ひとり山歩き168 : 沼原から茶臼岳・南月山・黒尾谷岳・白笹山を周回してきました。台風一過で好天に恵まれ眺望を楽しむことができました。紅葉にはまだ早く、姥ケ平付近は色づき始めたというところです。道標が整備されているので迷う所はありませんでしたが、ところによっては笹がはみ出しているところもありました。
沼原から茶臼岳南月山・黒尾谷岳白笹山周回
2004年10月1日(金) 快晴
1 行程
自宅3:20) = 沼原駐車場(5:25/5:40) − 沼原湿原(5:50/6:05) − 日の出平分岐(6:30) − 三斗小屋分岐(7:20/7:30) − 姥ケ平(7:55) − 牛ケ首(8:15/8:25) − 峰の茶屋(8:35) − 茶臼岳(9:10/9:30) − 牛ケ首(10:10) − 日の出平(10:25) − 南月山(10:45/11:10) − 黒尾谷岳(11:55/12:10) − 南月山(13:10/13:25) − 白笹山(14:05) − 沼原駐車場(15:30/15:45) = 自宅(18:10)

2 自宅 − 沼原駐車場
 先月19日に鹿又岳・男鹿岳の復路、塩那道路で白笹山と黒尾谷岳が目にとまった。紅葉の時期にこの山の周辺を歩いてみようと考えていた。
 このところ天気がうまく読めず、山行できずイライラしていた。今日は台風一過の好天が期待できる。そこで思いついたのが、紅葉には早いが茶臼岳と黒尾谷岳・白笹山を含めて那須の山を歩くことである。これらの山を周回できるように沼原を出発点とすることにした。沼原駐車場に着いた時には明るくなっていたので、すぐに支度を整えて周辺の山々を観察する。沼原池の西側の西ボッチと鬼ガ面山は何時の日にか登ることもあろうと地形図と見比べる。

3 沼原 − 茶臼岳  姥ケ平の紅葉は未だ先  茶臼岳からは360度の展望沼原湿原 (正面は流石山の稜線)
 駐車場から沼原湿原目指して樹林の中を下る。数分で左0.1km沼原湿原の道標を見て、湿原に急遽寄ってみることにした。先が長いので湿原の説明板は無視して、左に西ボッチ、前方に流石山稜線(と思う)を見ながら木道をドンドン進む。草木はやや色づき始めたばかり。
 湿原を出てからは、三斗小屋の道標に従って樹林の中のぬかるんだ道を進む。周りには笹が茂っていて、所々で道にはみ出している。この辺りの樹木はまだ色づいていない。湿原を出て30分足らずで日の出平分岐に達する。右(東)へ進むと日の出平への登りとなる。ここは左(北東)の三斗小屋方面に進む。
 三斗小屋方面に進むと、勾配は急になりロープが設置してある。尾根をトラバースしながら進姥ケ平の紅葉と茶臼岳むのだが、笹のはみ出しで下半身が濡れてきたが雨具を着けるほどではない。樹木は多少色づき始めている。標高1500付近で左(北西)に流石山から大倉山の稜線が見え隠れするようになる。すぐ先で前方が開けて噴煙を上げている茶臼岳と朝日岳が展望できる。そこからほんの僅か下ると、三斗小屋分岐で左(北)は三斗小屋、右(東)は牛ケ首に道を別ける。
 牛ケ首に向かうと、噴煙を上げる茶臼岳の西斜面がを見ながらの歩きとなる。途中で池まで左200mの道標を見て、木道伝いに行ってみた。木道の終点に池はあるのだが、樹木で隠れていて池の一部しか見えなかった。元に戻って更に進むと、樹木のない広場に辿り付いた。この辺りが姥ケ平で紅葉の名所である。現時点ではやっと一部の樹木が色づいているだけである。今年は気温が高かったので見頃は中旬位か。牛ケ首目指して登るにつれて茶臼岳斜面からの噴煙が迫力を増してきた。三脚を構えたカメラマンが三人。更に何人もが三脚を担いで下ってくるのに出逢う。紅葉を期待してきたのか、それとも噴煙を撮影するのが目的なのか。噴煙を間近にガレ場をひと登りすると牛ケ首に達した。
 牛ケ首から峰の茶屋跡に向かうと、朝日岳(茶臼岳から)南月山に向かうハイカーと多数で出逢う。無間地獄直下を歩くのはイオウの臭いはするし、蒸気の噴出音も聞こえて真に無気味である。避難小屋が見えるようになると、何故かホットした。峰の茶屋跡付近には数人のハイカーがたむろしていた。
 茶臼岳に登るのは、これが二回目で前回は’01年10月11日だった。その時は生憎ガスっていて展望が全くなかった。今日は快晴で雲ひとつ見当たらない。茶臼岳山頂からの展望を楽しみに、岩の間を縫うように山頂を目指す。峠の茶屋から登る人は前にも後にも見かけなかったが、ロープウェイ分岐付近まで登ると、こちら側から山頂を目指している人は多い。鳥居を潜って那須岳山頂に着くと、10名位の登山者がいた。山頂からは360度の全展望で、富士山も認められた。女峰山はこれから行く白笹山の上に見えた。遠望では燧ケ岳、磐梯山、安達太良山、筑波山等々。近くは目の前に朝日岳、三本槍、流石山等々。ドンドン登ってくるので、軽くエネルギーを補給して下山にかかる。

