ひとり山歩き242 : 荒海山登山口から枝尾根に取り付き県境尾根に登り、県境尾根を北東に歩き高土山に下りました。胸ないし肩高の笹薮の連続で、一部にアスナロの密藪がありました。藪尾根とガス模様が相まって展望は全くありませんでした。
荒海山登山口から県境尾根〜高土山(1078)
2006年5月22日(月) 曇り
1 行程  
ルートマップ 
自宅(1:50) = 八総小学校跡(4:10/4:15) − 荒海山登山口(5:15) − 1112ピーク(6:05) − 1276ピーク(県境尾根)(7:25) − 1222ピーク(9:10/9:20) − 1246ピーク(10:35/10:40) − 三角点1273.3ピーク(11:50/11:55) − 東電巡視路出合(12:40) − 下郷線89号鉄塔(12:50/13:00) − 高土山(13:40/13:45) − 86号鉄塔(13:55) − 八総小学校跡(14:35/14:30) = 自宅(17:35)

2 自宅 − 八総小学校跡 − 荒海山登山口 
 昨年の9月に荒海山から県境尾根を北東に歩き、高土山に下ることを計画した。荒海山東稜線の密藪に阻まれて、途中で枝尾根で荒海山登山口付近に下山してしまった。今回はその続きを実行する。荒海山登山口から尾根に取り付き、高土山を下るので八総小学校跡に車を駐めることにした。
 車を駐めて支度を整えた頃にはすっかり明るくなった。荒海川沿いの滝原林道を登山口目指して歩く。右岸から左岸にわたると道幅は狭くなり、道筋も荒れているが歩くには全く支障はない。途中で登山カードボックスがあり、覗いてみると5月6日の荒海山登山者が最後であった。荒海山登山コースの標識を見て沢筋に下り、少し進むと荒海山登山口となる。荒海山へはここから沢筋を北西に登る。今日は県境に直登するので。沢の右岸から南に伸びる枝尾根に取り付く。

3 荒海山登山口 − 県境尾根(1276ピーク)  底部ではアスナロ藪、県境付近では笹薮
 前回はこの尾根を下ったのだが、荒海山から1276ピークの密藪に辟易していたので救われた気分となった。その反面、尾根筋に小枝が多く都合4回のルートミスとなった。今期は登りだからルートミスは100%ないが、藪を若干心配しながら尾根の先端に取り付いた。
 地形図から判断すると勾配はきつくなく、登りやすそうに見えるのだが、実際には急登の連続だった。その原因は、尾根筋は思ったよりは細く、樹木は深雪で根元から曲がりアスナロ幼木が多いので段差となっている。まともに尾根筋を歩けないので1112ピークまでは、標高差170メートルに50分も要してしまった。この小ピークを越すと勾配は緩やかになり尾根幅も広くなり、アスナロとシャクナゲ藪もさけて通れるようになった。
 標高1230を越すと腰ないし胸高の笹薮が連続するようになった。笹は濡れているので、雨具のズボンだけ着用した。更に笹は密になり背丈を越すようになった。右から荒海山からの県境尾根を合わすと1276ピークで、笹藪は胸高までになった。このピークからはもちろん展望は全くない。

4 県境尾根(1276ピークから鉄塔89号)  胸ないし肩高の笹薮の連続  一部にアスナロの密藪あり変曲点ピークを望む  笹薮の高さは背丈並み
 1276ピークから胸高の笹をかき分けて東進するとブナの混ざる小さなコブに達する。ここから鞍部まで下ると、背丈の笹に灌木が混ざり少しばかりうるさくなった。鞍部からの登りでは藪は薄くなったが、県境尾根変曲ピークに立つと肩高の藪に覆われてしまった。注意して周りを見ると青色の小標識が目に入った。M大のものかと、近づいてみると「県境縦走 bW 46.4.4 会津南稜会」のプレートであった。35年も前のものであるが、釘が錆びているだけでプレート自体に損傷はない。個人的には昭和46年といえば、フィリッピンの合弁会社に出向した年度だ。この会のメンバーが当時30歳くらいだったら自分と同じ年代だと感傷に浸る。ここからは東側間近に芝草山から県境に連なる稜線上に送電線と鉄塔が3塔見えた。今日のコースで展望が得られたのはここだけになってしまった。 このピークから北東に方向を変えて急降下し、依然として胸ないし肩高の笹薮を漕いで浅い鞍部から登り返変曲点ピークに記念プレートすと1222ピークに達した。ここも展望は全くなく多少アスナロが目立つ程度。
 1222ピークの下りでは笹が急に薄くなったので、先に期待したがすぐにもとの密度に戻ってしまった。S字型に尾根は緩やかに蛇行しているが特に変化はない。鞍部から今日一の90メートルの登り返しとなる。途中からカラマツが混ざりだしたが、1246ピークに達するも笹薮の深さと密度は大差なし。
 1246ピークからの下りもほんの僅か藪が薄かったが鞍部に下ると笹に混ざってアスナロ藪が混ざりだした。右手に芝草山からの稜線を見ながら登ってゆき、途中で右下から尾根をあわせた。このあたりから尾根は細くなり、尾根上にアスナロが鎮座していて歩くのが大変。やむを得ずに左下をまいて通過するが、雪で根元から曲がった樹木が張り出しているので、やはり歩きづらい。どうにか1270ピークに達すると、古い白リボンが樹木に付いていた。
 このピークの下りも藪は薄かった。どうやらピークの北側は藪が薄いようだ。今日は好天と読んで来たが、朝から曇天で霞んでいたが、ガスが身近に迫ってきた。尾根歩きで広い鞍部がないので、不安は全くない。鞍部付近ではブナが目に付いた。笹薮は相変わらずで、混合藪でないのが助かる。鞍部から登りつめると三角点がすぐに目に入った。1273.3ピークに達したのだ。ここにも古い白リボンが目に付いた。ここまでくれば今日の縦走は終わったようなものと余裕綽々。ガスも出ているし、鉄塔まで下って昼食にすることにした。八総小学校跡 (現在は会津おーとキャンプ場施設)
 三角点ピークからは北東に少しばかり進み、方向を変えて東に下るのだが、アスナロ藪で尾根筋が全然見えない。仕方なしにコンパスを設定して、アスナロを慎重にかき分けて下り始める。30メートルほど下ると大岩の頭で、ここを左にまいて進む。アスナロ藪で地肌が見えないところが多いので、慎重に足元を探りながら下りる(臆病な性格だから仕方なし、でも掴まるものはいくらでもあるから恐ろしいということはない)。60メートルほど下ると勾配も緩やかになり、藪も少なくなって一安心。途中でで尾根を右から合わせて向きを北東に変えて僅かに下ると、昨年の11月10日に焼山沢林道から登ってきた見覚えのある東電巡視路に出合った。数分でやはり見覚えの下郷線89号鉄塔に到着した。ここで昼食を摂る。好天なら七ケ岳が見えるはずなのだが、ガス模様で遠望は全く利かない。

5 県境尾根 − 高土山 − 駐車地  
 ここから先は昨年の11月に歩いているので、ひとり山歩き217を参照願う。
 今回の特記事項としては、高土山頂付近でヤマツツジが僅かに咲いていたこと、86号鉄塔巡視路口付近で何らかの工事で立ち入り禁止となっていたので山腹を樹木に伝って下った。 
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