ひとり山歩き230 : 日瓢鉱山から古い登山道経由で横根山に登り、前日光ハイランド林道の建設状況を調べながら下山しました。昨年に比べて積雪は少なく、スノーハイクの思惑は外れましたが、好天で素晴らしい眺望が楽しめました。下山後ついでに大滝山まで足を伸ばして来ました。
日瓢鉱山から横根山(1373)と大滝山(1070)
2006年2月18日(土) 快晴
1 行程
ルートマップ  
自宅(5:10) = 日瓢鉱山事務所(6:20/6:40) − 登山道口T(6:45) − 前日光ハイランド林道出合T(7:35) − 前日光ハイランド林道出合U(7:50) − 井戸湿原(8:40/9:05) ー 象の鼻(9:20/9:40) ー横根山(10:10/10:20) − 前日光ハイランド林道出合V(10:30) − 同出合W(10:50) − 同出合X(11:00) − 同出合U(11:25) − 同出合T(11:45) − 登山道口U(11:55) − 日瓢鉱山事務所(12:15) − 前日光林道/横根林道出合(12:25/12:35) −石祠(13:20) − 大滝山(13:50/14:05) − 石祠814:25) −横根林道出合(14:50) − 前日光林道/横根林道出合(15:05) − 日瓢鉱山事務所前(15:15/15:25) = 自宅(16:45)

2 自宅 − 日瓢鉱山  スノハイクしようと思ってきたのに雪がない!?  昨年同日には積雪は深かったのに!?
 昨年の同日に日瓢鉱山から北側を東西に走る尾根を辿って横根山を目指したところ膝ないし腰までもぐる積雪があった。今年と昨年の積雪状況の比較とカンジキによるスノーハイクをかねて同じルートを辿ることにした。
 口粟野から県道246号を日瓢鉱山目指したが、昨年は鉱山が近づくにつれて山肌は白くなり、道路脇に除雪した雪は多かった。ところ日瓢鉱山事務所前に到着するまでに雪を見かけなかったのは言うまでもなく、横根山の山腹を見上げても高度をかなり上げねば積雪がないことが判明した。雪がなければ昨年のルートを歩いても面白みがないと、地形図を見ながら計画を変更した。次の三つの目的を達成することを考えた。@日瓢鉱山から古い登山道を辿る。A横根山の東側中腹に建設中の前日光ハイランド林道のその後を調べる。B3年前に石裂山から横根山を目指したが、ヤブとルートミスで途中でコースアウトしてしまったのでその穴埋めをする。横根山頂付近には積雪が多いことを期待してワカンを背負って行くことにした。

3 日瓢鉱山 − 横根山  登山道は前日光ハイランド林道敷設で一部不明瞭となっている   積雪が少なくて残念!!
 日瓢鉱山事務所の南側に西に向かう舗装道があり、その入口に「登山道」の道標を見て進む。5分ほど進んで沢を渡ると左手が登山口Tで標識もある。登山道に入るとすぐに沢の左岸を歩くようになる。道筋は丸太橋などもあり比較的明瞭である。途中で右手の低い尾根にも踏跡は認められたが、左手の沢筋の踏跡を追った。沢筋を20分も歩くと雪がまだらに残り、道筋が分からなくなった。沢筋には大きな岩がゴロゴロしだして歩きづらくなってきたので、右手のカラマツの低い尾根に逃げ日光連山  (象の鼻から)た。先刻からガードレールが上方にチラチラしていたので道筋があっるとは思っていたが、立派な建設中の林道が見えた。林道に下りて二三分歩くと建設中の行き止まりとなった。前日光ハイランド゙林道出合T(林道終点)から西に向かう植林の尾根に取り付くと踏跡が認められるのでこれを追うと、北西から北東に折り返す建設中の前日光ハイランド林道出合U(将来は出合Tとつながるものと思われる)。
