ひとり山歩き146 : 尾頭トンネルの上三依側から尾頭峠経由で、三依山と塩沢山をピストンしてきました。残雪の消えた尾根は多少のヤブこぎを強いられ、暑さにバテ気味となりました。処々で高原山、日留賀岳や福島県境の稜線を眺望できたのが慰めでした。
尾頭峠から三依山(1305)と塩沢山(1263)
2004年4月22日(木) 晴れ
1 行程
自宅(3:30) = 尾頭トンネル上三依側駐車場(5:20/5:35) − 尾頭峠(6:25/6:35) − 町界分岐峰(7:20/7:25) − 三依山対峙峰(7:55) − 三依山(8:05/8:20) − 三依山対峙峰(8:30) − 1264峰(9:10) − 塩沢山(9:50/10:15) − 1264峰(11:35/11:40) − 三依山対峙峰(11:35/11:40) − 町界分岐峰(12:05) − 尾頭峠(12:40) − 尾頭トンネル(13:20/13:30) = 自宅(15:25)
2 自宅 − 尾頭トンネル上三依口
 今月から栃木県北の山歩きを始めたが、塩沢山と三依山はもっと早い時期を考えていた。大佐飛山黒滝山〜鴫内山周回を挟んでしまったので、時期的に遅くなってしまった。このところ気温の高い日が続いている。残雪の消えた低山でヤブこぎをするには少し辛いかと思ったが、決行することにした。
 登山口はオーソドックスに尾頭トンネルの上三依側として、東電の巡視路を利用することにした。国道4号で矢板に出て、関谷まで県道30号そして国道400号で尾頭トンネルを目指す。トンネルを抜けた左手に駐車場がある。ここに車を駐めて、地形図を眺めてから出発支度をする。 
3 尾頭トンネル − 三依山 − 塩沢山  巡視路と踏跡は極力避けてヤブをこぐ尾頭峠  (左の石碑:連隊長李王垠殿下御通過記念   
 駐車場外れのダイクラ沢橋を渡り、トンネル入口の左手が登山口となる。東電塩原線22号の黄色杭が目印となる。沢に沿って50mほど進むと、トンネル上への巡視路の取り付きとなる。数メートル急登すると、幅広の巡視路となる。これを最初はジグザグに登ってゆく。標高1050m位になると西斜面に出て、そこからは南ないし南東にトラバースして尾頭峠目指しての緩やかな登りとなる。22号と23号鉄塔の分岐標示杭を見て、直の23号方面に進むと、一分もたたぬうちに尾頭峠に到着する。峠の塩原側に出てみると旧道が残っていた。更に峠には、馬頭観音の石碑と連隊長李王垠殿下御通過記念の石碑が立っていた。
李王朝の最後の皇太子である李王垠殿下が、S12.2.9に連隊長として将兵334名、馬31頭を引率して積雪三米の峠を越した記念碑である。(石碑から抜粋)(李王垠殿下はS16年に宇都宮師団長に着任)
 幅広の巡視路は南西の町界分岐峰(1270峰)まで尾根右手(西)に続いていることを三依山頂  (左上はフクミズさんの山名板)事前に知ってはいたが、笹薮を経験しないで帰るのは面白くない、とばかりに峠の先の1230峰をヤブをこいで直登する。勾配もヤブもたいしたことはないが、融雪後のゆるい地面に苦労する。その後も右下に巡視路を見ながらミヤコザサの尾根を歩く。時々巡視路に出合うが往路は極力尾根上のヤブこぎに努める。やがて巡視路は二又に分かれる。左は町界尾根に伸びる。右は1270峰の東を巻いて先に伸びる。途中で巡視路から別れ、チシマザサの急斜面から町界分岐峰(1270)に登る。
 町界分岐峰から胸の高さのヤブをこいで下ってゆっくと、尾根の右手には薄い踏跡が断続的につながっている。時には踏跡を歩くが、踏跡が尾根からそれると上に戻る。笹はチシマザサとミヤコザサが交雑する。チシマザサもせいぜい肩の高さで、密度もそれ程高くない。鞍部で左手に高原山が展望できた。以後も高原山は処々で展望できた。チシマザサとミヤコザサを交互に踏みしめながら三依山対峙峰(1290)に登りつく。
 三依山は縦走稜線から外れて、対峙峰の西隣に位置する。鞍部付近のヤブがもっとも濃いが、残雪塩沢山頂 (左上は山部さんの山名板)で未だ寝ているのでたいした労力をかけることもなく、三依山に10分足らずで到着する。山頂は樹林で覆われているので展望はないが、荒海山付近の県境稜線が枝越しに望める。三角点付近に三枚の山名板(山部さん、SHCフクミズさん、不詳)を見る。山頂から北と西に尾根が伸びている。これらの尾根を辿るのも面白そうだ。尾頭トンネルから登るよりは、これらの尾根を辿る方が自分の登山スタイルに合致している。もう少し県北の山に慣れたら、このような行動をしてみよう。
 三依山から対峙峰に戻り、チシマザサとミヤコザサを踏みながら南西に進む。右手に薄い踏跡が断続的に現れるが、尾根上を極力通過する。1240峰を越して登り返すと、1264峰に達する。このあたりからはブナに混ざってミズナラが目に付くようになる。
 1264峰からは緩やかな登りで、低いミヤコザサの獣道を歩くのが快適に感じる。ブナとミズナラの1280峰に達してやっと塩沢山が見えるようになった。ここからは緩やかに下ってほんの僅か登り返すと待ちに待った塩沢山山頂だ。山頂はブナとミズナラに囲まれてた笹原になっている。三角点は倒木で囲われその内側の笹は薄かった。何か行事をやったのであろうか。山頂からは北東に日留賀岳と南に高原山が伺えるだけ。
 それにしても今日は暑い!! たいしたヤブこぎでもないのにバテバテである。今日くらい気温が上がると、もっと高い山が恋しくなる。 
4 下山  復路は踏跡と巡視路を
 復路は往路を辿るが、違いは三依山には寄らないことと、踏跡と巡視路を極力利用することである。往路のヤブこぎと暑さにバテバテではあったが、やはり踏跡を辿った方が楽で早い。
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