく踏まれて少しばかり窪んでいて明瞭で、周辺の笹は腰程度まで姿を現しているがトレール上には全くない。三岳を背に感じながら20分ほど登った標高1800付近で皇海山と袈裟丸山の山頂部を樹間に垣間見る頃には笹は膝程度になっていた。ほどなく勾配が急になり段差部ではスリップすることがあるが、アイゼンをつけるほどではない。ましてやスノーシューを履くとトレールが狭いので返って歩きづらくなるであろう。トレールに沿ってマーキングを見かけるので地形図の破線である夏道に沿って進んでいるように思われる。トレー男体山 (山頂から)ルを歩いている限り、時々張り出したコメツガの小枝がザックに引っ掛かるのと倒木を潜る程度。積雪が深くなると相対的に枝が低くなるので、難儀することであろう。今日はスムースに歩けるのはラッキーでもあり、予想の歩きができないのはアンラキーでもありなんとも表現しようがない!? でも楽な歩方があると、わざわざ苦しいことを避けるのは常人の証拠。
 標高1850付近になると勾配は一層急になり、アイゼンの跡も見えるようになった。このあたりになると笹は殆ど隠れてしまった。光度計とコンパスでチェックすると場所によっては破線からずれている所もあるようだ。標高2000平坦部に達すると樹木が疎らになり陽射しを受けるようになった。ダケカンバ疎林から再びコメツガ樹林に入る前に振り返って白根山を撮影した。陽射しがあり気温が上がったのか、写真撮影に手袋を脱いでも指先に痛みを感じなくなった。山頂が近づくとトレール上を歩いているのだが、膝まで潜るようになり、ワカンの跡も残っていた。北側に白い山並みを目にすると、すぐに山王帽子山の山頂に達した。トレールは太郎山の方向に続いているのを確認してザックを降ろす。
 山頂部は陽射しもあり暖かい、早速温度計を取り出してチェックすると−5度で登山口よりも10度も高くなっている。今日の目的のひとつである水の確保準備に入る。コンロをセットしてブランチを摂る。火力が弱くなかなかお湯が沸かない。その間に山頂の西側に少しばかり戻って展望を楽しむ。白根山から温泉ケ岳の他には、燧ケ岳と会駒の頭、飯豊山も真っ白な姿を見せている。県境尾根は黒岩山から荒海山あたりが見えるようだが、同定用の地図を持っていないので不明確。山頂部に戻ってみるとお湯が沸いていた。白雪には予想以上にゴミが含まれていることを知った。今日はテルモスに用意してきたコヒーを飲んで、折角沸かしたお湯は捨てる。今度は南側で男体山の写真を撮る。小一時間も山頂に留まってしまった。太郎山のほうに行ってみたかったが、家に残したルートマップ(エスケープルートや計画変更時のルート等を地形図に記入)には含まれていないので自粛。

4 下山  雪が軟らかくてシリセードは不能 坪足でも楽々下山
 往路を忠実に辿る。気温が上がり往路に比べたら脚のもぐりが深くなったが、下りだから殆ど問題ない。シリセードを試みるも雪が軟らかいので、大きな窪みができるだけで脚で漕いでやらねば進まない。諦めて坪足で下りる。40分で登山口に達した。このまま帰ってはスノーシューが背中で鳴いている。
 山王峠の先に行けば、ひょとしてスノーシュウイングもできるかと行ってみる。雪上車の跡は山王峠から先に下っている。涸沼方面にはトレールが残っているが、踏跡は浅い。こちらも期待できない。諦めて戻ることにした。登山口直下ででスノーシューを背負い、犬を連れた人と出逢う。「雪が少ないですね」と言葉を交わして別れる。途中でオフロード車が雪を巻き上げながら登ってきた。どこに行くのだろうか。レジャーの車とは思えない。山王峠の先に何かあるのだろう。そのために雪上車が圧雪している?? カントリースキーのためとも思われないし・・・  
 駐車場に戻って、三岳林道の様子を探ってみることにした。20分ほど歩く、林道にはゲートがあり私有地につき立入り禁止の看板を見て戻る。 
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