ひとり山歩き142 : 天城高原ゴルフ場から縦走コースで万二郎岳・万三郎岳に登り、シャクナゲコース経由で戻りました。アセビ、ブナとシャクナゲの樹林を僅かに残る雪の中を歩くのはとても快適でした。
天城山(1406m)
2004年4月6日(火) 晴れ
1 行程
自宅(1:30) = 天城高原ゴルフ場四辻駐車場(5:40/6:05) − 万二郎岳登山口(6:20) − 万二郎岳(7:10/7:25) − 1325ピーク(7:45/7:50) − 石楠立(8:05) − 万三郎岳(8:35/9:05) − 涸沢分岐(9:40) − 菅引林道分岐(10:35) − 万二郎岳登山口(10:40/10:45) − 四辻駐車場(10:55/11:25) = 浄蓮ノ滝・天城峠(12:20/15:00) = 戸沢(丹沢)(18:40)
2 自宅 − 天城高原ゴルフ場
 昨年の10月3日に八ヶ岳(赤岳)に登ってからは、自宅近隣の低山の尾根歩きに徹し左から万二郎岳、1325P、万三郎岳  (駐車場から)た。大部分は道なきヤブ尾根であった。ヤブ山歩きを続けるが、気温が上がるにつれて高度を上げてゆくつもりでいる。低山の尾根歩きで弱っている脚力の訓練をかねて、中断していた百名山に登ってみることにした。
 今回は、天城山と丹沢主脈(塔ノ岳・丹沢山・蛭ケ岳)を歩いてくることにした。初日は天城山に登り、その後で浄蓮ノ滝と旧天城トンネルを見物する予定で、早朝に家を出て天城高原ゴルフ場を目指す。東北道・首都高・東名とつなぎ、秦野中井ICからは有料道路は避けてカーナビ任せとする。ゴルフ場隣接の登山者用駐車場(四辻)に着いた時には夜が明けて、無人の駐車場からは目の前に万二郎岳〜万三郎岳が見え意識が高揚する。準備をして出かけようとトイレに寄ると、昨年7月の集中豪雨による登山道崩落のため天城山(縦走コースとシャクナゲコース)禁止の張り紙を見つける。その隣に歩道工事(1/31〜3/31)の標示も見つける。調べてこなかった自分に腹が立つ。工事期間が終了しているのだから、と登山道に向かう。入口にはロープが張ってある。だめなら戻るまでとうしろめたい気持ちでロープを越える。
3 駐車場 − 万三郎岳姫紗羅の登山道(万二郎岳登り) とアセビトンネル(1325P)
 ロープを越えると多数の靴跡が認められる。右手は植林、左手は自然林の道を辿り、ほんの僅か登って下ると万二郎岳登山口に達する。右にシャクナゲコースを分ける。
 登山口を過ぎると自然林の中の岩がゴツゴツした道を辿る。標高1100mくらいで姫紗羅が目に付く。万二郎岳まで530mの道標を過ぎると、富士山が枝越しに見え出す。その先の崩落部で確かに道がなくなっているが、迂回路が既にできていた。崩落部の真上は樹木が切れて富士山が姿を現す。その先には特に崩壊したような所もなく、あっさり万二郎岳の山頂に着いた。山頂は樹林の中で展望はない。
 万二郎岳から万三郎岳山頂下りかけると、岩場になり、ここから富士山が展望できる。鞍部には雪が薄く残り、シートをかけた工事材が置いてあった。この鞍部から登り返すと山頂部は平たい1325ピークで、アセビのトンネルの中を3〜400メートル歩く。アセビとはツツジ科の常葉低木で馬が食べると酒に酔ったようになるということで馬酔木と書く、と説明板にあった。
 1325ピークから下った鞍部が石楠立(はなだて)でアマギシャクナゲの群生地である。花には未だ早すぎるが、開花時期は5月末か。万三郎岳への登りは姫紗羅の混ざるブナ林で、残雪の緩やかな登りは気分を爽快にさせてくれる。途中で少し道からそれるとブナの大木にお目にかかれる。その後には富士山が彩りを添えてくれる。短時間の登りで樹林に囲まれた万三郎岳の山頂に着く。富士山の方面だけが僅かに開けている。山頂の登山日記は昨年の8月から始まり、多数が書き込みをしていた。登山禁止にもかかかわらず大勢が山頂を踏んでいることが分かり、禁を犯したのは自分だけではないことを知り、少しばかりホットする。
4 下山
 北尾根に下るシャクナゲコース入口にも禁止ロープが張ってあった。様子を見ると、残雪に多数の踏跡が認められた。既に禁を犯してしまったのだからと、シャクナゲコースに足を踏み込む。残雪の尾根を急降下する。アイゼンは必要ないが、立木に掴まりながらのくだりとなる。シャクナゲが多く、コース名に納得する。標高にして150メートルほど下ると、涸沢分岐でここからは尾根に別れて山腹をのトラバースとなる。
 最初の10分で100メートルほど下り、標高1050m付近を延々とトラバースすることになる。トラバース道は岩が多いが、特に危険な場所はない。多少のアップダウンはあるが万二郎登山口まで殆ど標高は変わらなかった。同年輩の夫婦がこれから万二郎岳に向かう所であった。駐車場から担当に電話して問い合わせたところ、5月解禁とのことであった。それでも気にしていたので、入山者は多いですよ、と耳打ちしてあげた。
 四辻駐車場に戻ってみると、6台の車が駐めてあった。入山した人は結構多いようである。登山禁止となるような危険な所はなかったが、何となく充実感がわいてこない。夕刻までに丹沢の戸沢に入ればよい。それまで時間つなぎに浄蓮ノ滝、旧天城トンネル見物にでかける。
ひとり山歩き143丹沢山へ続く
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