4 茶臼岳 − 南月山  南月山へは大勢のハイカー   展望もよい茶臼岳(南月山から)
 ロープウェイ駅方面に下りて行くと、行列をなして登ってくる。中には遠足の児童達もいる。遠足なのにロープウェイ利用?と疑問を感じる。さすがにサンダルで登ってくる人にはお目にかからなかったが、駅から牛ケ首に行く道にはサンダル履きのご婦人を結構見かける。怪我をしてからでは遅いですよ!! 
 左手(南西)に南月山へ通じる稜線を見ながら、茶臼岳南斜面をトラバースして牛ケ首に向かう。その稜線の樹木も未だ殆ど色づいていない。大勢のハイカーや観光客を追い越して行くと、20人以上が休憩している牛ケ首に到着した。
 牛ケ首からは尾根沿いにかん木の中の道を進む。姥ケ平を見下ろすも、樹木の赤味は少ない。時期的には早すぎたが、全てを満足させることはできない。今日は展望を楽しめたことでよしとしよう。ほんの僅か登ると、日の出平に着く。数人が休憩していたので、素通りする。特別に何があるというわけではない。少し下った鞍部になると、左(東側)下に関東平野がよく見える。前方にはもちろん小ピークの南月山と白笹山が迫ってくる。鞍部から緩やかに山頂目指して登ってゆくと、右下に沼原池がコバルトブルーに映えて見える。周りの景色を楽しんでいる間もなく南月山の山頂に到着する。南月山からの展望もよい。三角点と南月山神社石碑と石祠の近くのベンチで、後半戦に備えて食事休憩を取る。

5 黒尾谷岳往復  復路での280mの登りが辛い
 南月山山頂からは黒尾谷岳は樹木が邪魔して見づらい。地形図でよく確認する。280m下って、90mの登り返しとなる。復路での280mの登りはツライ。あまり気が進まない。山部さんは南月山から黒尾谷岳と白笹山をピストンしたことを思い出した。頑張らねばと、500mlの水とアンパンを懐に入れ、荷物をデポして重い腰をあげる。
 道筋は明瞭に続いているが、急降下のところも多く注意は必要。下りも登りも尾根上をジグザグに進む所が多い。途中には白ヤシオが多い。やや色づいているがくすんだ色であまり美しいとはいえない。鞍部からミズナラ、リョウブの樹林を登って行くと、かん木帯に変わる。前方で休憩している人がいた。そこが黒尾谷岳の山頂で栃木の山紀行と黒羽山の会の山名板が樹木に括り付けてあった。これがなかったら山頂とは思わず通り越してしまいそう。かん木に囲まれて展望はない。岩の上に登ると辛うじて南月山と茶臼岳の頭が見えた。
 時間はたっぷりある復路の登りは休み休み登ればよい、と考えると気が楽になる。荷物を背負っていないせいか、思ったより早く南月山に戻れた。2時間前には賑わっていた山頂には誰もいなかった。ひとりで景色を楽しみながら下山に備えて疲れを癒す。

6 白笹山経由下山  沼原池と西ボッチ (白笹山からの下山途中 標高1600付近から)
 コメツガの尾根を南西に下ってゆく。笹が今日のコースで一番深く、道にはみ出しているところが多い。最近の藪こぎからすれば、歩くにはどうということはない。所々で樹林が切れると、左下に黒尾谷岳と平野が目に入ってくる。コメツガの樹林の方が陽射しを遮ってくれるので有り難い。鞍部からは胸丈の笹が道にかぶさっっているところが多い。80m足らずの登り返しで白笹山の山頂に着いた。ここも山名板がなければ素通りしてしまいそう。山部さんと栃木の山紀行の二枚が目に付いた。
 白笹山から沼原への下りは最初は西へジグザグに下り、標高1500辺りからは北西に下ってゆく。途中で流石山の稜線や沼原池が見えたりするが、全体に展望はない。道筋は笹が深く、一部では道筋にはみ出している。道筋は楽に歩ける所は少ない。安全に気をつけながらノンビリと下る。沼原駐車場が近づいて道筋が平になってからが結構時間がかかった。自動車の騒音が聞こえ出すと駐車場の北東端に辿り付いた。車は20台近く駐まっている。帰り支度をしている間にも何台かが駐車場に入ってきた。沼原湿原辺りを散策する人が多いのかな? 
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