ひとり山歩き181 : 三峰山から石裂山へと連なる尾根歩きの一環として、尾根伝いに石裂山へ(その1)で残った部分を歩いてきました。今回は石裂山から南東へと尾根を下ったので、体力的には楽でしたがルーファンは難しく途中で多少迷いました。これで粟沢峠・三峰山・石裂山までつながりました。残る大滝山〜横根山は後日実行します。
尾根伝いに石裂山(その2)
2004年12月22日(水) 晴れ
1 行程
自宅(4:30) = 入粟野滝ノ端(5:40/5:50) − 尾ざく林道口(賀蘇山神社)(6:25/6:30) − 中の宮跡(6:55) − 御沢峠(8:00) − 石裂山(8:10) − 月山(8:20/8:35) − 西剣ノ峰(8:55/9:05) − 東剣ノ峰(9:15) − 加蘇山神社分岐(9:25) − 標高点762ピーク(10:30/10:40) − 林道出合(加蘇山神社から)(11:10) − 東電278号鉄塔(280?)(11:35/11:50) − 590ピーク(12:05) − 送電線下(12:30) − 県道280号出合(12:40) − 境沢(県道246号)(13:00) − 滝ノ端駐車地(13:20/13:30) = 自宅(14:24)

2 自宅 − 賀蘇山神社
 安蘇・鹿沼・前日光付近の主要尾根の全踏破の一環として、粟沢峠から三峰山・石裂山・大滝山・横根山へと連なる稜線の未踏部分を補完する。その第一段階として粟沢峠・三峰山・石裂山の間を二回で踏破するつもりでいたが、思いのほか三峰山付近の岩稜に手間取ってしまい三回に分割せざるを得なくなってしまった。今回は尾根伝いに石裂山(その1)の続きで残った部分を補完する。 
 下山後の自動車の回収を考えて、尾根の低いほうから高い方へと歩くのを基本にしているが、今回は入粟野の賀蘇山神社から石裂山へのルートが地崩れで通れないと困るので、賀蘇山神社から石裂山に最初に登り、前回の下山地点である県道280号(粟野引田線)の粟野町/鹿沼市境界に下ることにした。車は県道246号(草津粟野線)の入粟野池ノ端に駐めて、賀蘇山神社まで歩いた。

3 賀蘇山神社 − 石裂山  岩稜尾根はスリル満点  このコースは登山禁止??
 賀蘇山神社から石裂山へは昨年の5月10日に登っている。この時は、石裂山・大滝山(1070.2)・横根山を目指したが、大滝山通過後、ヤブのために挫折してしまった。
 賀蘇山神社の駐車場が尾ざく林道口でここには、石裂山への案内板と道標が設置してあ岩稜細尾根(標高800付近)る。登山禁止等の標示は全くないが、石裂山と西剣ノ峰の鞍部である御沢峠には「落石注意 下山禁止」の看板が設置してある。まさか登山はよいが下山は駄目ということではなかろう。ちぐはぐなことこの上ない。植林の林道に入り、沢沿いに15分程登って砂防ダムを見ると沢から分かれて林道は急になる。 右斜面が崩れた所を通り過ぎると、石裂山山頂への小さな標識がある。ここからは林道と分かれて踏跡を北東に登ると、すぐに東屋に達する。ここが中の宮跡(標高470)らしいが、標示は何もない。
 植林の中の踏跡を追ってジグザクにあるいは直登で尾根を北東に登って行く。東屋から30分ほど登って標高650m位から尾根は細くなり、今までのノンビリした歩きから岩の多い尾根の急登となる。更に登ると樹木は少なくなり両サイドは切れ日光連山 (月山山頂から)落ちた岩稜となる。このあたりになると鹿沼側の加蘇山神社コースよりも一段と厳しくなる。途中で左手が開けて横根山が見えたり、樹間に石裂山の岩壁が見えたりするが、足元に気を取られ落ち着いて眺める状況にはない。鎖場を通過すると朽ちた木梯子に三回出合うが、とても足をかけられる代物ではない。道標だけはしっかりしているが、木梯子や土留めの丸太は朽ちるにまかせている。標高800mくらいで西剣ノ峰分岐を過ぎるとトラバースになるが、細いトラバース道は恐ろしい。石裂山と西剣ノ峰鞍部である御沢峠に登りついて一安心。
 石裂山周回コースの標示に従って、ひと登りで月山分岐に着く。三角点のある石裂山山頂はここから30mばかり西へ進む。山頂からは枝越しに男体山とすぐ前に月山が見えるだけなので、長居は無用と指呼の距離の月山に足を運ぶ。山頂からは北に男体山・大真名子山・女峰山・赤薙山とよく見えるが、山頂部はまだガスがかかっている。