 高原山と男鹿山塊を見ながら林道の右脇を進むと、すぐ先で「左:井戸湿原30分、右:横根山60分、後:日瓢鉱山30分」の道標を見る。日瓢鉱山からの古い登山道に乗ったことを確信して、ここは左の井戸湿原に向かう(右の横根山も気になったのだが、地形図の破線を北ー西ー南に追えば横根山??)。道筋はかなり明確に残っているが、丸太の橋はかなり朽ちていたが、厚い木板橋はしっかりしているようだった。方向は地形図で横根山の東山腹をトラバースする破線に沿っているようだ。道筋には残雪がまだらに残り処々で凍結しているので注意して歩いた。更に二箇所で大きな道標を見かけた。五條滝の傍を通ったが付近は凍結していたので見には行かなかった。古いスノーシューの跡を見ながら更に進むと、井戸湿原入口のネットに辿りついた。この付近は残雪が連続的となるも雪面は凍結しているので歩きやすかった。右手にまだらに雪の残る湿原を見ながら進むと、「左:象の鼻、右:湿原壮」の道標をみる。象の鼻方面に進み、すぐ横根山頂(左:今回 右:昨年同日)先で丸太階段を登ると井戸湿原出口からネットの外へ出る。
 スノーシューの跡を追って(トレースがなくても道筋は分かると思う)、北西に進むと仏岩があり、「左:象の鼻0.1km、右:横根山0.9km」の道標を見る。ここから5分ほどで象の鼻に達した。昨年の12月8日に来たときには付近は真っ白だったが、残雪は皆無に近かった。今日も快晴で眺望を独占めする。富士山、北アルプス(と思う)、赤城山、袈裟丸山、三角錐の頭だけの皇海山、錫ケ岳、白根山、男体山、女峰山、赤薙山更に男鹿山塊、高原山が展望できた。近場の山々には白さは認められなかった。
 もっと展望を楽しんでいたかったが、横根山へ前回歩いた道筋を追う。道なりに北東そして北に向かう。残雪は少なく、無雪のところも多かった。背負ってきたワカンは背中で退屈そうにカタカタ音を立てていた。スノーシューでなくてよかった。今のところアイゼンも使う必要はない。思惑が外れて雪面に残るスノーシューの跡が恨めしい。横根山山頂は雪が僅かに残っている程度であった。方塞山方面からの北西尾根と日瓢鉱山への北尾根筋にはスノーシュー跡があった。昨年の同日には北西尾根を腰までもぐらせながら登ってきたのが、全く嘘のようだ。象の鼻に比べたら山頂からの展望はよくない。赤城山から白根山、そして男体山から赤薙山が見える程度。

4 下山  前日光ハイランド林道は未連結  林道敷設で古い登山道が切断されて分かりづらくなった!?
 昨年の今日(ひとり山歩き189参照)、前日光林道/横根林道出合(標高点869)から尾根伝いに横根山を目指したが、途中から尾根を外れて前日光ハイランド林道を歩いた。尾根の歩けなかった部分を補完するとともに、前日光ハイランド林道のその後を調べながら下山する。
 山頂にある「日瓢鉱山60分」の道標を見て、スノーシューの古い跡が残る北尾根に踏み出す。2・30センチの残雪はよく締まっていて歩きやすい。この尾根筋は大したヤブはないようだ。緩やかに10分ほど下ると雪が薄く残る前日光ハイランド林道(出合V)を横切る。昨年に比べたら林道上も山腹も雪がダントツ前日光ハイランド林道出合(左:出合U 右:出合V)に少ない!! 横根山は降雪がドンドン積もる山域ではないようだ。昨年は降雪が異常に多かったのと、偶々降雪直後に訪れたせいであろうと判断した。右下に林道を感じながら更に北進するも積雪は尾根上だけ山腹はまだら模様である。1300級の小ピークから向きを東に変えて下ると、13分で前日光ハイランド林道(出合W)に再び出合う。昨年は前日光林道/横根林道出合の標高点869からここまで膝程度(時には腰まで)のラッセルをしながら登ってきた。ここからこの林道を歩こうかと思ったが、次の林道出合までは尾根を歩いた方が早そうなのでそのまま尾根を下る。倒木は多少残るが、ヤブが少ない落葉樹林を気持ちよく下ると、左(北)に男体山から女峰山が見えてくる。最後に急斜面を下ると雪がまだらに残る前日光ハイランド出合Xで、ここからは前日光ハイランド林道のその後を調べるために林道を歩くことにした。林道出合Uで昨年見たプレハブ小屋は跡形もなかった。
