ひとり山歩き210 : 病後の脚力回復の第二回として、霧降高原から赤薙山・女峰山をピストンしてきました。台風一過の好天で各所で展望を楽しむことができました。反面、脚力の衰えは顕著でガックリしました。回復までには何回かの山行が必要と思われます。
霧降から赤薙山(2010)・女峰山(2483)
2005年9月8日(木) 晴れ
1 行程
ルートマップ  (地形図 : 日光北部1/25000)   
自宅(3:30) = 霧降高原第三駐車場(5:00/5:10) − キスゲ平展望所(5:45/5:55) − 焼石金剛(6:35) − 赤薙山(7:20/7:35) − 奥社跡(8:45/8:50) − 2318ピーク(10:30) − 石祠ピーク(9:50/9:55) − 水場(10:05/10:15) −2318ピーク(10:30) − 女峰山(11:30/11:55) − 2318ピーク(12:30) − 水場(12:50) − 2209ピーク(13:30/13:45) − 奥社跡(14:05/14:15) − 赤薙山巻き道(14:55/15:05) − 焼石金剛(15:25/15:30) − キスゲ平展望所(15:55) − 第三駐車場(16:30/16:45) = 自宅(18:30)

2 自宅 − 霧降高原
 前回の菅沼から白根山周辺の山行で、二ヶ月のブランクによる脚力の衰えは著しいことが判明した。第二回として霧降高原から赤薙山・女峰山のピストンを考えた。山行間隔をつめて脚力回復を早めようと考えたが、通院治療と天候がうまくマッチせず間があいてしまった。台風一過の好天を期待して出かけることにした。
 例によって早朝にWebで天気と発雷を調べたところ、気温は高いが好天の感触を得て、霧降高原に向かう。今回のコースは4年前に山歩きを始めばかりの頃に行っているので事前調査は特にせず、地形図と前回のスプリットタイムを持参した。霧降高原第三駐車場の到着は前回とまったく同じなのでタイムの比較がし易い。

3 霧降高原 − 赤薙山  キスゲ平ー焼石金剛で展望を楽しむ  キスゲ平展望所から赤薙山を望む
 駐車場から道路の下を潜って反対側にわたり、高原ハウスの方に進むと、丸山ハイキングコースの道標が右に進むよう促してくれる(女峰山の案内がないのでまごつくかもしれない)。樹林の笹道を10分も進むと「八平ケ平」の道を右に続いて霧降第4リフト乗場の道を左に見送って登山道を進む。右に丸山を認めながら進むと小丸山まで70mの小標識を見る。突然樹林から開放されてベンチ等を備えたキスゲ平展望台に着く。
 キスゲ平展望台からは前方赤薙山から前女峰山〜女峰山を望むに赤薙山への稜線が目に映る。暫くはコメツツジの混ざる笹尾根で北も南も展望は素晴らしい。真っ先に南西にクッキリと富士山が目に入る。前日光、鹿沼の山と日光・今市の市街が見晴らせる。反対の右側(北)に目を向けると、高原山や明神ケ岳等が目に映る。踏跡は幾筋にも分かれていて、選択が悪いと笹で膝下がぬれてしまう。やがて岩がゴロゴロしだすと赤薙山が迫ってくる。肝心の足取りは重い。前回(山歩きを始めて4回目)のスプリットに比べるとジワリジワリと遅れてきた。立ち止まっては振り返って景色に目を転じる。何度も繰り返すとやっと岩陰に祠が祀ってある焼石金剛にたどり着いた。先が思いやられる!! 
 焼石金剛のすぐ先で方向を北西から南西に変えると右手は樹木でブラインドになる。やがてコメツガ林の急登になる。キスゲ平の小標識の前で右にマキ道が分かれる。マキ道は復路で通ることにして元気のあるうちに赤薙山に歩を進める。ロープからひと登りすると赤薙山の山頂で三角点、鳥居と石祠が目に付く。ヒネリ沢右岸尾根の様子を探ろうと山頂の南端に行ってみると、西側が開け富士山や間近に男体山、前女峰山・女峰山が展望できた。
 霧降駐車場から赤薙山まで前回に比べ30分も遅れている。ずぶの素人の時に比べて遅いなんてどうしようもない!!