4 月山・石裂山 − 南東尾根  途中で大岩二箇所あり  下りルートでルーファンに注意
 石裂山周回コースを逆周りに加蘇山神社分岐まで戻る。御沢峠から西剣ノ峰へアルミ梯子を登り展望台で高原山から筑波山までの展望を楽しむ。東剣ノ峰にもアルミ梯子を登るがここは展望がない。東剣ノ峰から10分程南下すると左に加蘇山神社への道を分ける。この分岐からすぐ先の小ピークまで明瞭な踏跡を辿ると、東尾根に赤テープが認められた。加蘇山神社から南に伸びる林道に下れるようである。周回コースでは飽き足らない人が登るルートなのであろう。
 赤テープを無視して植林の獣道を追って南下するが、特に難しいことはない。ところが鞍部からの登りで大岩に前方をふさがれる。下は急斜面で足場が悪くヒヤヒヤしながら右を巻いて通過した。この岩をまいて少し登ると標高点762ピークである。日向で地形図を見ながら水分とエネルギーを補給した。
 登りのルーファンに比べて下りの方が断然難しい。下りでは安易に獣道を追って筑波山(中央)から加波山(左)への稜線 (762P付近)しまいがちである。下りでルートを間違えたと気付いた時にはかなり下っているので、間違えたという精神的焦りも手伝って復帰に必要以上の労力を要する。ルーファンはまだまだ未熟なので、初めてのルートは登るようにしているのだが、今日は2項で述べたような事情があり仕方なく下りコースをとる。762ピークから鞍部(地形図で市町界線に破線が交わる)までは単調な下りで間違いようがない、と地形図で読み取ってピークを下るとすぐ先の鞍部で再び大岩に道を塞がれた。この先どうなるかと心配したが、幸いに大岩はこれが最後であった。やがて左手が埴生で高原山や古賀志山が目に付いた。尾根筋は緩やかな下りとなって植林に自然林が混ざりだした。すると尾根のすぐ下に作業道が並行しだした。鞍部で左下からの林道に出合った。これは地形図で加蘇山神社から南に登ってくる破線と思われる。入粟野に下る破線道については見当たらなかった。
 鞍部からは東に尾根を少し登ると途中から市町界尾根が南に発生しているはずである。作業道は暫く尾根に沿って東に伸びていた。再び植林の登りで注意はしていたが南に下る尾根筋は目に付かなかった。キョロキョロしながら進むと前方に地形図には載っていない送電線鉄塔が見えたので、地形を把握するためにスズタケをかきわけて鉄塔(南磐城線278号又は280号)まで進んだ。休憩しながら周辺を見渡すと、予定の市町界尾根はすぐ傍に見つけることができた。
 100mばかり西に戻って南下するとすぐに尾根型が現れた。杉植林の尾根を下って登り返した590ピークからは東南東に派生する尾根に乗り換えた。この東南東尾根も単調で間違いようがないが、枝打ちして放置された枝が足に何度も引っ掛り難儀した。新栃木線の送電線下を通過すると、家庭用のTVアンテナが設置してあった。この先はケーブルを追うとすぐ下に民家が見えたので急斜面を下ると、見覚えのある県道280に無事下山できた。
 ここからは舗装道歩きで、県道280号を境沢まで、更に県道246号を滝ノ端まで歩いて戻る。
HOME
inserted by FC2 system