ひとり山歩き140 : 葛生町と田沼町境界の古越路峠から不動岳〜唐沢山を歩いてきました。前半は酷い薮に悩まされましたが、後半は踏跡もあり、祠等で地元信仰の強さを感じました。これで不動岳・唐沢山・岳ノ山・氷室山と連なる稜線を全踏破しました。
古越路峠から不動岳(378m)〜唐沢山(555m)尾根歩き
2004年3月27日(土) 晴れ
1行程
自宅(4:50) = 古越路峠(5:30/5:40) − 279ピーク(6:45) − 354ピーク(7::50/7:55) − 377ピーク8:25/8:30) − 不動岳(8:45/8:55) − 祠ピーク群(石尊山−浅間山)(9:20/9:50) − 458ピーク(10:10) − 468ピーク(10:45/10:50) − 唐沢山(11:15/11:35) − 林道出合(11:50) − 中妻(林道口)(12:40) − 古越路峠(13:25/13:30) = 自宅(14:14)
2 自宅 − 古越路峠
 先週で三床山・金原山・高鳥屋山・奈良部山・丸岩岳・熊鷹山・十二山・氷室山に連なる安蘇南北稜線の全踏破が完了した。今回は不動岳・唐沢山・岳ノ山・氷室山と連なる安蘇南北稜線の全踏破を完成させる。
 残り区間である不動岳〜唐沢山は葛生町と田沼町の境界にある古越路峠をスタートとする。葛生大橋で国道293号から県道200号に入り、すぐ先の古越路橋を左折すると2km弱で古越路峠に達する。トンネル手前150mの路肩に車を駐める。
3 古越路峠 − 不動岳  前半は薮に悩まされる  354ピークからは歩きやすくなる
 駐車地の右手に林道があり、これを北に進む。数分で切通に達し、ここから尾根に取り付くことにした。尾根に取り付くとすぐに葛生/田沼境界線上に有刺鉄線が現れる。その右側(東)は富士重工の敷地左  : 354ピーク  右 : 377ピーク手前で有刺鉄線に沿って整備された巡視路が続いている。こちらは薮の多い獣道があるのみ。天国と地獄ほどの違いがある。鉄線には立ち入り禁止の看板とともに熊・マムシ注意の看板を何度も見かける。空缶や空瓶を多く見かけた、ということは人が入る証拠で、看板が多いのも頷ける。
 尾根でもっとも歩き易い最高部に有刺鉄線が張ってあるので、自由度が制限されれて歩きづらいこと甚だしい。薮で目標物が捕らえられないことと、標高250m付近の緩やかなアップダウンで正確な位置がつかめない。しかし、迷う心配はないから左へ右へ薮の薄い不動岳山頂ところを進む。
 279ピークは高度が多少上がり位置確認ができた。思ったより時間はかかっている。この薮はどこまで続くやら少しばかり心配になってきた。次のピークから有刺鉄線は東に離れてゆく。薮は依然として続くが境界鉄線が無くなったので、自由度が上がり歩行も捗る。次の354ピークの直下に二つの石祠が祀ってあった。横に小屋村中と記してあった。右下(南東の小屋集落方面)から踏跡が上がってきている。祠の傍には祭事用の竹棒が二三本立てかけてあった。
 354ピークからは方向を西に変えて進むが、薮が少なくなり踏跡もあって先刻に比べれば地獄から天国に来たような感じがする。次のピークでも石祠を見かける。嘉永2年(注:1849年、12代将軍家慶の時代)と世話人3名の名前が記してあった。再び向きを北に変えて進むと、三角点のある377ピークに達する。特に展望はない。
 右下にサンモリッツゴルフ場を見ながら北西に下る。踏跡とテープを見かけるが、ややブッシュが多くなる。小さなコブを幾つか越して松混ざりの樹林を登りきると、一本の立木に4枚の山名板(M、山部、RA、カワスミ諸氏)を見つける。ここが不動岳山頂である。これらの山名板が無ければ通過してしまいそう。 
4 不動岳 − 唐沢山  多数の祠に地元の信仰の厚さを感じる
 不動岳の隣のピークには石祠が三体祀ってある。祠には記述は何も無い。更に、左 : 石尊山の石祠   右 : 浅間山の社と石祠縦走路の北東に位置するピークまで数分かけて行ってみると、ピーク手前からは西北西に赤城山が望めた。山頂に社とそれを取り囲むように一体の木祠と七体の石祠が祀られている。残念ながら文字の類は全く見れなかった。栃木の山紀行の管理者が地元で聞き込み調査したところ、三体の祠ピークを石尊山、社のピークを浅間山(せんげんやま)と地元では名付けている。354ピークからこのあたりは地元の信仰の山なのである。祠がこれだけ纏めて祀ってあるのも珍しい。
 石尊山から唐沢山までは基準点の458ピーク468ピークを含めて五つ程ピークを越さねばならない。468ピークまでは振り返ってみると双子の祠ピークが枝越しにうかがえる。468ピークを越すと山肌の荒れた北東隣の山並みが目に付きだす。更に進むと北に奥白根山、男体山、女峰山の山頂部が見え隠れするようになる。唐沢山の手前ピークでは下山で通る枝尾根を観察しながら通過する。最後にほんの僅か急登すると唐沢山の頂上に到着した。これで安蘇南北稜線の全踏破第二号達成である。
 山頂には三等三角点と三枚の山名板(栃木の山紀行、KA、RK諸氏)が見られる。奥白根山、男体山、女峰山が枝越しに遠望できる。北西には隣の576ピークの左に大鳥屋山が頭を出している。 
5 下山  復路は林道と舗装道歩きに終始
 当初計画では、唐沢山から林道の西側に位置する尾根伝いに御神楽の中妻集落まで歩くつもりでいた。自宅を出る前にフアンである王監督の開幕試合がTV放送されることを知ってしまった。放送時間内に自宅に戻るべく、行程短縮をすることにした。それで選んだのが、唐沢山手前ピークから枝尾根を南に下りて、直下の林道を経由することにした。体力も時間も尾根下りをする余裕はあるのだが。
 手前ピークまで往路を戻り、植林の南に向かう枝尾根を下る。自然林と植林が混在する急勾配の尾根を強引に下ること15分で林道に出合う。植林の林道を入御神楽、中妻目指して黙々と歩く。沿道の物には一切目をくれず先を急ぐ。さすがに古越路峠ではたったの30m登るのにも脚が重い。急いだお陰で自宅で試合の後半を見ることができた。
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