ひとり山歩き231 : 湯元温泉から刈込湖・切込湖、山王峠、光徳温泉のルートでスノーハイクを楽しんできました。刈込湖まではスノーシューのトレースが多くありましたが、山王峠まではトレースは消えていました。降雪直後はいざ知らず、雪の締まった今の時期はスノーシューよりは軽アイゼンの方が有用な気がしました。
刈込湖・切込湖 スノーハイク
2006年2月28日(火) 晴れ
1 行程
ルートマップ 
自宅(4:50) = 湯元温泉ビジターセンター駐車場(6:40/7:00) − 金精道路出合(7:25/7:40) − 蓼ノ湖(7:50) − 小峠(8:30) − 刈込湖(8:50/9:15) − 切込湖(9:45) − 涸沼(10:30/10:40) − 山王峠(11:20/11:35) − 光徳温泉(12:50/13:33) = 湯元温泉(13:39/13:50) = 自宅(15:30)

2 自宅 − 湯元温泉
 このところ天気がパットしないが、今日は夕刻まで晴れが予想されたので刈込湖・切込湖へスノーハイクを実行することにした。今期三回目のイロハ坂だが、いつものように除雪してあり、今回は黒髪平から上にも凍結はなかった。冬季に奥日光に出かけるのは今期が初めてなので、積雪が多いのか少ないのか判断しようがないが、自分が考えていたよりは少なく感じた。
 今日は平日ということもあり、奥日光で写真を撮っている人も少ない。湯元温泉ビジターセンター駐車場は独り占めとなった(帰路につくときも駐車なし)。

3 湯元温泉 − 刈込湖  スノーシューのトレースが多いが、その有り難さは感じなかった小峠の北の谷部
 湯元温泉の地図を見ながら登山口を目指す途中で、温泉寺の看板を見て急に寄ってみた。金精道路への夏道へ戻ったが取り付き点を見逃し、正規よりやや西側の小尾根を登った。金精道路出合付近はスノーシューのトレースだらけで金精峠に向かうものが多い。雪は締まっているので必要なさそうだが、ここでスノーシューを着用した。
 今日は刈込湖までは山腹をトラバースする夏道は通らずに省エネハイクで冬道の谷筋を経由することにした。夏道のスノーシュートレースを横目に金精道路出合から北西に谷に下る。こちらもトレースは多い。雪はよく締まっているので軽アイゼンの方が身軽に歩けそう。谷に下って小さなコブを越すと大部分が凍結した蓼ノ湖に着く。湖の右(東岸)手を通過して、谷底を進むとトレースと青リボンが目立つ。トレースを気にせずに歩いてもすぐにトレースに重なってしまう。針葉樹帯ということもあるが、谷歩きだから展望が得られないのは仕方ない。谷歩きは好きでないが、この谷筋は広く迷うこともないので安心して歩く。高さで120メートルほど登ると大岩と道標の小峠に到着した。北に高薙山への稜線、南に湯ノ湖が枝越しに窺える。
 小峠からも夏道を避けて谷筋の冬道へと進む。ほんの僅か下るとまたまた針葉樹林の谷歩きとなるが、途中でダケカンバ疎林帯を通過する時は気持ちよく歩けた。谷の最も狭い場所を通過して、更に僅か下ると前方が開けて大雪原と見紛う刈込湖に到着した。踏跡は西岸部だけにしか残らず。凍結した湖上にはトレースは認められなかった。恐々と湖上にちょっとだけ足を踏み入れてすぐに湖岸に戻って一休み。日当たりはよく風もないので暖く感じたので、ちゃちな温度計を見ると零℃だった。東には谷間越しに山王帽子山と太郎山が姿を現している。左(北)手には金田峠付近を中心とした稜線。

4 刈込湖 − 山刈込湖王峠  涸沼の雰囲気が気にいった  山王峠への急登は30分の体力勝負
 刈込湖を縦断して切込湖に向かう度胸は持ち合わせていないので、一旦夏道に戻ると小峠方面へはトレースあるも切込湖方面には見当たらなかった。夏道のあたりを適当に進むのだが、湖面に向かって傾斜がついているので、スノーシューでは歩きづらいこと甚だしい。坪足でもそれほど沈むこととはなさそうだが、スノーシューを脱着する面倒よりも履いて歩いた方が楽、とそのまま歩き続ける。特に刈込湖と切込湖の連結部あたりが急傾斜で歩きづらかった。連結部の一部に未凍箇所あるも切込湖も凍結していた。湖岸歩きは滑落に対する注意と鬱蒼とした針葉樹林の中で楽しい歩きではなかった。
 切込湖を過ぎて谷底歩きになると、傾斜がなくなって歩きやすくなった。一方で涸沼は、雪は最中状で氷が割れるような感じとなりバリバリ音を立てながらの雪上行進となる。進行方向が東から南東に変わると、疎林で日が当たりがよく、雪の表面が融けだしてスノーシューにこびり付いて足が重くなった。幸いすぐに下り勾配にななったので救われた。涸沼を下に見下ろしながら、どこから山王林道に登るか状況判断した。特に容易な箇所は見出せなかったので、地形図に記載の夏道付近を辿ることに決めて一気に涸沼の中央部に下った。涸沼の中央に立つと、左に於呂倶羅山、右に三岳に挟まれ恰もすり鉢の底にいる感じ。涸沼から正面の山王林道への壁にも動物の足跡しか残っていなかった。
 先刻決めた通り地形図のジグザグ破線付近から斜面に取り付いた。最初は樹木が少ないため雪は薄く登り易かったが、針葉樹林に入ると表面が硬い部分あり、軟らかくて雪が崩れ易い部分ありで苦労した。樹木の助けを借りながら30分ほど奮闘すると120メートル上の山王林道に登りきった。そこから5分ほど雪道を辿ると山王に達した。於呂倶羅山から高薙山まで視野に入る。三岳は目の前に広がっているがこの山には踏み込んだことがない。拘りの尾根歩きとはあまり縁がなく避けていたが、そのうち一度は踏み込まねばすまないだろう!?

5 山王峠 − 光徳 − 湯元  男体山  (山王峠付近から)
 最初は山王林道そして途中から林道の西側を適当に下るつもりだったが、男体山と太郎山が見えるのでノンビリと展望を楽しみながら林道を下った。南斜面の林道は日差しを受けて雪表面は軟らかくなり、スノーシューにダンゴとなり重く歩きづらかった。ゲート付近まで下ってくると、林道でカントリースキーを楽しむ人が見えたのでスノーシューを脱いだ。その途端、足かせを外してもらった囚人が感じた(?)と同じ開放感を味わう。表面は軟らかくなっているが坪足でももぐることはない。今日は必要でもないスノーシューを履いて重労働をしてしまった感じ!?  スノーシューを履いて歩いたのは今回が5回目だが、残雪期のような締まった雪上歩きでは面白みも有り難さも感じない。雪が軟らかくて坪足ではラッセルが厳しいようなところで用いてこそ有り難味が発揮されるものだ。スノーシュー素人の独善的考えにつき、間違っていたらお許しを乞う。
 光徳温泉バス停で45分ほど時間待ちをして湯元に戻る。
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