ひとり山歩き166 : 馬坂峠から台倉山をピストンしてきました。明瞭な踏跡がかなりの部分についていました。踏跡がついているくらいですから薮はそれ程ひどい所はありませんでした。台倉高山手前のピークは左下をトラバースしますが、ここはネマガリダケが密で足を滑らしかなり難儀しました。台倉高山の山頂からは360度の全展望を楽しむことができました。馬坂峠に戻ってから、北側に聳える帝釈山にも登って来ました。
馬坂峠から台倉高山(2066)と帝釈山(2059)
2004年9月15日(水) 晴れ
1 行程

自宅(2:15) = 馬坂峠(6:00/6:20) − 小沢(6:35) − 1898P南鞍部(6:50) − 小沢(7:20) − 湿原1・2・3(7:23/7:32) − 2033P(7:35) − 2033P南西鞍部(7:55) − 湿原4(8:08) − 2028P(8;10) − 小沢(8:13) − 湿原5(8:25) − 台倉高山手前鞍部(8:40/8:45) − 台倉高山(8:55/9:25) − 鞍部(9:30) − 湿原5(9:40) − 2028P(9:55) − 湿原3・2・1(10:25) −踏跡から外れて尾根沿いに戻る − 1898P(11:20) − 馬坂峠(11:50/12:10) − 帝釈山(12:50/13:15) − 馬坂峠(13:45/13:55) = 自宅(17:35)

2 自宅 − 馬坂峠
 台倉高山は数年前まではかなりの薮山であったらしい。最近は入山する人が多く踏跡がかなり明瞭になっていることを知った。それなら自分にも行けるかもしれないと機会をうかがっていた。今日は晴れでしかも気温は比較的低い、という天気予報に誘われるかのごとく山行を決めた。
 檜枝岐で駒ケ岳登山口の看板の1.3km先で、帝釈山登山道入口の看板の所で左折し林道に入る。14.5kmのうち最初の4kmは舗装されている。キャンプ場の先からはダートになるが、よく整備されていて乗用車でも全然問題なく走れる。途中の作業道分岐等には案内標識が設置してあるので、暗くても間違うことはない。林道を登りつめると駐車場が設置されていて、左手((北側)が帝釈山登山口となっている。駐車場の先は通行止めになっているので栃木側からのアクセスはできない。

3 馬坂峠 − 台倉高山  台倉高山手前ピークの笹斜面トラバースが厄介  山頂からの展望は抜群台倉高山(中央の三角ピーク) (帝釈山から)
 駐車場から30mほど林道を戻り、道路南側法面の崩れかかった場所から背丈ほど登ると、すぐに明瞭な踏跡が続いていた。樹木に赤ペンキも見かけたので、これを追うことにした。この踏跡は尾根の右手(西)を南西に巻きながら緩やかに登って行く。時には下るのでこれでよいのかと疑問も生じる。向きが南東に変わると、小さな沢を渡る。1898Pの南鞍部目指して緩やかに登って行く。このあたりはマーキングも多いのでこの踏跡で問題ないことを確信する。尾根に達すると左の1898Pの方にも踏跡が認められたが、ここは南に進む。このあたりが1898P南鞍部のようである。
 鞍部からは尾根を湿原1から日光連山を望む南西にトラバース気味に進む。大きなシラビソの倒木のすぐ先で小さな沢を渡ると、踏跡がぬかるんでくる。その先には想像どおり小さな湿原があった。樹林の切れた湿原からは大真名子山・小真名子山と女峰山が望めた。湿原の出入りは薮になっていて踏跡が見つけづらいので注意が必要。三つの湿原を立続けに通過する。明瞭でないが三つ目の湿原を通過した辺りが2033pのようである。
 2033Pから南西にトラバース気味に下った鞍部のシラビソに赤ペンキの矢印(←、→)を見る。ピンクリボンも多い。西よりに進み日光連山(台倉高山より)湿原4を通過すると2028Pに達する。2028Pからは巻き気味に南西に下ってゆく。この辺りもピンクリボンが多い。小さな沢を渡って更に進むと、2028Pの南西鞍部に達する。鞍部には湿原5があり、この付近からは前方に三角形の台倉高山が間近に姿を現す。
 この湿原5の正面に2060pがある。このピークの南斜面をトラバースするのだが、ここが今日一番の難所。斜面にはネマガリダケが密に生えている。この笹で何度か足を滑らし転倒する。ピンクリボンを追うと、緩やかに登っていることが分かる。十数分で薮を抜けた時にはホットした。ここが台倉高山手前の鞍部で、ここからの登りには踏跡が再び現れる。時々ササ薮が踏跡にはみ出しているが、苦になるほどではない。左手が見通せるようになると、待ちに待った台倉高山の山頂である。
 山頂からは360度の大パノラマが広がっている。今日は条件がよく遠望も利く。北東には今歩いてきた尾根筋と帝釈山、東には高原山、南東には日光連山、西から北西には燧ケ岳、会津駒ケ岳が同定できた。山頂は腰程度の笹原で中央に三角点が設置してある。山名板は今年の6月23日日付のYFさん、7月24日付けの山部さんの二枚であった。

4 下山  途中で踏跡を見失い、尾根上を歩く  
 2033p先の湿原群を通過するまでは、来た道を順調に戻った。湿原1を通過してから踏跡を外してしまった。拙いと思い湿原目指して戻るうちに益々踏跡が分からなくなってしまった。斜面のトラバースでウロチョロするのは間違いの元。斜面では地形図が読みづらいので、とんでもない方に行ってしまう可能性がある。困った時は尾根に登れ、と言うこともある。ここは得意の尾根上歩きと決める。尾根上なら何とか地形図が読める。薮に遭遇しても、今日は時間がたっぷりあるので、慌てる必要はない。尾根には思ったほどの薮はない尾根は幅が広いので薮を避けてジグザグに進む。帝釈山(中央) (台倉高山から)枝越しに時々見える帝釈山に磁石をあわせて尾根を外さないように進む。尾根上を右往左往しながらどうにか1898Pに達した。
 このピークからは北に下ればよい。先に谷が待ち受けていることもないので、安心して薮を避けながら下っていったら、駐車場の真上に戻れた。かくして無事に馬坂峠に戻る。
 
5 帝釈山  馬坂燧ケ岳峠から短時間で登れる  山頂からの展望はよい
 登山口の道標の先で登山者数調査のゲートを通って北西から北東に向きを変えながら尾根を登って行く。諸所に土留めの木階段が設置してある。途中で木階段設置工事をしていた。オオシラビソ、コメツガの針葉樹林を登ること約40分で山頂に達した。山頂からは台倉高山と同じように全展望であるが、日光の山々は既にガスがかかっていた。帝釈山は人気の山で、登る途中で3人、山頂にいる間に3人、下る途中で4人に出逢う。
 田代山まで往復する準備はしてきたが、昨年の6月20日に田代山ー帝釈山を往復しているので、気が乗らない。近々天気を見て、板室から塩那道路を歩いて男鹿岳と鹿又岳に登るつもりでいる。ここはそのためにスタミナ温存と勝手な屁理屈をつけて下山する。 
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