ひとり山歩き180 : 三峰山から石裂山に連なる尾根歩きの一環として、粟野町の中粟野から枝尾根に取付き、粟野/鹿沼の市町界尾根を歩いてきました。今回は石裂山まではとても届かないので、粟野/鹿沼境界線を追って入粟野の境沢に下りました。歩いた尾根の半分は植林で、踏跡もあり予想時間より短時間で歩けました。
尾根伝いに石裂山へ(その1、途中まで)
2004年12月17日(金) 晴れ
1 行程
自宅(6:00) = 中粟野遊の郷駐車場(6:50/7:10) − 林道歩き(7:10/7:25) − 尾根取付き(7:25) − 標高点403ピーク(市町界尾根)(8:00/8:10) − 三角点ピーク430.7(8:50/9:05) − 標高点441ピーク(9:30) − 市町界変曲点(10:50/11:00) − 境沢出合(県道280号)(11:25) − 新栃木線202号鉄塔(12:00/1240) − 県道280号出合(12:40) − 入粟野境沢(13:00) − 游の郷駐車場(13:45/13:55) = 自宅(14:45)

2 自宅 − 游の郷
 粟沢峠付近から三峰山・石裂山・大滝山・横根山へと連なる尾根の未踏部分を歩く目的で、12月8日に粟沢峠から三峰山そして北西尾根を歩いた。今回はその続きを石裂山目指す。今回だけで石裂山までは無理なので、中粟野から市町界尾根に登り、入粟野境沢まで歩くことにした。
 県道15号の粟野町役場付近で左折して県道246号(草津粟野線)を進み。粟沢峠口を素通りして、その約5km先の游の郷駐車場に車を駐めた。

3 游の郷 − 403ピーク(市町界尾根)  松を配した枝尾根には薄い踏跡がありヤブはない
 游の郷直売所の西側から林道に進んだ。10分も歩くと林道は不明瞭となって踏跡程度になる。更に5分程踏跡を進み尾根の先端に取付いた。
 尾根筋は自然林で薄い踏跡が認められたが落葉で大部分は隠れてしまっている。大岩を一回乗り越えたが、それ以外はヤブや障害物はなく松を配した尾根は気持ちよく登れた。最後に植林を急登すると小ピークに達した。前回下山ポイントとなった430ピークの隣りの標高点403ピークであることが判明した。林道が地形図より手前で消えてしまったので、判断を間違え隣りの枝尾根に取付いてしまったのだ。いつものことだが尾根に比べて谷は地形図を読むのがはるかに難しい。尾根の全踏破といっても記録を競うものではないので、430ピークから403ピークの間は無視することにした。

4 403ピーク − 430ピーク  松が目立つ尾根には踏跡と境界杭  
 次の目標ピークを目指して進むとピークの外れに明治三十三年と彫りこんだ石祠を見かけた。残念ながら他の文字はかすれて読めない。最初に取付いた枝尾根に踏跡が認められたので、何かあるのではと403ピークの石祠推測していたが案の定石祠が祀ってあった。安蘇や前日光では集落に近い低山には石祠が多い。昔の人は信仰心と脚力は現在の人より余程強かったんだ、と石祠を見かける度に感心させられる。
 尾根筋は時には植林が混ざるが、殆どは自然林で特に松が目立ち、ブッシュもなく気持ちよく歩ける。12月8日に三峰山付近を歩いた時のように岩のピークもなく歩行速度も計画よりは上がっている。小ピークからは枝尾根が派生しているので、ルーファンに多少の注意は必要だが境界杭を追って気楽に歩けた。時々枝越しに男体山から女峰山が望める。男体山は薙の部分は白い縦筋、女峰山から赤薙山にかけての斜面はかなり白くなっている。白さは斜面の荒れ具合の尺度にもなるようだ。
 気持ちよく自然林の尾根を下ってきたが、鞍部からは鬱蒼とした植林の登りとなってしまった。右手から尾根を合わせると向きは北から西に変わる。前方に背丈ほどのスズタケの密集していたが、僅かに笹ヤブをこぐと三角点ピーク430.7に達した。ピークの中央にTV共同アンテナが設置してあり、傍の立木にはRKさんの独特の標高標示板が認められた。北東に伸びる尾根には踏跡とテープが認められる。この尾根を辿ると短時間で鹿沼市西之入に下りられそう。ピークの北側は落葉樹だが枝が繁っていて日光連山が伺い知れる程度。

5 430ピーク − 境沢出合  殆どが植林の中を歩く 鬱蒼として黙々と歩くだけ
 三角点ピークからは西に向かって枝越しに日光連山を楽しみながら歩いていると、左下の中粟野集落の方から有線放送が聞こえてくる。里山を歩いているのだなア、という実感が湧いてくる。鞍部からは植430ピーク林となり、少し登り返すと展望の全くない標高点441ピークに着いた。
 441ピークからは緩やかなアップダウンを繰り返しながら北に進むが、植林の中で全く展望はない。踏跡は認められるが鬱蒼としていて早く抜け出したい気分になる。このあたりになると先刻まで短いピッチで目に付いた境界杭が見えないので、ルートを間違えたのではと多少不安を感じるが、地形図と一致しているのでドンドン踏跡を追う。鞍部(標高点398)から登り返した490ピークに境界杭を見て安心する。このピークからは緩やかに下ってゆくと鞍部に達した。この付近に市町境界線があるのだが、鞍部は地形図からは読み取れない複雑な地形で10分程ウロウロしてしまった。境界は尾根上にあることが多いのだが、このあたりは斜面から谷にかかっているので紛らわしい。少しばかり斜面を登ってみると、右から境界杭のある踏跡が下ってきているのに出合った。この踏跡は地形図で上久我からの破線で、鹿沼側と粟野側をつなぐ峠道であるのは明白である。ここが境界変曲点で、南西に谷を下れば境沢に下りられる。
 境界杭と踏跡がついている。所々に窪んだ道の名残らしいものも認められる。踏跡を追って下ること25分で県道280号入粟野引田線に無事下れた。舗装道沿いに流れているのが境沢で、下りついた地点には小さな石仏が祀ってあった。

6 境沢出合 − 游の郷下山地点(境沢出合)
 計画通りに歩いてきたが、尾根には障害物もなく、植林の中が多かったので、予想より大部短い時間で今日の予定を完了してしまった。次回に石裂山まで辿り着くためには、もう少し進んでおきたいのだが準備もしてこなかった。次回のために偵察しようと、次回に取付く尾根に登ってみようと急遽考えた。東電の新栃木線202号鉄塔への尾根に取付き、落葉の積もった巡視路をすべりながら登って行くうちに、本来進むべき方向と異なることに気付いた。鉄塔も間近なのでそのまま登り、日鉄塔下で光浴をしながら昼食とした。この尾根を進んでも本来の尾根に合流するが遠回りになるので、今日は早いが下山することにした。
 市町境界線をまたいで北側(鹿沼)と南側(粟野)に人家が何軒か存在する。日常生活にはどうということはないであろうが、何か手続きが必要な時には鹿沼側の人不便ではなかろうか。余計なことだが気にかかる。県道280号は舗装道で県道246号草久粟野線の境沢まで約1.2km、境沢から湯の郷まで約4kmの舗装道歩きは、11日の黒檜岳、ヤジノ沢右岸の歩きでつくった肉刺が治りきっていないので堪えた。
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