 石裂山など前日光・鹿沼の山を左(東)に見ながら林道を下ると、昨年道筋が消えたところよりも2・300メートル先で往路で通過した前日光ハイランド林道出合Uに達した。ここで方向を北東に折り返して下ってゆくと、すぐ先で林道は行き止まりで工事終点には青色のシートがかぶせってあった。ハイランド林道は未完成で、将来は往路で最初に出合った行き止まりにつながるのであろうか。それにしても完成まではまだ暫くは要する。何故、横根山の山腹に林道を設置しなければならないのか?? 林業目的ではなさそう。観光目的なら費用対効果に疑問が残る。
 林道出合Uまで戻って、尾根に取り付く。植林の尾根には踏跡が明瞭で「事務所(不明瞭)20分」の朽ちた小さな標識が落ちていた。古い登山道はそのまま尾根を下るようにも思えたが、はっきりしないので往路で通過した前日光ハイランド林道出合Tに下った。そこからは舗装された林道をジグザグに東に下ると、林道の右手に「登山道」の小さな標識(登山口U)を見た。日瓢鉱山から横根山まで登ろうとするならば、ここまで林道を登ってくればよさそうだ。林道を辿ると日瓢鉱山事務所前に無事戻れた。

5 日瓢鉱山事務所前 − 大滝山  それほどのヤブではなかった!?  山名板はなくなっていた
 3年5月に石裂山から横根山を目指したときに、大滝山(三角点1070.2ピーク)の西でルートミスとヤブに阻まれて横根林道にある薬木薬草園付近にコースアウトしてしまった。その埋め合わせをしておくことにした。前日光林道/横根林道出合(標高点869)から大滝山へは日光稜線紀行のstarionさんが詳大滝山(中央) (日瓢鉱山時事務所付近) 右:三年前の山名板述しているので参照願う。
 前日光林道/横根林道出合で女峰山〜赤薙山を見ながら昼食を摂って、starionさんの紀行文を山行に尾根に取り付く。尾根筋は左(北)は雑木で日光連山を枝越しに登る。右(南)は植林。尾根筋はシノダケや小枝が煩わしいが、自分が歩く範囲では大したことはない。三年前はこの程度のヤブが我慢できなかったのだ。1000級の小ピークで方向を北東から南東に変えると、尾根の両サイドとも植林となるが、枝打ちをしていないので小枝が生え放題。三年前にコースアウトした場所を無事通過して更に進むと壊れた石祠を見る。復路はstarionさんのルート通りここから南西尾根を下るので、一応確認して浅い鞍部に下る。鞍部からは東に向かって灌木ヤブのうるさい急登となる。勾配が緩やかになると右手が幼木帯で司会が開けて3分ほどで伐採廃材の放置された大滝山山頂に達した。三年前にあった「大滝山」の縦型の山名板はなくなっていた。山頂からはもっと展望がよかったと記憶していたが思ったよりは展望はなく、南西に特徴ある尾出山はすぐに確認できた。次にこのピークには北東に位置する白髭山から登ってくることになろうと、予想して下山にかかる。 
 大滝山からの下りは小枝が顔の高さで何度もビンタを食らう。ビンタという言葉は今でも生きているのか? 自分が中学の頃は悪いことをすれば先生からビンタを食らうのは日常茶飯事だったが、時代がすっかり変わってしまった。今は先生がビンタをしたら大騒ぎになる。閑話休題、鞍部から登り返して石祠から南西尾根を下る。植林の尾根でヤブは少なくなるが、スズタケのヤブ漕ぎを二・三分余儀なくさせられる。このヤブを抜けると下に林道を感じるので、左の谷筋に下ると横根林道に下山できた。三分ほどで薬木薬草園を左に見て、大滝山登山口の前日光林道/横根林道出合を通過して駐車地に戻る。今日はまったく役立たずのワカンを背負って、当初計画とは異なる山行になってしまった。
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