4 赤薙山 − 女峰山  台風一過の好天で各所で展望を楽しむ  
 山頂を下ると50m先にキスゲ平の道標ともにマキ道を見送る。僅かばかり下った鞍部からは痩せ尾根が続き、最初は右手を巻くヤハズから高原山(奥中央)と夫婦山と月山(中央)ように進むがやがて尾根上を進み、小ピークでは左手に富士山や男体山や女峰山の眺めがよい。痩せ尾根を下って方向を北西に変え、登りにかかるとコメツガにダケカンバの混ざる樹林歩きになると根っこが多いが安心して歩ける。登りきると2203ピークでここが奥社跡である。現在では昔を語るものは何も残っていない。「奥社跡」の小標識と道標があるのみである。
 奥社跡からは方向を北に変えてシャクナゲの間を下る。シラビソ林の鞍部からひと登りで2209ピーク(大鹿落ノ頭)に達する。このピークは展望もなく一般的には特記するようなことはないが、掲示板にしばしば登場するH@上三川さんとstarionさんがこの東尾根(六方沢左岸尾根)登下降している。歩くほどにスプリットタイムが遅れるので、女峰山まで午前中にたどり着けるか心配になり、いっそのこと東尾根経由で六方沢橋まで下ろうかと考える。脚力回復のために来たのだから、と思い直す。
 北西に再び向きを変えて10分ほど進女峰山から帝釈山方面を望むむと岩稜に変わる。360度の展望が広がる。依然として富士山が頭を出している。男鹿岳方面はガスがかかっているのが残念。「ヤハズ」という小標識がかかっていた。すぐに針葉樹林の緩やかな尾根歩きとなる。このあたりを一里が曽根といい、シャクナゲの季節には目を楽しませてくれる。霧降コースのお気に入りのひとつである。平坦地歩きにもかかわらず足が伸びないのには嫌になる。立ち枯れと赤とんぼ(アキアカネ?)が目立ちだしてやや登ると石祠ピーク(2295)に着いた。山頂には樹木がないので全展望が楽しめる。女峰山は目前に迫り、台倉高山〜帝釈山〜荒海山と福島県境尾根も確認できる。栗山村の山々はいちいち確認しなかったが明神ケ岳はすぐに判明した。山頂に「一里が曽根」という標識が立っていた。このピークがその中心かそれとも末端か?
 ガレた斜面を下り、ダケカンバの目立つ鞍部から少しばかり登り返しすと水場の道標があり、登山道から30mほど右に行くと水場である。今日は気温が高いので冷たい水がおいしい!! 水場から更に登ってゆくと樹間に女峰山がドンドン近づいてくるのが分かる。2318ピークで方向を南西に変える。女峰山までの稜線を確認してこのピークを下る。
 鞍部からの登り返しになると、登山道は急に荒れだす。ガレた道を登ってゆくと北側が開けて景色がよいのだが、楽しんでいる余裕はない。最後に岩場を登りきるとハイマツの中を歩くようになる。三角点峰まで来ると女峰山の山頂に三人いるのが見える。ハイマツとシャクナゲの間を数分緩やかに登ると、やっとの思いで女峰山山頂にたどり着いた。ベンチマークの前回は5時間10分で、今回は6時間20分も要した。もともと登りは不得意ではあったが、これほどかかるとは・・・
 今回が7回目の女峰山訪問である。いずれも10時半ごろまでに到着していたが、ガス模様で展望を楽しめたのは記憶では一回だけであった。今日は珍しく360度の展望が楽しめた。2ケ月のブランクはあるが、好天日を選ぶ勘だけは衰えていないようだ。

5 下山
 展望があまりにも素晴らしいのでもっとユックリしたいが、復路も時間がかかりそうで重い腰をあげると、三角点峰から足取りの軽そうな人が登ってきた。挨拶を交わして往路を辿り始める。下るにつれて赤薙山方面はガスが立ち込めだした。水場は通過して石祠ピークに登るとガスが立ち込めて赤薙山も女峰山も全く見えなくなってしまった。
 2209ピークで東尾根経由で六方沢橋まで下りてみようかと尾根筋を探る。シャクナゲの大木が多いが密ではない。何度か潜り抜けてみたが、思うように体が屈めずザックを枝に引っ掛けてしまう。まだヤブ漕ぎは無理と判断して元に戻ると、女峰山で入れ違いになった人に追い越されてしまった。奥社跡に着くと件の人が休んでいたので暫く談笑する。赤薙山はマキ道を下る。焼石金剛でエネルギー補給をしてキスゲ平展望所を目指す。リフトの最終便が近いせいか係員がメガホンを持って待っている。平日のこの時間帯(16時前)にはハイカーや観光客は一人もいない。リフトに乗るつもりはないが自分を待っていてくれるような気がして落ち着かない。気が引けたが係員をよそ目にキスゲ平展望所を通過して山道を下る。下る途中で、リフト終了の放送を聞く。展望所から駐車場まで往路と全く同じ時間かかっしまった。下山のトータル時間も4時間35分で一時間以上は余分にかかってしまった。このまま脚力は回復しないのではと不安になる。何回か山行を重ねれば必ず回復すると自分に言い聞かせて帰路につく。
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