ひとり山歩き226 : 足尾の中倉山に登りましたが、強風のため山頂直下で退却となりました。積雪は予想よりは少なく、持参したスノーシューの出番はごく僅かとなりました。
足尾の中倉山 (強風のため山頂直下で退却)
2006年1月24日(火) 晴れ
1 行程
ルートマップ 
自宅(5:10) = 銅親水公園(7:00/7:20) − 上久保沢出合(登山口)(8:10/8:20) − 上久保沢右岸尾根出合(10:20/10:35) − 1390ピーク(11:05) − 退却(標高1480の小ピーク)(11:55/12:00) − 1390ピーク(12:40) − 仕事道出合(13:00) − 上久保沢出合(14:20) − 銅親水公園(15:05/15:20) = 自宅(17:35)

2 自宅 − 銅親水公園
 好天が予想されたので、スノーシューハイキングに出かけることにした。奥日光の刈込湖・切込湖か足尾の中倉山か迷った。スノーシュー初心者の自分にとっては前者が無難だが、上久保沢から中倉山には昨年末の26日に寒さ対策が不十分で途中退却の憂き目にあっているのでリベンジの気持ちが強かった。
 上久保沢をスノーシューで登れれば大概のところは登れる筈と意欲を燃やして家を出た。ただひとつの心配は積雪が充分あるかだったが、途中で自動車から見る景色は年末の26日よりは白くなっていた。この時点では思惑通りとほくそ笑んだのだが・・・

3 銅親水公園 − 退却(標高1480)  予想より積雪は少なくスノーシュー使えない  稜線上は強風で吹き飛ばされそう
 年末年始に整えた防寒着(手袋とネックウォーマー)を着用し、スノーシューを背負って銅親水公園を出発した。駐車場出口で温度は−3度で寒いという感じは全くない。仁田元沢沿いに進むと、水道橋は残っていたが、鉄パイプは撤去されていた。林道を進むにつれて雪は深くなるかと思ったが、数センチ程男体山(左奥)と社山〜半月山  (標高1480小ピークから)度で年末とほぼ同じであった。井戸沢、下久保沢そして中久保沢の砂防ダムを右手に見て進み、コンクリ擁壁から百数十メートル進むと上久保沢出合に達する。
 適当に上久保沢の右岸を登り、大岩を左から巻いて越すと雪に埋まったロープの一部がみえる。夏なら仕事道が中倉山の先まで続いているのだが、今は全然見えない。スノーシューを早く履きたいのだが、積雪は踝程度しかない。年末の26日よりは雪は少なそうだ!? ほぼ一ヶ月が過ぎたので積雪はかなり増えていると予想したのだが、淡い期待は外れた。適当に雪の多そうなところを登るがせいぜい踝がもぐる程度。下がガレている所では滑って登りづらいので、雪の多そうな西側尾根(上久保沢右岸)に近い所を適当に北西に登る。場所によっては雪が解けて落葉が浮き出している。思惑が完全に外れた!! 上久保沢出合から1時間半で上久保沢右岸尾根に達した(前回は膝下までもぐったこともあり稜線到達には2時間かかった。無雪期なら約1時間))。ここは仕事道の尾根出合よりも標高にして20m南の地点であった。
 この先もスノーシューの活用は期待できないので、アイゼンをつけて中倉山頂を目指すことにした。尾根上に出ただけで仁田元沢側から西風が強烈だ!! 前回は強烈な地吹雪に防寒対策が不十分で顔と手の指先が痛く、先に進むの大平山  (標高1480小ピークから)を止めてすぐに下山してしまった。今日も風は強烈だが、防寒対策を施してきたので全然問題なし。意を強くして尾根を北に登ると、すぐ先の仕事道出合でリボン類を見た。この先は勾配が急になり尾根上には雪は付いていない。これだけ風が強ければ雪が飛んでしまうのも合点!! 登るにつれて尾根上に雪が付きだし、風も弱まった。どうやら尾根幅が広くなると樹木が風を遮ってくれるようだ。多少吹きだまったところでも膝までもぐる程度で、大体が踝程度のもぐりでスノーシューの活用の場はない。雪が薄くなると中倉山三角点方面 (標高1480小ピークから)1390ピークに難なく達した。
 1390ピークからほんの僅か下った鞍部からは北東に半月山が見えたが、写真を撮ろうと樹木に邪魔されない東側に寄ると風で吹き飛ばされそうになり怖かった。尾根上は風が強そうなので、尾根の右(東)をトラバースする仕事道沿いのリボンやペンキを追う。このあたりになると膝程度までもぐるが、歩きづらいと言うほどではない。このあたりは鹿が多いようで、姿を何度も見かけた。中久保沢左岸尾根と出合うと、数メートル下に展望岩が見えた。岩頭に立てば邪魔物がなく北東の男体山、社山。半月山そして松木川が見通せるのだが、滑落しそうで下りる気にならない。
 方向を北から西に向けて尾根を登る。樹木が少なく掴まるものがないので往生したが、どうにか標高1480の小ピークに達した。展望が広がったが、仁田元沢(南西)から松木川(北東)へ吹き抜ける風は強い。そのためピーク上には雪は積もっていない。写真を撮ろうと構えたら吹き飛ばされそうになった。灌木にしがみつくようにして大平山、男体山、社山、半月山を写した。中倉山山頂方面を見ると三角点付近までは樹木もあるし雪がついているので大丈夫とは思う。問題はその先で樹木のない稜線となるので、ここ(小ピーク)以上に風が強い可能性がある。中倉山の山頂へは二度行っているのでどうしてもという気は起こらなかった。積雪は不十分だが、下りでスノーシューの練習をすることに頭を切り替えて退却することにした。
大平山稜線(奥)  (銅親水公園付近から)
4 下山  スノーシューを履いてみる  下山は雪が少なく多少苦労する
 標高1480の小ピークから尾根の左(東)側を鹿の足跡を利用しながら適当に斜面を下る。鞍部付近でスノーシューを履く。1390ピークからの下りは吹き溜まりで段差のあるところが多い。この段差を越すのがスノーシューは苦手のようだ。急傾斜の所ではスキーのように滑ることも分かった。雪の付いていないところは岩や根を踏まないように慎重に下る。
 上久保沢出合に下る仕事道出合からは雪が少なかったが、そのままスノーシューで下りてみた。仕事道は途中まで上久保沢の左岸尾根側を下るので、日当たりがよくて雪が融けて落葉が浮き出し始めた。標高にして30メートルほど下ったところでスノーシューを脱いでアイゼンに履き替えた。仕事道も分からなくなってしまったので、適当に歩きやすい所を下った。夏だと岩やヤブが多いのだが、雪で隠れているので下りやすかった。前回は雪がもっと深かったので45分で上久保沢出合まで下れたが、今回はスノーシュー脱着の約10分を除いて70分要した。
 仁田元沢林道に出てビックリ!? 往路であった雪がないではないか。よく見るとキャタピラの跡が残っている。スリットダム付近で工事をしているのでそのために除雪している?? アイゼンを外すのも面倒なので、雪の薄い林道を音を立てながら下る。工事用の車と途中で何台かすれ違う。銅親水公園付近から中倉山方面を眺めると年末より雪が薄いのが一目瞭然。
 スノーシューハイクのコースとしては設定ミスだった。雪山にはど素人なのだから、やむを得ぬか。これも経験が必要。 
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